危険な二重あご 誤嚥性肺炎とゴックンテスト/ためしてガッテン

今回のテーマは、2つあります。

1つ目は、「二重あご」

でも、これ、見た目だけの問題じゃないそう。

鶴見大学 斉藤一郎 教授によると、健康や命に関わる危険な二重あごがあるんだって。

肺炎、歯が抜ける、全身衰弱、これらにつながる二重あごって、何だ?

睡眠時無呼吸症候群タイプの、二重あごチェック。

舌骨や誤嚥性肺炎との関係。

ゴックンテストで、飲み込む力のチェックを。



2013年6月26日放送の「ためしてガッテン」より、「まさか! の新発見SP 二重あご&ボタン」からのメモ書きです。




ためしてガッテン 二重あご&ボタン




怖い二重あご


ササミ
1つ目のテーマは、二重あごです。

エノキ
歳を取ると、気になるんですよ~。

ササミ
見かけの問題だとされがちな二重あごですが、どうも それだけではないよう。

「危険すぎる二重あご」が、あるんですって。

エノキ
何だか、怖いな~。

ササミ
まずは、肺炎になる二重あごから。

肺炎は、日本人の死因 第3位。

二重あごを ほったらかしにしておいたがために、命を落としている人がいるかもしれないんです。

肺炎と二重あごとの関係は、どんなものなんでしょうか?




睡眠時無呼吸症候群と二重あご


ササミ
まずは、二重あご大調査から。

街の人たちに、あごを見せてもらいます。

すると、いろんなタイプの二重あごがあることが分かりました。


・お肉がタル~ンとした、ブルドッグ型。
・首ごと太い、シロクマ型。
・たるんだ感じの、トカゲ型。
・あごが目立たない、マンボウ型。


そこに登場したのは、二重あご博士の二人。

一人目は、千葉大学大学院 医学研究科の 磯野史朗 教授。

二人目は、日本大学 歯学部の 戸原玄 准教授。


磯野先生は物差しを使って、計測しだしましたよ。

そして、危険な二重あごかどうか、調べ始めた。


戸原先生は、ある骨の位置を確かめています。

これは、どういうことでしょうか?

エノキ
それぞれ、調べ方が違うんですね。


ササミ
その一つに関係するのが、イビキ。

というか、イビキが止まる状態です。

エノキ
ああ、睡眠時無呼吸症候群ですか!

ササミ
その通り。

長い人だと、1分以上 息が止まることもあるそうです。

なので、心臓病や高血圧のリスクが高くなったりする。

昼間の眠気で、交通事故の危険も高まってしまいます。


では、なぜ、息が止まってしまうのか?

人間の舌というのは、太ってしまうことがあるそうなんですね。

また、あごの大きさに比べて舌が大きすぎても、下あごの中に収まりきらず、二重あごになる場合があります。

この舌が、寝ている時に気道をふさいでしまうため、呼吸が止まっちゃうんですね。


物差しで確認していたのは、こっちのタイプの二重あごチェックだったんです。


<睡眠時無呼吸症候群タイプの二重あごチェック>

正面を向いた姿勢で、あごの先端と、喉仏の下、この2点を結ぶようにして、物差しを当てます。

この時に、指1本分のすき間があると、大丈夫。

指1本のすき間がないと、睡眠時無呼吸症候群の可能性があることに。



睡眠時無呼吸症候群 二重あごチェック



エノキ
これはあとで、チェックしないと。




肺炎になる二重あご


ササミ
実は問題は、もう1つのタイプ。

まさかの新発見は、こっちの方。

肺炎になる二重あごなんですね。

こちらは、ある骨を触って、調べます。


ちなみに、喉仏は骨ではありません。

あれは、軟骨。

二重あごに関わる骨とは、どんな骨なんでしょうか?


ササミ
ガッテン調査班が訪れたのは、国立科学博物館。

標本を、400万点も収蔵しているんですよ。

話を聞くのは、この方。

人類研究部名誉研究員の 馬場悠男 博士。

人類の骨の化石から、進化の謎を解き明かしてきた先生です。


さて、二重あごに関係する骨とは、どんな骨なんでしょう?


先生は、おっしゃいました。

「二重あごのカギを握る骨はですね、ここにはないんです。しかも、化石でも、ほとんど見つからないという特別な骨」

「人間が危険な二重あごになってしまうというのは、実は人類の進化と、深い関わり合いがあるんです」

「実は、人類の祖先は、言葉を話す能力を獲得した際に、それが皮肉なことに、ある骨の運命を、決定的に変えてしまいました」



その骨とは、「舌骨」

喉仏から指1本分ぐらい上に、ある。

親指と人差し指で探すと、突起を感じられると思います。


そしてここで、意外な言葉が、スタジオに登場。

「サルは二重あごにならない」

正確には、危険なタイプの二重あごにはなりません。


エノキ
え? どういうことですか?


ササミ
舌骨自体は、チンパンジーにもあります。

でも位置が違う。

人間の方が、下がってるんです。

そして、これには理由があった。

実は、舌骨が下がることで、空間が広く取れるようになったんです。

この空間が広くなったおかげで、いろんな音が出せるようになりました。

人類は、舌骨が下がる進化の過程で、言葉を話せるようになったんですね。


この舌骨には、特徴があります。

それは、位置。

舌骨は、骨の標本にすると、浮いているんです。

他の骨と、くっついてない。


さあ、核心に迫って来ましたよ。

宙ぶらりんな舌骨と、危険な二重あごとの関係は、いかに。



そもそも舌骨は、どうして、この位置に とどまっていられるんでしょう?

