【隠れ熱中症】体験談&エアコン嫌い対策/健康カプセル! ゲンキの時間
今回のテーマは、「熱中症」。
知らないうちに、なりかけている?
そのサインとは?
集中していると、ノドの渇きに気づかない。
アルコールは飲まず、塩分を含んだ水分を摂取すること。
暑い中、脚がつったら、要注意。
吐き気や頭痛があれば、病院へ。
お風呂で温めるのは、NG。
暑いのに汗が出ないのは、脱水症状。
風邪に似ている時もある。
<危険度別の症状と対処法>
エアコン嫌いを説得する方法。
ドクネット:昭和大学病院 三宅康史 救命救急センター長。
ゲンキリサーチャー:木本武宏(TKO)。
ゲスト:立浪和義。
2016年8月7日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ かくれ熱中症を徹底検証! ~ その不調 初期症状かも!?」「隠れ熱中症! 危険なサイン」からのメモ書きです。

□ 隠れ熱中症 体験談

毎日、暑い日が続きますね~。
熱中症で搬送されたというニュースも、よく耳にします。
にもかかわらず、どこか他人事な面も。
「まさか、自分は…」
そう思ってしまいがちです。
しかし、専門家は、こう言った。
「たぶん、我々も毎日のように、軽い熱中症になっている可能性があると思います」
なんと、気づかないうちに、熱中症になっているかもしれないのです。
MC では、三宅さんと満里奈さんは、熱中症の経験なし。
(番組の最後に、あれがそうだったかもと、思い直す)
英玲奈さんは昨年、乗馬中に 熱中症を経験したのだそう。
ゲストの立浪さんは現役時代、中日ドラゴンズに所属していました。
ホーム球場がドームなので、その分、夏場は助かったといいます。
(後輩の宮本慎也さんは、ドーム球場の選手が羨ましかったと、以前、番組で話していました)
やっぱり、体力の消耗が、全然 違うようです。
ところで、みなさん、次のような症状を、夏に経験したこと、ありませんか?
・めまい、立ちくらみ。
・筋肉痛、脚がつる。
・疲れ、倦怠感(けんたいかん)。
・意識が朦朧(もうろう)とする。
・大汗をかく。
・頭痛、吐き気。
・痙攣(けいれん)。
・体温が高くなった。
これらは、熱中症の個別症状(サイン)。
もし、何かしらがあったら、気づかないうちに熱中症になっていた恐れが…。
軽く考え、放置すると、重い熱中症になる可能性も。
最悪の場合、命の危険にさらされることも、あるという。
[体験談(1)]
東京にお住いの、66歳女性。Aさん。
3年前の夏、友人たちに、浅草を案内していました。
その時、ノドの渇きは、なかったといいます。
炎天下を、4時間ほど案内。
友達と別れた後、やっと、ノドの渇きに気づいた。
お腹も空いていたので、お店へ。
おにぎりとビールを注文し、食事を始めました。
すると、具合が悪くなった。
その時は眠くなったと思ったけれど、今考えると、意識がなくなったのかもしれない。
カウンターに、突っ伏してしまいました。
その後、ものすごい吐き気に襲われ、1時間以上、動けなかったという。
結局、女将さんに救急車を呼んでもらい、運ばれることに。
救急搬送された病院で、熱中症と診断されたのでした。
この体験を、専門家に分析してもらいます。
東京都は品川区にある、昭和大学病院。
救命救急センター長の、三宅康史 先生です。
人間の身体は、本来、37℃以下。
平熱の状態です。
熱中症というのは、37℃に体温が保てなくなり、それ以上になってしまう状態。
夏の暑さによって、体内の臓器が熱を持ったり、水分や塩分の不足によって、血流が減少。
栄養分やエネルギーが全身に運ばれなくなって、異常をきたす病気。
それが、熱中症なのだ。
では、Aさんの場合は?
三宅先生は、この日の Aさんは、熱中症になりやすい状態だったと指摘します。
物事に集中していたり、緊張している場合には、ノドの渇きを忘れてしまう危険性があるのです。
そして、ホッと落ち着いた時に、ようやく、ノドの渇きを意識する。
けれど、その時には既に、脱水と熱によって、熱中症の状態に。
我々の脳には、「口渇中枢(こうかつちゅうすう)」という水分センサーがあります。
それが体内の水分不足を察知すると、唾液の分泌量を減らし、口やノドの渇きとして、知らせてくれるのだ。
ところが、何かに集中していると、口渇中枢の機能が鈍り、水分不足に気づかないことがあるのです。
Aさんは友達の観光案内に夢中で、この状態になっていたんですね。
さらに、重症化を招いた原因があります。
それは、「ビール」。
アルコールは、身体の中で、熱に変わります。
この場合、ビールではなくて、塩分を含んだ水分を大量に摂取するべきだった。
<対策と対処>
・集中時には、水分補給。
・アルコールは厳禁。
集中している時こそ、意識的に水分補給を!
□ 脚がつる

