サンマ、サバ缶、青魚の健康パワー/健康カプセル! ゲンキの時間
今回のテーマは、「青魚の健康パワー」。
<サンマの塩焼き>
不飽和脂肪酸、EPA、DHAの効果。
血液サラサラ、認知症予防、骨を強くする。
マグロ → 疲労回復。
サバ → 貧血。
<サバ缶 ダイエット>
痩せるホルモン「GLP-1」。
レシピ:ピリ辛豆乳汁。
ドクネット:宮城大学食産業学部 西川正純 教授。
2015年9月20日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ 血液サラサラだけじゃない ~ 食べて健康! 青魚パワー」からのメモ書きです。

□ サンマと健康

今週のテーマは、「青魚」。
どんな健康パワーが、あるんでしょうか?
ゲンキリサーチャーのレッド吉田さんが、千葉県南房総の保田漁港を訪れ、取材してくれましたよ。
まずは地元の漁師さんに、「青魚の定義」を教えてもらいました。
青魚とは、背が青い(青緑色を帯びた)魚のこと。
アジやサバ、カツオ、イワシ、マグロなどが、そうです。
では、健康パワーの方は、どうなっているのでしょう?
宮城大学食産業学部の 西川正純 教授に、教えていただきます。
西川先生がこの時期おススメするのが、秋の味覚「サンマ」。
中でも、「塩焼き」には、様々な利点があるそうですよ。
利点の1つは、「脂(あぶら)」。
豚、鶏、牛など、肉の脂は、冷めると固まりますよね。
でも、青魚の脂は、サラサラのままで固まりません。
魚の脂が固まらないのは、「不飽和脂肪酸」が多いから。
逆に、「飽和脂肪酸」が多い肉は、固まります。
サラサラの不飽和脂肪酸には、「EPA」や「DHA」が含まれている。
これが、魚の健康パワーに、つながっていくんです。
<EPAの効果>
EPAは、血液の血小板などの中に含まれている成分。
この量が少ないと、必要以上に血小板が固まりやすく、血液も滞りがちに。
逆に、EPAをたくさん摂取すると、血小板の中のEPAも増え、血液が固まるのを防いでくれます。
つまり、血液がサラサラになる。
富山県氷見市の農村部と漁村部に住む人の「血管年齢」を比べたところ、魚をよく食べる漁村部の人の方が、血管年齢が平均で7歳も若いという結果が出ました。
<DHAの効果>
DHAには、脳の神経伝達の効率を高め、認知症を予防する効果が。
ある実験では、1年間 DHAを摂取した高齢者のグループの計算力がアップした。
さらに最近では、EPAとDHAに、「骨を強くする効果」があることも明らかになりました。
骨量が減る更年期の女性には、特におすすめですね。

サンマの塩焼き、2つ目の利点は、「内臓脂肪」も食べることができること。
魚の内臓・ワタには、栄養素がたっぷりなのです。
サンマには胃がないため、排泄するまでの時間が短いので、ワタに臭みがなく、食べやすい。
ワタには、ビタミンやアミノ酸が豊富なので、食べるとお得です。
□ 青魚の健康効果

では、サンマ以外の青魚の健康パワーは、どうなってるんでしょうか?
港のすぐ横にある「ばんや日本料理館」で、実際に魚料理を見せてもらいながら、西川先生に教えてもらいます。
ここは、様々な漁師料理が楽しめる、大人気のお店なのだ。

<マグロ>
疲れがたまっている人に、おすすめ。
疲労回復効果が期待できる、アンセリンという成分が多い。
アンセリンは回遊魚に多く含まれ、持久力の源になっていると考えられています。
<サバの塩焼き>
貧血気味の人に、効果あり。
サバに多く含まれるビタミンB12が、血液循環の改善に役立つのだとか。
<アジのなめろう>
お酒との相性も、バッチリ。
アジに多く含まれるタウリンには、肝機能を改善し、アルコール代謝を助ける役割があります。
さらに、なめろうなら、ネギやショウガにも、血液サラサラ効果が。
これは、動脈硬化予防に役立ちます。
青魚には、たくさんの健康効果があるんですね。
まるで、天然のサプリメントです。
□ サンマの見分け方
漁師さんが、栄養を多くとるための、「サンマの見分け方 3箇条」を教えてくれましたよ。
<よいサンマの見分け方>
(1) 目が赤くないこと。
(2) くちばしが黄色いこと。
(3) 背中が盛り上がり、太っていること。

