【食の新常識】 栄養素を摂り過ぎると

さあ、今日のテーマは何でしょうか?

「食べ物」について。
何となく常識とされていることは、本当なのでしょうか?
新常識を、紹介していきます。

< 甘いものはダイエットの敵なのか? >
ダイエット中、目の敵にされる甘いものですが、必ずしも マイナスになるわけではないようです。
イスラエルのテルアビブ大学が、驚くべき研究結果を発表しました。
「朝食に甘いものを食べると、痩せる」
まず、ダイエットに取り組む 193人の肥満の男女を、2つのグループに分けました。
一方のグループは、朝食に 低炭水化物の食事を摂る。
もう一方のグループは、朝食に チョコやケーキなどを食べます。
16週間後、ダイエットの経過を確認すると、前者が 13.5kg の減量、後者が 15.1kg の減量でした。
そう、なぜか、甘いものを食べた方が 痩せていたんです。
その理由は、こう考えられている。
食欲をコントロールする「大脳」は、血中の糖分によって、「空腹」か「満腹」かを認識します。
先に甘いものを食べると、満腹中枢が刺激され、食欲を抑えることができるのだ。
しかも、この方法だと、甘いものをガマンしなくていいので、ストレスがなく、リバウンドもしにくい。

そういえば、ある女優さんは、朝にガッツリ食べると言ってました。
ラーメンなんかを食べたくなったら、朝に食べるんだって。
その代わり、夜はひかえめ。
朝食べて、日中にしっかり消費するそうです。

これは、前にも紹介しましたね。
<痩せやすい温度と時間>
痩せるために、炭水化物を制限する人は、少なくないでしょう。
でも、同じ炭水化物でも、摂取方法で 吸収に大きな違いが出るんですよ。
例えば、「あったかいごはん」と「冷めたごはん」。
そう、温度で違いが出るんです。
冷ました方が、カロリー摂取量や血糖値の上昇が抑えらえ、脂肪もつきにくくなる。
また、便秘解消効果もあるという。
その理由となるのが、「レジスタントスターチ」。
これは、消化されにくいデンプンのこと。
炭水化物に含まれるデンプンは、冷える過程で、レジスタントスターチに変わるんです。
レジスタントスターチは、通常のデンプンに比べ、小腸で消化吸収されにくいのだ。
つまり、糖や脂質の吸収を抑えられるってわけ。
また、食物繊維と似た働きをするため、腸内環境を整えてくれる作用も。
適した温度は、「4℃ ~ 5℃」。
冷蔵庫の中と、ほぼ同じです。
ダイエット中に炭水化物を食べたくなったら、冷やして食べられるメニューを。
また、昼食の時間も、カギになります。
学校でも会社でも、昼ごはんといえば、だいたい 12時から13時が多いですよね。
でも、最近では、こんな新常識があるのだ。
「14時台に昼ごはんを食べると、太りにくい」
その理由となるのが、体内にあるたんぱく質 「BMAL1 (ビーマルワン)」です。これは脂肪を蓄積させる働きを持つ。
BMAL1 の分泌が最も少ないのが、14時台。なので、14時台に食事を摂ると、脂肪をためにくくなるってわけ。
逆に、BMAL1 の分泌が多くなり、脂肪をため込みやすくなるのが、午前2時。夜中に食べるのは、できるだけ やめましょう。
ただしこれ、生活習慣が正しい人の場合です。
午前7時起床、午後10時就寝の人のデータ。
生活習慣によって、時間がずれる可能性があります。
<二日酔いに シジミは効くの?>
残念ながら、シジミを食べたからといって、二日酔いが治るわけではありません。
シジミに含まれる「オルチニン」による、二日酔い症状の 抑制効果実験がある。
そこで分かったのは、シジミがアルコール代謝に直接的な変化を及ぼさないこと。
だからといって、シジミに全く効果がないわけではありません。
シジミは、肝機能を高め、食事の際に発生する アンモニアの解毒作用を促進する働きがある。
けれど、それは 継続的に摂取した場合であり、二日酔い改善に即効性があるわけではないんです。
シジミを継続的に摂ることは、肝臓によい。
ただし、二日酔いがすぐに治るわけではない。
注意点もあります。
シジミには鉄分が含まれているので、肝臓がもともと弱い人は、摂り過ぎに注意した方がよい。
二日酔いの時、食べたらいいのは、たんぱく質。
アルコールを分解するのに重要なのは、まず たんぱく質を摂取し、肝臓の代謝を高めること。
また、水分と糖質を補給し、脱水状態を改善し、肝臓での毒素の発生を和らげるとよい。
具体的には、月見うどん、卵かけごはんなどがおススメ。
<生ハムとメロンは、名コンビ>
好みが分かれる、生ハムにメロン。
実はこれ、けっこういい組み合わせなのだ。
理由はこう。
生ハムの余分な塩分を、メロンのカリウムが調節してくれるから。
味だけでなく、栄養的にも、名コンビ。
逆に、好ましくない組み合わせもあります。
× ワカメとネギ
ワカメに含まれるカルシウムの吸収を、ネギのリンが阻害してしまう。
× 大根とニンジン
ニンジンの「アスコルビナーゼ」という酵素が、大根のビタミンCを破壊してしまう。
× シラスと大根
シラスに含まれる「リジン」という必須アミノ酸の働きを、大根が持つ抗体が阻害する。
ただし、ニンジンと大根なら 酢を使ったドレッシング、シラスと大根おろしなら ポン酢を加えると、問題ないのだそう。
そういう意味では、紅白なますは 理にかなってるんですね。

