【唾液 後編】 ドライマウス対策に 昆布ドリンク/ガッテン


ドライマウスの最新研究。

なんと、患者の脳では、血流が右に偏っていた。

原因は口の中ではなく、「ストレス脳」だったのだ。


対策は、何かに没頭すること。

口の中に塗るジェルも、市販されています。


口の体操、「リップトレーニング」。

さらには、「特製昆布ドリンク」も紹介します。



解説:鶴見大学 歯学部 斎藤一郎 教授。

 東京医科歯科大学 豊福明 教授。

 日本大学 酒谷薫 教授。

 東北大学 笹野高嗣 名誉教授。



「免疫力アップ&口臭予防! 唾液パワー全開SP」

その後編になります。




ガッテン ドライマウス対策に昆布ドリンク




ドライマウスの最新研究


ササミ
なぜ、唾液の量が戻らない人がいるのでしょう?


謎を解く手がかりを発見した専門家がいます。

東京医科歯科大学 豊福明 教授だ。


およそ 8年前のこと、長引く口の乾きを訴えて、大学病院を受診する患者さんが、増えていました。

しかし、いくら口の中を丹念に調べても、異常は見つかりません。


そんなある日、豊福先生に、あるアイデアが ひらめきました。

最終的に感じるところは どうなっているんだろう?

そう疑問を感じたのです。

「口」ではなく、乾燥を感じる「脳」に、何か起きているのではないかと。


先生は特殊な装置で、患者さんの「脳の血流量」を調べてみました。

正常な人の脳では、血流量が、ほぼ 左右対称です。

しかし、ドライマウス患者の脳では、なぜか血流の多い部分が 右側に偏っていました。


ドライマウスと脳の血流量


別の患者さんたちを調べても、同じでした。

検査した35人、ほぼすべてで、「右寄りの傾向」が見られたのです。


この偏りこそが、唾液が戻らない謎を解き明かす、最大のヒントだったのだ!


ドライマウスだから、原因は口や舌にあるのかと思ったら、違ったんですね。

なんと、脳に関わっているようです。




右に血流が偏った脳とは、いったい、どんな脳なのでしょう?

その意味に迫る、研究の1つがあります。


教えてくれるのは、脳神経の専門家。

日本大学 工学部電気電子工学科 医学部脳神経外科(兼任)の 酒谷薫 教授です。


被験者に、脳の血流を測る装置を取り付け、実験します。

出された課題は、けっこう難しいですよ~。

「 3562 から 73 を連続して引いてください」

記憶しながら、計算しなければならない。

かなりのストレスです。


もうお分かりですよね。

この実験は、脳にストレスをかけ、血流の変化を見るものなんです。

人間はストレスを感じると、脳の血流が 2つのタイプに分かれる。

それがこの実験から、分かってきました。


 タイプ(1) は、血流の多い部分が左に偏ります。

 タイプ(2) は、血流が右に偏る。


では、血流が左に偏る脳と、右に偏る脳の違いは、何なのでしょう?


その手掛かりになるのが、被験者の手で測定した「心拍数」でした。

左に偏るタイプの人は、計算テストを行っている間、1分間の心拍数が平常時に比べ、「平均で4回増加」しました。

一方、右に偏るタイプでは、同じ1分間の心拍数が、「平均で14回増加」していた。

これは、すごい差ですね。

つまり、右に血流が偏るタイプの人の方が、ストレスに対して敏感になっている と考えられます。


酒谷先生は言います。

「(脳の血流が)右優位の方は、ストレスに非常に敏感に反応する ストレス脳」

非常にドキドキしやすいのだそう。


ドライマウスの人は、脳がストレス脳になって、結果、ドライマウスになっているのではないかと推定されます。




例えば、身内の不幸や人間関係のトラブルなどで、脳にストレスがかかったとします。

すると、誰もが一時的に唾液の量が減り、口の中が乾燥します。

そして、時が流れるにつれ、元に戻っていくと。


しかし、ストレスの長期化などが原因で、脳が「ストレス脳」に変化することがあるそうなのだ。

すると、やがて、口の乾燥自体も強いストレスとなり、ストレスはさらに強化されてしまいます。

こうなると、仮に元のストレスが無くなったとしても、口の乾燥というストレスは残り、唾液の量が戻らなくなってしまうのだ。




斎藤一郎 先生の解説


ここでスタジオに、専門家の先生が登場。

長年、ドライマウスの患者さんと向き合ってきた、スペシャリスト。

鶴見大学 歯学部の 斎藤一郎 教授です。


ドライマウスの症状が継続的に続いてしまう理由。

それに、精神的・神経的なものが関わっていることが、明らかになってきました。


 脳がストレスに敏感になる → ドライマウスになる → 口の乾き自体がストレスになる

このような悪循環が、生じてしまうようです。



<治療の例>


前編で紹介した、Bさん。

味覚の異常や、ひどい口内炎に悩んでいた方ですね。


Bさんは 斎藤先生を受診し、まずは、問診や唾液の検査を受けました。

ドライマウスは、薬の副作用や、口呼吸、唾液腺自体の機能が衰えてしまう「シェーグレン症候群」という難病でも起こります。

Bさんの場合、ストレスが大きな原因になっていると診断されました。


先生のアドバイスを受けて、あることを始めた、Bさん。

元気にシャキシャキ、歩いてますね。

でも、ただの散歩ではありません。

横断歩道では、白、白、白と、白い線を踏むように歩いている。


横断歩道の白線だけを歩く


さらに、もう1つ始めたのが、「オカリナ」。

オカリナの演奏を、「横断歩道の白線だけを歩く」のと並行して、半年間実施したところ、症状が回復したんです。


Bさんは、笑顔で話してくれました。

「劇的に、変化したの」

「舌のヒリヒリ感が、弱まったっていうか」

「心が明るくなりました」



さて、これらの意味するところは?



