【巻き肩】 改善法は 腕プラ体操/健康カプセル! ゲンキの時間
心身の不調の原因は、肩と呼吸かも。
<症状>
不安感、肩こり、ストレス、老け顔(見た目年齢)、二の腕ぷよぷよ。
<対策>
小胸筋をほぐすストレッチ、腕プラ体操。
肩甲骨を広げる、呼吸筋ストレッチ。
ドクネット:昭和大学江東豊洲病院 整形外科診療科長 富田一誠。
鍼灸師 さかえみきこ。
東京有明医療大学 副学長 昭和大学名誉教授 本間生夫。
ゲスト:吉川美代子。
ゲンキスチューデント:春香クリスティーン。
ゲンキリサーチャー:ヴェートーベン(久保&青井)。
2017年2月5日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ あなたは肩で損してる! ~ 全身スッキリ! 巻き肩解消術」からのメモ書きです。

□ 巻き肩とは?

街で、あるテストを実施しました。
<テスト>
その場に立って、肩の力を抜き、リラックスして、楽な姿勢になってください。
見るべきポイントは、「手の甲」。
実は、自然に腕を垂らした時、手の甲が前を向く人が増えてるんです。
ゲンキリサーチャーの久保さんも、そうだった。

この症状、もしかすると、「巻き肩(まきがた)」かもしれません。
巻き肩とは、両肩が前に出て、身体を包み込むように、内側を向いている状態のこと。
それにより、姿勢も悪くなります。

巻き肩になると、肩こりが起こるばかりではなく、なぜか、日常生活で不安感が増し、ストレスだらけの毎日になるのだという。
つまり、心身に大きな影響が。
これを改善するには、どうすればいいのでしょうか?
MCの渡辺満里奈さんは、よく「前肩だね」と言われるのだそう。
春香クリスティーンさんが気になるのは、「猫背」。着物が着崩れるほどだという。
今日のゲストは、フリーアナウンサーの吉川美代子さん。
姿勢が良いイメージのある吉川さんですが、お洋服屋さんで「前肩」だと言われるそう。
なので、ここ最近、姿勢に注意しているのだとか。
巻き肩の悪影響は、様々。
・肩こり。
・指先の冷え。
・不安な気持ち。
・見た目年齢UP。
・二の腕。
今回は、巻き肩のゲンキチャレンジャーに集まってもらいました。
腕を垂らすと、みな、手の甲が前を向いてる。
そもそも巻き肩とは、両肩が前に出て、内側を向いている状態のことです。
そのため、肩の関節も、巻きこむように、内側に回転。
それにつられて、腕全体が回り、手の甲が前を向いてしまうんです。
さらに、この姿勢になると、肩甲骨が引っ張られるように、外に広がります。
よい姿勢の人と、巻き肩の人の、肩甲骨の位置を比べると、巻き肩の人は、ハの字型で外に広がっている。
こうなると、肋骨と肩甲骨をつなぐ「小胸筋(しょうきょうきん)」が縮こまったまま固まり、よい姿勢をとれなくなってしまいます。
鍼灸師の さかえみきこ 先生に、チェックしてもらいましょう。
先生は、巻き肩矯正のプロなのだ。
巻き肩には、大きく分けて、2つのタイプがあるという。
<猫背型巻き肩>。
背中が丸まっているため、頭が前に。
耳の位置も前にきます。
肩が前に突き出し、重心が前に傾くと、「ゴリラ立ち」になることも。

<隠れ巻き肩>
巻き肩のまま姿勢を正そうとし、腰がそっている状態のこと。
そのため、腰に負担がかかる。

さて、巻き肩のみなさんには、どんな悩みがあるのでしょう?
まずは、肩こり。
東京都は江東区にある、昭和大学江東豊洲病院。
整形外科診療科長の 富田一誠 先生に、教えてもらいましょう。
「巻き肩になると、その周囲にある筋肉の血流が停滞し、血流が悪くなることがあります」
サーモグラフィーで体表面の温度を測定したところ、確かに、巻き肩の人の方が、身体が早く冷える傾向にありました。
これが、肩こりの一因に。
さらに、富田先生は言います。
「首や肩の周りの筋肉が固くなってしまうために、その間を通っている神経や血管が締め付けられて、症状を引き起こすことがあります」
肩が内側に巻くことで、その中を通る血管や神経を圧迫。
すると、手や指先に、しびれや冷えを起こすことがある。
でも、なぜ、巻き肩になってしまうんでしょう?
富田先生が教えてくれました。
「今の人たちが、コンピューターで作業したり、どうしても身体が前屈みになってしまうために、結果として、肩の周りの筋肉が固まって、巻き肩になってしまうんだと思います」
特に、スマートフォンの長時間利用など、前屈みの姿勢は要注意。
肩甲骨が外側に広がり、胸の筋肉が縮んで、固まりやすくなります。
悪影響は、他にもある。
・顔のたるみ。
・二重あご。
・二の腕のぷよぷよ。
肩が前に巻いてしまうと、後ろに隠れていたお肉が、露出してしまうのだ。
そのため、二の腕のたるみが目立ってしまう。

巻き肩になると、顔が若干、下向きに。
すると、目のクマや ほうれい線が、目立ってしまいます。
顔の筋肉が下に引っ張られ、たるんで見える。
横からだと、二重あごが出現しちゃう。

巻き肩は、見た目年齢を老けさせてしまうんです。
□ 不安が増える?

