【性格の話】 魚は水の中に限る 【01】
性格の話の第1回。
誰もが気持ちよく過ごせる空間、イキイキできる場所を持つものです。
でも、それが無視されると…

□ 水から出た魚

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

「性格」についての話。
その第1回です。
え~、「天網恢恢疎にして漏らさず」(てんもう かいかい そにして もらさず)なんて言葉があります。
一時期、上岡龍太郎さんが、よく口にしておりました。
天網(てんもう)とは、文字通り、天の網です。
恢恢(かいかい)とは、大きく広いさま。
疎(そ)にしては、目が粗いという意味。
つまり、天に張っている網というのは 広くて 一見 目が粗いように見えるけど、悪事はしっかりつかまえて 漏らすことはありませんよ、という感じ。
悪事を天から隠すことはできない、といった意味です。
悪いことしても お天道様には筒抜けやから、やめとけ、やめとけ ―― みたいな。
同じような言葉で、「天知る 地知る 己知る」もありますね。
悪事を行えば、誰にも見つからないと思っていても、天も地も知っているし、何より自分が一番よく知っているだろう? というような意味。
(「天知る 地知る 己知る、イルカに乗るのは、城みちる」なんて言うと、年がバレます)
自分の行いは 自分自身が一番よく知っている。
そう言いつつ、「無くて七癖」とも言います。
自分では無いと思っていても、案外、人にはそれぞれ 傾向があるということ。
よく見れば、すぐに見つかるのです。
そんな傾向のことを、「性格」とも言いますな。
分かりやすい例ですと、「あの人は外向的ねえ」とか「うちの子は内向的だわ」とか言ったりします。
前者は、人の中に行くのを苦にせず、むしろ喜び、活動的に生活する。
一方後者は、人の輪の中にはあまり入りたがらず、家の中で読書することなどを好んだりします。


こういうの、どっちがいい というものでもありませんが、所属する集団や文化などによって、一方だけが価値あり! とされることがあります。
ということは、そうじゃない もう一方は、日陰者になるということです。
内向的だろうと、外向的だろうと、こりゃ生まれ持ったものですから、どうしようもありません。
多少は努力で変えられるかもしれませんが、根本的にどうこうできるもんじゃない。
一時的に適応するにしても、ずっとやらされると、しんどくてたまりません。
性に合わんことを、やってるわけですから。
「水を得た魚」とか言いますけんども、こりゃその反対、真逆です。
魚を水から上げたようなもん。
放っておいたら、弱ってしまいます。

でも、それが分からんような状況も、出てくるようです。
その集団が何らかの価値観を持ち、ある傾向を良いものとする。
となると、みんなにそうして欲しい。
運がいいことに、ほどほど みんな、そうしてるかもしれない。
けんども、そこに別の人 ―― 別の性格を持つ人 ―― が出てきたら、どうなるでしょうか?
みんな、それがいいと信じているので、その人にもそうするように勧めます。
あるいは、強要するかもしれない。
なかなかやらないと、指導することでしょう。
ああせい、こうせい。
もっとこうしたらいい。
違う違う、こうするんや。
一生懸命、矯正しようとします。
しかし、生まれ持ったもんと違うことは、なかなかできません。
すると、やがて、怒りだしたりしますな。
なんで できないのか! と。
あるいは、見捨てるような言葉を口にするかもしれません。
こりゃ、どうしようもない…とか。
こういうの、客観的に見ると、よく分かりますよね。
誰がおかしいか。
魚を陸に上げて 頑張れと言い、挙句の果てに 不平不満言うたり、怒りだしたりする。
こりゃ、どう見ても…
ねえ…
悲しいかな、こういうことは、割とよく あるようです。
けっして珍しいことではない。
誰もが経験したり、経験しないまでも 傍で見たことがあったりする。
大人が何かを信じるというのは、怖いもんです。
信じすぎると、呪いにもなるんですな。
いろんな人がいるもんで、
いろんな考え方、
いろんな反応の仕方、
いろんな求めるもの、
いろんな苦手なもの、
そりゃ、ぎょうさん あるようです。
それを性格と言ったり、個性と言ったりします。
□ おまけ
「水を得た魚」を Google翻訳にかけると、「fish out of water」と出ました。
陸に上げられた魚、というような意味だと思うんですけど、自らの意志で出たなら、また違うんですかね。
無理やり水から出された弱るけんども、自ら出て行ったら、なんか、冒険が始まりそうです。
ん?
水から出る…
自ら出る…
□ 与太話
え~、最初に出てきた「天網恢恢疎にして漏らさず」。
これには、こんな話もあります。
手術の時に お毛けを剃ることを、「剃毛(ていもう)」と言います。
私もヘルニアの手術の時、背中の毛を剃られました。
これ、人によっては、かゆいらしいですな。
てなもんで、「ていもう かいかい、そりゃもう、たまらん」と…
いや、どうも、すみません。
殴らんとってください…。
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