鼻ポリープと鼻茸は、醤油でチェック/ためしてガッテン
今回のテーマは、「新型の鼻づまり」。
その正体は、「鼻ポリープ(鼻茸)」でした。
早期発見のカギは、におい(嗅覚)。
好酸球とハナタケ体質。
片方だけが詰まる、歯性上顎洞炎。
2013年11月6日放送の「ためしてガッテン」より、「ズズッ! あなたの鼻水に潜む まさかの現代病」からのメモ書きです。

□ 鼻ポリープ(鼻茸)

今日のテーマは、鼻の詰まり。
風邪、花粉症、歪みなど、いろいろ原因があると思います。
でも、意外なあるもので、鼻が詰まる人が急増中なのだとか。
その数は、100万人から200万人ともいわれる。
にもかかわらず、多くの人は、それに気づいていません。
埼玉県に住む、66歳の男性。
半年前、謎の鼻づまりに悩まされました。
風邪を引いて2週間後、鼻水と鼻づまりだけが改善されません。
まるで、鼻に脱脂綿が詰まっているような感じ。
口呼吸しかできず、物事に集中できません。
食事も、おいしくなくなってきた。
イビキも、以前より大きくなりました。
念のため病院で検査したところ、鼻の中に信じられないものが見つかりました。
白いブヨブヨした物体。
それも、けっこう大きい。
これは、「鼻ポリープ」。
通称、「鼻茸(はなたけ)」です。
鼻ポリープの患者は、軽症も含めると、推定で100万人。
ここで、実験!
グレイス合唱団のみなさん22人に協力していただき、鼻ポリープがないか見せてもらいます。
チェックしてくれるのは、東京慈恵会医科大学の鴻信義 准教授。
まずは、詰まり具合のテストです。
ステンレスの板(鼻息計)に鼻息を吹きかけ、どのぐらい曇ったかを測定。
その結果、4人が、ひょっとしたら鼻ポリープがあるかも? という候補者に選ばれた。
そして、内視鏡検査をしたところ、1人に鼻ポリープが見つかりました。
この方は、幸いなことに、早期発見でした。
なので、点鼻薬による治療で、快方に向かっているそうです。
□ 早期発見のカギは?

鼻ポリープができるのは、鼻のずっと奥。
鼻の奥の方には、副鼻腔という空間があります。
この副鼻腔に炎症が起こるのが、蓄膿症(慢性副鼻腔炎)。
そして、鼻水や粘膜の腫れが、鼻ポリープになるんですね。
鼻ポリープが小さいうちは、気づきません。
なぜかというと、鼻づまりがないから。
小さい段階では、空気の道を塞がないのです。
かなり大きくならないと、鼻づまりは感じない。
鼻ポリープが成長し、息の通り道を塞いだ段階で、ようやく鼻づまりに気づくというわけ。
そして、この段階だと、かなり大きくなっているため、手術することになる場合も。
ただ、気づく手立ても、1つあります。
それは、「嗅覚」。
鼻の奥には「においセンサー」があるんですが、鼻ポリープがそれを覆ってしまうので、ニオイを感じにくくなってしまうのです。
<確認方法>
醤油を嗅いでみる。
醤油のニオイが、ちゃんと分かるかどうか、チェック。
(ニンニクやコーヒーでも可)
□ ハナタケ体質

