【イヌイット流】 基礎代謝を上げる油/ガッテン


なんと、油がダイエットの味方に!

油小さじ1杯で、体重が減り、中性脂肪の値まで下がる。



2018年11月21日放送の「ガッテン」「スプーン1杯で カラダが激変!? 食べるアブラの新常識」より。




ためしてガッテン 亜麻仁油 えごま油で痩せる方法




油のバランス問題


エノキ
さあ、今回のテーマは何でしょうか?

ササミ
ズバリ、「油」について。

それも、太らない油。

いや、むしろ、痩せる可能性も。


エノキさん
え? 油でダイエット?

ササミ
それだけじゃありません。

心筋梗塞など、病気のリスクまで低下するんです。



油というと、今まで、健康の敵とされることが多かったですよね。

できるだけ摂取量を抑えるようにと、言われてきました。

特にダイエットの時は、控えるように言われる。

まさに、目の敵状態。

から揚げ、トンカツ、菓子パン、洋菓子。

脂質が気になります。


しかし、今回は、目の付け所が違うのだ。

単なる「量」ではなく、「バランス」に注目する。




実は、日本人に不足している油があるんです。

昔は毎日食べていたけど、ライフスタイルの変化で、以前より減っているもの。

分かりますよね。

そう、「魚」です。


バター、オリーブオイル、サラダ油。

これらに比べて、魚の油の摂取量は、ダントツに少ないのだ。


驚くことに、そのおかげで、心筋梗塞のリスクがアップする可能性があることが、最新の研究で分かってきたんです。


でも、毎日魚を食べるとなると、けっこう たいへん。

そこで登場するのが、「ある油」なのだ。

それで、魚不足が補える。


魚の代わりになる、油。

でも、魚の油ではない。

それはいったい、何なのでしょうか?

エノキさん
ほう。

青魚を食べましょうという話ではないんですね。




イヌイットに学ぶ


ササミ先生
カナダのイカルイトという都市。場所は、ほぼ北極圏(わずかに南)です。

当然、寒くて、夏でも氷点下になることがあるそうな。

住民の約6割は、イヌイットだという。

食生活も独特です。

「アザラシ」「セイウチ」は、脂肪がたっぷり。

「ミスハ」といって、クジラの油も使う。

とにかく、油をよく摂取するらしい。


でも、脂質を摂取し過ぎて、健康の方は大丈夫なんでしょうか?


1970年代、イヌイットの病気のリスクを、一般的なヨーロッパ人と比較した研究があります。

それによれば、イヌイットの心筋梗塞発症リスクは、ヨーロッパ人の「1/10以下」だった。


イヌイット食文化の研究者、オタワ大学の ローリー・チャン先生は言います。

「彼らの伝統的な食事は、とっても健康にいいんです」

「それは食事における 良質なアブラ のおかげなんです」



エノキさん
でも、アザラシの油なんて、日本じゃ手に入らないじゃないですか。

スーパーで買えるもので、何とかならないんですか?



ササミ先生
まずは、実験から。

参加者は、ぽっちゃり気味の 48名です。

指導してくれたのは、内科医の 工藤孝文 先生。

毎日スプーン1杯の「ある油」を、毎日 摂ってもらいました。

普段の食事は、一切変えず、小さじ1杯の油だけを足す。


これで、何が変わるのでしょう?


1か月後、48人中、33人が減量に成功しました(68.8%)。

平均で マイナス0.93kg(約1キロ) 減った。


中性脂肪の値も、調べました。

中性脂肪が高めの人が 17人いたんですが、そのうち 12人が改善したんです。


エノキさん
でも、どうして、油で痩せるの?

なぜ、中性脂肪の値が減ったんだろう?

ササミ先生
実は、この油、中性脂肪を下げる薬の材料にも使われてるんですよ。



福岡県みやま市にある、くどう内科。

工藤孝文先生は、ダイエット外来を開設しています。

なんと、今まで、1万人以上を減量させた実績があるのだとか。

その中で、なかなか食事制限できない人への秘策が、「ある油」なんです。

ある女性は、1年で 11kg の減量に成功した。

中性脂肪は、「187」から「68」まで下がりました。

エノキさん
油で健康になったわけだ。

不思議だな~。




油の種類で働きが違う


ササミ先生
それぞれのメカニズムを、見ていきましょう。


バター、オリーブオイル、サラダ油など、普通の油を摂ると、どうなるか。

胃や腸を通って、油が向かう先は、肝臓です。

食べた油は中性脂肪に合成されて、肝臓に蓄えられます。

そして、余った分は、肝臓を通過し、血液を介して、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられる。

脂質を摂り過ぎると太るというのは、このため。


では、アザラシの油の場合、どうなるか?

肝臓に来るのは、同じです。

しかし、そこで、中性脂肪の合成を阻害する働きをするのだ。

さらには、内臓脂肪や皮下脂肪まで燃やしてくれる。

普通の油とは、真逆ですね。



アザラシやクジラの油は、冷蔵庫で冷やしても固まらないのだそう。

マイナス35℃でも、凍らない。

さすが、寒いところで生きているだけあります。

この油を食べると、代謝が上がり、寒さをしのげるのだという。

イヌイットの人たちの、生活の知恵です。



千葉県柏市の実験施設で、検証しましたよ。

「ヒューマンカロリーメーター」という部屋の中で、生活してもらいました。

呼吸したすべての空気を収集し、酸素と二酸化炭素の量から、消費カロリー(基礎代謝)を測定する。


2週間、ある油を摂取してもらい、消費カロリーの変化を見てみました。

すると、2週間で 1日の消費カロリーが、「70kcal」増えてたんです。

(もちろん、効果には個人差があります)

(どれだけ減量の効果があるかは、研究段階)



エノキさん
で、結局、何の油なんですか?

