胸が大きい男は肝硬変? 女性化乳房/ためしてガッテン 12/17(1/2)
今週のテーマは、「お酒」。
男なのに、オッパイ(胸)が大きくなる?
「女性化乳房」
お酒で、女性ホルモンが増える?
順天堂大学病院 消化器内科、池嶋健一 先生の解説。
肝硬変の可能性が。
2014年12月17日放送の「ためしてガッテン」より、「酒と肝臓と男と女SP」からのメモ書きです。

□ 男が女に変身?
年末年始は、忘年会に新年会と、お酒を飲む機会が増えますよね。
ストレス発散、単にお酒が好き、親交を深めるため、お酒を飲む理由も様々です。
でも、こんなこと、知ってました?
ある論文には、こう書いてあります。
「お酒をよく飲む男性は、女性化する」
これは、どういうことなんでしょうか?
男性だけではありません。
お酒が好きな女性にも、気になる情報が。
女性特有の異変もあるといいます。
体の中で、あるものが大繁殖してしまう。
その結果、内臓がボロボロになっちゃうんだとか。
下戸(げこ)から、酒豪に。
お酒が飲めなかった人が、平気で飲めるようになる。
そのメカニズムも、解明しちゃいます。
今回はそんな、「お酒の特集」なのだ。
ゲストにも、酒豪がそろいました。
柴田理恵さん、上島竜兵さん、山瀬まみさん。
お酒に関する新常識・新事実を、知っていただきましょう。
[体験談(1)]
64歳の男性。
ある時期を境に、お酒を頻繁に飲むようになりました。
理由は、仕事上のストレス。
40歳でバイク販売を始めたのですが、取引先からの圧力が強かった。
ノルマ達成のため、自分で売り物のバイクを買わねばならないことも、度々だったという。
ストレスから、毎日お酒を飲むようになり、日に日に酒量は増えていきました。
そんなある日、男性の体に、不思議なことが起こった。
胸に触ると、膨らんでいる感じがするのです。
いったい、男性の体で、何が起きているのでしょう?
診察してくれたのは、順天堂大学医学部の池嶋健一 准教授。
実際に見たところ、確かに胸が膨らんでいます。
ただ、これくらいなら 男性でもいるかな、というレベル。
でも、MRI画像を見てみると、違いが分かりました。
ただ単に膨らんでいるということではなく、乳腺(にゅうせん)がかなり張っています。
どうやら、女性の乳腺の状態にかなり近い変化が出てきているようです。

しかも、その原因は、アルコールの飲み過ぎだという。
[体験談(2)]
別の男性、Bさん。
この方も人間関係の悩みから、毎日、お酒を飲み続ける日々が続きました。
実はこの男性も、胸に症状が出たんです。
触っても痛いし、洗っても痛い。
大きい服で ごまかすしか、ありませんでした。
男性に胸の痛みと膨らみが起こる現象を、「女性化乳房」という。
原因は前述のとおり、アルコールの飲み過ぎです。
スタジオで、山瀬まみさんが言いました。
「なんで、男性だけなんだろう?」
「(お酒はよく飲むので)私今頃、そうとう巨乳ですよ」
女性化乳房は、男性の症状。
女性がそうなることは、ないようですね。
胸が大きくなるということは、体の中で、何か変化が起きているということ。
そこで関係するのが、「女性ホルモン」です。
実は、女性ホルモンは、男性にもある。
男性にもともとある女性ホルモンは、基準値の上限が、44ピコグラム。
体験談(1)の男性は、これが 94ピコグラムもありました。
基準値の上限の、倍以上です。
とはいえ、お酒をよく飲む男性は多い。
その全員が、胸が大きくなるわけではありません。
ということは、何か条件がありそうです。
その通りで、女性ホルモンは、お酒を飲んだだけで増えるわけではありません。
ある条件で増える。
それは何か?
飲み会2つに密着して、実験します。
□ 女性ホルモンと肝臓
1組目は、社会人ラグビーチームの選手たち。
もう1組は、秋葉原のメイドバーで働く、女装男子たちです。
2組の飲み会にお邪魔して、どんな条件の時に女性ホルモンが増えるか、調べます。
体内で作られた女性ホルモンはオシッコに混じって排出されるので、検尿させてもらいますよ。
女装男子が飲んでるのは、かわいらしいカクテル。
ラガーマンは、豪快にビールをガブ飲みだ。
おつまみにも、違いがあります。
女装男子は野菜好きで、ラガーマンは肉中心。
量は、どうでしょう。
女装男子は、1人当たり、3杯から6杯。
ラガーマンは、2時間で12杯飲んだ人までいましたよ。
違いのある両者ですが、どうなるんでしょう?
お酒を飲んだ前後を比べると、女装男子もラガーマンも、女性ホルモンが増えていました。
この結果から、お酒の成分が一時的に、女性ホルモンを作る仕組みなどに影響を与えたことが、分かります。
ただし、専門家によると、今回の変化は一時的なもので、女性化乳房を起こすほどではないだろう、ということでした。
でも、どうして、男性なのに女性ホルモンが増えるんでしょうね。
女性の女性ホルモンは、卵巣で作られています。
では、男性はどこで作られるんだろう?
男性の場合、精巣で、男性ホルモンが作られます。
その男性ホルモンは、血液に乗って、全身に運ばれる。
そこで、どうなるか?
筋肉、骨、脂肪、皮膚などにたどり着き、酵素の働きで、実は、女性ホルモンになるんですね。
元は男性ホルモンなのですが、その一部が酵素の働きで、女性ホルモンに変わるんです。
骨を強くしたり、抜け毛を防いだり、各所で、女性ホルモンならではの仕事をしてくれるってわけ。
で、仕事を終えたあと、どこに行くのかというと、肝臓へ向かいます。
女性ホルモンは最終的に、肝臓で分解されるんです。
お酒、女性ホルモン、肝臓。
バラバラだったピースが、つながってきました。
さあ、先生に、すべてを教えていただきましょう。
□ 池嶋健一 先生の解説
ここでスタジオに、専門家の先生が登場。
順天堂大学病院 消化器内科の池嶋健一 先生です。
男性で、女性ホルモンが増える条件。
それは、「肝硬変」。
肝硬変になって、肝臓の機能が低下。
そうすると、女性ホルモンを分解できず、女性化乳房になってしまうことがある。
アルコールで肝臓が悪くなる初期段階では、なかなか自覚症状がないので、病気が潜在的に進んでしまいます。
体験談(1)の男性も、検査の結果、肝硬変であることが分かりました。
自覚症状のない、肝臓の病気。
それだけに、血液検査をして、肝臓の状態をチェックしておくことが大事になります。
<肝機能の検査項目>
AST:肝臓の傷つき度
ALT:肝臓の傷つき度
γ-GTP:肝臓のストレス度
AST、ALTは、肝臓がどれぐらい障害を受けているかを示す指標。
肝炎の時は上がるのですが、肝硬変に進行したら、低下することもあるそう。
γ-GTPは、お酒を飲み過ぎていないかの指標です。
ただ、数値が上がりにくい人も、中にはいるそう。
肝機能を示す値が少しでも高い人は、専門医の受診が必要です。

