認知症予防&集中力アップ けん玉のコツ/ためしてガッテン 10/29 - 1/2
今週のテーマは、「昔遊び」。
1つ目は、「けん玉」です。
慣れてないことをすると、前頭前野が活性化。
認知症予防や記憶力アップに、効果がある。
慣れたことをすると、集中力アップ。
ゾーンモードに。
名人、秋元悟さんのスゴ技。
けん玉のコツは、ヒザを2回動かすこと。
朝日大学 藤野良孝 准教授が教えてくれた「オノマトペ」を使った方法。
飛行機には、「ジッ ブラ~ン」。
2014年10月29日放送の「ためしてガッテン」より、「認知症&受験に勝つ! 脳をフル回転させる昔遊び」からのメモ書きです。

□ 昔遊び

お手玉、折り紙、メンコにベーゴマ。
懐かしい遊びは、いろいろあります。
そんな中で、今、世界的に人気なのが、「けん玉」。
英語で、「Catch & Flow」と呼ばれている。
アメリカでは、クールな遊びとして認知されているのだとか。
先月には、東京で世界大会が開かれました。
昔遊びには、トップアスリートも、注目しているんです。
ビーチバレーの、西堀健実さん&溝江明香さんのペア。
練習の前に、けん玉やお手玉を、10分ほどやっているそう。
そうすることで、集中力がアップするんだって。
昔遊びの中で、今日取り上げるのは、「けん玉」「お手玉」「折り紙」。
この楽しい遊びが、脳に影響を与えていることが、分かったんです。
さてさて、どんな影響があるのでしょう?
□ けん玉と集中力の関係
神奈川県川崎市にある、とある柔道教室。
指導者は、バルセロナオリンピック 柔道 金メダリストの、古賀稔彦さんだ。
ここでも、けん玉が使われています。
稽古の初めに、欠かさず行うのだそう。
腰を落とした姿勢でやったり、足払いをしながらやったり。
さらには、空いた方の手で、グー、チョキ、パー。
みんな、とっても器用にやってます。
でも、柔道とけん玉に、どんな関係があるのでしょうか?
古賀さん曰く、「けん玉は集中してないと、できない」。
「できると思ってやってても、油断すると、失敗してしまう」。
これが、「柔道でも、1本1本の技を丁寧にやろう」という姿勢につながるのだとか。
「手を抜かない」ことが、身につきます。
けん玉を始めてから、この道場では、低学年の部で、全国大会を3連覇しているのだそう。
古賀さんは、子どもたちが精神面で強くなったと感じています。
一方、こちらは、北海道札幌市にある学習塾。
ここでも、けん玉が使われている。
けん玉をすることで得られるのは、集中力。
家でも勉強に集中できるようになったと、評判です。
他にも、霊長類最強女子、レスリングの吉田沙保里さんも、やっているそうですよ。
どうも、けん玉と集中力は関係していそうですね。
というわけで、ここで実験。
協力してくれるのは、ダーツのトッププレイヤー、村松治樹さんだ。
ダーツに一番必要なものは、集中すること。
村松さんは、いわば、集中のプロなんです。
諏訪東京理科大学 篠原菊紀 教授 監修のもと、実験開始。
血流の変化から脳活動を測定する装置で、分析しますよ。
ダーツをしている時、脳の状態は、どうなっているのでしょうか?
的を狙っている時、脳の前の部分は、血流が減って、活動が低下しています。
集中している時の脳は、意外にも、活動が抑えられているんですね。
続いて同じ実験をしてくれるのは、けん玉道六段の秋元悟さん。
けん玉をしている時の脳は、どうなっているんでしょう?
やはり、脳の前の部分は、活動が抑えられているようです。
解説によると、余計な気持ちを使わなくても済むような意味での、集中ができている状態。
「いわゆるゾーンに入るのに近い状態」だそう。
(ゾーンとは、究極の集中状態)
けん玉には、高度な集中力を引き出すパワーがあるようです。
集中している時、前頭前野の活動は抑えられている。
逆に、脳の後ろの方、自分の姿勢や動きをイメージする箇所は、活性化しています。
つまり、脳が集中している状態では、必要な場所だけを働かせ、他は休んでいるんですね。
このような集中モードに入ることを脳に覚えさせると、けん玉をする時だけではなくて、スポーツしたり、勉強をしたりする時にも、集中モードに入りやすくなります。
じゃあ、けん玉初心者がやったら、どうなるのでしょう?
ほとんど経験のない男性に、けん玉をしてもらい、同じ実験をしてもらいました。
すると、別の結果が得られた。
前頭前野は、活発化してたんです。
実は、慣れてないことをすると、「脳のどこを、どういうふうに使えばいいんだ?」という風に、脳全体がものすごく活性化するんですね。
そしてこれが、認知症の予防や、記憶力アップに、効果がある。
けん玉名人の秋元さんでも、難しい技をする時は、同じような状態になります。
「横はねけん」という技は、秋元さんでも、成功するのは 10回中 3回ほど。
この時、秋山さんの脳は、活性化されている。
慣れていない技をやる時は、「脳活性化モード」になる。
慣れた技をやる時は、「集中モード(ゾーンモード)」になる。
ここでスタジオに、秋元名人が登場。
素晴らしい けん玉テクニックを、披露してくださいました。
でも、素人は、どうやったらいいんだろう?
□ けん玉のコツ

