【低血糖】 血管のダメージを 間食で防げ
血糖値は、低すぎるのも問題だった。
血管に悪い影響を及ぼすことが、分かってきたのだ。
会社員に多い、よくない生活習慣とは?
2018年12月12日放送の「ガッテン」、「心臓ケア&ぐっすり快眠の新常識! カギは『間食』 新・血糖値ワザ」より。

□ シメのラーメンが欲しくなる理由

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

ズバリ、「血糖値の新常識」について。
まずは、定義から。
1日の変動幅が 上限の 140 を超えれば 高血糖。
また、辞書にはこう書かれています。
【高血糖】
血液中のぶどう糖の濃度(血糖値)が正常よりも増加している状態。一般に、1デシリットル中160ミリグラム以上になると尿中にぶどう糖が出る。
(大辞泉より)
「血圧」と「血糖」。
似てるが違う、この2つ。
血圧は「血管の中の圧力」のことで、血圧計があれば 家でも簡単に計測できます。
血糖値は、「血液中の糖の量」。なので、採血して検査する。
<疑問(1) お酒を飲むと 血糖値は どうなるの?>
お酒を飲んでると、やがて、お腹が空いてくる。
そんなこと、ありませんか?
途中までは全然平気なのに、ある時から、食べたくて仕方なくなる。
タガが外れて、ドカ食いしてしまうことも。
実はこれ、お酒を飲むと血糖値が下がるから、なんです。
大まかなメカニズムは、こう。
普通の食事だと、食べた糖質が分解され、小腸から吸収される。
次に、肝臓で分解され、その糖が血液中に放出されるので、血糖値が上がります。
けれど、お酒を飲みながら食べた場合、肝臓は アルコールも分解せねばなりません。
しかも、アルコールを優先的に分解するので、血糖値は上がらないんですね。
この時、血糖値が低いので、栄養が十分に取れていないと、身体は勘違いしてしまいます。
なので、空腹感が強くなってしまうというわけ。
ただし、お酒の分解が終わると、食べたものの分解が始まります。
となると、当然、血糖値は上昇する。
しかも、飲酒後の空腹感で シメのラーメンなんかを食べていると、それも分解されるから、なおさら血糖値は上がってしまうことに。
太る理由も、ここにあるのかも、しれませんね。
□ 低血糖と心臓疾患

実は、今日問題にするのは、上の方じゃなく、下の方。
そう、「低血糖」についてなのです。
血糖値が高いと、糖が血管を傷つけ、いろんな病気につながる。
これはよく、知られていますよね。
でも、低い血糖値が、心臓に負担をかけることもあるのだ。
血糖値が「70以下」に下がってしまう人の血管では、あることが起こっている場合があるんです。
何と、血管の壁が破れる。
心臓疾患の患者さんの中には、低血糖が起きている人も少なくないのです。
今まで : 食後の高血糖が、動脈硬化に悪い影響を与える。
新情報 : 血糖値が低すぎるのも、よくない。
実は、健康な人なら、血糖値が「70」を下回ることは、そうそうないんです。
というのも、人間の身体にとって、糖は必要不可欠なエネルギー源。
血糖値が下がり過ぎないようにする仕組みが、身体には備わっているのだ。
ということは、1日に何度も低血糖になるというのは、普通じゃない状態なんですね。
でも、なぜ、低血糖と心臓疾患が、関係するのでしょうか?
糖は、とっても大切なエネルギー源。
運動している時だけでなく、安静にしていたり、寝ている時でさえ、必要です。
つまり、ないと非常に困る!
血糖値が「70」を切ると、交感神経が働きます。
興奮して血糖値を上げるよう、指令を出すのだ。
すると、すい臓や肝臓といった臓器がフル稼働しだす。
結果、身体の中で、糖が生み出される。
なので、たとえ絶食状態でも、血糖値が「70」を超えるよう保とうとするんですね。
でも、これ、いいことばかりじゃないんです。
あくまで、緊急事態を回避するための手段。
何度も緊急事態があっては、困ります。
交感神経が興奮すると、血管はギュッと縮んだり、血液が固まりやすくなったりも、するんですね。
なので、低血糖状態が 何度も繰り返されると、血管がダメージを受けてしまうのだ。
結果、心臓だと心筋梗塞、脳では認知症など、様々な疾患につながる可能性が出てくるというわけ。
□ 低血糖になってしまう人の特徴