それは、筋肉が支えてくれるから。

実は、舌骨というのは、大きな舌をのせています。

そんな重いものを、筋肉が頑張って、支えてくれているんですね。


舌骨には、ある大切な働きがあります。

食べ物を飲み込む時に、舌骨が動いて、食べた物が食道にちゃんと行くようにしてくれている。

ちょうど、気道にフタをする格好です。


ガッテンをよく見る人なら、もう分かったかもしれません。

肺炎、食道、気道、これでピンときたかな?

エノキさん、分かりました?

エノキ
は~い!

せ~の!

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)!


ササミ
はい、その通りです。

舌骨を支える筋肉が弱ってくると、あごの下がたるんで、二重あごになります。

そして、食べ物を飲み込む時に、食道にうまく入らなくなるんです。

時には、気道に入ってしまうことさえある。

口の中の雑菌を付けたまま食べ物が気道に入ってしまうと、さっきエノキさんが言った、誤嚥性肺炎になる可能性も。


誤嚥性肺炎とは、細菌が肺に入ることで起きる肺炎です。

免疫力が低下していると起きやすいといわれる。


というわけで、舌骨を持ち上げる筋力の低下は、飲み込み障害につながり、結果、誤嚥性肺炎になるリスクが上がるというわけ。



ここで、専門家の先生の登場です。

日本嚥下医学会 理事長で 浜松市リハビリテーション病院院長の 藤島一郎さんです。


初めの方で、二重あごを4タイプに分けました。

ブルドッグ型、マンボウ型、トカゲ型、シロクマ型、でしたよね。

この中で、肺炎と関係する二重あごは、トカゲ型になります。


トカゲ型二重あご
(トカゲ型の二重あご)


肥満型の二重あごと違い、筋肉自体が痩せて、力が弱くなって、舌骨が落ちることで、こうなってしまっている。



そして教えてくれたのが、飲み込む力のテストです。


<ゴックンテスト>

(1) 喉仏のところに指を置く。

喉仏のてっぺんの、ちょっと上に、水平に指を置きます。

(2) その状態で、ゴックンと、ツバを飲み込む。

この時、喉仏が指を乗り越えれば、OK。



ゴックンテスト



<ゴックンテスト (2)>

(1) ツバを何回も、飲み込みます。

30秒回で、何回ツバを飲み込めるか、数える。

口の中を湿らせておくと、いいかも。

(2) この時、30秒で2回以下なら、飲み込み障害の疑いがあります。




もう一つ怖いのが、歯が抜けること。

健康な状態だと、口を閉じている時、舌は上あごにくっついています。

実はその時に、舌の表面を摩擦して、キレイにしているんです。

でも、舌骨が落ちて、舌の動きが悪くなってくると、これがうまくいかず、舌の表面が汚れてしまうんですね。

これが、「口臭」「歯周病」につながり、歯が抜けてしまうというわけ。



こうなると、問題は予防法です。

そこで先生が、飲み込む筋力を鍛える方法を、教えてくれました。

ポイントは「舌骨を持ち上げる筋肉」で、これは「口を大きく開く筋肉」でもある。

というわけで、口を開けたり閉めたりする訓練で、鍛えられます。

あと、よくしゃべるのも、大事。




危険な二重あご 解消トレーニング


<舌骨トレーニング>


<舌骨トレ(1) 口開け体操>

(1) 口を大きく開けて、10秒間キープ。

(2) これを5回、1日2セット行う。

これで、舌骨を持ち上げる筋肉を、鍛えることができます。


(注意:あごに痛みがあったり、あごの関節に異常がある人は、無理をせず、お医者さんの指示に従ってください)

舌骨トレ(1) 口開け体操



<舌骨トレ(2) 頭上げ体操>

(1) 仰向けに寝た状態で頭を上げ、つま先を見ます。

10秒キープしたら、10秒休憩する。

(2) これを3回、1日3セット行う。

これも、舌骨を持ち上げる筋力アップに、効果あり。


舌骨トレ(2) 頭上げ体操



他にも、口を大きく開けた話したり、歌をうたうことにも、効果があるようです。





ササミ
危険な二重あご、舌骨の低下に注意!

エノキ
ガッテン! ガッテン!



ササミ
ボタン革命、一生取れないボタンは、もうちょっと待ってね。








 





ササミ
二重あごは気になるけど、まさか、危険すぎる二重あごがあるとは。

エノキ
筋力の低下は、こんなところにも表れるんですね。

ササミ
でも、筋肉は、歳を取ってからでも鍛えられます。

エノキ
それだけに、ふだんからのトレーニングで、何とかなるわけだ。

生活習慣って、大事なんですね。



[まとめ]


・舌骨を支えている
 筋肉が弱くなると、
 誤嚥性肺炎につながる
 二重あごになる。

・ゴックンテストで
 チェックしてみましょう。

・舌骨が下がると、
 口臭や歯周病にもつながる。
・最悪の場合、
 歯が抜けてしまうことも。












 → 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 1月~3月」




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tag : ためしてガッテン 呼吸器科


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50歳代に突入し、健康の話題を口にすることが多くなりました。老眼が始まったり、白髪もチラホラ。筋肉痛は、2~3日遅れる。

老化は止められないけど、緩やかにしたい。できるだけ健康でいたい。できれば、生活を楽しみたい。そういう気持ちで、情報を集め、分かりやすく記録に残しています。

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