ここからは、新型について。
鼻ポリープを手術で取り除いても、また生えてきてしまう。
そういう体質があるようなのです。
これを、「ハナタケ体質」という。
61歳の男性。
10年前に、鼻ポリープの治療を受けました。
鼻の異常に気づかせてくれたのは、コーヒーでした。
まったくニオイを感じないのです。
病院を受診したところ、手術することに。
無事、鼻ポリープは取り除かれました。
ところが手術から5年後、体力の衰えを感じるようになります。
さらに、風邪のような症状が、何カ月も続いた。
病院を受診して分かったのは、鼻ポリープの再発。
2度目の手術を受けることになりました。
すると、鼻ポリープの中に、ある物質が見つかった。
この物質こそ、ハナタケ体質にした真犯人でした。
その犯人の名は、「好酸球(こうさんきゅう)」。
これは白血球の一種で、本来は、外から入って来た異物などをやっつけてくれる存在です。
それがなぜ、悪さをしてしまうのか?
<メカニズム>
鼻の粘膜に、異物がくっつきます。
すると、好酸球が、異物を攻撃してくれる。
基本的に、人間を助けてくれる いい存在。
ところが、まれに、好酸球が増えすぎてしまう体質の人がいるのです。
これこそが、ハナタケ体質。
好酸球が多すぎると、異物だけでなく自分の体まで攻撃してしまい、炎症を引き起こしてしまうのだ。
この炎症がもとで、鼻ポリープができてしまう。
では、この新型の鼻づまりに、どうやって気づくことができるか?
そのシグナルは、「せき」。
好酸球は、気道にも炎症を起こさせます。
これが、「ぜんそくの症状」を引き起こすというわけ。
実は、新型鼻づまりと ぜんそくは、兄弟病だと言われてるんです。
鼻ポリープは、鼻水や鼻づまりを引き起こします。
そして、ぜんそくは、せきを引き起こす。
鼻水、鼻づまり、せきということで、患者さんは風邪だと思ってしまう。
なので、そのまま放置し、鼻ポリープが大きくなってしまうことも、少なくありません。
放っておくと、当然、悪化してしまう。
大人になってから ぜんそくになった人は、新型鼻づまりになりやすいそうですよ。
□ 鼻ポリープの症状
ここでスタジオに、専門家の先生が登場。
東京慈恵会医科大学の、鴻信義 先生です。
<鼻ポリープの症状>
(1) 頭が痛い。
(2) 鼻水がノドに回って、痰(たん)がからむ。
(3) 醤油、ニンニク、コーヒーなど、ニオイの強いものも感じなくなる。
自覚症状が出るまでは、2年から3年かかるそう。
鼻茸の大きさや症状も、様々です。
風邪が長引く場合は、病院へ。
血液検査で、好酸球の割合が分かります。
耳鼻咽喉科で診てもらえば、鼻茸の有無も分かる。
□ 歯性上顎洞炎

最後は、進化型の鼻づまりです。
よくある、片側だけの鼻づまり。
その中には、とんでもない病気が隠れていることがあるのだ。
56歳の男性。
毎年花粉症に悩まされてきましたが、今年はいつもと違った。
花粉のシーズンは過ぎたはずなのに、鼻づまりが治りません。
しかも、詰まるのは、右の鼻だけ。
さらに、自分だけ、異臭を感じるようになりました。
やがて頬に、強い痛みを感じるようになった。
普通なら空洞になっているはずの、頬の部分の副鼻腔。
男性の副鼻腔は、片側にだけ膿(うみ)がたまっていました。
従来型の蓄膿症では、左右両方に膿がたまります。
これは、鼻から入る菌は、右でも左でも、同時に入るから。
この男性の場合は、別ルートでした。
歯の根元が、副鼻腔に出ている。
つまり、虫歯菌が副鼻腔に入っていたのです。
もともと、副鼻腔と歯の根元との間は、わずが数ミリほどしか ありません。
現代人は やわらかいものばかり食べるので、歯槽骨が薄くなる傾向が。
なので、歯の根元が、副鼻腔の方に飛び出している人がいる。
その割合は、4人に1人だといわれます。
病名は、「歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)」。
上顎(うわあご)の奥歯、その根元が、副鼻腔の中の上顎洞に突き出てしまい、炎症を起こします。
もちろん、突き出ていても、発症しない人もいる。
ただ、虫歯の治療を怠るなどすると、なりやすいようです。
<予防のポイント>
(1) 歯の治療を受ける。
(2) 治療後も、歯のケアを怠らないこと。
<歯性上顎洞炎の見分け方>
片側だけ 鼻水や鼻づまり
+
上顎の奥歯が痛い
両方とも虫歯で両方が詰まることもありますが、片側だけ詰まる人が多い。
この病気は、歯科・口腔外科と耳鼻咽喉科、両方がある大きな病院を受診するのがいいようです。

□

「鼻茸」という言葉は聞いたことありますが、詳細は知りませんでした。

鼻が詰まると息が切れるし、寝にくいし、集中できないしで、たいへんなんですよね。
花粉症の春と、鼻水が出る冬は、困ります。

鼻茸チェック法は、いいですね。
醤油のニオイを嗅ぐだけ。

症状があれば、耳鼻咽喉科へ。
治療することで、日々の生活が楽になりそう。
[まとめ]
・長引く鼻づまりの原因が
鼻ポリープ(鼻茸)であることがある。
・醤油やコーヒーのニオイを感じなくなったら、
要注意。
・また、取り除いても再発する、
ハナタケ体質の人もいる。
・片側だけ鼻が詰まり、
上顎の奥歯が痛む場合は、
歯性上顎洞炎の可能性も。