続いての証言者は、こちら。
[体験談(2)]
神奈川県にお住いの、66歳男性。Bさん。
フルマラソンを完走するなど、体力には自信があります。
6年前の夏、いつものように、ランニングしていました。
それほど気温は高くなかったといいます。
最初は快調に飛ばしていたのですが、しばらくすると、脚に違和感が。
ピキピキという痛みが、きました。
けれど、これも練習だと思い、ランニングを続けた。
脚のつりは どんどんひどくなり、休憩することに。
水分補給しようとしたのですが、気分が悪くて仕方ない。
筋肉に痛みがあるのが一番で、二番目に吐き気が。
必死の思いで帰宅した Bさんは、筋肉痛を和らげようと、お風呂へ。
痛みでスパッツを脱ぐこともできず、そのまま浴槽に入りました。
しかし、痛みは、一層 悪化。
その異常な痛がり様を見て、奥さんが慌てて、119番したのでした。
ここにも、見逃しがちな熱中症のサインがあるといいます。
マラソンなど、スポーツ中に、脚がつる。
よくあることですが、暑い環境の中で脚がつったら、熱中症だと考えた方がいい。
脚がつるのは、体内の血流不足によって、末端に酸素や栄養が送られなくなり、筋肉が活動できなくなるから。
そこに、ひどい吐き気が重なると、実は、とても危険な状態なんです。
こうなると、水分と塩分の補給が できなくなっているので、病院に行かざるを得ない。
そして、重症化への追い打ちをかけたのが、「お風呂」だった。
三宅先生いわく、最悪の選択肢。
身体を冷やさずに、温めてしまいました。
同じ風呂なら、水風呂にした方が、よかったのです。
<対策と対処>
・夏の筋肉痛は、熱中症かも。
・吐き気や頭痛があれば、病院へ。
・身体を温めるのは、厳禁。
□ 暑いのに汗が出ない

3人目は、この方。
[体験談(3)]
東京都にお住いの、44歳女性。Cさん。
6年前、真夏日のことでした。
Cさんの職場では、エアコンが古くて、つけていても、サウナ状態だったという。
暑さをこらえ、仕事をしていました。
最初はすごく汗をかいていて、まるで噴き出すぐらい。
ところが、そのうち、汗をかかなくなってきた。
「夕方になって、気温が下がったせいかな?」
そう思ったといいます。
帰宅後、体調がすぐれず、体温を測ったところ、37.5℃だった。
そのうえ、頭痛や寒気もあったので、風邪薬を飲んで眠ることにしました。
しかし、翌日、体調はさらに悪化。
体温を測ると、なんと、41℃もあった。
Cさんは意識が朦朧とした状態で、病院へと運ばれたのでした。
診察の結果は、風邪ではなくて、熱中症。
「これ以上、体温が上がったら、死んじゃいますよ」と言われた。
このケースでも、見逃していた危険な症状が。
本来は、汗をかいて、身体を冷やす。
気化熱で身体を冷やすのですが、汗が出なくなっていました。
身体の水分が足りなくなって、汗を作り出せなくなっていたんです。
これは、非常に危険な状態。
さらに、このケースには、熱中症だと気づきにくい落とし穴が。
熱が出る、寒気がする、頭痛がする。
これだと、風邪だと思ってしまいます。
でも、その前に、暑い環境の中で、長い間、仕事をしていました。
この前提条件があると、熱中症の疑いが。
<対策と対処>
・暑いのに汗が出ないのは、脱水症状。
→ 速やかに、水分補給を。
・風邪と似た症状もあるので、要注意。
□ ドクネット
昭和大学病院の 救命救急センター長 三宅康史 先生に、教えていただきます。
熱中症ですが、症状によって、危険度は 3段階に分かれるのだそう。
<熱中症の3段階>
危険度1:めまい、たちくらみ、運動してないのに足がつったり、筋肉痛に。大量の汗をかくのも、初期症状。
危険度2:頭痛や吐き気、ひどい倦怠感が起こる。
危険度3:意識が朦朧としたり、体温が上がったりする。
<危険度別 対処法>
危険度1:涼しい場所に移動し、水分や塩分を補給する。
危険度2:誰かが見守り、改善しなければ、病院へ。
危険度3:救急車を呼ぶ。

