【味がしない?】 味覚異常には この栄養素/ゲンキの時間
ある日突然、味を感じなくなる。
その原因とは?
深く関係する、不足しがちな栄養素は?
「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ 味覚異常になる原因とは!? ~ 味覚チェック方法紹介!」からのメモ書きです。
放送日 :2020 年 10 月 11 日 。
解説 : はくらく アレルギー科 耳鼻咽喉科 クリニック(神奈川県横浜市) 生井明浩(いくい あきひろ)院長 。

□ 味覚と健康の関係

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

「味覚異常・味覚障害」についてです。
生きる楽しみにもなる、食事。
それが脅かされると、味気ない人生になりそう。
しかも、健康にも関係してくるようです。
<味覚異常とは?>
味を感知するセンサーが機能しなくなり、食べ物の味を感じなくなる(分からなくなる)ことです。
症状は、味がしない、味を違って感じる、以前より過敏になるなど。
時には、何も食べていないのに(口の中に何も入れてないのに) 味がする場合も。
例)
→ スープが、お湯のように感じる。
→ 麺がまるで、ゴムのよう。
→ 以前と同じもののはずなのに、味が薄く感じる。
→ 急に、家族と味の感じ方が違ってきた。
→ 味が濃いと、よく指摘されるようになった。
味覚異常になる人は 50歳以降に多いので、中高年の人は要注意。
[ 味覚障害の主な症状 ]
・ 味覚減退、味覚消失
・ 自発性異常味覚
・ 解離性味覚障害
・ 異味症
・ 悪味症
味覚減退 → 味を感じにくくなる。
味覚消失 → まったく味を感じなくなる。
自発性異常味覚 → 口の中に 何も入っていないのに (苦味など)味を感じる。
解離性味覚障害 → 5つの基本味の中で 特定の味だけ感じなくなる。
異味症 → 本来と異なる味を感じてしまう。
悪味症 → 何を食べても 嫌な味がする。
<それによる弊害>
味が分からなくなると、濃いものばかり食べるようになったり、味付けが過剰になったりして、結果、高血圧や糖尿病などの生活習慣病につながることがあります。
塩や砂糖を、多く使っちゃうわけですね。
<原因は何なの?>
原因は様々です。
ゆえに、はっきりと分からないこともある。
そんな中で、ある栄養素が深く関係しているケースが。
[1] 食生活の乱れ=亜鉛不足
亜鉛は、味を感じる「味蕾(みらい)」の新陳代謝や 味を感知する時に使われます。
そのため、亜鉛が不足すると、味蕾の機能が低下し、味覚障害を引き起こしてしまうのだ。
亜鉛は体内で作ることができないため、食事などから摂取するしかありません。
なので、偏った食生活をしていると、亜鉛不足に陥りやすい。
生井先生によると、「味覚障害の 7割は 亜鉛不足が関係しているといわれている」とのこと。
[2] インスタント食品
一部の加工食品には、食品添加物として「フィチン酸」や「ポリリン酸」が含まれていることがあります。
(「増粘剤」や「結着剤」と表記)
これをたくさん摂取してしまうと、亜鉛の吸収が阻害されてしまう。
[3] 薬
一部の治療薬には、体内の亜鉛と結びついて 体外に排出してしまう作用がある。(薬剤性味覚障害)
気になったら、かかりつけ医に相談しましょう。
[4] ストレス
寝不足、過労、人間関係など、現代人はストレスを抱えがち。
ストレスは、多くの亜鉛を消費します。
[5] 辛いものの食べ過ぎ
5つの基本の味の中に、辛味はありません。
実は、辛さとは「痛さ」なんですね。
知覚神経が、辛さの刺激を、痛みとして感知してるんです。
感じているのは、味蕾ではなく、周りにある知覚神経。
辛いものを限度を超えて食べると、味蕾や周囲の細胞の機能を阻害するので、味覚の感度が悪くなる可能性があります。
限度を超えた辛さや、食べ過ぎには、注意しましょう。
[6] 加齢
味蕾の数は、加齢によって 減少する。
70歳以上になると、乳幼児に比べ、半分以下に。
<検査>
味覚の検査には、「ろ紙ディスク検査」というものがある。
5段階に分けた 「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」の味を 舌の上にのせて、味を認識できるか調べます。
レベル 1~3 までに 味が分かれば、正常。4以上の味を認識できないと、味覚に異常がある「味覚障害」と診断される。
家でできるチェック方法もあります。
[ 味覚チェック ]
用意するものは、水 100ml と 砂糖 1g 。
水 100ml に 砂糖 1g を混ぜ、ティースプーン 1杯分を口に含みましょう。
この時、砂糖の甘みを感じられれば、問題ない。
<予防と対策>
味蕾の機能を維持したり、取り戻すには、亜鉛の摂取が大切。
亜鉛は 全世代で不足しがちな栄養素。
意識して摂るようにしましょう。
[ 亜鉛が豊富な食材 ]
・ 牛肉。
・ レバー。
・ チーズ。
・ 牡蠣、カニ、ウナギ。
・ ワカメ、ひじき、海苔。
・ ゴマ。
また、ガムを噛むことも、効果があるという。
ガムを噛むことで、唾液が出ますよね。
唾液をたくさん出すことが、加齢による味覚の低下を防ぐことに つながるのだ。
味の物質は、唾液に溶けることで、味蕾全体に伝わるんです。
唾液が減ると、味蕾が使われなくなるため、機能が低下し、減ってしまうのだ。
つまり、ガムを噛み 唾液を出すクセをつけることで、味蕾の機能維持につながるってわけ。
□ 舌のあれこれ
<味覚の地図ってあるの?>
舌の部位によって 感じる味が違うと聞くことがあります。
これって、本当なのでしょうか?
→ 実はこれ、間違い。
1つの「味蕾」の中に、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味、すべてを感じる細胞があるのだ。
<舌の掃除に注意>
歯磨きの際、歯ブラシで 舌を こすったりしていませんか?
これは、やめた方がいい。
味蕾は、繊細です。
歯ブラシなどで こすると、(味を感じる細胞の塊である)味蕾の機能に障害を受ける可能性があります。
ゴシゴシこすらないようにしましょう。
舌を掃除する時は、専用のブラシを使ってください。
<ツルツルの舌は健康なの?>
ツルツルの舌は 一見 きれいに見えますが、舌の表面にある「舌乳頭」が委縮し、舌表面が平らになり、光沢が見られる状態。
これは 味蕾の機能が低下した状態なので、実は よくありません。
ある程度 ザラザラしている方が、健康である証なのだとか。

少し前、歯科検診に行きました。
そこで聞いた話ですが、最近、ナッツなどで歯を痛める人が多いそうです。
コロナの影響で、家飲みが多くなる。
おつまみで、ナッツをよく食べるようになる。
中には、硬いもの(ジャイアントコーンなど)を含むことも。
それで、歯を痛めるのだとか。
歯が欠けたり、時には、縦に割れてしまうことも。
縦に根元まで割れてしまうと、歯を抜かねばなりません。
ということがあるそうなので、硬いものには注意した方がよさそうです。
[関係する記事]
→ 【スーパーミネラル】 亜鉛と味覚障害
→ 「亜鉛欠乏の恐怖! 花粉症対策は雨の翌日に!」
→ 【牡蠣】生食用と加熱用の違い&カキペースト&から揚げ
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