気づかないかぶれと樹状細胞、オープンテストで判別/ためしてガッテン
今回のテーマは、肌トラブル。
それも、原因不明の肌荒れです。
その原因が判明して、あっという間に治った。
こわ~い、気づかないかぶれとは?
遅いかぶれと、早いかぶれ。
樹状細胞との関係。
自分でできるオープンテストと、医療現場のパッチテスト。
2013年5月15日放送の「ためしてガッテン」より、「しつこ~い湿疹かゆみ まさかの犯人を大発見!」からのメモ書きです。

□ 気づかないかぶれ

今週のテーマは、肌荒れ、かゆみ。
その中で、原因不明だったものの、原因が判明します。
そして、原因が分かれば、完治も可能。
キーワードは、「気づかないかぶれ」です。
かぶれとは、何かに触れて起こる症状のこと。

じゃあ、いったい、何にかぶれたんでしょう?
[肌のトラブル 事件ファイル(1)]
長野県の女性。
3年ほど前に、原因不明の肌荒れが始りました。
仕事で出かけた旅先で、突然、アゴの下にかゆみを感じた。
3日後には、かいたところが赤くなったといいます。
病院に行ってみたのですが、そこで花粉症だと言われました。
でも、花粉の季節を過ぎても、治らない。
症状はむしろ悪化。
顔全体に、赤い湿疹が出はじめました。
様々な薬が処方されたものの、どれも効果はありません。
ホコリやカビが原因かもと、家の掃除をしてみたものの、よくなる気配はない。
化粧も最小限にとどめ、出かける時以外は控えていましたが、症状は一向に治まりませんでした。
原因がハッキリしないまま、1年以上が経過。
症状は進み、猛烈な かゆみと湿疹は、ひどくなるばかり。
そしてついに、黄色い膿(うみ)のようなものまで出てきた。
女性は、人に会うことにも 躊躇するようになったといいます。
症状は、かゆみ、赤い湿疹、黄色い汁。
原因を疑ったものは、花粉、ホコリ、カビ、ダニ、化粧品、羽毛枕、ペットの毛。
実はこの中に、原因となるものがありました。
それは、化粧品。
同じように、ケース(2)ケース(3)の方々がいます。
ケース(2) 目の周りの湿疹やかゆみに悩んでいた女性の原因は、目薬でした。
ケース(3) 手と顔にできた人は、塗り薬が原因だった。アトピー性皮膚炎だと思って薬を塗ってたら、実はそれが症状を悪化させていたのです。
原因が違う3つのケースですが、それぞれには同じ注意書きがしてありました。
「肌に合わないときは、ご使用をおやめください」
3つのケースはそれぞれ、原因を突き止めるまでに時間がかかっています。
ケース(1)では、2年半。
ケース(2)では、2か月間で病院を4か所回った。
ケース(3)では、15年以上かかったといいます。
これが、「気づかないかぶれ」の怖さなんですね。
□ 遅いかぶれ
では、そもそも、「かぶれ」って何なんでしょう?
番組では、かぶれのプロに会うため、石川県輪島市を訪れました。
輪島塗職人の稲木正伸さんに、協力してもらいます。
稲木さんは、海外からも高く評価される達人なんですよ。
輪島塗で大事になるのが、漆(うるし)です。
漆を使うので、熟練した職人さんでも、やっぱり かぶれるそう。
そして、漆のかぶれには、奇妙な特徴がありました。
すぐには、かぶれないのです。
続いて番組が訪れたのは、岐阜県高山市。
山芋料理店 店主の伊藤勝美さんに、協力してもらいます。
伊藤さんが使うのは、自然薯(じねんじょ)。
それをすって、絶品のとろろご飯を作る。
とろろを使うだけに、やっぱり かゆくなるそうです。
しかも、すぐには、かゆくならないのだという。
山芋の伊藤さんが かゆくなるのは、1分から3分ほどあと。
一方、漆の稲木さんは、20時間ほど経ってからだといいます。
実は、かぶれには、2種類ある。
それは、「遅いかぶれ」と「早いかぶれ」。
早いかぶれには、こんなものがあります。
山芋、漂白剤、オムツ、薬品。
遅いかぶれには、こんなものが。
銀杏(ぎんなん)、目薬、塗り薬、化粧品。
ケース(1)から(3)の人は、「遅いかぶれ」と関係するようです。

かぶれには、遅い早いがあるのか!