□ ドクネット
引き続き、宮城大学の 西川正純 教授に、教えていただきます。
食べる目安ですが、1日に EPA・DHA 合わせて 1000mg 分の魚を食べるのが理想。
マグロのトロなら、20g。
ブリだと、40g。
サンマだと、40g。
イワシだと、50g。
アジだと、75g。
サバだと、80g。
平均寿命と 魚を食べる量の関係が、明らかになっているそう。
寿命の短い国には、魚の摂取量が少ない傾向が。
ちなみに、日本人の魚の摂取量は、2006年を境に、肉と逆転して、低下傾向にあります。
□ サバ缶のダイエット効果

最後は、サバ缶のダイエット効果について。
教えてくれるのは、東京医科大学病院 糖尿病・代謝・内分泌内科の 小田原雅人 主任教授です。
ふつう、煮たり焼いたりすると、脂が落ちてしまいます。
でも、缶詰なら、EPA・DHAを含む脂が、丸ごと入っているという利点が。
また、酸化されにくく、劣化が進みにくい。
メリットが、たくさんあるんですね。
ダイエット効果の方は、どうでしょう?
EPA・DHAには、「GLP-1」という、食欲を抑えて、体重を減らす、「消化管ホルモン」を分泌させる働きがある。
つまり、体重を増やしにくくしてくれるんです。
<メカニズム>
魚を食べると、EPA・DHA が小腸の中にある「GLP-1」を出す細胞を刺激。GLP-1 が分泌されます。
痩せるホルモン「GLP-1」には、食べ物が腸に送られる速度を遅くし、急激な血糖値の上昇を防ぐ効果が。
また、脳の満腹中枢を刺激して、食べる量を減らしてくれる。
GLP-1の効果を高めてくれるのが、食物繊維。
消化されにくい食物繊維が、大腸まで到達し、刺激を与え、GLP-1の分泌を促進してくれます。
新鮮な魚をたくさん食べるのは、お金の面でも難しいですよね。
でも、サバ缶なら安いし、EPA・DHA も豊富。
うってつけなんです。
サバ缶を使った、ダイエットレシピ。
栄養士の村上有子さんが、教えてくれましたよ。
<サバ缶のピリ辛豆乳汁>
材料:2人分
サバ水煮缶: 1缶
キムチ: 50g
長芋: 120g
しめじ: 50g
水: 200cc
豆乳(無調整): 200cc
万能ねぎ: 20g
ごま油: 適量
(1) 長芋は、半分は角切りにし、もう半分は すりおろしておく。
(2) 鍋を火にかけ、ごま油で、長芋の角切り、しめじ、キムチを炒めます。
(3) 具材に火が通ったら、豆乳と水を加え、沸騰させる。
(4) サバ缶を汁ごと入れ、もうひと煮立ち。
(5) すりおろした長芋を加え、とろみをつけます。
(6) 器に盛って、万能ねぎを散らせたら、できあがり。

長芋とシメジで、食物繊維が豊富。
GLP-1の効果を、アップしてくれそうです。
また、豆乳は、生活習慣病の予防に効果が。

[感想]

サバ缶、最近、人気ですね~。

魚って、お肉に比べ、ちょっとお高めなんですよね。
でも、缶詰なら、お手頃価格で手に入りそう。
調理の手間も、省けるし。

アレンジ料理、調べてみようかな。

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→ 「見えないアブラ+天ぷら油 再利用でガンに?」
→ 「おいしい魚は小顔! 切り身の選び方」
→ 「脱糖尿病 野菜と腸内細菌 腸のスイッチを増やす」
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