【睡眠の90分サイクル説】 本当なの?/ガッテン
90分サイクルは、都市伝説?
ガッテンボーイの亀井賢治くんと宮森右京くんが、実験してくれた。
産業革命の後、イギリスにあった「目覚まし屋」とは?
解説:睡眠評価研究機構 代表 白川修一郎。
2017年12月13日放送の「ガッテン」より、「あなたの朝が変わる! “目覚め”解明SP」からのメモ書き。
その前編です。

□ 90分サイクル説の真相

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

「朝の目覚め」についてです。
よい睡眠をとっても、寝起きが悪いと、気分がすぐれませんからね。
まずは、クイズから。
Q)この写真の「職業」は何でしょう?

答えは、「目覚まし屋」。
産業革命の後、イギリスで流行したといいます。
例えば、長い棒で窓を叩いて、2階の人を起こす。

今回のテーマは、「朝の目覚め」。
埼玉県にお住いの女性 Aさんも、朝は大の苦手なのだとか。
目覚ましを止めて、二度寝してしまうことも。
三度寝することだって、あります。
これからの季節、特に、なかなか布団から出れませんよね。
別の家庭では、小学生の男の子 Bくんの寝起きが悪くて、困っています。
毎朝、お母さんが起こしに行くんですが、なかなか起きてくれません。
そんな中、今、世界各国のニュースで、紹介されているものがあります。
それは、「スマホの目覚ましアプリ」。
日本でも、使っている人が、けっこういるようですね。
街の人の感想は、こちら。
「起きるのがすごく苦手なんですけど、起きやすくなったかなって実感はあります」
「長く使ってます、1年ぐらい。スッキリ起きられる気がします」
「起きた時にスッキリしている感は、けっこう感じていて」

(例:「Sleep Better」「Sleep Meister」)
目覚ましアプリを使っている人の多くが、寝起きがよくなったと感じているようですね。
こうしたアプリが共通して持っている機能があります。
なんと、スッキリ起きられるタイミングで、起こしてくれるのだ。
睡眠中に誰にも必ず訪れるという、そのタイミングとは?
よく聞く言葉は、「レム睡眠」とか「ノンレム睡眠」とか。
さらに、「90分の睡眠サイクル」という言葉も、耳にしますよね。
眠りの浅いタイミングで起きれば、スッキリ起きられるというもの。
でも、これ、本当なんだろうか?
<一般的な90分サイクルの説明例>
睡眠には、深い眠りといわれる「ノンレム睡眠」と、浅い眠りといわれる「レム睡眠」があります。
レム睡眠は「90分の周期」で現れると言われており、このタイミングで起きると、浅い眠りからスッキリ目覚められる。
というのが、90分サイクル説。

かなり世の中に浸透している説ですが、真偽のほどは?
というわけで、またまた、ガッテンボーイが体を張ってくれました。
90分ごとの目覚めで、どれくらいスッキリするのでしょう?
<睡眠大実験>
今回の
睡眠中の状態を調べるため、様々なセンサーを装着します。
協力してくれたのは、グッドスリープ・大森クリニック。
ふたりは、夜の12時に就寝しました。
「90分」の4倍=6時間、眠ってもらいます。
果たして、スッキリ起きることが、できるのでしょうか?
朝6時、目覚めの時が来ました。
まずは、宮森くんから。
あらら、スッキリした顔ではありません。
険しい顔で、「いや~なんか…。そんなによくはないですね」と。
亀井くんも、眠そう。
「パッとした感じは、ないですね」との感想。
「いつもだと、もうちょっとすんなり、パッと起きられるんですけど…」
とてもスッキリとはいかなかったので、もう1日、追加実験することに。
バッティングセンターやジムなどで、日中たっぷり身体を動かして、再度実験だ。
6時間、ぐっすり眠ってもらいましたが…。
あれ?
目覚めは悪いまま。
どういうことなんだろうか?
ふたりのレム睡眠とノンレム睡眠をグラフにしました。
でも、ふたりとも、全然違うぞ。
というか、同じ人でも、1日目と2日目で違う。
専門家に聞いてみましょう。
睡眠評価研究機構 代表の 白川修一郎さんです。
「90分サイクルでですね、起きればいいというのが、そもそも都市伝説なんです」
「人によって、それから同じ人でも、日によって、レム睡眠の起こるサイクルというのは、かなりバラバラなんですね」
そもそも、睡眠のサイクルは、バラつきが出やすいものなのだそうです。
睡眠の研究者たちの間では、常識らしい。
では、なぜ、90分サイクル説が広まってしまったのでしょうか?
30年ほど前、レム睡眠の周期を調べたデータがあります。

なるほど、確かに、90分周期で多く現れています。
でも、時間にかなりバラつきがあるのも、事実。
どうも、何かのきっかけで、「90分」だけに注目が集まり、90分サイクル説が広まってしまったようです。
「90分サイクルで起きれば目覚めがよくなるというのは、都市伝説」
実際は、個人差があって、バラバラ。
90分サイクルを意識しても、目覚めがよくなるとは限りません。
(たまたまバッチリ合う人は、いるかもしれませんが)


後編に続きます。
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