→ 「鼻づまり解消は ペットボトル・足湯・タオルで」
→ 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 4月~6月」
その正体は、「鼻ポリープ(鼻茸)」でした。
早期発見のカギは、におい(嗅覚)。
好酸球とハナタケ体質。
片方だけが詰まる、歯性上顎洞炎。
2013年11月6日放送の「ためしてガッテン」より、「ズズッ! あなたの鼻水に潜む まさかの現代病」からのメモ書きです。

□ 鼻ポリープ(鼻茸)

今日のテーマは、鼻の詰まり。
風邪、花粉症、歪みなど、いろいろ原因があると思います。
でも、意外なあるもので、鼻が詰まる人が急増中なのだとか。
その数は、100万人から200万人ともいわれる。
にもかかわらず、多くの人は、それに気づいていません。
埼玉県に住む、66歳の男性。
半年前、謎の鼻づまりに悩まされました。
風邪を引いて2週間後、鼻水と鼻づまりだけが改善されません。
まるで、鼻に脱脂綿が詰まっているような感じ。
口呼吸しかできず、物事に集中できません。
食事も、おいしくなくなってきた。
イビキも、以前より大きくなりました。
念のため病院で検査したところ、鼻の中に信じられないものが見つかりました。
白いブヨブヨした物体。
それも、けっこう大きい。
これは、「鼻ポリープ」。
通称、「鼻茸(はなたけ)」です。
鼻ポリープの患者は、軽症も含めると、推定で100万人。
ここで、実験!
グレイス合唱団のみなさん22人に協力していただき、鼻ポリープがないか見せてもらいます。
チェックしてくれるのは、東京慈恵会医科大学の鴻信義 准教授。
まずは、詰まり具合のテストです。
ステンレスの板(鼻息計)に鼻息を吹きかけ、どのぐらい曇ったかを測定。
その結果、4人が、ひょっとしたら鼻ポリープがあるかも? という候補者に選ばれた。
そして、内視鏡検査をしたところ、1人に鼻ポリープが見つかりました。
この方は、幸いなことに、早期発見でした。
なので、点鼻薬による治療で、快方に向かっているそうです。
□ 早期発見のカギは?

鼻ポリープができるのは、鼻のずっと奥。
鼻の奥の方には、副鼻腔という空間があります。
この副鼻腔に炎症が起こるのが、蓄膿症(慢性副鼻腔炎)。
そして、鼻水や粘膜の腫れが、鼻ポリープになるんですね。
鼻ポリープが小さいうちは、気づきません。
なぜかというと、鼻づまりがないから。
小さい段階では、空気の道を塞がないのです。
かなり大きくならないと、鼻づまりは感じない。
鼻ポリープが成長し、息の通り道を塞いだ段階で、ようやく鼻づまりに気づくというわけ。
そして、この段階だと、かなり大きくなっているため、手術することになる場合も。
ただ、気づく手立ても、1つあります。
それは、「嗅覚」。
鼻の奥には「においセンサー」があるんですが、鼻ポリープがそれを覆ってしまうので、ニオイを感じにくくなってしまうのです。
<確認方法>
醤油を嗅いでみる。
醤油のニオイが、ちゃんと分かるかどうか、チェック。
(ニンニクやコーヒーでも可)
□ ハナタケ体質

