【喜界島】 長寿ホルモンを増やす食べ物/健康カプセル! ゲンキの時間
鹿児島県 奄美群島にある喜界島から、健康長寿の秘訣について、学びます。
(1) サトウキビ
→ カリウムが豊富で、血圧を下げる効果が!
(2) 足上げ・足曲げ 体操。
(3) 皮まで食べる 花良治みかん。
→ ポリメトキシフラボノイドに、抗がん作用、血糖値・血圧の上昇抑制、アルツハイマー病予防の効果が期待できる。
(4) ヤギ肉。
→ 疲労回復、滋養強壮に効く。
(5) 長命草(ボタンボウフウ)。
<長寿ホルモン アディポネクチンを増やす食べ物>を紹介。
大豆製品、緑黄色野菜、海藻類、柑橘類。
伝統的な<喜界島の島料理>。
イユミスー(魚味噌)と、油ソーメン。
ドクネット:岡部クリニック 院長 糖尿病専門医 岡部正。
ゲスト:伊東四朗。
ゲンキスチューデント:滝裕可里。
ゲンキリサーチャー:えとう窓口。
2018年1月28日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ 鹿児島・喜界島に学ぶ ~ 長寿ホルモンが増える知恵」からのメモ書きです。

□ 喜界島のご長寿たち

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

「鹿児島の喜界島(きかいじま)」から、「健康長寿」について学びます。
今、注目を集めているのが、鹿児島の奄美群島。
なんと、100歳以上の高齢者の割合が、全国平均のおよそ 3倍なのです。
<100歳以上の高齢者数>
(人口10万人あたり)
全国:48.45
奄美群島:133.8
その中でも、奄美大島の東に浮かぶ「喜界島」には、世界一のご長寿さんが!
名前は、田島ナビさん。
117歳の世界最高齢として、新聞記事にもなりました。
というわけで、今回は喜界島で、健康長寿の秘訣について、学んじゃうのだ!
今週のゲスト、伊東四朗さんは現在、80歳と7か月。
普段から、ウォーキングを 4~8km 、腕立て伏せを 60回、鉄アレイを 60回、やっておられるのだそう。
ただし、「気が向いたら」。
これも、続けるコツかもしれません。
冬場はなかなか、気が向かないのだそうな。
ゲンキリサーチャー えとう窓口さんが向かったのは、喜界島。
見渡す限り、サトウキビ畑だ。
喜界島は、周囲およそ 49km 、人口は 約7200人。

そのうち、37.6%が 65歳以上の高齢者だという。
年間の平均気温は、21℃と温暖。
あたたかな島なんですね。
<ご長寿ポイント(1)>
「サトウキビ」
サトウキビ畑で作業していたのは、96歳の おばあちゃん。
元気に働いておられます。
なんでも、病気知らずなのだとか。
ゲンキの秘訣は、毎日の畑仕事と、サトウキビらしい。
えとうさんも、サトウキビを いただくことになりました。
どうやら、歯で剥(む)いて食べるようだぞ。
これが、甘~い。

サトウキビには 豊富なカリウムが含まれ、血圧を下げる効果があると言われています。
また、サトウキビから作られる「黒糖(こくとう)」は、精製されていないため、ミネラルなどの健康成分が豊富。
生活習慣病予防が、期待されています。
<健康ポイント(2)>
「毎日の体操と野菜」
続いては、ベテラン農家である おじいちゃんを訪問。
なんと、およそ 300坪の畑で、キュウリ、キャベツ、ブロッコリー、ホウレンソウなど、20種類もの野菜を、無農薬で作っているのだそうな。
92歳で、畑仕事を ひとりで こなしているらしい。
これまた、ビックリです。
出荷こそしていませんが、趣味でご近所と、野菜の物々交換をして、楽しんでおられる。
シャンシャン歩き、とても 92歳とは思えない、おじいちゃん。
なんでも、足腰を強くする方法が、あるらしいですよ。
それが、「足上げ」。
左右の足を 10秒ずつ上げ、これを 10セット 繰り返します。
さらには、「足の曲げ伸ばし」も。
座った状態で、左右の足を、10回ずつ交互に、曲げ伸ばし。
これも、10セット、繰り返します。

