冷凍肉の解凍しない調理、冷凍卵&もやし酢/ためしてガッテン
今週のテーマは、「冷蔵庫のスゴ技、活用術」。
(1) 冷凍したままの肉を解凍せずに料理するには?
ヒントは、凝縮熱。
(2) すりおろす、冷凍レモン。
(3) 煮込んで作る、エノキ氷。
(4) 卵は冷凍できるの?
(5) 冷蔵庫のあまりものを、活用!
ケチャップと和食、ガッテン流ピクルス もやし酢(もや酢)。
2013年8月28日放送の「ためしてガッテン」より、「冷蔵庫のスゴ技5連発!」からのメモ書きです。

□ 冷蔵庫のスゴ技

今日のテーマは、「冷蔵庫」。
冷蔵庫のビックリワールドが、広がりますよ。

昔は、ワンドアだったな~。
氷作るところが、上の方についてたんですよ。
そこから2ドアが当たり前になって、観音開きになったりして、野菜室はできるわ、チルド室はできるわ、自動で氷を作ってくれるわで、どんどん進化してる。
最終的に、トランスフォームしそうですね。

今 人気なのは、冷凍庫が大きい商品らしいですよ。
それだけに、冷凍と解凍に、悩みが尽きません。

特に、お肉の解凍って、うまくいかないんですよね~。

まずは、そこから、いってみましょう!
早く確実に解凍するには、こんな方法がありました。
□ 冷凍肉の調理には、水

お肉を冷凍保存することって、ありますよね。
でも、いざ料理する時に、困っちゃう。
電子レンジには、解凍モードが付いてます。
g(グラム)を設定して、スイッチオン。
これだときれいに解凍してくれるのですが、どうしても、時間がかかってしまいます。
看護師として働く女性は、冷凍した肉をよく料理に使う。
でも、じっくり解凍している時間がありません。
なので、解凍モードではなく、温めモードでチンする。
すると、どうしても、加熱ムラ・解凍ムラが できちゃうんです。
特に、ひき肉は難しい。
機種にもよりますが、解凍するには時間がかかります。
番組で紹介された例だと、解凍モードでは21分かかるのが、温めモードだと4分ですむ。
これだと、どうしても、温めモードでチンしちゃいますよね。忙しいし。
一般に、電子レンジは、水の加熱は得意だけど、氷に加熱は苦手だそうです。
表面だけが先に水に変わってしまうと、そこだけ加熱が進んじゃうんです。
これで、加熱ムラが進んじゃう。

お肉の解凍って、難しいんですよね~。
でも、特売品なんか、長く保存したいしな~。
何かいい方法が、ないもんですかねぇ。

手間をかけずに おいしく料理する方法を、ガッテンが教えてくれましたよ。
<ガッテン流 冷凍お肉料理術>
(1) 冷凍したお肉を、そのままフライパンへ。
(2) 水70mlを加えます。
(3) フタをして、強火で3分加熱。
(4) さらに、火を止めてから、フタをしたままで 1分間の余熱を。
(5) ここから、いつものように、焼いたり煮たりと調理していく。

ほほ~、冷凍したままでいいんだ。

なぜ、フタが効くのか、説明しますね。
フタをして強火で加熱すると、水が水蒸気になります。
この蒸気が冷たいお肉に触れると、その時に、大きなエネルギーをお肉に渡して、また水滴に戻るんです。
これを、「凝縮熱」という。
この凝縮熱のおかげで、熱がお肉の中にどんどん浸透してゆく。
しかも、水蒸気 → 水滴 → 水蒸気 → 水滴 と繰り返されるので、短時間でお肉の芯まで解凍できるんですよ。
また、周りにずっと蒸気があるので、お肉の表面が乾きません。
これで乾燥することもなくなり、お肉がパサパサにならない。
この方法は、電子レンジの解凍で加熱ムラが出やすい「ひき肉」にも、有効です。
<冷凍ひき肉の麻婆豆腐>
(1) 冷凍ひき肉を、そのまま、フライパンへ。
(2) 水を加えてフタをし、強火で3分加熱。
(3) 1分間の余熱のあと、フタを開けて、お肉をほぐします。
(4) あとはいつものように、調理するだけ。
番組では、8分で料理できました。
この方法は、ひき肉や手羽以外にも、応用可能。
200g くらいまで、いけるようです。
(ただし、かたまり肉を除く)
(あと、焼き加減が難しいステーキには向かないかも。火を通す料理に、向くのかな?)
余熱の間も、フタを取らないでね。
新・時短解凍ワザ!
冷凍肉は、蒸気パワーで解凍!