女性化乳房は、肝硬変のサイン。
定期健診で、肝機能をこまめにチェックしましょう。

ガッテン! ガッテン!
女性特有の症状は、後半で。
![NHKためしてガッテン増刊 健康プレミアム Vol.07 2014年 11月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61Y4iicaJ4L._SX200_.jpg)

→ 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 4月~6月」

男なのに、オッパイ(胸)が大きくなる?
「女性化乳房」
お酒で、女性ホルモンが増える?
順天堂大学病院 消化器内科、池嶋健一 先生の解説。
肝硬変の可能性が。
2014年12月17日放送の「ためしてガッテン」より、「酒と肝臓と男と女SP」からのメモ書きです。

□ 男が女に変身?

年末年始は、忘年会に新年会と、お酒を飲む機会が増えますよね。
ストレス発散、単にお酒が好き、親交を深めるため、お酒を飲む理由も様々です。
でも、こんなこと、知ってました?
ある論文には、こう書いてあります。
「お酒をよく飲む男性は、女性化する」
これは、どういうことなんでしょうか?
男性だけではありません。
お酒が好きな女性にも、気になる情報が。
女性特有の異変もあるといいます。
体の中で、あるものが大繁殖してしまう。
その結果、内臓がボロボロになっちゃうんだとか。
下戸(げこ)から、酒豪に。
お酒が飲めなかった人が、平気で飲めるようになる。
そのメカニズムも、解明しちゃいます。
今回はそんな、「お酒の特集」なのだ。
ゲストにも、酒豪がそろいました。
柴田理恵さん、上島竜兵さん、山瀬まみさん。
お酒に関する新常識・新事実を、知っていただきましょう。
[体験談(1)]
64歳の男性。
ある時期を境に、お酒を頻繁に飲むようになりました。
理由は、仕事上のストレス。
40歳でバイク販売を始めたのですが、取引先からの圧力が強かった。
ノルマ達成のため、自分で売り物のバイクを買わねばならないことも、度々だったという。
ストレスから、毎日お酒を飲むようになり、日に日に酒量は増えていきました。
そんなある日、男性の体に、不思議なことが起こった。
胸に触ると、膨らんでいる感じがするのです。
いったい、男性の体で、何が起きているのでしょう?
診察してくれたのは、順天堂大学医学部の池嶋健一 准教授。
実際に見たところ、確かに胸が膨らんでいます。
ただ、これくらいなら 男性でもいるかな、というレベル。
でも、MRI画像を見てみると、違いが分かりました。
ただ単に膨らんでいるということではなく、乳腺(にゅうせん)がかなり張っています。
どうやら、女性の乳腺の状態にかなり近い変化が出てきているようです。