かゆみと時間の関係も、それぞれ違うんですよ。
山芋の場合、1時間ほどでピークをむかえ、2時間後にはおさまります。
これが漆となると、1週間でピークをむかえ、おさまるのは2週間後になるのだという。
遅いかぶれの特徴は、1日後に症状が出はじめ、それが2週間続くこと。

なるほど!
これじゃあ、気づきにくいはずだ。

そうなんです。
もしかしたらと思って使うのを止めたとしても、かゆみは続く。
なので、何も変わらないと判断してしまう。

「肌に合わないときは、ご使用をおやめください」
この注意書きに、さらに条件がつくんですね。

はい。
症状が出るのは、すぐとは限りません。
翌日以降の場合だってある。
また、使用をやめても、2週間は様子を見た方がよさそう。
そして実は、もう一つ、加えた方がいい注意書きがあるんです。
それは何かといえば、最初は大丈夫だったのが、急に合わなくなること。
次は、それについて見ていきましょう。
□ 樹状細胞
番組は、京都大学へ。
皮膚の研究が専門の、京都大学医学部、椛島健治 准教授に話を聞かせてもらいます。
椛島先生ご自慢の装置を、見せてもらいました。
その名も、「2光子励起顕微鏡」。
これは、特殊な光を使って 皮膚の内部を見られる 世界最先端の顕微鏡なんです。
さっそく、麻酔をかけたマウスを使って、実験。
すると、緑色に光る不思議なものが見えてきました。
これは、「ジュジョー細胞」。
木の枝のような形をしていることから、「樹状細胞(じゅじょうさいぼう)」と呼ばれる。
マウスの耳に、一時的に かぶれを起こす物質を塗りました。
すると、不思議な現象が起こった。
何と、樹状細胞が消えてしまったのです。
もしや、これが かぶれと関係する?
実はこれ、消えたのではなく、移動しているんですね。
いわば、お出かけ。
しかも、かぶれを起こしに出かけたのだという。
ここでスタジオに、模型が登場。
皮膚の表面があって、そのすぐ下あたりに、樹状細胞くんがいます。
樹状細胞くんが働くのは、体外から化学物質などの有害なものがやって来た時。
有害物質が入って来ると、樹状細胞くんがそれをキャッチ。
それから、奥へ奥へと進んでいきます。
そこで何をするのかというと、リンパ管を通って、リンパ節へ行く。
リンパ節は、白血球などが集まった、いわば体の警備本部。
ここに樹状細胞くんが、有害物質を連行して来るのです。
それにより、有害物質は指名手配リストに加えられる。
こうなると、敵と見なされた有害物質は、体内に入った瞬間に、白血球の攻撃対象になるというわけ。
では、化粧品の場合だと、どうなるでしょうか?
化粧品が、樹状細胞くんの前へ。
でも、捕まえません。
有害じゃないと判断され、無事に通過。
でも、ある日突然、キャッチすることがある。
樹状細胞がたまたま、敵と認識してしまうケースがあるんです。
すると、樹状細胞くんはそれを、リンパ節に運びます。
そして、指名手配リストに加えられてしまう。
というわけで、白血球は、化粧品の成分を攻撃するようになるんですね。
次に化粧品を塗ると、白血球が出動。
でも、菌やウイルスではないので、殺すことができません。
なので、どうするのかというと、水分で異物を薄めようとする。
そしてその分、皮膚の表面は、ボコッと腫れてきます。
これが、湿疹の正体。
水分と異物は やがて体外へと排出されるのですが、この新陳代謝にかかる時間が 2週間だというわけ。