ここからは、新型について。
鼻ポリープを手術で取り除いても、また生えてきてしまう。
そういう体質があるようなのです。
これを、「ハナタケ体質」という。
61歳の男性。
10年前に、鼻ポリープの治療を受けました。
鼻の異常に気づかせてくれたのは、コーヒーでした。
まったくニオイを感じないのです。
病院を受診したところ、手術することに。
無事、鼻ポリープは取り除かれました。
ところが手術から5年後、体力の衰えを感じるようになります。
さらに、風邪のような症状が、何カ月も続いた。
病院を受診して分かったのは、鼻ポリープの再発。
2度目の手術を受けることになりました。
すると、鼻ポリープの中に、ある物質が見つかった。
この物質こそ、ハナタケ体質にした真犯人でした。
その犯人の名は、「好酸球(こうさんきゅう)」。
これは白血球の一種で、本来は、外から入って来た異物などをやっつけてくれる存在です。
それがなぜ、悪さをしてしまうのか?
<メカニズム>
鼻の粘膜に、異物がくっつきます。
すると、好酸球が、異物を攻撃してくれる。
基本的に、人間を助けてくれる いい存在。
ところが、まれに、好酸球が増えすぎてしまう体質の人がいるのです。
これこそが、ハナタケ体質。
好酸球が多すぎると、異物だけでなく自分の体まで攻撃してしまい、炎症を引き起こしてしまうのだ。
この炎症がもとで、鼻ポリープができてしまう。
では、この新型の鼻づまりに、どうやって気づくことができるか?
そのシグナルは、「せき」。
好酸球は、気道にも炎症を起こさせます。
これが、「ぜんそくの症状」を引き起こすというわけ。
実は、新型鼻づまりと ぜんそくは、兄弟病だと言われてるんです。
鼻ポリープは、鼻水や鼻づまりを引き起こします。
そして、ぜんそくは、せきを引き起こす。
鼻水、鼻づまり、せきということで、患者さんは風邪だと思ってしまう。
なので、そのまま放置し、鼻ポリープが大きくなってしまうことも、少なくありません。
放っておくと、当然、悪化してしまう。
大人になってから ぜんそくになった人は、新型鼻づまりになりやすいそうですよ。
□ 鼻ポリープの症状
ここでスタジオに、専門家の先生が登場。
東京慈恵会医科大学の、鴻信義 先生です。
<鼻ポリープの症状>
(1) 頭が痛い。
(2) 鼻水がノドに回って、痰(たん)がからむ。
(3) 醤油、ニンニク、コーヒーなど、ニオイの強いものも感じなくなる。
自覚症状が出るまでは、2年から3年かかるそう。
鼻茸の大きさや症状も、様々です。
風邪が長引く場合は、病院へ。
血液検査で、好酸球の割合が分かります。
耳鼻咽喉科で診てもらえば、鼻茸の有無も分かる。
□ 歯性上顎洞炎

最後は、進化型の鼻づまりです。
よくある、片側だけの鼻づまり。
その中には、とんでもない病気が隠れていることがあるのだ。
56歳の男性。
毎年花粉症に悩まされてきましたが、今年はいつもと違った。
花粉のシーズンは過ぎたはずなのに、鼻づまりが治りません。
しかも、詰まるのは、右の鼻だけ。
さらに、自分だけ、異臭を感じるようになりました。
やがて頬に、強い痛みを感じるようになった。
普通なら空洞になっているはずの、頬の部分の副鼻腔。
男性の副鼻腔は、片側にだけ膿(うみ)がたまっていました。
従来型の蓄膿症では、左右両方に膿がたまります。
これは、鼻から入る菌は、右でも左でも、同時に入るから。
この男性の場合は、別ルートでした。
歯の根元が、副鼻腔に出ている。
つまり、虫歯菌が副鼻腔に入っていたのです。
もともと、副鼻腔と歯の根元との間は、わずが数ミリほどしか ありません。
現代人は やわらかいものばかり食べるので、歯槽骨が薄くなる傾向が。
なので、歯の根元が、副鼻腔の方に飛び出している人がいる。
その割合は、4人に1人だといわれます。
病名は、「歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)」。
上顎(うわあご)の奥歯、その根元が、副鼻腔の中の上顎洞に突き出てしまい、炎症を起こします。
もちろん、突き出ていても、発症しない人もいる。
ただ、虫歯の治療を怠るなどすると、なりやすいようです。
<予防のポイント>
(1) 歯の治療を受ける。
(2) 治療後も、歯のケアを怠らないこと。
<歯性上顎洞炎の見分け方>
片側だけ 鼻水や鼻づまり
+
上顎の奥歯が痛い
両方とも虫歯で両方が詰まることもありますが、片側だけ詰まる人が多い。
この病気は、歯科・口腔外科と耳鼻咽喉科、両方がある大きな病院を受診するのがいいようです。

□

「鼻茸」という言葉は聞いたことありますが、詳細は知りませんでした。

鼻が詰まると息が切れるし、寝にくいし、集中できないしで、たいへんなんですよね。
花粉症の春と、鼻水が出る冬は、困ります。

鼻茸チェック法は、いいですね。
醤油のニオイを嗅ぐだけ。

症状があれば、耳鼻咽喉科へ。
治療することで、日々の生活が楽になりそう。
[まとめ]
・長引く鼻づまりの原因が
鼻ポリープ(鼻茸)であることがある。
・醤油やコーヒーのニオイを感じなくなったら、
要注意。
・また、取り除いても再発する、
ハナタケ体質の人もいる。
・片側だけ鼻が詰まり、
上顎の奥歯が痛む場合は、
歯性上顎洞炎の可能性も。

→ 「鼻づまり解消は ペットボトル・足湯・タオルで」
→ 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 4月~6月」
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