【ビタミンB群】 1日の摂取量目安と米ぬか効果
意外と摂れていない可能性がある、ビタミンB群。
不足すると、どうなってしまうのだろうか?
1日の摂取目安や豊富な食材についても、紹介します。
2018年8月12日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「ビタミンB群で夏バテ予防!」。

□ 日露戦争の脚気

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

栄養素から、「ビタミンB群」について。

やっと涼しくなってきましたが、今年の夏も、暑かったですね~。
夏バテになっちゃった人も、少なくないのでは。
実は、その夏バテと関係する栄養素があるんです。

それがビタミンB群なんですね。

そうです。
ちょっと怖い話をしますが、欠乏症になると命を落とす可能性もあるのだとか。
というか、史実として、それが残っているんです。

ほへ~。

歴史に詳しい人は知っているかもしれませんが、ビタミンB1の欠乏で、たくさんの人が亡くなっているんですよ。
日露戦争では、命を落とした人の半数が、このケースだったと言われています。
病名は、「脚気(かっけ)」。
当時、白米は今よりもずっと、貴重でした。うれしい食べ物だったんです。
戦地ということもあり、兵士の多くは白米のみの生活でした。
その結果、ビタミンB1が欠乏し、神経障害や心不全を起こしたといわれています。
実は、玄米なら、大丈夫なんです。
けれど、精米(精白)することで、豊富だったビタミンB1は失われてしまうんですね。
今でこそ健康食として玄米は注目されていますが、昔は、白米の方が おいしい憧れの食だったんです。
それに、栄養に関する知識も、今ほどなかった。
それより以前、江戸時代にも、脚気はあったといいます。
当時は、「江戸煩い(えどわずらい)」と呼ばれていた。時代劇などで、耳にしたことがあるかも。
でも、昔だけの話ではありません。
現代でも、注意する必要があります。
偏った食事を続けていると、知らず知らず、ビタミンB1が摂取できていないことがあり得る。
そうなると、生活習慣病になるリスクが上がってしまうのだ。
カップ麺の栄養表示を見ると、カルシウムやビタミンB群を見かけるでしょ。
あれは、インスタント食品ばかり食べて栄養が偏らないようにしているのだとか。
□ ビタミンB群の働き

では、学んでいきましょうか。
<働き>
ざっくりいえば、食べたものの栄養素を、エネルギーに変えてくれる。
人間、エネルギーが無いと、満足に動けませんよね。
ビタミンB群が足りない → エネルギー不足 → 疲労(疲れやすさ)や夏バテの原因に。
<どんな時に減るの?>

ぶっちゃけると、何をしていても、減ります。
寝ているだけでも、減る。
食事をとっても、その内容によっては減る。

どうして、何もしてないのに減るんだろう?

一見、何もしてないようでも、生命を維持するため、内臓や脳など様々なものは働いているんです。
(まさに、働く細胞)
これを「基礎代謝」と言います。
その際、最小限とはいえ、エネルギーは使われているんですね。
つまり、そのエネルギーを生み出すためのビタミンB群も、消費されているってわけ。
また、ストレスとも関係が。
ストレスにさらされると、脈拍や脳の血流に、変化が生じますよね。
これらの調整にも、ビタミンB群が使われるんです。
ちなみに、ビタミンB群は、アルコールの代謝にも使われます。

残念…。

ビタミンB群は、水溶性。
なので、汗と共に排出されてしまいます。
運動や労働などで汗をたくさんかく人は、この点でも注意が必要。
<不足するとどうなるの?>

消費されっぱなしのビタミンB群。
補充しないと、減るばかりです。

そうか、砂時計でいえば 砂が流れ落ちるみたいに、少しずつ消費されてるんだ。

そうそう。だから、毎日きちんと、適切な量を摂取した方がいいんです。
不足する前に、足さねばなりません。
その中でも、「ビタミンB1」は、糖質の代謝に使われます。
ごはんやパン、麺類などを食べて、これをエネルギーにする時、使用される。
その際、当然、減るわけで、それを補うような食材も、一緒に食べた方がいいことになります。
(そうめんにハムや錦糸卵、ラーメンにチャーシューや煮卵とか)

炭水化物をエネルギー化するのに使われるから、ちゃんと足しておかないといけないんだ。

食べる → 分解しブドウ糖にして → 燃焼する。
この際、ビタミンB群が、重要な役割を担っているのだ。
疲れ気味だな。そう思ったら、ビタミンB群の摂取がおススメ。
単純に考えて、エネルギーを作りやすくなります。
まだまだあります。
ビタミンB群は、脳や神経が正常に働くためにも必要なもの。
なので、心の安定や気力、記憶力にも、関係していると言われているのだ。
□ 何種類あるの?

