【股関節腰痛(1)】 猫背タイプ 四つん這いチェック法/ガッテン
新しい腰痛のタイプが判明!
原因は、股関節にあった。
立ったまま靴下が履けない、あぐらがかけない、そういう人は、要注意。
四つん這いチェックで、確認しよう!
猫背になっていたら、股関節の動きが悪く、腰に負担がかかっている可能性がある。
解説:京都大学 大学院 医学研究科 建内宏重 助教。
2017年9月27日放送の「ガッテン」より、「腰痛改善の新たな一手! 珍体操で劇的改善SP」からのメモ書き。
その前編です。

□ 股関節腰痛の特徴

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

「腰痛」です。
それも、「股関節腰痛」。
いったい、どんな症状なのか?
予防するには、どうしたらいいのか?
学んでいきましょう。
ガッテンで腰痛を扱うのは、8回目なのだそうな。
それほど悩みが深いし、いくつものタイプが、あるようです。
今回問題となるのは、「股関節」。
そう、股関節が影響して腰痛になるタイプが、あるようなのだ。
上半身と下半身とのつながりにあり、体重を支えてくれる、股関節。
階段を上る時、しゃがむ時など、日常の様々な動作の中心で、活躍してくれています。
そして、この場所の不具合で生じる腰痛が、「股関節腰痛」ってわけ。
この股関節腰痛には、ある特徴が見られるのだという。
[体験談(1)]
京都在住の男性、Aさん。
股関節が原因と思われる腰痛に、20年以上、悩まされてきました。
Aさんは、あぐらが かけないらしい。
腰が痛くて、座っていられないのです。
役者をしている、Aさん。
(大河ドラマ「新選組!」にも出演経験あり)
待機時間の長い現場では、悩みは深刻です。
着物が崩れてはいけないので、ちゃんと あぐらをかきたいのですが、どうしてもつらいので、片ヒザ立ちに。
もっとつらい時は、両ヒザを立てる格好に。
というわけで、特徴の一つは、「あぐらをかけない」ことでした。
[体験談(2)]
一方、Bさんは、1か月入院したこともあるほど、ひどい腰痛に悩まされています。
下水道関係の仕事でマンホールを持ち上げるなど、腰への負担が多い日々。
そんなBさんの悩みは、立ったまま靴下を履けないことだという。
足が上がらないんですね。
この「立ちながら靴下を履けない」というのも、股関節腰痛が疑われるサインらしい。
<股関節腰痛の特徴>
・靴下が、立ったまま履けない。
・あぐらがかけない。
・階段がつらい。
・立ち上がりにくい。
そして、もう一つ、大きな特徴が。
京都大学 大学院 医学研究科。
股関節腰痛を見抜く方法を教えてくれるのは、この方。
建内宏重 助教だ。
先生は、筋肉や関節の動きを研究している、リハビリの専門家なのです。
20代から60代の男女32名に、集まってもらいました。
さあ、股関節の状態を、チェックしてもらいましょう。
建内先生は言いました。
「四つん這(ば)いの姿勢を取っていただいて、いいですか?」
「そこからですね、少しだけ、お尻を後ろに下げていただいて、いいですか?」
四つん這いになって、お尻を下げたり、戻したり。
これで、何が分かるのでしょうか?
ある女性に、先生はこんなことを言った。
「典型的な猫背タイプですね」
なんと、普段は姿勢が良くても、この動きをすると、猫背になる人がいるのだ。

実は、体験談のAさん、Bさん共に、猫背タイプでした。
猫背タイプと股関節腰痛には、どんな関係があるのでしょうか?
□ 建内宏重 先生の解説
ここでスタジオに、専門家の先生が登場。
京都大学 大学院 医学研究科の 建内宏重 助教です。
四つん這いチェックでは、立った時の姿勢に関係なく、股関節がしっかり働けているかを見ます。
普段、立っている姿勢では分かりにくい部分が、こういう動きの中で、現れてくるのだそう。
<股関節と腰痛のメカニズム>
お尻を四つん這いの状態から引くと、正常なら、股関節がスムーズに回ります。
股関節が滑らかに動いてくれると、背中はまっすぐなまま。
でも、股関節に異常があると、滑らかに動かないので、骨盤が引っ張られ、上半身がちょっと起きちゃうんです。
結果、猫背の状態に。

股関節がうまく使えてないと、日常生活の様々な場面で、腰に負担が かかってしまいます。
例えば、物を取るために 屈む時も、股関節がスムーズに動かない分、腰で曲がらざるを得なくなる。
また、階段を上る時も、上がらない足を腰の力で補おうとするため、腰へ余計な負担が かかってしまうのだ。

実際に、股関節の動きの違いで、どれほど腰への負荷に差があるか、検証することに。
この方が、協力してくれました。
仙台大学 体育学部 村上憲治 教授。
村上先生は、スポーツ選手の身体の動きとケガの関係を、研究しています。
一般的な動作である歩行時の負荷を、関節の角度や、床の反発力などから、解析。
これが腰への負荷となる。
正常な人と、猫背タイプ、どんな差が出るでしょうか?
正常な人は、腰へかかる負荷が、体重の「84.3%」でした。
一方、猫背タイプでは、「169.1%」。
つまり、猫背タイプの人の腰には、正常な人に比べ、およそ2倍の負荷がかかっていたのです。
腰痛のタイプはいくつかあるのですが、股関節の動きが悪くて腰椎に負担がかかりやすいタイプは、四つん這いチェックが分かりやすいのだという。
当然、股関節腰痛の人には、股関節の動きを回復させることが有効。
股関節まわりを治すことで、腰への負担が減ることになります。
<四つん這いチェック法>
(1) 四つん這いになりましょう。
腕と太ももは、地面に対して、垂直。
(2) そこからゆっくり、お尻を後ろに下げてください。
だいたい、お尻がふくらはぎにつく、手前ぐらい。
(3) この時、背筋がまっすぐなら、股関節は滑らかに動いている。
逆に、背中や腰が丸まって、猫背になっていたら、股関節の動きが悪い可能性が。

猫背タイプは、腰に負担がかかりやすいので、それが腰痛の原因になっている可能性があります。

股関節がスムーズに動かないと、腰への負担が増して、腰痛の危険性が高まります。

ガッテン! ガッテン!

後編に続きます。
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