【ウォーキング】 1日何歩? ペースや腕の振り方は? 【極意】
効果的にウォーキングをするには、どうしたらいいの?
1日何歩?
強度は?
腕の振り方は?
疑問に答えていきます。
番組名 : 健康カプセル! ゲンキの時間
テーマ : ウォーキングで健康効果最大になる極意
放送日 : 2022年02月20日(日曜日)
解説 : 北里大学病院 循環器内科 東條美奈子 教授
指導 : 国際総合リハビリテーション協会 ウォーキング療法士 飯塚元泉(いいづか まさずみ) 先生

□ 歩いて健康に

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

「ウォーキング」について。
有酸素運動の代表選手、ウォーキング。
実践している人も多いのではないでしょうか。
でも、その効果をしっかり感じている人となると、どうだろう?
もっと言えば、効果的なウォーキングができているんだろうか?
そんな疑問に、迫ります。
Q : ウォーキング療法士とは、何ですか?
ウォーキング療法士(Walking Therapist)とは、人間が生きるための基礎になる歩行というものを、科学的に分析をして、リハビリの現場や一般の人に、効率の良い指導をする人のことです。
1つは、リハビリテーションの現場でサポート。
もう1つは、より健康に快活になるよう指導してくれます。
Q : 1日にどのくらい歩けばいいの?
健康目的の場合、「1日 8000歩」が目安になります。
アメリカの研究だと、1日 8000歩の人は 4000歩の人と比べ、心血管病や がんなどの死亡リスクが 半減するという報告がある。
8000歩というのは、距離にすると、だいたい 6km 。
時間だと、普通の速さで 80分から90分。
早歩きだと、50分から60分になる。
Q : ウォーキングする時、注意することはありますか?
まず、始める前には 準備運動すること。
特に寒い時期は、準備運動せずにウォーキングすると、血圧や心拍数が急上昇してしまいます。
心臓や血管に負担がかかってしまうので、注意しましょう。
全身の筋肉へ血流が行き渡るように、5分間ほど、上半身や下半身を動かすとよい。
屈伸やストレッチなどを、どうぞ。
寒い日などは、家の中で準備運動してから、外に出て歩くのもいい。
次に、靴ですが、靴ヒモのあるシューズがいいとのこと。
ヒモがあると、足をしっかりホールドしてくれるので、靴擦れが起こりにくいのだ。
もちろん、サイズが合ったものを選んでくださいね。
靴ヒモの結び方にも、コツがあるそうな。
靴の先と手前は、しっかり結ぶ。
逆に、中央は ゆるく結ぶ。

全体を締め付けすぎると、足先への血流が悪くなってしまいます。
真ん中は、やさしく包み込むように。
また、食後すぐには行わない方がいい。
食後に歩くなら、60~90分後。
食後は 血糖値が上昇し、糖の働きによって、中性脂肪が体内に溜まりやすい状態になる。
血糖値がピークになるのは、食後 1時間から 1時間半です。
つまり、このタイミングで有酸素運動を行えば、糖が効率よく消費され、中性脂肪を溜め込みにくいというわけ。
こまめな水分補給も、忘れないようにしましょう。
特に夏場は、熱中症に注意しましょうね。
帽子など、日差し対策も忘れずに。
無理しすぎないことも大事。
ヒザや腰に持病がある人は、かかりつけ医に相談しながら、行ってください。
痛めてしまうと、トレーニングどころの話じゃありません。
Q : 歩く速さは、どれくらいがいいの?
目安は、息が上がるくらいの中強度。
中強度の有酸素運動を続けると、身体の代謝レベルが上がり、効率よく脂肪が燃焼されます。
何とか会話できる程度が、中強度の運動。
あるいは、うっすら汗ばむ程度ですね。
散歩の時よりは、やや歩幅を広く。
早歩きで。
慣れていない人には、こんな方法があります。
最初は10分くらい速めに歩き、疲れたらペースを落とす。
息が上がる程度のペースを意識するんだけれど、しんどくなったら、ペースダウン。
また大丈夫そうになったら、ペースをアップする。
この繰り返し。
1日8000歩のうち、全部を中強度にする必要はありません。
理想は、20分以上。
また、初めの頃は、できる範囲で。
続けることを、優先しましょうね。
Q : 効果的なウォーキングの極意を教えてください。
まずは、腕の振り方。
腕は後ろに大きく振ること。
割合は、「 前 3 : 後ろ 7」。

意識しないままだと、腕の振りは、ほとんど前だけになりがちです。
後ろへは、意識しないと、なかなかできない。
腕を前に振りすぎると、大胸筋や三角筋などが多く使われ、身体が前傾し、猫背になりやすいんです。
その結果、肩こりに つながりやすいのだという。
逆に、腕を後ろに大きく振ると、背中や肩甲骨まわりの筋肉が働くので、猫背解消になるし、肩こり改善にもつながる。
肩甲骨まわりの筋肉は、意識しないと、使っていないことが多い。
ウォーキング中に使えば、一石二鳥ですね。
目先を変えて歩くのもいい。
馴染みのない風景を楽しんだり、新しいお店を発見したり。
そういうことは、モチベーションアップにつながる。
たまには気分を変えましょう、というわけ。
筋肉をつけたい人は、ウォーキング後に プロテインなど たんぱく質の摂取を。
運動後は、たんぱく質を合成する力が高くなっています。
つまり、筋肉量が増加するし、基礎代謝が上がる。
水分補給をかねて、牛乳を飲むのもよい。
Q : 意外と知られてない効果はありますか?
ウォーキングしながら 風景や会話を楽しむと、脳が活性化し、認知症予防につながることが期待される。
実際、1週間で歩く機会が多い人ほど、認知機能が高いのだそうな。
[まとめ]
・ 始める前には、5分間の準備運動を。
・ 食後すぐには行わない。
・ 食後に歩くなら、60~90分後。
・ 腕は、後ろに大きく振るとよい。
・ ペースは、息が上がるくらいの中強度。
・ 終わったら、たんぱく質を摂取。

余談になりますが、
冬はオシッコが近くなりがち。
ウォーキング・コースのどこにトイレがあるのか、確認しておくとよい。
[関係する記事]
→ 【歩行年齢】 コツは 10cm 歩幅を広く
→ 効果的なウォーキング 病気を予防できる歩数は?
- 関連記事
-
-
【1日で作れる入れ歯】 佐藤貴子 【ゲンキの時間】 2022/03/20
-
【ホルモンを増やす方法】 セルフハグで幸せに 【ホル活】 2022/02/27
-
【ウォーキング】 1日何歩? ペースや腕の振り方は? 【極意】 2022/02/20
-
【呼吸の筋力】 二酸化炭素も必要? 【肺機能チェック(2)】 2022/02/14
-
【吐く力】 よこぶえ呼吸 【肺機能チェック (1)】 2022/02/13
-
tag : 健康カプセル!ゲンキの時間 エクササイズ
<スポンサードリンク>


