「腰痛の原因はストレス? 側坐核の働き/ためしてガッテン」
日本人の80%が経験し、患者数が1300万人いると言われる、腰痛。
その原因で一番よく知られているのが、椎間板ヘルニアです。
椎間板とは、背骨(脊椎)の間でクッションの役割をしている、円盤状の軟骨のこと。
椎間板の中の髄核が外に飛び出し、神経を圧迫するのが、椎間板ヘルニア。
ところが最新の研究で、ヘルニアが腰痛の犯人ではないことが分かってきたという。
え? どういうこと?
今までの常識は、ウソだったの?
真犯人は、腰とは別の所にいた?
11月16日放送の「ためしてガッテン」より、「驚異の回復!腰の痛み」からのメモ書きです。

□ 椎間板ヘルニアとは?
・多くの人が経験する、腰痛。
・司会の志の輔さんも、腰痛歴は12年。
ぎっくり腰が、2度。
・小野アナウンサーは、3年。
・ゲストの島崎和歌子さんは、4年。
・高橋英樹さんは、40年。
・山瀬まみさんは、7年。
・みなさん、悩んでおります。
・そして、犯人がヘルニアでないと聞いて、ビックリした。
・脊椎と脊椎の間にあるのが、椎間板。
・中にはゼリー状の髄核が入っていて、
錐体を結合するとともに、
クッションの役割をしてくれます。
・これが重い物を持ったり、激しい運動をすると、
ギュ~ッとつぶれる。
・そしてやがて、中から髄核が飛び出ます。
・これが神経を圧迫し、炎症を起こして、
腰痛の原因となるんですね。
・ヘルニアとは、「飛び出す」という意味。
・椎間板ヘルニアの他に、
鼠蹊(そけい)ヘルニアとかも、ありますよね。
・でも、椎間板ヘルニアに対し、
国民的に大誤解しているといいます。
・主犯だと思っていた椎間板が、無罪?
・真犯人は、別にいる?
・そして、な、なんと、「太」で治っちゃう?
・これは、どういうこと?
□ 椎間板は犯人じゃない?
・愛知県に住む女性は、5年前に腰痛を発症。
・激しい痛みとシビレに襲われた。
・そのきっかけは、クシャミ。
・病院でMRIを撮ると、椎間板が飛び出して、
神経を圧迫していました。
・立派な、椎間板ヘルニア。
・医師の勧めもあって、すぐに手術。
・これで治るものだと、思っていました。
・手術は成功し、神経への圧迫はなくなった。
・これでめでたしと思っていたのですが、
痛みは消えず、1ヶ月も車いす生活を送ることに。
・必死のリハビリで歩けるようになりましたが、
今も週に1度は、外出できないような痛みに襲われる。
・原因は切除したはずなのに、どうしてだろう?
・手術が成功しても痛みが消えない、
そんな椎間板ヘルニアが、あるということか。
・ということは、椎間板は犯人じゃない?
□ 健康なのに、飛び出てる?
・ガッテンが実験してくれました。
・参加してくれたのは、腰痛になりやすい
30~70歳代の人、15人です。
・まずは、MRIで腰の断層写真を撮影。
・それを腰痛治療の専門家に、診てもらいます。
・その結果は、意外なものでした。
・腰痛の症状を感じてない15人なのですが、
完全にヘルニアなのが2人、
ヘルニア予備軍は11人。
・これって、どういうこと?
・慶應義塾大学の松本守雄 医師らが調べたところ、
腰に痛みがない人(130人)のうち80%が、
椎間板変性のある人だった。
・椎間板が変性している人は多くて、
でも、痛みがある人とない人がいる。
・ますます分からなくなってきたぞ。
・ある女性は、2年前に腰痛を発症。
・MRIで見ると、椎間板がすごく飛び出していました。
・画像で見ると驚くほどの、ヘルニアです。
・1ヶ月間、仕事を休まねばならないほどでした。
・でも、手術には抵抗があって、
痛み止めを飲みながら、様子を見ていた。
・すると、半年後のMRI検査で、
ヘルニアが消えているのが確認されました。
・え? 椎間板ヘルニア、消失?
・画像を見ると、全然違います。
・手術してないのに、すごく小さくなっている。
・何が、ヘルニアを減らしたんだ?
□ マクロファージが減らす?