後半は、栄養について。
<新型栄養失調>
ダイエットのために、食事を控える。
そんな時、カロリーやコレステロールを気にしすぎて、肉や魚、卵などを避けていませんか?
新型栄養失調とは、偏った食生活が原因で、たんぱく質やビタミンなど 必要な栄養素が不足すること。
健康を害する原因になります。
また、これとは逆のケースも。
健康を考えて、サプリメントを摂取。
でも、量をちゃんと考えないと、危ない。
栄養が足りないから飲むサプリですが、気をつけないと、摂り過ぎになってしまうことも。
案外、栄養素について、普段考えていないのかもしれませんね。
カロリーはあくまで熱量であって、栄養ではありません。
また、栄養素は、不足しても、摂り過ぎても、よくない影響が出ることがある。
<ビタミンA>
美しい肌や髪の毛、目の健康に役立つとされる、ビタミンA。
不足すると、肌が荒れたり、(暗い所で)目が見えにくくなる。
昔は保険だよりなんかで、「鳥目」なんて言葉が出てましたよね。
しかし、摂り過ぎるのも、よくありません。
大量に摂取すると、吐き気や頭痛を起こすことがあるのだ。
食事から摂る分にはあまり心配ありませんが、サプリメントは要注意。
また、妊娠中の女性は、特に注意すること。
胎児に悪影響が出る恐れもあります。
摂取基準にも、妊婦さんの項目がある。
<ビタミンE>
末端の血管を拡張し、血行を良くしてくれる、ビタミンE。老化防止も期待されます。
不足すると、冷え性や動脈硬化に。
冷え性に悩む人は、ビタミンE が不足してないか、チェックしてみては?
ゴマやアーモンドに、たくさん含まれてますよ。
<ビオチン>
皮膚を強くしてくれる、ビオチン。健康な肌や髪、爪を保つという特徴がある。
逆に不足すると、肌がくすんだり、爪がもろくなったり、白髪が増えたり、抜け毛に。
抗生物質を飲んでいると、減少します。
含まれる食材は、カリフラワー、レバー、大豆、卵など。
<ビタミンB6>
たんぱく質の代謝をサポートしてくれる、ビタミンB6。
足りなくなると、不眠症になったり、口内炎ができたり。
豊富なのは、バナナ、マグロ、サンマなど。
過剰に摂取すると、腎臓に石ができるといわれる。
けれど、食事で摂る分には、あまり心配ありません。
薬やサプリメントだと、気をつけたい。
ちなみに、ビタミンB6が活躍するには、ビタミンB2の力も必要。
両方を効率よく摂取するには、豚肉、特にレバーがいい。
<リン>
骨や歯の材料になる、リン。
摂り過ぎると、腎臓が悪くなったり、骨粗しょう症になることも。
インスタント食品や清涼飲料水に多く含まれるので、要注意。
慢性的に摂り過ぎている人は、あらためましょう。
<パントテン酸>
ストレスを和らげてくれる、パントテン酸。
不足すると、イライラしたり、頭痛、手足のしびれが出ることも。
ストレスがあるとお酒を飲みたくなりますが、アルコールやカフェインで消費されやすいので、要注意。
豊富な食材は、干しシイタケやレバー(鶏、豚、牛)、納豆など。
脂肪や糖質を燃やす手伝いをし、エネルギーに変える時に、欠かせない存在でもあります。
<亜鉛>
男性ホルモンや女性ホルモンを活発にしてくれる、亜鉛。
不足すると、抜け毛やカサカサ肌に。味覚がおかしくなることも。
大量に摂取すると、急性中毒になる恐れが。
カロリーだけに注目するだけでなく、栄養素も大事にしましょうね。
(ビーバップ!ハイヒール 「その考え 間違いです! 医療の最新常識 2015」「知らないと恐い栄養素」より)

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