【それ捨てたら もったいない】 栄養UP法 【赤石定典】
捨てがちな野菜のアレが、実は栄養豊富だって、知ってました?
調理法によっても、損か得かが変わってくる。
「ビーバップ! ハイヒール」より、「~ その調理法 間違いです! ~ THE 得する食べ方」 について。
放送日 :2019 年 7 月 25 日 。
かしこブレーン : 赤石定典さん(東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部)。

□ 捨てると損な部位

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

「得する食べ方について」です。
毎日の食事が、パターン化されてませんか?
食材が固定化していると、摂り過ぎている栄養と、足りなくなってる栄養が、知らず知らず、できていることがあります。
食物繊維やカルシウムは、その代表。
夏場は、ビタミンB系やビタミンCも、強化したいところです。
欠乏すると、健康にも関わってきますよ。
ダイエット中は、特に要注意だ。
栄養が、偏りがちです。
食材には、栄養を効果的に摂れる「食べ方」があります。
今回は、それを勉強しましょうってわけ。
<卵のカラザ>
卵を割った時にある、黄身に付いている、白いもの。
これを、「カラザ」といいます。

常識クイズなどで、取り除きましょうと言われる、糸状のアレ。
実はこれ、栄養的には、捨てると もったいないんだって。
カラザには、「シアル酸」が含まれている。
これには、免疫力アップ、美肌効果、育毛促進が、期待できるのだ。
<タマネギの皮?>
マグネシウムに、カルシウム。さらに、アレルギー改善効果が期待できる、ポリフェノールの1種「ケルセチン」。
これらの 9割以上は、タマネギの茶色い皮に含まれるって、知ってました?
なので、茶色い皮をすべて むいてしまうと、損なんです。
できれば、2枚目の皮は、残したい。

煮出せば、お茶やダシになりますし。
<トマト>
まず、大事なのは、皮。
トマトの抗酸化成分「リコピン」は、全体の4割が、皮に入ってるんです。
そして、注意したいのが、これ。
トマトを包丁で切る時、まな板に流れ出る、種のゼリー部分。
このゼリー部分には、トマト全体の 80% にも及ぶ アミノ酸が含まれているんですよ。
トマトのお尻にある、放射線状の白線。
種とゼリーは、この下に詰まっています。
なので、白線を避けて切ると、種とゼリーが流れ出にくいんだって。

<ブロッコリー>
ブロッコリーの「葉」と「茎」には、つぼみの 3倍もの「ポリフェノール」が含まれています。
捨てがちな部分ですが、しっかり火を通して、やわらかくすれば、食べられますよ。
<エビの殻>
殻の色素である「アスタキサンチン」には、ビタミンC の約6000倍もの抗酸化力がある。
また、コレステロールの吸収を抑える「キチンキトサン」も、牛乳の 約6倍。
エビの殻は ごま油で揚げると、チップスになります。
アスタキサンチンは油に溶けるので、マヨネーズとの相性もバッチリだ。

<ピーマン>
ピーマンの「ヘタ」と「ワタ」もまた、栄養的には、捨てると損。
そもそも、ヘタは、実(み)に栄養素を循環させる場所なんです。
取り除くと、ビタミンC が 36% も消えてしまう。
また、ワタには、血液サラサラ効果のある「ピラジン」が、実の 10倍もある。
ピーマンの肉詰めを作る際、ヘタとワタを細かく切り刻み、肉に混ぜ込むと、いいんだってさ。
<茶殻>
飲んだ後 捨ててしまう茶殻には、ニンジンの 2.4倍の「β-カロテン」が含まれている。
また、ビタミンE も、ほうれん草の 約25倍。
天日干しした茶殻を細かくし、おにぎりに混ぜれば、美味しく食べることができます。
炒って、ふりかけにするのも、手だ。
<みかん>
ミカンの白い筋には、ビタミンC の吸収率を高める「ビタミンP」が、実の 300倍も含まれているんです。
また、白い筋と皮には、コレステロール値を下げるとされる「ペクチン」が、実の 4倍も含まれるのだ。
これら全部を活かしたいなら、皮ごとミキサーにかけ、丸ごと生ジュースにすればいい。

少量のハチミツを入れると、なお美味しいとのこと。
<とうもろこし>
トウモロコシの「ヒゲ」、取って、捨てますよね。
でも、これって、花粉症など アレルギー症状に効果がある「カリウム」が豊富なんです。
なにせ、「ヒゲ茶」があるくらい。
□ 調理法