・ヘルニアを減らしたのは、ガッテンではおなじみの
“マクロファージ”。
・マクロファージは、白血球の一種。
・大型のアメーバ状の細胞で、細菌など、
体内に侵入した異物を食べてくれる、おそうじ屋さんです。
・このマクロファージが、飛びだした椎間板を
異物だと判断し、食べてくれるんです。
・ヘルニアの大きさにもよりますが、
通常、半年ほどで、
神経を圧迫しない程度に、小さくしてくれる。
・愛知医科大学 学際的痛みセンターの牛田享宏さんによると、
ヘルニア減少には個人差があるものの、
大きなヘルニアほど無くなりやすいらしい。
(60~70%の割合で消失するという話も)
・むしろ、小さなヘルニアの方が、無くなりにくい。
・大きな物の方が、
異物として判断されやすいのかもしれません。
・症状の回復度合いを表したグラフがあります。
・これで、手術有りと手術無しを比べたところ、
カーブにはそんなに差がなくて、
2~10年後の回復度に、大差はありませんでした。
・それが最近の研究で分かってきたそうです。
・でも、だからといって、
何でも手術が必要ないわけでもないらしい。
・手術が必要になる症状もあります。
・それが、以下のようなもの。
(1) しびれ・マヒが、ひどくなってきている。
(2) 転びやすくなった。
(3) 尿が出にくいなど、排尿障害が出てきた。
・これらは、病院で確認されますよね。
・こういった症状がひどい場合を除いては、
手術有りと無しでは、そんなに回復度が違わないのか。
□ 腰痛の原因は?
・腰痛の本当の原因というグラフが登場。
・1%は、腫瘍や感染症など。
・9%は、その他の画像で診断できるもの。
すべり症、圧迫骨折、脊柱管狭窄症など。
・5%は、椎間板ヘルニアです。
・え? ヘルニアは、5%?
・残りの85%は、原因不明なんだって。
・原因を、1つに特定できない。
・じゃあ、真犯人は、誰?
□ 50年に一度の大発見
・福島県立医科大学。
・ここでは整形外科医だけでなく、精神科医、
社会福祉士などが共同で、腰痛治療に当たっています。
・そこの紺野愼一 教授が、50年に一度の大発見をしたという。
・この病院に通っている、女性。
・長年、ひどい腰痛に悩まされてきました。
・家事もできないほどの腰痛で、寝たきりになるほどです。
・痛くて、痛くて、痛み止めも効かない。
・あまりに痛いので、湖への入水を考えたほどでした。
・すがるような気持ちで、
女性は福島県立医科大学を訪れました。
・さまざまな検査の結果、告げられた原因は、
なんと、“ストレス”。
・腰痛の原因は腰にあると、ずっと思われていたのですが、
でも、結局、犯人は見つからなかった。
・ところが、犯人は腰とは無関係な、脳にいたんです。
・OH、NO!
・健康な人の脳血流と、
慢性腰痛患者の脳血流を調べたところ、
強い腰痛を訴える患者の画像では、
脳の働きが低下していることが分かりました。
・この病院で調べたところ、
原因が特定できない腰痛患者の7割に、
脳活動の低下が発見された。
・さらに、アメリカのノースウェスタン大学の研究によると、
慢性腰痛患者は脳の特定部分の働きが低下していることが、
分かった。
・これが、腰痛の犯人か?
□ 側坐核とオピオイド
・メカニズムは、こうです。
・脳の中に、“側坐核”(そくざかく)という箇所がある。
・これは、痛みの制御に関連する部分。
・腰で組織の炎症など、
一番最初のきっかけになることが起こる。
・すると、その痛みが脳に伝わる。
・これに、側坐核が反応。
・鎮痛物質“オピオイド”が働き出す。
・すると、痛みを抑える信号が、送られる。
・このことで、痛み信号が薄まる。
・このように、
脳は必要以上の痛みを感じないような仕組みを、
もともと持っているのです。
・ところが慢性的なストレスが加わると、
側坐核自体が、働かなくなる。
・結果、オピオイドも、働かない。
・なので、痛みが脳を直撃。
・寝込むような痛みが続く。
・ストレスが腰痛を生むのではなく、
本来抑えられるはずの痛みが、ストレスにより抑えられなくなる。
・ストレスが、痛みを強めているのです。
・前述の女性も、腰には大きな問題が見つからず、
精神的なストレスが大きいことが分かった。
・でも、この女性は、あることがきっかけで、
腰痛が軽くなったといいます。
・きっかけは、旦那さまからのプレゼント。
・それが「太」?
・「太」って、何だ
□ さらば、ストレス
・痛みで苦しむ女性に旦那さんがプレゼントしたのは、
ワンちゃん。
・そう、「太」ではなく「犬」だったのです。
(わざと、メクリを落としたのか!)