低血糖になってしまう瞬間を観察すると、ある生活習慣が関係していることが、見えてきました。
カギになるのは、「昼食」と「夕食」の間。
朝の時間は、だいたい決まってますよね。
お昼の時間も、だいたい 12時から13時くらい。
でも、夕食は、まちまちです。
時には、遅くなることだって、あるでしょう。
「遅い時間に、ガッツリ食べる」
これが、いけないのだ!
ここでスタジオに、専門家の先生が登場。
産業医科大学 医学部 第1内科学講座の 岡田洋右 准教授です。
先生は言いました。
「高血糖も悪いが、低血糖も確実に、血管に悪い」
さらに、「低血糖自体が、認知機能を悪化させることも、数々報告されてますから」とも。
昼食から夕食までの時間が長い人は、要注意。
あとは、食べる内容、中身です。
脂っこいものを好み、量もたくさん食べる。
そんな人は、危ないと。
食事の間隔が長い → 空腹感が強くなる → ドカ食いの原因に!
ダイエットのリバウンドと、同じですね。
ガマンのし過ぎは、反動を招きやすいと。
空腹時にドカ食いすると、血糖値は急に上がりますよね。
血糖値が急上昇すると、血糖値を下げる「インスリン」が、過剰に出てしまうことがある。
すると、その後も 余分なインスリンが効いて、血糖値が下がってくるということも、あるようです。
<インスリンの働き>
ごはんを食べる → 血液中に 糖が増える → すい臓から インスリンが分泌される → 血液中の糖を身体に吸収させる → 血糖値が 一定の範囲内になる。
ドカ食いすると、血液中に 糖が急激に増えてしまいます。
血糖値が急上昇した状態。
すると、すい臓は血糖値を下げようとして、大量のインスリンを放出する。
結果、必要以上に、糖を身体に吸収させてしまい、血糖値が下がり過ぎることがあるのだ。
困ったことに、このような低血糖には、自覚症状がほとんど無いんです。
したがって、気づいている人は少ない。
ただ、低血糖かもしれないサインがあります。
それも、夜に。
低血糖になると、交感神経が働きます。
夜寝ている時に低血糖になると、交感神経が働くので、目が覚めてしまうのだ。
<低血糖を疑う チェックポイント>
(1) 夜、睡眠の途中で、目が覚めてしまう。
(特に、トイレのためでもないのに起きてしまう場合は、要注意)
(2) 昼食からの間隔が長く、夜遅い時間に、ガッツリ食べる習慣がある。
2つとも当てはまる人は、低血糖になっている可能性が。
□ 低血糖を防ぐ方法

仕事などで、夕食はどうしても遅くなってしまう。
そんな人は、どうしたらいいのでしょう?
夕食が遅くなりそうなら、軽い間食を摂ればいい。
ちょっとだけ、炭水化物を 口にしておけばいいんです。
これで、夜のドカ食いが回避できます。
お昼休みがあれば、夕方の休憩もありますよね。
その時に、軽く食べておくのが、いいようです。
ちなみに、この方法は、「分食」といって、糖尿病患者さんの食事法の1つなんですよ。
<間食の注意点>
間食した日の夕食は、その分、控えめに。
<急上昇予防に>
野菜を先に食べると、血糖値の上がり方が 緩やかになる。
オクラや納豆などの「ネバネバ食材」も、血糖値を上がりにくくしてくれる。
遅くまで仕事して、昼ごはんと夜ごはんの間が空いてしまう人。
軽い間食は、いかがですか?


今年のガッテンは、これで終了。
来年は、1月9日に放送予定です。
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