このように、突然、化粧品などが肌に合わなくなる場合があるんです。

時間差で起こるかぶれに注意!
ガッテン、ガッテン!
□ かぶれの意外な原因
ここでスタジオに、専門家の先生が登場。
藤田保健衛生大学 教授の、松永佳世子 先生。
ケース(2)の方。
目薬が原因でした。
なので目元をよく見ると、目の周りと、あと、目薬がたれている部分が、かぶれてました。
これにより、目薬かも と気づくことができます。
ケース(3)の方。
病院で処方された薬が原因で、顔と手に湿疹が出ていました。
(取材協力:高野医科クリニック 畑三恵子 医師)
塗ると一時的に改善するのですが、また悪化しと、悪循環に。
もともと軽いアトピー性皮膚炎があったのだと思われますが、それを治りにくくしていたのが 塗り薬のかぶれでした。
その他のケース。
リップクリームが原因でかぶれることがある。
碁盤の目で、かぶれた人もいた。(マス目の塗料)
音楽プレーヤーのケースで、手がかぶれた人も。
植物、金属、ゴム、洗濯洗剤、ボディソープ、シャンプー、毛染めなど、いろんな物が原因となり得ます。
疑心暗鬼になることはありませんが、症状が出た時に早く気付いて、使うのを止めることが大切。
<かぶれたかも? と思ったら>
方法(1) やめてみる(1~2週間)
方法(2) オープンテストする
オープンテストは、ひじの内側などに塗って、様子を見ること。
ひじの内側に、1日2回 つけてみます。
かぶれたら、そこで終了。
□ パッチテスト
かぶれ治療の先進的な取り組みを行っているのが、東邦大学医療センター 大森病院。
パッチテストといって、かぶれの原因を特定するためのテストを見せてもらいました。
かぶれの原因となりやすい物質を、1つ1つ付けていきます。
その他に、患者さんが普段使っている化粧品や日用品も加え、原因を絞り込む。
背中に貼り付けるパッチの数は、およそ80個。
患者さんには、丸2日間、この状態で生活してもらいます。
検査が終わるまで、入浴も我慢してもらう。
関東裕美 教授によると、準備もたいへんだし、患者さんにも規制があって、決して楽ではない検査になるとのこと。
パッチテストを受けられる病院は決して多くありませんが、現在、増えつつあるそうです。
なお、保険適用はパッチ22個までだという。
パッチテストが受けられる病院は、こちらで紹介されていますよ。
→ パッチテストが可能な施設一覧│日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会
ケース(1) 化粧品による かぶれに 2年半 悩まされた女性。
彼女もパッチテストで、原因物質を特定しました。
今では かぶれも すっかりなくなり、笑顔の日々。
この女性は、1枚の紙を、肌身離さず持ち歩いています。
それは、今後絶対に気をつけなければいけない物質の一覧表でした。
これをお守り代わりにして、注意しつつ、元気に生活しておられます。


□

かぶれに遅い早いがあるとは、意外でしたね。

体質が変わって急に症状が出ることがあるのも、驚きました。

かぶれは早く気づくことが大切。
物質を特定することで対応できるし、安心できますね。

かぶれやかゆみが続くようなら、確認しましょう。
ひどい場合は、もちろん、病院へ!
[まとめ]
・かぶれには、2種類ある。
・遅いかぶれと、早いかぶれ。
・遅いかぶれは、
1日後に症状が出て、
それが2週間続く。
・そして、
樹状細胞の働きにより、
突然 化粧品などが
肌に合わなくなる
こともある。
・かぶれたかも? と思ったら、
(1) 1~2週間 使うのを止めてみる。
(2) オープンテストしてみる。
次回は、「脳梗塞でもう死なないぞ! 極めつき! スーパー発見術」。

