【認知症】 初期サイン&指タップ検査/健康カプセル! ゲンキの時間
早期発見につながる、認知症の予兆とは?
意外とセーフなものと、注意した方がいいこと。
物忘れだけじゃない、行動に現れるサイン。
・名前が思い出せない。
・同じものを買ってしまう。
・途中で、すでに読んでいることに気づく。
・性格が変わった。
・料理の味が変わる、献立数が減る。
軽度認知障害と軽度行動障害について。
最新検査方法。
MRI画像 診断支援システムと、指タップ。
ドクネット:杏林大学 名誉教授 精神神経科専門医 古賀良彦。
ゲンキスチューデント:佐野ひなこ。
ゲンキリサーチャー:深沢邦之。
2017年1月15日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「認知症! 意外な初期サイン」「~ まさか、あの行動が!? ~ すばやく発見する方法」からのメモ書きです。

□ 初期サインの判定

高齢の行方不明者数は、約1万2千人だという。
その原因として危惧されるのが、「認知症」です。
そこで今回は、家族だからこそ分かる、行動の変化に注目。
早期発見を目指します。
まずは、出演者が抱く、認知症のイメージから。
渡辺満里奈さんは、徘徊や食べ物を忘れるといったイメージ。
佐野ひなこさんは、喜怒哀楽が激しくなるイメージ。
三宅裕司さんは、ゲストの名前が出にくくなるとか、セリフ、舞台上でのツッコミの速さが、気になるらしい。
でも、実際のところは、どうなんでしょうか?
何に気をつければ、いいのでしょう?
まずは、恒例の基本クイズから。
Q)認知症の代表的な症状は、次のうち どれでしょう?
A:下痢
B:幻聴
C:便秘
答えは、C の便秘。
認知症になると、自律神経の機能が低下し、便に対する反応が悪くなるため、便秘になりやすいとのこと。
(もちろん、便秘には様々な要因があるため、便秘だから必ず認知症というわけではありません)
今回注目するのは、「初期症状」。
単なる老化なのか、初期のサインなのか、切り分けていきましょう。
「中高年あるある座談会」の中から、要素を抜き出していきます。
<名前が思い出せない>
実は、認知症の初期症状としては、セーフ。
見極めるポイントは、「覚えていない部分」にあるという。
会ったことや話したことは覚えているが、名前だけが思い出せない。これはセーフ。
ただし、その人の存在自体を忘れているのは、要注意。
記憶の中枢の一つ、海馬が萎縮し、覚えることができなくなっている可能性がある。
名前が出てこない → セーフ。
あの人誰?(存在を覚えていない) → 注意。
<同じものを買ってしまい、帰宅後に気づく>
これも、セーフ。
この場合の見極めポイントは、「回数」にあるといいます。
いつも使っている食材や、似ている本などを買ってしまうのは、仕方ありません。
ただし、同じものを 3回以上買ってしまったら、注意が必要。
<映画などの結末が思い出せない>
これは、セーフ。
見たことにはすぐに気づくが、結末だけ思い出せない状態です。
記憶の定着率は、感情が揺さぶられたかどうかで、左右される。
面白くないと感じた場合、結末を忘れることは多いのだ。
<読んだことがある本なのに、すぐに気づけない>
こちらは、注意が必要。
途中まで進まないと思い出せないのは、本を読んだ「経験」の記憶が失われているから。
半分以上 読み進めてから気づいた場合は、要注意だという。
このように、記憶に関するサインが本格的に表れてくることを、「軽度認知障害」という。
正常ではないけれど、認知症でもない。
その中間で、日常生活には問題がない状態です。
最近問題になっているのは、「軽度行動障害」。
認知症の原因となる脳の萎縮は、脳全体に起こります。
それが脳の後ろ側に起これば、認知機能や記憶に関して。
前に起これば、行動に変化が現れるのだという。
怖ろしいのは、それらの症状を放っておくと、5年以内に 約7割の人が認知症に進行すること。
□ 行動に出るサイン