しかも、その原因は、アルコールの飲み過ぎだという。
[体験談(2)]
別の男性、Bさん。
この方も人間関係の悩みから、毎日、お酒を飲み続ける日々が続きました。
実はこの男性も、胸に症状が出たんです。
触っても痛いし、洗っても痛い。
大きい服で ごまかすしか、ありませんでした。
男性に胸の痛みと膨らみが起こる現象を、「女性化乳房」という。
原因は前述のとおり、アルコールの飲み過ぎです。
スタジオで、山瀬まみさんが言いました。
「なんで、男性だけなんだろう?」
「(お酒はよく飲むので)私今頃、そうとう巨乳ですよ」
女性化乳房は、男性の症状。
女性がそうなることは、ないようですね。
胸が大きくなるということは、体の中で、何か変化が起きているということ。
そこで関係するのが、「女性ホルモン」です。
実は、女性ホルモンは、男性にもある。
男性にもともとある女性ホルモンは、基準値の上限が、44ピコグラム。
体験談(1)の男性は、これが 94ピコグラムもありました。
基準値の上限の、倍以上です。
とはいえ、お酒をよく飲む男性は多い。
その全員が、胸が大きくなるわけではありません。
ということは、何か条件がありそうです。
その通りで、女性ホルモンは、お酒を飲んだだけで増えるわけではありません。
ある条件で増える。
それは何か?
飲み会2つに密着して、実験します。
□ 女性ホルモンと肝臓
1組目は、社会人ラグビーチームの選手たち。
もう1組は、秋葉原のメイドバーで働く、女装男子たちです。
2組の飲み会にお邪魔して、どんな条件の時に女性ホルモンが増えるか、調べます。
体内で作られた女性ホルモンはオシッコに混じって排出されるので、検尿させてもらいますよ。
女装男子が飲んでるのは、かわいらしいカクテル。
ラガーマンは、豪快にビールをガブ飲みだ。
おつまみにも、違いがあります。
女装男子は野菜好きで、ラガーマンは肉中心。
量は、どうでしょう。
女装男子は、1人当たり、3杯から6杯。
ラガーマンは、2時間で12杯飲んだ人までいましたよ。
違いのある両者ですが、どうなるんでしょう?
お酒を飲んだ前後を比べると、女装男子もラガーマンも、女性ホルモンが増えていました。
この結果から、お酒の成分が一時的に、女性ホルモンを作る仕組みなどに影響を与えたことが、分かります。
ただし、専門家によると、今回の変化は一時的なもので、女性化乳房を起こすほどではないだろう、ということでした。
でも、どうして、男性なのに女性ホルモンが増えるんでしょうね。
女性の女性ホルモンは、卵巣で作られています。
では、男性はどこで作られるんだろう?
男性の場合、精巣で、男性ホルモンが作られます。
その男性ホルモンは、血液に乗って、全身に運ばれる。
そこで、どうなるか?
筋肉、骨、脂肪、皮膚などにたどり着き、酵素の働きで、実は、女性ホルモンになるんですね。
元は男性ホルモンなのですが、その一部が酵素の働きで、女性ホルモンに変わるんです。
骨を強くしたり、抜け毛を防いだり、各所で、女性ホルモンならではの仕事をしてくれるってわけ。
で、仕事を終えたあと、どこに行くのかというと、肝臓へ向かいます。
女性ホルモンは最終的に、肝臓で分解されるんです。
お酒、女性ホルモン、肝臓。
バラバラだったピースが、つながってきました。
さあ、先生に、すべてを教えていただきましょう。
□ 池嶋健一 先生の解説
ここでスタジオに、専門家の先生が登場。
順天堂大学病院 消化器内科の池嶋健一 先生です。
男性で、女性ホルモンが増える条件。
それは、「肝硬変」。
肝硬変になって、肝臓の機能が低下。
そうすると、女性ホルモンを分解できず、女性化乳房になってしまうことがある。
アルコールで肝臓が悪くなる初期段階では、なかなか自覚症状がないので、病気が潜在的に進んでしまいます。
体験談(1)の男性も、検査の結果、肝硬変であることが分かりました。
自覚症状のない、肝臓の病気。
それだけに、血液検査をして、肝臓の状態をチェックしておくことが大事になります。
<肝機能の検査項目>
AST:肝臓の傷つき度
ALT:肝臓の傷つき度
γ-GTP:肝臓のストレス度
AST、ALTは、肝臓がどれぐらい障害を受けているかを示す指標。
肝炎の時は上がるのですが、肝硬変に進行したら、低下することもあるそう。
γ-GTPは、お酒を飲み過ぎていないかの指標です。
ただ、数値が上がりにくい人も、中にはいるそう。
肝機能を示す値が少しでも高い人は、専門医の受診が必要です。

女性化乳房は、肝硬変のサイン。
定期健診で、肝機能をこまめにチェックしましょう。

ガッテン! ガッテン!
女性特有の症状は、後半で。
![NHKためしてガッテン増刊 健康プレミアム Vol.07 2014年 11月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61Y4iicaJ4L._SX200_.jpg)

→ 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 4月~6月」

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