ガッテン! ガッテン!
□ 今までに紹介された冷凍術

ガッテンでは今までにも、いろんな冷凍術が紹介されてきました。
<冷凍レモン>
まずは、愛知県豊橋市。
レモンを冷凍してましたよね。
それを皮ごとすりおろして、料理に使います。
ごはんにかけて酢飯にしたり、ぬたに使ったり、みそ汁に入れたりもした。
秘密は、皮のツブツブにありました。
実はここに、レモン特有の香りが詰まっているんです。
皮ごとすりおろすことで、その粒が壊れ、香りのシャワーが降り注がれるというわけ。
豊橋市では、レモン餃子やレモンコロッケなど、いろんな料理に使われているようですよ。
スタジオでは、そうめんにかけて、いただいていました。
皮をよく洗ってから、冷凍してください。
過去記事 → 「レモンは凍らせる 豊橋方式/ためしてガッテン」
<氷エノキ>
続いては、長野県中野市から。
冷凍庫から出てきたのは、「氷エノキ」でしたね。
<氷エノキの作り方>
(1) エノキの根元を切り落として、ミキサーにかける。
(2) 鍋に移して、焦げないように混ぜながら、弱火で30分間煮込む。
(3) 冷ましたものを製氷皿に移し、凍らせたら、できあがり。
みそ汁に入れてもよし、カレーに入れてもよし、焼酎に入れて飲む人までいるそう。
実は、エノキ氷を作るには、利点があります。
エノキのうま味成分は、核酸。
それは、細胞の中にいます。
そして、この核酸に働きかけて うま味を作る酵素たちは、細胞壁などにいる。
ミキサーで細胞を壊すと、核酸と酵素が出会いやすくなるんですね。
これで、どんどん、うま味が作られます。
また、細胞を壊すことで、キノコキトサンという成分が出てくることも分かってきました。
このキノコキトサンは、血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあるといわれている。
過去記事 → 「氷エノキに干しエノキ、キノコの裏技/ためしてガッテン」
□ まさかの冷凍たまご

エノキさん、冷凍したいけど できなくて困ったこと、ありませんか?

あるある。
卵とか、冷凍したいけど、できませんよね。

ところが、今回、冷凍しちゃったみたいですよ。
今までいろんな冷凍術を紹介してくれたガッテンですが、今回はなんと、卵に挑みます。
実は卵は、一人暮らしで余っちゃう食材、ナンバーワンなんです。
だけど、冷凍できないというのが、世間の常識ですよね。
さっそく、ガッテンスタッフが、実験してみます。
卵のパックを冷凍庫に入れて、24時間後に取り出してみた。
気になる結果は?
あら、全部、割れちゃってる。
実はこれこそが、卵が冷凍できないと言われてしまう理由なんです。
でも、このまま捨ててしまうのは、もったいない。
なので、そのまま溶かしてみました。
すると、丸い黄身が現れましたよ。
名づけて、「お月見たまご」だ。
ホントに真ん丸で、生卵の黄身より、背が高い。
さっそく、解凍した卵を調理してみます。
卵かけごはん、温泉たまご、目玉焼き、3品が完成しました。
気になるのが味ですが、どうなんでしょう?
スタジオで試食したところ、好評でした。
特に、黄身がおいしいといいます。
でも、なぜ、味が変わったのでしょう?
黄身の重さを、測定してみました。
すると、生卵の黄身が20gだったのに対し、解凍した冷凍卵の黄身は15gだった。
冷凍することで水分が抜け、濃厚な黄身になってたんですね。
丸くなったのは、粘り気が出たから。
ただ、水分が抜けた分 硬くなってしまうので、何でもおいしくなるわけではないようです。
(注意!) 冷凍たまごは、なるべく早く食べてくださいね。
□ 冷蔵庫のあまりもの、大活躍!
冷蔵庫で余りがちな食材、ありますよね。
ケチャップなんかも、そう。
でも、侮るなかれ。
2009年9月2日放送分でも紹介しましたが、ケチャップは うま味濃縮調味料なんです。
うま味成分とグルタミン酸が豊富なので、小さじ1杯をみそ汁に入れるだけで、バツグンのダシになるんですよ。
他にも、煮物や炊き込みご飯など、和食とも相性バッチリ。