けん玉の効果は分かりましたが、初心者がうまくやるには、どうやったらいいんでしょうね。
まずは、いちばん基本的な技「大皿」から。
慣れている人は簡単にやりますが、初心者には難しいようです。
ここで登場したのは、日本けん玉協会 会長で けん玉道九段の、松永義希さん。
秘策を、教えてもらいましたよ。
すると、なかなかうまくいかなかったのが、成功するようになりました。
「大皿」よりも難しい「ろうそく」という技まで、できるようになった。
初めて けん玉をする海外の人も成功するぐらいですから、この秘策は効果がありそうです。
そのコツとは、「ヒザが2回動く」。
ヒザを動かさないままやると、失敗しちゃいます。
玉を上げる時だけ、1回動かすだけでも、うまくいかない。
玉を上げる際、ヒザをやわらかく曲げて、伸ばしながら玉を上げる。
そして、玉がお皿にのる瞬間に、もう1回、ヒザを曲げます。
ヒザを曲げることで、玉のエネルギーを吸収できるんですね。
いわば、クッションの役割。
スタジオで実践してもらったところ、竜雷太さんが成功。
志の輔さん、松本明子さん、山瀬まみさんも、見事 成功しました。
これを繰り返し、楽にできるようになると、脳が集中モードになります。
けん玉の技の数は、およそ3万種類だそう。
「大皿」をクリアできたら、次は難しい技だ。
□ オノマトペで上達
基本技をマスターしたら、次の課題は「飛行機」という技。
これは難しそうだぞ。
ここで登場したのは、スポーツ心理学者で朝日大学准教授の 藤野良孝さん。
「オノマトペ」という擬音を声に出すことで、難しいスポーツの技をマスターする達人です。
この方法は、オリンピック選手の指導にだって、使われているんですよ。
藤野先生曰く、「けん玉の動きは、リズムとタイミング」。なので、「けん玉の動きに合ったオノマトペを発して、身体と声が連動すれば、必ずうまくできるようになる」。
「飛行機」に合ったオノマトペは、「ジッ ブラ~ン」。
始める時に じっと見て、「ジッ」。回しながら、「ブラ~ン」。
「ン」で、フィニッシュです。
声を出すと口が開くので、肩などに余計な力が入らないという効果が。
リラックスした状態で、できます。
さて、結果ですが、たった2~3分練習しただけで、成功するようになりました。
オノマトペ、やりますね。
お次は、「ふりけん」という技。
玉を大きく1回転させ、剣先に入れます。
初心者ができるようになるには、普通、数週間かかる、大技だ。
その「ふりけん」のオノマトペは、「ブラ~ン キュッ」。
「ブラ~ン」と回して、入れる瞬間に「キュッ」。
さあ、スタジオに、藤野良孝 先生が登場です。
相変わらず、いいキャラ持ってますね~。
「オノマトペ」とは、「ニャー」とか「ドキドキ」などの、擬音語や擬態語。
<オノマトペの効果>
声を出すことで、余計な力が抜け、難しい動きができるようになる。
もちろん、脳にも効果が出ます。
技が成功した瞬間は、達成感を味わえますよね。
すると、脳の奥にある「腹側被蓋野(ふくそくひがいや)」という部分が刺激されて、神経伝達物質のドーパミンが放出される。
これはいわば、「やる気物質」。
すると、前頭前野が、更に活性化されます。

けん玉で、慣れた技をやれば、集中モードに。
慣れない技をやれば、活性化モードになれます。

ガッテン! ガッテン!
次(2/2)は、治療にも使われる「お手玉」と「折り紙」。
世界一飛ぶ紙ヒコーキ、スカイキングの折り方も。
→ 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 4月~6月」
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