→ 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 1月~3月」
それも、原因不明の肌荒れです。
その原因が判明して、あっという間に治った。
こわ~い、気づかないかぶれとは?
遅いかぶれと、早いかぶれ。
樹状細胞との関係。
自分でできるオープンテストと、医療現場のパッチテスト。
2013年5月15日放送の「ためしてガッテン」より、「しつこ~い湿疹かゆみ まさかの犯人を大発見!」からのメモ書きです。

□ 気づかないかぶれ

今週のテーマは、肌荒れ、かゆみ。
その中で、原因不明だったものの、原因が判明します。
そして、原因が分かれば、完治も可能。
キーワードは、「気づかないかぶれ」です。
かぶれとは、何かに触れて起こる症状のこと。

じゃあ、いったい、何にかぶれたんでしょう?
[肌のトラブル 事件ファイル(1)]
長野県の女性。
3年ほど前に、原因不明の肌荒れが始りました。
仕事で出かけた旅先で、突然、アゴの下にかゆみを感じた。
3日後には、かいたところが赤くなったといいます。
病院に行ってみたのですが、そこで花粉症だと言われました。
でも、花粉の季節を過ぎても、治らない。
症状はむしろ悪化。
顔全体に、赤い湿疹が出はじめました。
様々な薬が処方されたものの、どれも効果はありません。
ホコリやカビが原因かもと、家の掃除をしてみたものの、よくなる気配はない。
化粧も最小限にとどめ、出かける時以外は控えていましたが、症状は一向に治まりませんでした。
原因がハッキリしないまま、1年以上が経過。
症状は進み、猛烈な かゆみと湿疹は、ひどくなるばかり。
そしてついに、黄色い膿(うみ)のようなものまで出てきた。
女性は、人に会うことにも 躊躇するようになったといいます。
症状は、かゆみ、赤い湿疹、黄色い汁。
原因を疑ったものは、花粉、ホコリ、カビ、ダニ、化粧品、羽毛枕、ペットの毛。
実はこの中に、原因となるものがありました。
それは、化粧品。
同じように、ケース(2)ケース(3)の方々がいます。
ケース(2) 目の周りの湿疹やかゆみに悩んでいた女性の原因は、目薬でした。
ケース(3) 手と顔にできた人は、塗り薬が原因だった。アトピー性皮膚炎だと思って薬を塗ってたら、実はそれが症状を悪化させていたのです。
原因が違う3つのケースですが、それぞれには同じ注意書きがしてありました。
「肌に合わないときは、ご使用をおやめください」
3つのケースはそれぞれ、原因を突き止めるまでに時間がかかっています。
ケース(1)では、2年半。
ケース(2)では、2か月間で病院を4か所回った。
ケース(3)では、15年以上かかったといいます。
これが、「気づかないかぶれ」の怖さなんですね。
□ 遅いかぶれ
では、そもそも、「かぶれ」って何なんでしょう?
番組では、かぶれのプロに会うため、石川県輪島市を訪れました。
輪島塗職人の稲木正伸さんに、協力してもらいます。
稲木さんは、海外からも高く評価される達人なんですよ。
輪島塗で大事になるのが、漆(うるし)です。
漆を使うので、熟練した職人さんでも、やっぱり かぶれるそう。
そして、漆のかぶれには、奇妙な特徴がありました。
すぐには、かぶれないのです。
続いて番組が訪れたのは、岐阜県高山市。
山芋料理店 店主の伊藤勝美さんに、協力してもらいます。
伊藤さんが使うのは、自然薯(じねんじょ)。
それをすって、絶品のとろろご飯を作る。
とろろを使うだけに、やっぱり かゆくなるそうです。
しかも、すぐには、かゆくならないのだという。
山芋の伊藤さんが かゆくなるのは、1分から3分ほどあと。
一方、漆の稲木さんは、20時間ほど経ってからだといいます。
実は、かぶれには、2種類ある。
それは、「遅いかぶれ」と「早いかぶれ」。
早いかぶれには、こんなものがあります。
山芋、漂白剤、オムツ、薬品。
遅いかぶれには、こんなものが。
銀杏(ぎんなん)、目薬、塗り薬、化粧品。
ケース(1)から(3)の人は、「遅いかぶれ」と関係するようです。

かぶれには、遅い早いがあるのか!