冷蔵庫の悩みといえば、あまり食材。
使わないままの食材、どうしても、出てきますよね。
<冷蔵庫のあまり食材ランキング>
第1位 ドレッシング。
第2位 ジャム。
第3位 わさび。
第4位 ケチャップ・豆板醤
第6位 もやし・しょうが
第8位 焼き肉のタレ・にんじん
第10位 ネギ、キャベツ、マヨネーズ
東京江東区の家庭に、お邪魔しました。
奥さんが作る料理を、旦那さんは おいしいとパクつきます。
でも、気になることが、1点だけあった。
料理のバリエーションが、決まっているのです。
メニューが、ヘビーローテーション化してしまう。
どうしても新しい味に挑戦することを、避けてしまうそう。
この悩みを解決してくれたのが、実は、冷蔵庫のあまりもの食材でした。
それは、「もやし」。
モヤシと酢を使った、ピクルスを作りましたよ。
しかも、主役はモヤシではなく、漬け汁。
たっぷりと鶏のモモ肉に、かけちゃいました。
そのまま醤油と合わせて、照り焼きに。
酢を使うことで醤油の量を減らせて、減塩にもなるそうです。
実は旦那さんは、酸っぱいものが苦手。
でも、この料理は、大絶賛でした。
翌日は、メカジキに挑戦。
メカジキをフライパンで焼き、モヤシの漬け汁とケチャップでソースを作りました。
これも、大絶賛。(2切れあれば、完璧だった)
<ガッテン流ピクルス もやし酢>
材料
もやし:1袋
穀物酢:200ml
水 :200ml
砂糖 :大さじ3
塩 :大さじ1
(1) ゆでたモヤシを、保存用の容器(ビン)に入れます。
(2) そこに、水と穀物酢、砂糖と塩を加え、フタをして、振る。
(3) あとは、冷蔵庫で保存するだけ。
もちろん、漬け汁を使うだけでなく、モヤシは惣菜として食べられます。
また、モヤシだけでなく、余った野菜は何でもピクルスにできる。
野菜のうま味が加わることで、酢のツーンとした感じが和らぐそう。

これで冷蔵庫も、片付きますね。
<もや酢のバリエーション>
(1) スープ。
もやし酢を水で溶いて、ごく少量の塩コショウ、鶏がらスープで味付け。
具は、豚肉とシイタケ。
酢を使うことでコクが出るため、醤油を使わず、減塩効果が期待できる。
番組で作ったスープだと、50%の減塩になったそう。
(2) ポテトサラダ。
もや酢を使うことで、マヨネーズなどの油を、67%減らすことができた。
(3) パスタのトマトソース。
トマトソースに、もや酢 大さじ2を使う(1人分)。
これだと、通常20分かかるところを、5分で深いコクが出るそうです。
(4) 鶏肉やメカジキのソース。
もや酢とケチャップの割合が、2:1。
酢と減塩効果 → 「酢を使った減塩レシピ」
□ もや酢のスープ
<もや酢 たっぷり スープ>
材料:
漬け汁:200ml
水 :500ml
(1) ガッテン流ピクルスの漬け汁と水を、鍋に入れる。
(2) モヤシのピクルスやベーコンなど、好みの具を入れて、火にかける。
(3) 火が通ったら、完成。
ダシも調味料も、いりません。
酢を使っているので、夏場の疲労回復にも、効果抜群。


□

実は、水+フタは、昔からやってました。
火の通りがいいので、助かるんです。
学生時代を思い出すな~。

卵を冷凍するとは、驚きましたね。
でも確か、殻が卵の中身を守ってくれているはずだから、冷凍して割れた卵は早く使った方がよさそうですね。

もやし酢も、試してみたいな~。

コクが出て、しかも減塩にもつながるなんて、お得だ!
何か気になると思ったら、山瀬まみさんはお休みだったか。
[まとめ]
・加熱ムラなく冷凍肉を
調理するには、
水とフタを使う。
・もやし酢で、コクアップ。
・調味料を減らすことで、
減塩効果も期待できる。
次回は、「めまいは自宅で解決! 新発想の劇的改善ワザ」。

![NHKためしてガッテン増刊 健康プレミアム Vol.05 2013年 09月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51dEXivQPWL._SX200_.jpg)
→ 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 4月~6月」
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