【夢の意味】 川を渡る 障害物を乗り越える 【09】
同じ夢でも、意味が違ってくることがあります。
それは、どういうことなのでしょう?

□ 渡河

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

「川を渡ったり、障害物をのり越える夢」について。
夢は、人間の都合など考えてくれません。
そういう意味でも、「自然」に近いと言っていいでしょう。
ただそこにあるだけ。
時に、人間にとっての「恵み」となりますが、時には荒ぶって、人間に「痛手」を与えます。
そこには「作為」がなくて、ただ受け手である人間が、そう感じるだけです。
これが何を意味するかといえば、
同じ夢でも、夢見手によって、意味は違ってくる
ということを表しています。
[ 夢の例 ]
若者たちが 馬に乗って、草原を駆けている。
向こうには、小川が流れていた。
先頭の若者は馬を駆り、その小川をのり越えた。
ところが、後続の者たちは、みな川に落ちてしまった。
川があって、そのままでは渡れない状態です。
昔、川は 行く手を遮る、困難な存在でした。
馬術競技では、水濠が「障害」として存在するものもあります。
ゆえに、川を渡る行為は、障害を乗り越えることと、同一視されることがある。
さて、上に書いたような夢を、別々の二人が見ました。
ひとりは、若い青年です。
彼は内向的で、臆病な印象を与える人でした。
注意深く、石橋を叩いて渡るタイプ。
しかし、周囲からは、やり過ぎだと思われていた。
慎重なのはいいのですが、石橋を検査して安全だと分かっても、渡らないような人だったのだ。
もうひとりは、老人でした。
こちらは外向的で、昔から活発。
何にでもチャレンジする。
しかし、人の忠告を聞かないところがあった。
この性格により、トラブルを起こすこともありました。
見た夢は、同じです。
しかし、夢見手の性格は、まったく違う。
この時、夢の持つ意味も、大きく違ってきます。
[ 内向的な青年の場合 ]
まるで、夢は彼を、励ましているかのよう。
行けば 飛べるんだよ、と。
障害は問題なく乗り越えられることを、示唆している。
[ 外向的な老人の場合 ]
まるで、夢は、未来の危険を暗示しているかのようです。
若いつもりで、若者についてゆく。
しかし、時は流れ、昔とは同じでない。
昔なら軽く飛べた障害にも つまづくかもしれない、と。
このように、夢の持つ意味は、夢見手のタイプや 置かれている状況によって、変わってきます。
それでいて、根底に流れる 共通点もあります。
それは、
・「本人にとって、思わぬこと」であること
(ただし、うすうす分かっている場合もある)
・ 「あまり聞きたくないこと」であること。
慎重な若者は、安全にこだわり確認することを、よいことだと信じています。
それが当たり前なので、思い切って挑むなどということは、危険だと思っている。
信じる度合いが強い時は、バカバカしいとさえ思うでしょう。
しかし、そのような性質を、臆病だとは思いたくありません。
活発な老人は、今も昔と同じだと思っている。
同じようにできると、信じています。
「もう歳だから」とは、言われたくありません。
夢は時に、このような現実を、突き付けてくるんですね。
そのような意図はないんですが、結果として、そうなる。
夢というのは、信じているものがあるほど、それをぶち壊しに来ることがあるんです。
それは結果的に、「転換期」や「仕切り直す」ことに つながるのですが。
そしてまた、自然への接し方が、いろんな示唆を与えてくれます。
自然が発する警告を無視する時、人間は手痛いしっぺ返しを受けることになる。
[ 他にもある川の意味 ]
「あちら」と「こちら」を分けるものとして、川が存在している場合もあります。
川を渡ることで、別世界に足を踏み入れる感じでしょうか。
他にも、「ルビコン川を渡る」という言葉もある。
カエサルが「賽は投げられた」と叫んだ場所ですね。
重大な行動に出るとか、後戻りできないような決断を下す時の、例えとして用いられます。
- 関連記事
-
-
【夢の意味】 川を渡る 障害物を乗り越える 【09】 2022/05/12
-
【夢の意味】 不愉快な人 嫌いな人 【08】 2022/05/07
-
【夢の意味】 汚い物 オシッコ 【07】 2022/04/08
-
【夢の意味】 裸とペルソナ 【06】 2022/04/01
-
【夢の意味】 死にかけた動物 【05】 2022/03/25
-
tag : 夢
<スポンサードリンク>