調理法によっても、摂取できる栄養が変わります。
例えば、「水溶性」だったり、「脂溶性」だったり。
水溶性のものは、水に溶けだすので、生で食べるか、煮汁までいただくのが、得する方法だ。
<スクランブルエッグ>
卵に含まれる「ビタミンD」は、油に溶けやすいという性質があります。
なので、スクランブルエッグにすると、油と共に外に飛び散り、約40%も減ってしまう。
なので、卵を炒める時は、こまめにフタをする 方が、いいのだ。
これだと、油がフタで はね返るので、ビタミンDが失われません。
さらに、水気も飛ばないので、ふんわりした仕上がりになる。
<バナナ>
バナナは、熟してから食べる方がよい。
期間の目安は、夏なら 3日前後、冬なら 5日前後。
腸内環境を整える「オリゴ糖」が、熟すと、約3倍になります。
熟すのが待てないなら、ホットバナナにするとよい。
加熱するだけでも、オリゴ糖が 3倍になります。
しかも、甘味も増すときている。
<昆布だし>
昆布だしには、美肌効果のある「ミネラル」がたっぷり。
これを効率的に摂るには、「水だし」が おススメ。

昆布を 2時間以上 水につけておくだけで、加熱では少量しか溶け出さないミネラルが、約10倍も 溶け出すのだ。
<牛肉>
肉じゃがなどで、牛肉をぐつぐつ煮ると、栄養素的には もったいない。
5秒煮るだけで、ビタミンB1が、約25%も損になる。
1時間煮込めば、約60% もの損に。
ただ、栄養は煮汁に溶け出すので、汁まで飲める味付けにすれば、損はありません。
薄味にして、汁まで味わえるようにしましょう。
<スイカ>
スイカは、冷蔵庫で キンキンに冷やさない方がいい。
「リコピン」に注目すると、常温の方が 最大 40% もアップするのだ。
しかも、スイカの甘味を 最も感じやすいのは、常温の 20℃ 前後なんだって。
(10~15℃ での保存を勧めているところもある)
丸ごとなら、冷たい水の中で保存するのも、手。
あるいは、食べる数時間前に、冷蔵庫で冷やす。
切ったものなら、ラップして、野菜室へ。
<緑茶>
緑茶にあるものを入れると、カテキンの吸収率が 5倍 アップする。
そのあるものとは、レモン。
カテキンは、レモンの「ビタミンC」を同時に摂取すると、腸内での吸収率が上がるんです。
<ホットミルク>
ホットミルクを作るなら、電子レンジで? それとも、鍋で?
ビタミンB12 に注目するなら、鍋がおススメ。
牛乳に含まれる ビタミンB12 は 光に弱く、電子レンジで加熱すると、半減してしまうのだ。
<たらこは、生? 焼き?>
生たらこと、焼きたらこ。
ナトリウムやリンなど「ミネラル」に注目するなら、焼きたらこ。
加熱することで、1.5倍になります。
<炊飯する時 入れるなら?>
酢でしょうか? それとも、オリーブオイル?
お米の栄養を 効率よく摂りたいなら、酢を入れるとよい。
酢を少量入れて、お米を炊くと、米に含まれている たんぱく質が溶け出し、消化率が 10倍 アップします。
<キャベツにかけるなら?>
塩? それとも、マヨネーズ?
栄養的にお得なのは、マヨネーズ。
消化器官を元気にする物質「リゾホスファチヂン酸」が、マヨネーズの脂質と合わさると、2.4倍になる。
□ 番外編

最後は、番外編を。
<焼肉とコーヒーの関係>
焼き肉を食べた後、コーヒーを飲む。
店によっては、セットになっているところも、あるかもしれません。
でも、牛肉に含まれる「鉄分」に注目すると、これはもったいない組み合わせ。
コーヒーに含まれる「タンニン」が、鉄分の吸収を邪魔するので、鉄分の吸収率が 50% も下がってしまうんです。
逆に、鉄分の吸収率を上げたいなら、ビタミンC が豊富な オレンジジュースを飲むとよい。
しかし、これには、別の面もあります。
食後のコーヒーには、脂肪の吸収を抑えるとか、血糖値の上昇を緩やかにする、といったメリットがある。
どちらを大事にするかは、各人の好みで。

さすがに、扇風機ではどうにもならない暑さになってきた。
天気予報を見ても、真っ赤っか。
しかも、赤の色が濃い。
そうだ、ホームセンターに行こう。
あそこなら、長時間、涼んでいられる。
なおかつ、清涼グッズが見つかるかもしれない。
と思って行ったら、けっこう親子連れがいる。
特に、工作に関係しそうなコーナー。
夏休みの宿題だろうか。
こんな時期に、えらいな~。
工作とか、最後の最後だったけどな~。
最近の流行は、携帯型の扇風機か。
手に持ったり、首にかけたり。
あと、ひんやり敷きパッドに、枕パッド。
みんな、肌触りを確かめてた。
(お試し用は、それ専用を、用意してほしい気も…)
[関係する記事]
→ 【野菜】 栄養を効率よく摂る方法
→ 【食べても 食べても 太らない法】
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