もう一つ、健康の秘訣があると言います。
それは、毎日、野菜を食べること。
運動と栄養が、長寿の秘密のようですね。
<健康ポイント(3)>
「皮まで食べる 花良治みかん」
集会所で、65歳以上の方を対象とした、親睦会が開かれていました。
月1回、集落ごとに開催されるらしい。
名前は、「いきいきサロン」。
元気いっぱいな みなさんに、健康長寿の秘訣を聞いてみました。
「好き嫌いなく、何でも食べる」
「(焼酎を)飲むこと」
その中でも注目したのが、「みかん」です。
みなさん、みかんをよく食べるようですね。
そこで向かったのが、花良治(けらじ)集落。
ここには、「花良治みかん(けらじみかん)」があるのだ。
青々として酸っぱそうですが、食べてみると、甘~い!

花良治みかんは、青くても 十分に甘いんですね。
その上、うれしい健康効果まであるといいます。
管理栄養士の 金子あきこさんの解説。
「花良治みかんには、シークワーサーにも多く含まれているポリメトキシフラボノイドという成分が多く含まれていることが、鹿児島大学と喜界島の研究により、明らかにされています」
「この成分は、抗がん作用や、血糖値・血圧の上昇抑制、アルツハイマー病予防などに、効果があるとされてます」
さらに、島の人たちは、みかんの皮も無駄にせず、おいしく活用するのだそう。
それが、花良治みかんの皮を使った、「花良治胡椒(けらじこしょう)」。

島では、この胡椒を、うどん、鍋、パスタなど、いろんな料理に使うそうです。
金子あきこさんの解説。
「ポリメトキシフラボノイドは、実よりも 皮の方に 多く含まれておりますので、健康効果が期待できます」
「島ならではの食文化かと、思います」
<健康ポイント(4)>
「ヤギ肉」
次に訪れたのは、「喰い処 十兵衛」だ。
地元のおススメ料理、ヤギを出してもらいましたよ。
まずは、「ヤギのお刺身」から。

ヤギ肉は、疲労回復や滋養強壮に効くとされ、沖縄や奄美地域で、古くから食されています。
高たんぱく、低脂質で、鉄や亜鉛など ミネラルが豊富。
老化防止や免疫力アップの効果が期待できる。
<健康ポイント(5)>
「長命草」
続いて登場した男性は、86歳。
テキパキと、柱の取り替え作業をしていました。
この方は元大工で、引退はしたものの、今は自宅のリフォームに汗を流している。
にしても、この島のみなさんは、元気だ。
ゲンキの秘訣を、奥様が教えてくれましたよ。
庭先で むしってくれたのは、「長命草(ちょうめいそう)」。
正式名は、「ボタンボウフウ」と言います。
(俗名は、長命草やサクナなど)
セリ科の仲間で、島では その栄養素の高さから、病気予防に食べられるのだとか。

鉄分は、プルーンの約6倍。
カルシウムは、牛乳の約4倍もある。
さらに、ポリフェノールも豊富だという。
そのため、骨粗しょう症や生活習慣病の予防、老化防止も期待できるのだそう。
塩で下味をつけて、「天ぷら」にするのが、島でのおいしい食べ方らしい。
「1株食べれば、1日長生きする」という言い伝えまで、あるそうな。
【サクナ】
沖縄県に自生するセリ科の植物。和名を「ボタンボウフウ」といい、内臓器官に効果がある薬草として根を煎じて飲んだり、茎や葉を和え物にしたり、汁の実などにして食する。別名「長命草」。
「サクナ」は沖縄本島での名称で、地域により「チョーミーグサ」「ウプバーサフナ」などともいう。
(大辞泉より)
□ 長寿ホルモン アディポネクチン