巻き肩の影響は、こんなところにも。
東京都は江東区にある、東京有明医療大学。
副学長で、昭和大学名誉教授の 本間生夫 先生。
「まず、大きなのはですね、呼吸に影響しますね」
「呼吸というのは、非常に感情と関係してましてね」
巻き肩になると、なぜか、不安な気持ちが膨らんでしまうという。
というのも、巻き肩の呼吸は、あるトラブルを抱えているらしいのです。
それを確認するために、実験を。
巻き肩とよい姿勢で、風船を膨らませてみます。
すると、こんな結果になった。
巻き肩の時の風船は、小さい。
つまり、呼吸が浅く、息を吸う量も、吐く量も、少ないようです。
さらに、実験。
よい姿勢と巻き肩で、肺の能力、肺活量を測定しました。
すると、やはり、よい姿勢の方が、肺活量は多くなってた。
巻き肩では、肩が巻くことで、胸はすぼみ、胸郭(きょうかく)がつぶれて、横隔膜(おうかくまく)を圧迫。
そのため、呼吸が浅くなってしまうのだ。
本間先生は言います。
「呼吸が浅いということは、回数を増やさないと、ちゃんとした換気を得られないということになりますので」
「ですから、浅い人は、必然的に呼吸が速くなっていく」
「その呼吸の数っていうのは、不安などの感情に影響するんですよ」
「呼吸が速くなってきたりすると、嫌な感覚、嫌な感情がわいてくるとか、そうなりやすくなってきます」
巻き肩になると、浅くて速い呼吸に。
それが感情に影響し、不安な感情を生んでしまうんです。
本間先生の研究によると、感情をつかさどる脳の「扁桃体(へんとうたい)」は、呼吸のリズムに影響を受けるのだという。
扁桃体は、恐怖や不安、怒りなどの感情が生まれる場所。
呼吸数が多くなればなるほど、活発に活動を始め、特に理由がないのに不安になったり、ストレスに反応しやすくなるのだ。
巻き肩のゲンキチャレンジャーに、どの程度の不安度なのか、「STAI」という心理テストを受けてもらいました。
その結果、5人中4人が、不安度高めだと分かりました。
肩こりや姿勢の改善でやりがちなのが、大きな伸びをしたり、強くもんだりすること。
でも、さかえ先生によると、あまりよくないらしい。
「無理やり、痛いほど引っ張ってしまいますと、実は逆に、筋肉が縮んで、緊張を起こしてしまうんですね」
「なので、痛(いた)気持ちいいという刺激は、実は、身体にとっては、あまりうれしいことは起きていなかったりします」
「伸張反射」といって、外力によって引き伸ばされると、筋肉などが収縮してしまうのだとか。
□ ドクネット
昭和大学江東豊洲病院 整形外科診療科長 富田一誠 先生に、教えていただきます。
猫背も巻き肩も、病気ではありません。
<猫背>
背骨の胸の部分「胸椎(きょうつい)」が、普通より大きく曲がった状態。
<巻き肩>
背中の肩甲骨が外側に広がり、肩が内側に巻いた状態。
巻き肩と猫背は密接に関係しているため、巻き肩をしっかり直さないと、猫背になってしまう。
<巻き肩の原因>
・スマホの長時間利用。
・脚や腕をよく組む。
・横向きで寝る。
・ハイヒールを履く。
改善ポイントは、2つ。
「小胸筋」と「肩甲骨」。
小胸筋は、大胸筋の下にあるインナーマッスル。
肩甲骨と肋骨をつなぐ筋肉です。
巻き肩になると、ここが縮んで、固くなる。
(肩の付け根から胸にかけてを押すと、痛くありませんか?)
肩甲骨は、巻き肩になると広がってしまいます。
なので、肩甲骨を正しい位置に引き寄せることが、大切になる。
□ 改善法

さあ、ここからは、巻き肩の改善法です。
まずは、小胸筋をほぐす、1分間ストレッチから。
<腕プラ体操>
(1) 腕のねじれを取りながら、手の平は外向きに。
腕の力を抜いて、自然に、ダラ~ンと たらしましょう。
(2) この時、下を向かないよう、目線を少し上げ、片方の手を、頬に軽く当てる。
(3) そのまま鼻で、ゆっくり呼吸。
腕をプラプラさせる。
(4) およそ30秒間ずつ、左右の手をプラプラさせるだけ。
1日3セット以上を目安にしてください。
座ったままでも、できます。
入浴前に行うと、より効果的だとか。

肩の軽さを、実感できませんか?
今度は、肩甲骨が広がり、呼吸も改善する体操。
<呼吸筋ストレッチ>
(1) ヒザを軽く曲げ、背筋を伸ばし、息を吐きながら、両手を胸の前で組む。
(2) 大きなボールを抱えるように、手を伸ばしながら、ゆっくりと息を吸います。
(3) この時、肩甲骨を広げるように意識して、手を胸に戻しながら、息をゆっくり吐いてください。
(4) このストレッチを、3~10回。朝昼晩、1日に3セット。
就寝前に行うと、寝つきがよくなるそうです。

これらのストレッチを実践し、2週間後、ゲンキチャレンジャーに劇的な変化が。
以前は、手の甲が前を向いていました。
それが、横向き(正しい位置)になっています。

姿勢も、よくなってる。

以前と比べ、呼吸回数も減っています。
呼吸が、ゆっくりになってる。
肺活量も、1人を除いて、アップ。
姿勢が良くなったことで、深くゆっくりした呼吸に変わったようです。
呼吸の変化が、気持ちにも影響。
不安な気持ちが減りつつあるという。
・気持ちが明るいし、いろんなことに動きやすいので、気分が楽しい。
・常に目線が少し高くなったような気がして、前向きになったような気がする。
呼吸がゆっくりになると同時に、不安度も減少しているようです。
さらに、肩こりや冷えも、改善。
手の甲が前を向いている人は、お試しあれ!


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