アザラシの油なんて、なかなか手に入らないんだから!




守口徹先生の解説


ササミ先生
アザラシの油と同じ働きをする油があります。

もちろん、普通に売られているもの。


ここでスタジオに、専門家の先生が登場。

麻布大学の 守口徹 教授です。

油に詳しいスペシャリストだ。


アザラシの油に匹敵するもの。

それは、「えごま油」

実験で使ったのも、工藤先生が勧めているのも、えごま油なんです。



油とは、脂肪酸という分子が、結合したもの。

あらゆる細胞の材料になったり、細胞同士の情報伝達に使われたりします。

人間には欠かせない栄養素の一つなんですね。


その油を細かく見ると、様々な種類の脂肪酸がブレンドされて、できている。

そして、どの種類の脂肪酸が一番多いかで、4種類に分類されます。


固体の油である「飽和脂肪酸」を多く含むグループ。

バター、牛肉、ココナッツオイル、パームオイルなどがそれ。


「オメガ9脂肪酸」を多く含むグループ。

こちらは、オリーブオイル、なたね油、アーモンドオイル、米油など。


「オメガ6脂肪酸」を多く含むグループ。

こちらは、サラダ油、コーン油、大豆油、ごま油など。


「オメガ3脂肪酸」を多く含むグループ。

えごま油、亜麻仁油、魚油、アザラシ油など。



このうち、「飽和脂肪酸」と「オメガ9脂肪酸」は、体内で作ることができます。

しかし、「オメガ6脂肪酸」と「オメガ3脂肪酸」は、体内で作ることができない。

つまり、食べ物で摂取するしかないのだ。ゆえに、「必須脂肪酸」と呼ばれる。


サラダ油やごま油は、料理で使いますよね。

でも、えごま油や亜麻仁油となると、モデルさんたちは別にして、摂っている人は多くなさそう。


さて、オメガ6とオメガ3ですが、真逆の働きをします。

 オメガ6には、血液を固める働きが。

 オメガ3には、血液をサラサラにする働きが。

健康のためには、この2つの油のバランスが重要なのだ。


日本人の摂取量を見ると、サラダ油などのオメガ6は「9.6g」。

一方、オメガ3は「2.1g」しかありません。

このバランスの悪さを解消するために、えごま油を小さじ1杯足すってわけ。


オメガ6の摂取量が多い人に比べ、オメガ3の摂取量が多い人は、心血管疾患のリスクが低いというデータもあります。

今の日本には、オメガ3系が不足してるんですね。



バランスが大事ということですから、えごま油の過剰摂取も よくありません。

オメガ3を摂り過ぎると、血液がサラサラになり過ぎて、鼻血が止まらないこともあるそうな。

スタジオでは、鼻血が止まらなくなったイヌイットの子どもの画像が、紹介されていました。


コペンハーゲン大学 ヨーン・ダイアベルグ教授のお話。

「血液の凝固は オメガ6によって促進され、オメガ3によって弱まる」

「人の身体は両者を必要としていますが、どちらか一方の過剰摂取はよくない」

「大事なのは、2つの油のバランスです」


日本脂質栄養学会の推奨する比率は、オメガ6が「2」に対し、オメガ3が「1」。

このバランスにするために、えごま油 小さじ1杯が必要だというわけ。

(もちろん、各自の食生活によって、必要な量は変わってきますが)




最後に


ササミ先生
亜麻仁油やえごま油は、無味無臭。

なので、いろんな料理に合わせやすい。

しかし、注意点も。

炒め物や揚げ物など、加熱する料理には使わないでください。

オメガ3は熱に弱く、すぐに酸化しちゃうんです。

ただ、味噌汁やコーヒーなら、食べる直前に入れれば、問題ありません。


亜麻仁油やえごま油の保管場所は、冷蔵庫がおススメ。

開封したら、1か月を目安に、使い切ってください。


オメガ3の油


油は満足感を持続させてくれるので、食欲を抑える効果も期待できる。

スプーン1杯のオメガ3、始めてみませんか。


ただ、これだけに頼るのも、困りもの。

太り過ぎている人は、食事の見直しや適度な運動も、お忘れなく。

場合によっては、医師の指示に従ってくださいね。




妊娠中の母親にも、オメガ3が必要だといいます。

オメガ3は、子どもの脳の成長にも、重要なんですね。

胎児に優先に使われるため、母体に不足しがちなのだとか。




オメガ3の油である、亜麻仁油に えごま油。

意識してみては、どうでしょう。





NHKガッテン! 健康プレミアム・プラス vol.15



日清アマニ油 145g   創健社 えごま一番 (しそ油) 270g






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tag : ためしてガッテン ダイエット 心臓


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50歳代に突入し、健康の話題を口にすることが多くなりました。老眼が始まったり、白髪もチラホラ。筋肉痛は、2~3日遅れる。

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