かゆみと時間の関係も、それぞれ違うんですよ。
山芋の場合、1時間ほどでピークをむかえ、2時間後にはおさまります。
これが漆となると、1週間でピークをむかえ、おさまるのは2週間後になるのだという。
遅いかぶれの特徴は、1日後に症状が出はじめ、それが2週間続くこと。

なるほど!
これじゃあ、気づきにくいはずだ。

そうなんです。
もしかしたらと思って使うのを止めたとしても、かゆみは続く。
なので、何も変わらないと判断してしまう。

「肌に合わないときは、ご使用をおやめください」
この注意書きに、さらに条件がつくんですね。

はい。
症状が出るのは、すぐとは限りません。
翌日以降の場合だってある。
また、使用をやめても、2週間は様子を見た方がよさそう。
そして実は、もう一つ、加えた方がいい注意書きがあるんです。
それは何かといえば、最初は大丈夫だったのが、急に合わなくなること。
次は、それについて見ていきましょう。
□ 樹状細胞
番組は、京都大学へ。
皮膚の研究が専門の、京都大学医学部、椛島健治 准教授に話を聞かせてもらいます。
椛島先生ご自慢の装置を、見せてもらいました。
その名も、「2光子励起顕微鏡」。
これは、特殊な光を使って 皮膚の内部を見られる 世界最先端の顕微鏡なんです。
さっそく、麻酔をかけたマウスを使って、実験。
すると、緑色に光る不思議なものが見えてきました。
これは、「ジュジョー細胞」。
木の枝のような形をしていることから、「樹状細胞(じゅじょうさいぼう)」と呼ばれる。
マウスの耳に、一時的に かぶれを起こす物質を塗りました。
すると、不思議な現象が起こった。
何と、樹状細胞が消えてしまったのです。
もしや、これが かぶれと関係する?
実はこれ、消えたのではなく、移動しているんですね。
いわば、お出かけ。
しかも、かぶれを起こしに出かけたのだという。
ここでスタジオに、模型が登場。
皮膚の表面があって、そのすぐ下あたりに、樹状細胞くんがいます。
樹状細胞くんが働くのは、体外から化学物質などの有害なものがやって来た時。
有害物質が入って来ると、樹状細胞くんがそれをキャッチ。
それから、奥へ奥へと進んでいきます。
そこで何をするのかというと、リンパ管を通って、リンパ節へ行く。
リンパ節は、白血球などが集まった、いわば体の警備本部。
ここに樹状細胞くんが、有害物質を連行して来るのです。
それにより、有害物質は指名手配リストに加えられる。
こうなると、敵と見なされた有害物質は、体内に入った瞬間に、白血球の攻撃対象になるというわけ。
では、化粧品の場合だと、どうなるでしょうか?
化粧品が、樹状細胞くんの前へ。
でも、捕まえません。
有害じゃないと判断され、無事に通過。
でも、ある日突然、キャッチすることがある。
樹状細胞がたまたま、敵と認識してしまうケースがあるんです。
すると、樹状細胞くんはそれを、リンパ節に運びます。
そして、指名手配リストに加えられてしまう。
というわけで、白血球は、化粧品の成分を攻撃するようになるんですね。
次に化粧品を塗ると、白血球が出動。
でも、菌やウイルスではないので、殺すことができません。
なので、どうするのかというと、水分で異物を薄めようとする。
そしてその分、皮膚の表面は、ボコッと腫れてきます。
これが、湿疹の正体。
水分と異物は やがて体外へと排出されるのですが、この新陳代謝にかかる時間が 2週間だというわけ。