・最初はこの状態で飼えるのかと心配した女性ですが、
犬の世話をしているうちに、寝たきり状態から、
回復した。
・腰痛の大部分は、原因が解明できない。
・ひどい腰痛があっても、MRIやレントゲンを撮ると、
まったく異常がない患者さんもいる。
・全体の85%を占める、原因不明の腰痛。
・その1/3ほどに、
ストレスが関係する患者さんがいるそう。
・そして、ストレスを和らげることで
腰痛が改善した人が、たくさんいる。
・ある人は、旦那さんが帰ってくるまで
起きていなければならず、
それが強いストレスになっていた。
・そして、旦那さんから、
先に寝ていいと言ってもらったところ、
ストレスが和らぎ、症状がよくなったそう。
・腰痛の原因となるストレスの危険因子には、
以下のようなものが。
・病気に対する不安。
(将来どうなるのだろう? という不安)
(原因が分からないことへの不安)
・仕事や家庭の問題。
(残業の多さや、子育て)
・医療不信。
・痛みの悪循環も、あるそう。
・痛い → 腰を動かいちゃいけない → 活動低下
→ 痛みを理解してもらえない
・これらがストレスになって、余計に痛む。
・運動もしないから、なお痛む。
・この悪循環をいったん断ち切ることが、
腰痛治療には大事だと。
・それが前述の女性の場合は、犬だった。
・ワンちゃんと接することで、痛みから気がそれる。
・また、世話をすることで、体を動かす。
・これらのことが、治療効果に結びついたと。
・自分の好きなことを見つけるのは、
すごく大切なのだそう。
・好きな食べ物、音楽、においなどは、
側坐核の働きを高め、鎮痛効果があると。
・側坐核はもともと、楽しみと関係があるというのが、
分かっていた。
・痛みを抑えると分かってきたのは、最近なのだそうです。
・オーストラリアのビクトリア州では、
メディアを使ってキャンペーンし、
腰痛の新常識を、住民に広めた。
・治療においても、
腰痛とストレスの関係を理解してもらい、
安静より積極的な活動を推奨。
・結果、患者数が減少したそうです。
・結果、医療費も、減った。
・腰痛の真犯人は、ストレス。
・ストレスが、痛みを強めていました。
・これに対する具体的な方法ですが、
ガッテンで取材中だとのこと。
・来年2月の放送をめざしています。
・これは、楽しみだ。

□
度々書いていますが、腰痛持ちでして、椎間板ヘルニアの手術もしてます。
最近は手術する前に安静にして(半年ほど)様子を見るのだとは聞いていましたが、ストレスとこれほど関係があるとは知らなかった。
お医者さんの口からも聞きませんでしたから、これから広まるのかなあ。
経験者から言えることは、炎症が治まるまでは、安静にすること。鋭い痛みや激痛がある間は、あまり動かないようにします。(というか、動けなかったけど)
そして、鈍い痛みとか、慢性期には、痛みが出ない程度に動かす。ウォーキングしたり、ストレッチしたりする。
これで、ほどほどは、よくなりました。
ストレス、側坐核、オピオイドの件は、初耳でした。
万病の元といわれるストレスですが、これによって痛みが強まっていたのか。
ストレス軽減て、難しいけど、大切なんですね。
問題は、ストレス解消するのが必ずしも簡単じゃないということかな。
この辺も、次回の特集では、触れてくれるのかな。
ともかく、次回が楽しみだ。
[まとめ]
・椎間板が飛び出していても、痛みを感じないことがある。
・また、半年ほどで、
マクロファージが処理してくれることもある。
・逆に、手術自体は成功していても、
痛みが残る場合も。
・椎間板ヘルニアの回復度は、2~10年後では、
手術有りでも無しでも、そんなに変わらない。
・本来、腰痛の痛みは、
側坐核とオピオイドの働きで、
軽減されるようになっている。
・しかし、慢性的にストレスがあると、
側坐核やオピオイドが働かなくなり、
痛みが強くなる。
・なので、ストレスを解消することが、
痛みの軽減や治療効果に、
大いに関係してくる。


その原因で一番よく知られているのが、椎間板ヘルニアです。
椎間板とは、背骨(脊椎)の間でクッションの役割をしている、円盤状の軟骨のこと。
椎間板の中の髄核が外に飛び出し、神経を圧迫するのが、椎間板ヘルニア。
ところが最新の研究で、ヘルニアが腰痛の犯人ではないことが分かってきたという。
え? どういうこと?
今までの常識は、ウソだったの?
真犯人は、腰とは別の所にいた?
11月16日放送の「ためしてガッテン」より、「驚異の回復!腰の痛み」からのメモ書きです。

□ 椎間板ヘルニアとは?
