【冷凍&パックごはん】 おいしくする方法/ガッテン
ちょっとの手間で、米飯がおいしくなる。
その方法は、原点回帰といえるものでした。
つまり、昔風。
冷凍保存したものだって、パックご飯だって、弁当だって、おにぎりだって、うまくなるぞ。
「 ガッテン 」 、「 おにぎり 弁当も プロ級に! “冷めたら” おいしい ごはんのススメ」 。
放送日 : 2020 年 01 月 22 日 。

□ 冷めても おいしい

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

食材から、「冷ご飯をおいしくする方法」です。
<パックごはんを おいしく食べる方法は?>
電子レンジでチンした後、ほぐす。
上下をかき混ぜる。
たったこれだけ。
実際、パッケージをよく見ると、このように書かれています。
「加熱後 ほぐすと さらに 美味しい!」
「加熱後 ご飯をほぐしてから お召しあがりください」
「よくほぐしてから お召しあがりください」
注意したいのは、レンチン(レンジアップ)したら、フタを開けて、冷める前に、ほぐすこと。
これにより、「上と底の 水分差を なくす」のだ。
こうすることで、風味や甘味が増し、よりおいしく食べられる。
やってる人はやってるが、やってない人はやってない、てな感じですかね。
チンしたまま放置したり、そのまま混ぜずに食べてた人は、一度試して、違いを確かめたらよさそうだ。
<メカニズム>
パックごはんを加熱する → フタを完全に開ける → たまった蒸気が 勢いよく外に出る → この時、表面が乾きやすいプラス 容器に接する面(底)には 逃げ場を失った 水分がたまる
つまり、上と下で水分差ができる。
しかし、この時、ごはんをほぐすと → 水分差がなくなる。

<冷凍ごはんを おいしくする方法>
ごはんを多めに炊いて、小分けにして、ラップで包み、冷凍保存する。
これをよくやる人は、少なくないはず。
この冷凍ごはんにも、上の方法が使えます。
レンジでチンしたら、ラップから お茶碗に移し、ごはんをほぐす。

上下の水分差をなくすことを、意識してください。
<冷めてもおいしい ごはんにする方法>
実は、昔の人は、自然とやってたんです。
なぜなら、こんな工程があったから。
羽釜で ご飯を炊く → おひつに移す。
でも、今多くの家庭は、おひつを使いません。
じゃあ、どうすればいいのでしょうか?
おひつの良いところは、余計な水分が取れること。
これにより、米の表面がしまり、噛む回数も増えるんです。
噛む回数が増えると、より甘味を感じやすいのだとか。
ということは、おひつがなくても、余計な水分を飛ばせればいい。
<冷めてもおいしいごはん>
(1) ごはんを炊いたら、アツアツのうちに、平たい容器やお皿に移し、うちわであおぐ。
こうして、表面の余計な水分を飛ばすのだ。
(2) 冷ます目安は、体温より ちょっと低い程度の温度。
(3) ひっくり返して、裏の水分も飛ばしましょう。

冷ましたごはんは、お弁当にも適しています。
水分を飛ばしているので、腐りにくい。
他にも、かつ丼や親子丼、カレーやお茶漬けなど、様々なバリエーションでも使えるぞ。
究極の方法としては、水をかけるだけでも楽しめる。
表面のデンプンが しまっているので、水分を足しても、ふやけにくいんだって。
(米の銘柄にもよるかもしれないけど)
<おいしい おにぎり>
おにぎりは、温かいごはんで握る。
そんな人は、多いのではないでしょうか?
でも、実は、冷ましてから握る方が、おいしいんだって。
ここでも、炊きたてごはんを パッドなどに移し、うちわであおいで 余計な水分を飛ばしてから 握ると、よいのだ。
アツアツのごはんを ほぐしながら冷ますことにより、余分な水分が飛ぶので、ごはんのモチモチ感が増す。
これで、一粒一粒を感じやすくなります。
今までと違う おにぎりの、誕生だ!
お店では、大量の米を炊き、いったん出して、扇風機で 一気に冷ますところも。
それから、握る。
□ 昔の人も
大本山 増上寺 第79世法主、道重信教(みちしげ しんきょう) 大僧正(1856~1934)。
この道重上人の言葉が、「味覚極楽」という本の中で、紹介されています。
「冷や飯に沢庵(たくあん)」という箇所。
「飯じゃがね、これは つめたいに限る」
さらに、こう続く。
「本当の飯の味が知りたいなら、冬 少しこごっている位の ひや飯へ 水をかけて、ゆっくりゆっくりと沢庵で食べてみることじゃ」
上で学んだことを考えると、道重上人が言ってたことは、もっともなことだったんですね。
ところで、この道重上人。
どこかで聞いたことがある名前だと思ったら、「モーニング娘。」の「道重さゆみ」さんは、兄の玄孫にあたるんだってさ。
□ あの有名駅弁も