このように、突然、化粧品などが肌に合わなくなる場合があるんです。

時間差で起こるかぶれに注意!
ガッテン、ガッテン!
□ かぶれの意外な原因
ここでスタジオに、専門家の先生が登場。
藤田保健衛生大学 教授の、松永佳世子 先生。
ケース(2)の方。
目薬が原因でした。
なので目元をよく見ると、目の周りと、あと、目薬がたれている部分が、かぶれてました。
これにより、目薬かも と気づくことができます。
ケース(3)の方。
病院で処方された薬が原因で、顔と手に湿疹が出ていました。
(取材協力:高野医科クリニック 畑三恵子 医師)
塗ると一時的に改善するのですが、また悪化しと、悪循環に。
もともと軽いアトピー性皮膚炎があったのだと思われますが、それを治りにくくしていたのが 塗り薬のかぶれでした。
その他のケース。
リップクリームが原因でかぶれることがある。
碁盤の目で、かぶれた人もいた。(マス目の塗料)
音楽プレーヤーのケースで、手がかぶれた人も。
植物、金属、ゴム、洗濯洗剤、ボディソープ、シャンプー、毛染めなど、いろんな物が原因となり得ます。
疑心暗鬼になることはありませんが、症状が出た時に早く気付いて、使うのを止めることが大切。
<かぶれたかも? と思ったら>
方法(1) やめてみる(1~2週間)
方法(2) オープンテストする
オープンテストは、ひじの内側などに塗って、様子を見ること。
ひじの内側に、1日2回 つけてみます。
かぶれたら、そこで終了。
□ パッチテスト
かぶれ治療の先進的な取り組みを行っているのが、東邦大学医療センター 大森病院。
パッチテストといって、かぶれの原因を特定するためのテストを見せてもらいました。
かぶれの原因となりやすい物質を、1つ1つ付けていきます。
その他に、患者さんが普段使っている化粧品や日用品も加え、原因を絞り込む。
背中に貼り付けるパッチの数は、およそ80個。
患者さんには、丸2日間、この状態で生活してもらいます。
検査が終わるまで、入浴も我慢してもらう。
関東裕美 教授によると、準備もたいへんだし、患者さんにも規制があって、決して楽ではない検査になるとのこと。
パッチテストを受けられる病院は決して多くありませんが、現在、増えつつあるそうです。
なお、保険適用はパッチ22個までだという。
パッチテストが受けられる病院は、こちらで紹介されていますよ。
→ パッチテストが可能な施設一覧│日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会
ケース(1) 化粧品による かぶれに 2年半 悩まされた女性。
彼女もパッチテストで、原因物質を特定しました。
今では かぶれも すっかりなくなり、笑顔の日々。
この女性は、1枚の紙を、肌身離さず持ち歩いています。
それは、今後絶対に気をつけなければいけない物質の一覧表でした。
これをお守り代わりにして、注意しつつ、元気に生活しておられます。


□

かぶれに遅い早いがあるとは、意外でしたね。

体質が変わって急に症状が出ることがあるのも、驚きました。

かぶれは早く気づくことが大切。
物質を特定することで対応できるし、安心できますね。

かぶれやかゆみが続くようなら、確認しましょう。
ひどい場合は、もちろん、病院へ!
[まとめ]
・かぶれには、2種類ある。
・遅いかぶれと、早いかぶれ。
・遅いかぶれは、
1日後に症状が出て、
それが2週間続く。
・そして、
樹状細胞の働きにより、
突然 化粧品などが
肌に合わなくなる
こともある。
・かぶれたかも? と思ったら、
(1) 1~2週間 使うのを止めてみる。
(2) オープンテストしてみる。
次回は、「脳梗塞でもう死なないぞ! 極めつき! スーパー発見術」。

→ 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 1月~3月」
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