続いては、行動編です。
<性格が変わったような気がする>
学術用語で、「性格変化」という言葉があるらしい。
例えば、あんなに厳しかった人が、ずいぶん穏やかになったとか。
逆に、あんなにバランスの取れた人が、ずいぶんイライラする人になったとか。
これが認知症の始まりだったということも、少なくないそうです。
特に、性格が丸くなったというと聞こえがよいため、見逃しがちなのだという。
もし、つらい場面や大変な場面でも 楽観的過ぎる場合は、「多幸症(たこうしょう)」という認知症のサインである可能性が。
大切な見極めポイントは、「自覚があるかどうか」。
客観的に見ている近くの人は気づいているが、自分では気づいていない。
これが行動面での ゆがみの始まりだという。
<料理の味が変わった>
<献立の数が減った>
<時間がかかるようになった>
見極めのポイントは、「配慮」。
例えば、子どもが独立して夫婦二人だけになり、料理への張り合いがなくなるのは、一般的なことで、セーフ。
しかし、家族の好みを忘れてしまったり、毎日同じ献立を作ったり、料理の味が変化した場合は、注意が必要。
□ ドクネット
杏林大学 名誉教授で、精神神経科専門医の 古賀良彦 先生に、教えていただきます。
<認知症の初期サイン>
日常生活で言葉に詰まったり、「あれ」という言葉が増えてきたら、注意し始めた方がよい。
(物の名前が思い出せず、アレという言い方が増える)
<若い人の顔が同じに見える>
テレビで見るアイドルグループの顔が同じに見えるのは、セーフ。
ただし、よく見ても分からないとか、毎日会っている人が区別できないとか、そういう場合は、認知症のサインである可能性が。
認知症は、予防が大事。
簡単にできて予防につながることは、「ウォーキング」だという。
会話ができないくらい、せっせと歩くのがポイント。
早歩きは、段差や障害物など、目からの情報に対して、素早い対処が必要で、それが脳への刺激になる。
□ 早期発見の最新検査方法

最後は、最新の検査方法について。
まず向かったのは、東京都は町田市にある、なかはら脳神経クリニックです。
日本脳神経外科学会 専門医の、中原邦晶 先生に、診断してもらいます。
ここには、50歳以上を対象とした、「早期アルツハイマー型認知症の診断支援システム」がある。
MRI検査で、脳の画像を撮影。
健常者との脳の萎縮の割合を、解析するのだ。

認知症になると、脳が萎縮し、黒い部分が増える。
特に、記憶をつかさどる「海馬」の部分をチェックすることで、早期発見につなげているのだとか。
<海馬の萎縮度合>
0~1:萎縮なし(正常)
1~2:やや萎縮あり
2~3:萎縮がかなりある
3~ :萎縮が強い
続いて向かったのは、東京都は国分寺市にある、日立製作所 中央研究所。
国立長寿医療センター 作業療法士の 鈴村彰太さんに、教えていただきます。
検査するのは、「タップ」という方法。
指タップですね。
認知症になると、左右の手の連携や、リズム運動がスムーズにできなくなり、これが 認知症や軽度認知障害 特有のリズムになって現れる。
<指タップ検査>
両手の親指と人差し指に、センサーをつけます。
(1) 両手同時に、15秒間、なるべく速くタップする。
3~4cmの幅を保って行うこと。
(2) 両手を交互に、15秒間、タップ。

チェックするのは、5つの項目。
開閉バランス:速度や幅が一定かどうか。
両手ずれ:同時にタップできているか。
運動量:
リズム感:
タッチ時間のばらつき:指の接触時間が 均一かどうか。
今はまだ研究段階ですが、病院や健診センターなどの医療現場で、数年後の実用化を目指しているそうです。
認知症予防には、早期発見と早期治療が何よりです。
気になったら、医療機関へ。


[関係する記事]
→ 「認知症予防に感トレ 色カルタ&シナプソロジー」
→ 【認知症予防】 写経とお香で
→ 「軽度認知障害でストップ! 認知症予防」
→ 【瞑想】 マインドフルネスで 認知症&うつ病改善
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tag : 健康カプセル!ゲンキの時間 認知症
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