<横断歩道の白線だけを歩く>

白線の所を意識して渡る、そのことに意識を集中することで、痛みや症状への意識が外れるのが、目的です。


毎日、病気のことばかり考えていると、不安が負の連鎖で、増大してしまうんですね。

他のことを考えることによって、それまでずっと悩んでいたことが軽くなるというわけ。

「気をそらす」ことが、目的なのだ。



<オカリナ>

オカリナを上手に吹こうという、その行為が、症状を軽くする。

そこに意識を集中することで、悩みから気がそれると。


ですから、オカリナじゃなくても、OK です。

自身が没頭できるものを探すとよい。


 何かに集中する → 悩みを忘れる


口の乾きを忘れるような「何かに没頭すること」が、ストレスによる症状の悪化を防ぐ と考えられます。


 不安や不快に、集中しない。

 別のことに集中して、忘れるとよい。






<ドライマウス セルフチェック>


 ・ 口の乾きが 3か月以上続く。

 ・ 口内炎が よくできる。

 ・ 口臭が 常に気になる。

 ・ 虫歯になりやすい。

 ・ 目や鼻の中が 乾燥する。




一時的な乾きではなく、乾いた症状や 乾きに伴った不快症状が「3か月以上」続いたら、要注意。

この病気の目安になります。


口内炎がよくできるというのも、そう。

潤滑油としての唾液が枯渇するので、舌を動かす時にこすれて、傷になって、口内炎になりやすくなるのだ。


唾液の量が少なくなると、菌が増殖してしまいがちです。

これが、口臭の原因に。


鼻の中の湿度は、口の中の湿度で補っているのだそうな。

だから、口が乾くと、鼻も乾く。



口の乾きや その他の症状が 3か月以上続く人は、ドライマウスの可能性がある。




斎藤先生によると、「唾液分泌促進薬」というものがあるのだそう。

ただこれは、重度なドライマウスで 難病の「シェーグレン症候群」に対してしか、適用がないのだとか。

それはドライマウスの患者さん全体の、1割ぐらいだといわれています。





斎藤先生たちは、「ドライマウス研究会」を立ち上げています。

増えるドライマウスの患者さんに対応するため、16年前に作られました。


  → 「ドライマウス研究会 DRY MOUTH SOCIETY IN JAPAN」


会員数は、およそ 4500人。

治療などに詳しい 全国の歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科などが、紹介されています。







ササミ
ストレスによる口の乾きが、悪循環を生むことがある。

乾きのストレスを溜めないことが、重要です。

エノキ
ガッテン! ガッテン!




ドライマウス対策


ササミ
ストレス社会で 増えているという、ドライマウス。


最近は、ジェルタイプの保湿剤も登場したらしい。

指で口の中に塗って、乾燥を防ぎ、唾液不足を補います。


例えば、「和光堂 Oral plus オーラルプラス 口腔保湿ジェル うるおいキープ」。

あるいは、「コンクール マウスジェル」など。


スプレータイプも、あると言いますよ。


一時的でも 口を潤すことは、ストレスによる症状の悪化を防ぐ上で、大切なこと。





そして、医師もおススメする「口の乾き対処法」があります。

唾液腺を刺激して、唾液を出す、口の体操だ。



<リップトレーニング>


(1) 前歯が見えるように、口の筋肉に力を入れて、「イ~」とする。

(2) 次に、唇を前に突き出し、口の筋肉を緩めて、「ウ~」。

(3) 口の乾きを感じた時に、10回程度 繰り返すとよい。



口の乾き対策 リップトレーニング


筋肉の緊張と弛緩(しかん)を繰り返す動作は、自律神経のバランスを整えて、ストレスを軽減させる効果も期待できます。




昆布ドリンク


ササミ
最後は、特製ドリンクを紹介します。


宮城県にお住いの女性、Dさん。

ドライマウスで唾液の量が減り、何を食べても味がしない「ひどい味覚障害」に悩んでいました。


ところが、ある治療法によって、なんと、3か月で、味覚が戻ったんです。


その治療に使われたのが、「特製昆布ドリンク」

1日 10回ほど、口をゆすげば、OK!

乾きを感じた時に、口の中全体に 行き渡らせるだけです。

(*甲状腺の病気をお持ちの方、塩分が気になる方は、飲用を控えてください)




<特製昆布ドリンクの作り方>


(1) 細かく刻んだ昆布 30g を 500ml の水に、1日つけておく。

(2) 冷蔵庫で保存して、2日以内に 使い切ってください。



特製昆布ドリンクの作り方



この治療法を開発したのは、東北大学の 笹野高嗣 名誉教授。

その研究成果は、世界的に権威のある科学雑誌「 nature(ネイチャー)」にも掲載されたほど。

「Umami : Why is the fifth taste so important?」


治療法のポイントは、「うま味」だという。

昆布の うま味成分には、脳をリラックスさせる物質を作る働きがあるのだ。

さらに、唾液の分泌を促す効果は、酸味に匹敵。

その効果は、20分以上たっても、高いまま持続するんです。


この うま味を使った治療法は、これまで 20人を対象に研究が行われ、8割の患者さんで症状が改善したのだとか。

今後の研究にも、期待大ですね。





NHKガッテン! 健康プレミアム vol.14



ドライマウス今日から改善 お口のかわき


 



次回は、これ。

余っている「パックのかつお節」に、活用法が!

絶好のチャンスだ!

「最強の調味料に変身! かつお節パック 徹底活用ワザSP」。





 前編 → 【唾液 前編】 育毛~ドライマウスの悩み





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