おひつごはんを体現している弁当があります。
それが、「崎陽軒のシウマイ弁当」だ。
昔ながらの焼売(シューマイ)、玉子焼き、マグロの焼き物、カマボコ、杏の甘煮など、美味ポイントはたくさんあります。
その中で注目すべきが、「俵型ごはん」なんですね。
おかずが主役になりがちな中、シウマイ弁当の「ごはん」を愛す人は、少なくないのだ。
崎陽軒には、信念があります。
「ごはんがおいしくなければ、駅弁ではない」
つまり、冷めてもおいしいごはんに、こだわっているんですね。
いろんな秘訣がある中で、その一つが、容器になる。
そう、入れ物が木製なんです。

崎陽軒のシウマイ弁当は、容器が おひつの役割を果たしてくれてるんです。
適度に水分を、吸い取ってくれる。
なるほど、ごはんがおいしいはずだ。
□ 台湾のお弁当事情

日本と台湾では、お弁当の食べ方で、ちょっと違いがあるようです。
日本 → 冷めても おいしく!
台湾 → 温めて食べる!
台湾の生徒さんからすると、日本人はお弁当を温めないので、不思議なのだそう。
なぜ、温めないの? と。
台湾の学校には、「蒸飯箱(ゼンファンシャン)」なるものがある。
ここで、お弁当を温めておくのだ。
お弁当の容器も、当然、それを想定している。

台湾では、温かい弁当が、当たり前なんですね。
根底には、東洋医学の考え方があるそうな。
身体を冷やすものは、避ける傾向にある。
毎日のものだしね。
□ おまけ
<パックごはんの製造工程(1)>
(1) 色彩選別機で 不良米を取り除き、白い米だけを選別する。
(カメラとセンサーで お米の色を識別、不良米だけを エアーで吹き飛ばすのだ)
(2) 米を、1食ごと、小分けした釜に入れる。
(3) 60メートルにも及ぶ「超ロング炊飯器」を通り、炊き上げられる。
別の工場では、こんな方法が。
<パックごはんの製造工程(2)>
(1) パックに、洗ったお米と水を入れる。
(2) パックのまま、高温の蒸気で、炊き上げる。
メーカーによって、作り方が違うんですね。
□ 冷ご飯と健康
前にも紹介した、「レジスタントスターチ」という成分。
消化されにくい デンプンのことで、小腸では消化されずに、大腸まで届くとされています。
ごはんにも このレジスタントスターチが含まれるのですが、冷やすことで増えると言われているんです。
レジスタントスターチに期待される効果としては、腸内環境の改善や、血糖値の上昇を抑える働きなどがあります。
つまり、うまく摂取できれば、健康にもつながるというわけ。
今まで、冷ごはんには マイナスのイメージがありましたが、今回の方法を使えば、変わってくるかもしれませんね。
冷めたごはんは寂しいけど、ひと手間かけて冷ましたごはんには、愛と甘味がある!


一時期、土鍋で ごはんを炊くのが、流行った記憶が。
タレントさんだったか、歌手の人だったかが、こってたんだっけ。
詳細は忘れた。
そういえば、小学生の頃、何人かで、学校の先生の家に遊びに行ったことがある。
独身男性で、小鍋で米を炊いているところだった。
ちょっと食べさせてもらったけど、おこげの部分が おいしかった気がする。
きっと今だったら、パックごはんを電子レンジでチンしてるんだろうな~。
あるいは、コンビニ弁当か。
いや、ホカ弁もある。
ずっと昔の田舎だから、何もなかったな~。
その分、食堂が繁盛していたようにも思うけど。
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