【コンニャク 前編】 しみやすくする方法は砂糖/ガッテン
山形県上山市の、こんにゃく懐石。
丹野さんの達人技。
10品で たった 600kcalと、ヘルシーです。
問題点、「味がしみにくい」。
これを解決する方法は?
実は、砂糖を加え、もみ込むだけで、味がよくしみるようになる。
長く煮込むのは逆効果なので、要注意!
硬くなっちゃう。
2017年9月20日放送の「ガッテン」より、「世界も注目! あなたの知らない“こんにゃく”パワー」からのメモ書き。
その前編です。

□ 山形県上山市の こんにゃく懐石

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

ヘルシー食材、「コンニャク」です。
コンニャクの効果は、医療機関でも、注目されているんですよ。
札幌清田病院では、食事療法にも活用されています。
管理栄養士、藤原朱美さんのお話。
「カロリーが(ほとんど)ないので、やはり、減量を必要としている患者さんには、コンニャクはかなり適した食材だと思います」
その人気は、今や、海外にまで広がっているのだとか。
「カロリーは低いし、健康にも、すごくいいんだ」と、大人気。
番組冒頭、スタジオに、すごくかわいい、ゆるキャラ登場!
日本こんにゃく協会 広報大使、こんにゃ君だ。
イベントや学校などでも、引っ張りだこ。
こんにゃく普及のため、日夜活躍している、働き者なのです。
そんな こんにゃ君が持ってきてくれたのが、これ。

一見、フカヒレに見えますが、実はこれ、コンニャク。
名物「玉こんにゃく」で有名なのが、山形県上山市。
かみのやま温泉新湯通りに、お邪魔しました。
なんでもここに、「コンニャクの聖地」とも呼ばれる場所が、あるそうなのです。
60年以上も続く老舗こんにゃく店、「丹野こんにゃく」。
遠くは関東や関西からも、お客さんが訪れるほどの、人気店なのだ。
この日も、東京から、健康作りツアーの参加者が訪れていました。
ツアーでは、健康的な和食フルコースを堪能します。
黒豆の小鉢に、もずく酢。
そばみたいなのや、お椀物まで。
数は全部で、10品だという。
すべての料理に、コンニャクがふんだんに使われています。
揚げ出し風こんにゃく。
ホタテ貝柱フライ風こんにゃく。(中身は、しらたき)
ふぐ刺し風こんにゃく。(昆布で巻いて、一晩おいています)


使ったコンニャクは、全部で 400g 以上。
デザートまでついたフルコースですが、カロリーはたったの 600kcal。
店主の 丹野益夫さん。
その技術はまるで、こんにゃくの魔術師。
例えば、ラ・フランス こんにゃくゼリー。
コンニャクに、新鮮な生の果肉をあわせ、ゆっくりと混ぜながら固めることで、品の良い甘さと香りが、芯まで染みている。
丹野さんは、コンニャクのメニューを、500種類以上も考案してきたらしい。
そんな丹野さんには、プロフェッショナルとしての持論があるという。
「コンニャクというのは、〇〇〇と考えています」
さて、〇〇〇とは、何なのでしょう?
(3文字とは限りません)
ちなみに、上山市の人口は、およそ3万人。
でも、丹野こんにゃくを訪れる人は、1年間で10万人だというから、すごいですね。
さて、答えです。
丹野さんの持論は、「コンニャクは、白いキャンバスである」。
つまり、「味も食感も、自由自在!」。
□ コンニャクを しみやすくする方法

ヘルシー食材である、コンニャク。
食物繊維が豊富なので、便秘改善が期待されます。
でも、同時に、「味がうまくしみない」という問題点も。
番組いわく、「しみない悲しみ」。
スタジオでも、試食してみることに。
1時間コトコトと煮た、コンニャク。
味は、どうでしょうか?
あれ?
1時間煮たのに、味はしみてないようです。
そこで、ガッテンボーイの宮森右京くんが、頑張ってくれました。
実験のために、5時間、コンニャクを煮てくれたのだ。
でも、できあがったものを食べて一言、「硬っ!」。
味も、全然、しみてないようだ。
こうなった理由は、コンニャクの性質自体にあるのだという。
コンニャクは、こんにゃく芋から精製した粉から作ります。
それが、「コンニャクマンナン」という食物繊維。
お湯と混ぜるだけで、簡単に固まります。
こんな実験も。
フィルム状にした、コンニャク。
幅1センチ、厚さ0.1ミリです。
これでも、2kg 以上の重さに、余裕で耐えることができました。
さらに、水分を多くすれば、ゴムのような弾力まで。
まるで、ボールのように弾みました。
(実験用に作った特別なものです)

コンニャクマンナンは、一度 くっつき合うと離れにくい、特殊な分子構造をしています。
本当に、驚くほど、頑固なのだ。
ここで再び、試食することに。
今度は、達人である丹野さんから教わった技で、作ったものです。
と、食べてビックリ、みなさんの表情が変わりました。
「中まで、味がある!」
「おいしい!」
こっちは、味がしみているようですよ。
使ったコンニャクは、同じもの。
ダシも、同じ。
違いは、白い粉を加えただけ。
それだけで、すっごく変わるのだ。

さて、何を加えると、よくしみるんだろう?
どの家庭にもある、白い粉だという。
ということは、重曹?
いや、答えは、「砂糖」でした。
ポリ袋に切ったコンニャクを入れ、砂糖を加えて、よくもむだけ。
すると、あっという間に、水分が抜け出てきます。
コンニャクのニオイが苦手な人は、この水を捨てるとよいとのこと。
コンニャクの中には、たくさんの水分が含まれています。
そこに砂糖をかけると、実は、この水分が、糖分濃度の濃い方に向かって、移動していくという性質があるんです。
これを、「浸透圧」という。
この時、コンニャクの中が、いわば脱水された状態になるんですね。
その結果、ダシがしみやすくなるってわけ。
ちなみに、塩でも、浸透圧は起こります。
でも、塩だと、味付けに影響が出やすいですよね。
あと、塩分がやっぱり、気になります。
<こんにゃく 味しみ術>
(1) 切ったコンニャクを袋に入れ、砂糖を加える。
100g あたり、5g ほど。
(2) 2~3分、袋ごと、もみましょう。
(3) それから、醤油に漬けます。
量は、コンニャクが浸るぐらい。
冷蔵庫で、3~6時間おくだけ。
(4) お好みで、ごく軽く温めてください。
冷えていても、ちゃんと味はしみるとのこと。

イメージとしては、長く煮込めば それだけしみ込む、と思っちゃいますよね。
でも、これは、違うようです。
「こんにゃくの加熱時間と硬さ」のデータ。
10分ほどで、一気に硬くなります。

しかも、コンニャクは硬くなって弾力を失うと、味がしみ込みにくくなってしまうんですね。
だから、長く煮込めばいいというものでは、ないんです。
でも、砂糖を使えば、長く煮込む必要もないので、硬くならずにすみそうだ。


後編に続きます。
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