危険度2以上は、医師の診察も含めた対処が必要。
□ エアコン嫌いを説得

総務省の発表によると、救急搬送された熱中症病患者のおよそ半分が、65歳以上の高齢者。
高齢者は、体温調節機能の衰えによって、暑さを感知しにくくなっています。
そのうえ、熱中症対策を怠っているケースが多い。
高齢の親がいる人たちを対象としたアンケートでも、こんな傾向が。
・エアコンをつけない。
・トイレを心配して、水分補給をしない。
・いくら注意しても、帽子をかぶらない。
神奈川県にお住いの、45歳女性。
Dさんにも、お悩みが。
お父さんが、エアコンをつけたがらない。
一方、お母さんは暑がりで、エアコンをつけたがります。
ご両親は、ともに 81歳。
お父さんは、ニュースや新聞で熱中症という文字はよく見るものの、「関心ありません」とのこと。
クーラーの冷えは、あまり身体に合わないといいます。
自然な風の方が好き。
奥さんが クーラーをつけるように言っても、聞いてくれません。
暑い日は、それぞれ別の部屋で過ごすのが習慣に。
とはいえ、娘さんもお母さんも、お父さんの身体が心配です。
エアコン嫌いの人を説得するには、どうしたらいいのでしょうか?
そこで、専門家を頼りました。
遠距離での介護など、高齢者問題に詳しい、この方。
NPO法人 パオッコ理事長の 太田差惠子さん。
エアコンを何とかしてつけてもらいたくて、色々するけど、つけてくれない。
これに悩み、心配する方は、多いのだとか。
そこで、太田さんから、エアコン嫌いを改める秘策を、伝授してもらいました。
頑固なお父さんに、説得を試みます。
<作戦(1)>
高齢者は暑さを感知しにくくなっていることを、知ってもらう。
感情的にならず、客観的に、事実を伝えます。
誰しも、年を取ると、センサーが鈍ってくる。
それは、自然なこと。
<作戦(2)>
気温そのものが以前より上がっていることを、認識してもらう。
同じ夏でも、昔と同じではないことを、データを見せ、知ってもらう。
30℃以上になった時間は、場所によっては、2倍になっているんです。

昔に比べ、明らかに、温度は高くなっている。
<作戦(3)>
デジタル温度計を、設置する。
これで、温度や湿度が、明確になります。
今回のご家族では、まず、気温変化のデータを見て、考えが変わったそう。
以来、温度計を毎日チェックして、室温を気にかけているといいます。
最大の変化は、ついているエアコンを勝手に消さなくなったこと。
三宅先生によれば、高齢者は「熱中症弱者」。
エアコンを必ず使って、暑さをしのぐ必要があります。
温度計を置くことで、感覚ではなく、「30℃超えたから エアコンをつけよう」という風に、機械的にやるのが安全。
エアコンは、28℃前後に設定するか、除湿に。
扇風機やサーキュレーターなどを使って、部屋全体を涼しく保つのが、コツ。
就寝前や夜、トイレに起きた際の水分補給も、忘れずに。
コップ1杯の水を飲みましょう。



いや~、本当に暑いですね。
昼間歩いたら、ぬるいのが身体にまとわりついて、もうたいへん。
炎天下を歩いていたら、ちょっと気分が悪くなったことも。
あれって、初期症状だったのかもしれない。
気をつけないと。
粉のスポーツ飲料を薄めて飲んだり、夜はクーラーで快眠だ。
こまめな水分補給。
温度計のチェックも忘れずに。
(昨日とか、夕方帰ってきたら、室温が35℃だった。ひえ~)
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