【豆みそ レシピ】 みそだまりの作り方/ガッテン 後編
イメージがあまりよくない赤味噌ですが、使うことで コクが増すので 万能調味料として使える。
家庭で作れる、簡単「みそだまり」。
塩分濃度が低いので、減塩効果まで期待できる。
<レシピ集>
・豆みそ入りカレー。
・チャーハン。
・徳島県の ゆずみそ と 肉みそ。
2018年1月24日放送の「ガッテン」より、「アナタの知らない万能調味料“赤みそ”真の実力」からのメモ書き。
その後編です。

□ 豆みその上手な使い方

徳島県は阿波市。
400年以上前、この地域の周辺に、東海地方から、豆みそ造りが伝わったといわれています。
地元の主婦のみなさんに、ここならではの独特な楽しみ方を、教えてもらいました。
まずは、特産の柚子(ゆず)に、豆みそを合わせる。
味噌のコクと、柚子の酸味は、相性バッチリなのだ。
名前は、「ゆずみそ」。
ごはんや肉に、直接つけて食べるのだとか。
お次は、タマネギや ひき肉を、砂糖を加えた豆みそで 炒める。
「肉みそ」
甘味と味噌のコクが たまらない、一品だ。
うどんや豆腐の付け合わせにも、ピッタリ。

<ゆずみそ>
材料:
豆みそ:500g
砂糖:200g
酒:80ml
みりん:40ml
ゆずの皮:適量
ゆずの果汁:適量
鍋に材料を入れ、弱火で煮ます。
焦げないように気をつけながら、かき混ぜましょう。
とろみがつけば、OK。煮すぎないこと。
刻んだ柚子の皮を入れ、果汁を加えたら、完成。
<肉みそ>
材料:
合挽ミンチ肉:250g
にんにく:適量
たまねぎ:1/2個
豆みそ:62g
砂糖:62g
ごま油:適量
水:適量(ひたひたになる程度)
タマネギは、みじん切りに。ニンニクも、みじん切りにしておく。
フライパンにごま油を敷き、ニンニクを炒めて、香りをつけます。
タマネギを加えて炒め、色が透き通ってきたら、ミンチを加えて、よく炒める。
(余分な脂が出るようなら、取り除いてください)
砂糖を加え、混ぜ合わせます。
さらに赤味噌を加えて、全体に混ぜたら、ひたひた程度の水を加え、中火で煮詰める。
(お好みで、ケチャップを適量加えるのも、いい)
煮立ったら弱火にし、焦げないようにしながら混ぜて、水気がなくなったら、完成です。
海外でも、豆みそを上手に使っている人たちがいます。
フランスはパリの中心にある、超高級ホテル。
シェフのジェローム・バンクテルさんが、紹介してくれました。
みりんなどを加えた豆みそで、相性のいい ある食材を、包み込みました。
2日間かけ、赤味噌のコクを、じっくりと染み込ませるのだという。
「鹿ヒレ肉の赤みそマリネ」

ジェロームさんのお話。
「肉の味に、豆みそが、コクを与えてくれるんだ」
「豆みそは、(コクを足す)調味料のような使い方をすれば、いいんだよ」
□ 黒い液体 みそだまり

3つの濡れ衣のうち、最後は、「しょっぱそう」というものでした。
でもこれ、本当に濡れ衣なんでしょうか?
おや、スタジオに、巻物が運ばれてきましたよ。
なんでも、愛知のみそメーカー「キッコーナ」が所蔵している、江戸の後期から明治の初め頃と言われている 絵巻物です。
「醸造絵巻」というもの。
当時の味噌造りの様子が、描かれていますね。

その中で注目すべきが、「表面に浮かんでいる黒い液体」です。
これは何なのでしょう?
造る時に、出てくるらしいのですが…。
再び、愛知県豊田市にある味噌蔵を訪ねました。
黒い液体を取るため、職人さんたちに集まってもらいましたよ。
桶の上にのぼって、無数の石を取り除きます。
大豆が発酵する中で、桶の上の方に、黒い液体が出てくるんですね。
石の重さは、1個 約10kg 。
これが200個以上もあるのだ。
こりゃ、たいへんだぞ。
およそ1時間後、黒い液体と対面することができました。
これこそが、豆みその上にたまった、「みそだまり」。
あまりにも量が少ないため、ほとんど流通していないのだとか。