健康長寿に詳しい専門家に、島のみなさんの暮らしぶりを、解説していただきます。
岡部クリニック 院長で糖尿病専門医の 岡部正 先生。
「喜界島の方々は、その食生活と運動量から見ると、長寿ホルモンが みなさん高いんではないか、ということが予測されます」
「長寿ホルモンというのは俗称で、正しくは、アディポネクチンというホルモンなんです」
「アディポネクチン」は、血糖値を下げるインスリンの働きを助け、糖尿病を 予防・改善。
さらに、高血圧の予防・改善や、中性脂肪を減らす働きもあるのだ。
また、傷んだ血管を修復して 動脈硬化を防ぎ、脳梗塞や心筋梗塞まで予防してくれる。
このアディポネクチンが分泌されるのは、内臓脂肪だといいます。
といっても、脂肪がつき過ぎると、アディポネクチンの分泌量は減少。
なので、運動や食事に気をつけて、肥満を防ぐことが大切になります。
<アディポネクチンを増やす食べ物>
大豆製品。
緑黄色野菜。
海藻類。
柑橘類。
具体的には、大豆たんぱくが含まれる、「豆腐」「納豆」など。
食物繊維を多く含む緑黄色野菜、「ホウレンソウ」「ブロッコリー」など。
マグネシウムを含む「ヒジキ」などの海藻類。ゴマやナッツ類。
柑橘類の皮に含まれる「ノビレチン」というポリフェノールの一種も。
特に、シークワーサーや柚子(ゆず)の皮に、多く含まれるのだとか。
アディポネクチンは、すぐには増えません。
なので、上のような食材を、日常的に長期間食べることが、必要なのだそうです。
長寿ホルモン分泌のカギとなるのが、「内臓脂肪」。
そこでで、内臓脂肪がつきすぎてないか、チェックしてもらうことに。
<内臓脂肪チェック法>
(1) 20歳の頃と比べて、体重が10kg以上増加した。
(2) ウエストが、身長の半分を超えている。
どちらか 1つでも当てはまると、内臓脂肪が つきすぎているということ。
生活習慣を改めるなど、気をつけましょうね。
□ 喜界島の島料理

喜界島の伝統的な料理を、作ってもらえることになりました。
「イユミスー(魚味噌)」
揚げた青魚の身をほぐし、ザラメと奄美地域の味噌を加え、炒めた、島料理です。
最後に、白ごまをかければ、完成だ。
「油ソーメン」
味付けは、ダシと油を混ぜたタレだけなのだとか。
これに、イユミスーをのせて食べる。

イユミスーには、健康長寿に欠かせない栄養成分が、もりだくさんなんです。
金子あきこ先生の解説。
「青魚に含まれる、脂。大豆に含まれる、レシチンやイソフラボン。ゴマに含まれる、ビタミンE」
「これらが、コレステロールの低下作用や、老化防止、高血圧予防などに、効果が期待できます」
青魚には、EPAやDHAが豊富。
アディポネクチンの分泌を増やす働きがあります。
喜界島の健康長寿の秘訣は、島ならではの環境に育(はぐく)まれた「暮らしそのもの」にあったようです。
岡部先生のお話。
「喜界島で暮らす人たちのように、生涯現役で楽しく動いている、みんなと交わってコミュニケーションを大事にする、ということが大切ですね」
「例えば、定年退職後に、外に出て、何か打ち込むことを見つける」
「そうすれば、運動もできるし、脳の活性化も図れると」
「健康寿命を延ばすことが、できると思います」


[関係する記事]
→ 【熊本県】 肝臓によい食材
→ 【長寿】 フレイルチェック
→ 【福井県】 肝臓健康食材は油揚げとおろしそば
- 関連記事
-
-
【大豆と健康(2)】 豆腐の認知症予防レシピ/ゲンキの時間 2018/02/06
-
【大豆と健康(1)】 豆乳で乳がん予防/ゲンキの時間 2018/02/05
-
【喜界島】 長寿ホルモンを増やす食べ物/健康カプセル! ゲンキの時間 2018/01/29
-
【命を守るドリル】 鎖骨上窩のリンパマッサージ/ゲンキの時間 2018/01/22
-
【脳梗塞の予兆】 一過性脳虚血発作/ゲンキの時間 命を守るドリル 前編 2018/01/22
-
tag : 健康カプセル!ゲンキの時間 食べ物 長寿
<スポンサードリンク>