ビタミンB群は、8種類あります。
「B1」「B2」「ナイアシン」「B6」「B12」「ビオチン」「パントテン酸」「葉酸」
中でも、B1は 糖質代謝に、B2は 脂質代謝に、B6は たんぱく質代謝に、それぞれ使われる。
三大栄養素を、エネルギーに変えてくれるんですね。
<豊富な食材>
B1が豊富なのは、ウナギ、豚肉、レバー、ハムなど。
B2が豊富なのは、レバー、牛乳、納豆、卵など。
B6が豊富なのは、マグロ、カツオ、バナナなど。
<1日の摂取量は?>
ビタミンB1なら、成人男性で 1.4mg ほど、成人女性で 1.1mg ほど。
ビタミンB2なら、成人男性で 1.6mg ほど、成人女性で 1.2mg ほど。
ビタミンB6なら、成人男性で 1.4mg ほど、成人女性で 1.2mg ほど。
(ビタミンB6は、上限量が定められています。サプリメントで摂取する場合は、注意してください)



(表の記載は、身体活動レベルが普通の場合です)
□ 魔法の粉

B1、B2、B6を、効率よく摂取できる粉があるって、知ってますか?

ヤバい粉じゃないでしょうね。

ジョブチューンじゃないんだから。
その粉とは、「米ぬか」です。

そうか、玄米には、もともと豊富だった。
精白の際 なくなるんだから、それをとっておて、利用すればいいんだ。

その通り。お米はもともと、栄養豊富。
だけど、精白することで、失われてしまうんです。
お米が本来持っている栄養のほとんどは、米ぬかにあるんですね。

じゃあ、どうやって食べたらいいんだろう?
漬物ぐらいしか、浮かばないや。

お米農家の食卓を、拝見しましょう。
まずは、おにぎり。

米ぬかを炒って、ジャコや海苔、かつお節や塩、シソやゴマなどを混ぜます。
それをふりかけにし、おにぎりにまぶしたってわけ。
玄米だと食べづらいという人も、これなら食べやすそう。
ふりかけなら、ごはんの度に、食べられますしね。
生のぬかは精米店、炒ったぬかはスーパーなどで売られています。
その際は、食用であることを確認しましょう。
漬物専用もあるので、注意してくださいね。
(原材料が米ぬかだけのものを選ぶ)
使う際は、殺菌を兼ねて、油分を飛ばします。
フライパンで、少し色がつくまで、中火で数分間、炒めてください。
保存するなら、ジップロックなど密封できる袋に入れ、空気に触れないよう、冷蔵庫へ。
期間の目安は、2週間だといいます。

[ちょっと工夫]
とんかつを揚げる際、薄力粉に混ぜる。
納豆、お味噌汁、カレーなどに入れて、試してみる。
乳製品との相性がいいので、牛乳やヨーグルトに入れてみる。(ハチミツを加えるのも、あり)

□ 美容に効くの?

女性注目のサプリに、ビタミンB系のものがありますよね。
はたして、美容によいのでしょうか?
ビタミンB2は、脂肪の代謝に使われます。
でも、それだけじゃない。
肌や粘膜を健康に保つ効果があるのだ。
逆に、不足すると、肌が乾燥したり、吹き出物が出たり、口内炎や口角炎になりやすくなったりする。
美容に関わりのある栄養素です。
□ おススメ食材

まずは、100gあたりに含まれる量を、見てみましょう。

1食あたりだと、こんな感じ。

やっぱり、米ぬかって、優れてるんだ。
ウナギ毎日はキツイけど、米ぬかなら、食べられますよね。
魚肉ソーセージも、頑張ってるな~。
<おススメ生活>
・朝なら、パンだけより、ハム、卵、牛乳などをつけた方がいい。
・昼夜は、特に補いたいなら、豚肉やレバーを。
・魚なら、マグロやカツオがいいですね。
・米ぬかのふりかけを作っておけば、補いやすそう。
・フルーツでは、バナナが ビタミンB6豊富。
・朝が面倒なら、シリアルはどうでしょう?
・あるいは、おやつに、シリアルをつまむとか。
[参考]

シリアルは、ビタミンB群に対しても、意識されているようです。

[関係する記事]
→ 【たんぱく質】 1日の必要量と目安
→ 【ビタミンC】 1000mg 摂取の理由
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