常住くんが、職人さんたちだけしか知らない、密かな楽しみ方を教えてもらいました。
餅に塗って 金網の上で焼く、「焼きもち」。
焦げたところに みそだまりがかかると、おいしいのだとか。
匂いが本当に、香ばしい。
見た目 濃そうな「みそだまり」ですが、実は、減塩の強い味方らしい。
いったい、どういうことなんだろう?
と、その前に、家庭でも簡単にできる方法を、ご紹介。
<ガッテン流 みそだまり>
材料:
豆みそ
濃い口醤油
分量は、醤油 10g に対し、豆みそ 2g 。
濃い口が無ければ、薄口でもかまいません。
(1) 醤油に、豆みそを混ぜるだけ。
少し溶けにくいので、ゴムベラなどを使い、よく溶かしてください。
(ダマが残らないように、注意する)
(2) まとめて作って、密閉容器に入れれば、冷蔵庫で 1か月ほど保存可能。

この「みそだまり」、減塩効果が期待できるのには、理由があります。
もともと豆みそは、塩分濃度が、減塩味噌と同じくらい低いのだ。

さらに コクがあるので、ちょっと入れただけでも、十分、味がつく。
料理によっては、塩分を半分くらいに減らせるそうですよ。
では、整理しましょう。
<豆みその濡れ衣>
・色が濃すぎる。
・いろんな料理に使いすぎる。
・しょっぱそう。
でも、本当は、こうでした。
<豆みその真実>
・赤は、コクなのだ。
・コクUP調味料として活用してたのだ。
・塩分を減らせるのだ。
赤味噌・豆みその良さが、だいぶ 分かってきました!
□ ガッテン流 豆みそレシピ

豆みそを使った、おすすめレシピを紹介!
<ガッテン流 豆みそ入りカレー>
材料:5人分
豚肉:200g
たまねぎ:1個
にんじん:1本 約200g
カレールー(甘口):1箱分
水:箱に書かれてある分量
豆みそ:16g
サラダ油:適量
(1) タマネギをスライスする。ニンジンは乱切りに。豚肉は、ひと口大に。
(2) 鍋に油を敷き、中火で加熱。スライスしたタマネギと 豆みそを、一緒に炒めます。
こうすることで、加熱時間が長くなり、コクが増す。
(3) 全体にからまったら、ニンジンを加えて、さらに炒める。
(4) さらに豚肉を加えて混ぜ合わせ、箱に書かれている分量の水を加えます。
(5) 強火で沸騰させたら、火を弱めて、20分ほど煮込みましょう。
(6) 具材を煮込んだら、ルーを加えて よく溶かす。
(7) 弱火で少し煮込み、全体にとろみがついたら、完成。
深いコクのあるカレーができます。

<ガッテン流 豆みそ入りチャーハン>
材料:2人前
温かいごはん:350g
チャーシュー:50g
ねぎ:20g
溶かし卵:2個分
ガッテン流みそだまり:大さじ1
油:大さじ1
(1) ネギとチャーシューは、適度な大きさに切っておく。
卵は、溶いておきます。
(2) フライパンに油を敷き、火にかける。
溶き卵を入れ、半熟のうちに、温かいごはんを加えて、勢いよく炒めましょう。
(3) 具材を入れ、最後に、ガッテン流みそだまりを、鍋肌から回し入れる。
一気に混ぜ合わせたら、できあがり。
香ばしい香りとコクが魅力です。

豆みそは 他にも、すき焼き、おひたし、刺身など、いろんな料理で、楽しめます。
□ ソテツの実の味噌

東海の赤味噌以外にも、日本各地には、何百何千という味噌が存在します。
中には、こんな味噌が。
沖縄県 粟国島。
人口およそ750人の小さな島です。
一見すると普通の味噌なんですが、甘味があって、おいしい。
全然しょっぱくありません。
その味噌の材料は、大豆と「ソテツの実」。
この島では昔から、ソテツの実を利用してきたのだとか。
使うのは、種の中心にある白い部分です。
それを粉にして使う。
でも、ソテツの実には猛毒が含まれるので、そのままでは食べられないんだって。
ただし、味噌として発酵させることで、ソテツの毒素は分解されるのだとか。

地域それぞれに独自の味噌があって、人々に愛されてきたんですね。
寒い日には、ほっこり 温まりたい。


次回は、これ。
ニンジンで、ノドが かゆくなる?
刺身で、ノドがむせる?
「食べてないのに突然発症!? 食物アレルギーの新常識」。
前編 → 【赤味噌】 本当はコク増し調味料
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