・多くの人が経験する、腰痛。
・司会の志の輔さんも、腰痛歴は12年。
ぎっくり腰が、2度。
・小野アナウンサーは、3年。
・ゲストの島崎和歌子さんは、4年。
・高橋英樹さんは、40年。
・山瀬まみさんは、7年。
・みなさん、悩んでおります。
・そして、犯人がヘルニアでないと聞いて、ビックリした。
・脊椎と脊椎の間にあるのが、椎間板。
・中にはゼリー状の髄核が入っていて、
錐体を結合するとともに、
クッションの役割をしてくれます。
・これが重い物を持ったり、激しい運動をすると、
ギュ~ッとつぶれる。
・そしてやがて、中から髄核が飛び出ます。
・これが神経を圧迫し、炎症を起こして、
腰痛の原因となるんですね。
・ヘルニアとは、「飛び出す」という意味。
・椎間板ヘルニアの他に、
鼠蹊(そけい)ヘルニアとかも、ありますよね。
・でも、椎間板ヘルニアに対し、
国民的に大誤解しているといいます。
・主犯だと思っていた椎間板が、無罪?
・真犯人は、別にいる?
・そして、な、なんと、「太」で治っちゃう?
・これは、どういうこと?
□ 椎間板は犯人じゃない?
・愛知県に住む女性は、5年前に腰痛を発症。
・激しい痛みとシビレに襲われた。
・そのきっかけは、クシャミ。
・病院でMRIを撮ると、椎間板が飛び出して、
神経を圧迫していました。
・立派な、椎間板ヘルニア。
・医師の勧めもあって、すぐに手術。
・これで治るものだと、思っていました。
・手術は成功し、神経への圧迫はなくなった。
・これでめでたしと思っていたのですが、
痛みは消えず、1ヶ月も車いす生活を送ることに。
・必死のリハビリで歩けるようになりましたが、
今も週に1度は、外出できないような痛みに襲われる。
・原因は切除したはずなのに、どうしてだろう?
・手術が成功しても痛みが消えない、
そんな椎間板ヘルニアが、あるということか。
・ということは、椎間板は犯人じゃない?
□ 健康なのに、飛び出てる?
・ガッテンが実験してくれました。
・参加してくれたのは、腰痛になりやすい
30~70歳代の人、15人です。
・まずは、MRIで腰の断層写真を撮影。
・それを腰痛治療の専門家に、診てもらいます。
・その結果は、意外なものでした。
・腰痛の症状を感じてない15人なのですが、
完全にヘルニアなのが2人、
ヘルニア予備軍は11人。
・これって、どういうこと?
・慶應義塾大学の松本守雄 医師らが調べたところ、
腰に痛みがない人(130人)のうち80%が、
椎間板変性のある人だった。
・椎間板が変性している人は多くて、
でも、痛みがある人とない人がいる。
・ますます分からなくなってきたぞ。
・ある女性は、2年前に腰痛を発症。
・MRIで見ると、椎間板がすごく飛び出していました。
・画像で見ると驚くほどの、ヘルニアです。
・1ヶ月間、仕事を休まねばならないほどでした。
・でも、手術には抵抗があって、
痛み止めを飲みながら、様子を見ていた。
・すると、半年後のMRI検査で、
ヘルニアが消えているのが確認されました。
・え? 椎間板ヘルニア、消失?
・画像を見ると、全然違います。
・手術してないのに、すごく小さくなっている。
・何が、ヘルニアを減らしたんだ?
□ マクロファージが減らす?
・ヘルニアを減らしたのは、ガッテンではおなじみの
“マクロファージ”。
・マクロファージは、白血球の一種。
・大型のアメーバ状の細胞で、細菌など、
体内に侵入した異物を食べてくれる、おそうじ屋さんです。
・このマクロファージが、飛びだした椎間板を
異物だと判断し、食べてくれるんです。
・ヘルニアの大きさにもよりますが、
通常、半年ほどで、
神経を圧迫しない程度に、小さくしてくれる。
・愛知医科大学 学際的痛みセンターの牛田享宏さんによると、
ヘルニア減少には個人差があるものの、
大きなヘルニアほど無くなりやすいらしい。
(60~70%の割合で消失するという話も)
・むしろ、小さなヘルニアの方が、無くなりにくい。
・大きな物の方が、
異物として判断されやすいのかもしれません。
・症状の回復度合いを表したグラフがあります。
・これで、手術有りと手術無しを比べたところ、
カーブにはそんなに差がなくて、
2~10年後の回復度に、大差はありませんでした。
・それが最近の研究で分かってきたそうです。
・でも、だからといって、
何でも手術が必要ないわけでもないらしい。
・手術が必要になる症状もあります。
・それが、以下のようなもの。
(1) しびれ・マヒが、ひどくなってきている。
(2) 転びやすくなった。
(3) 尿が出にくいなど、排尿障害が出てきた。
・これらは、病院で確認されますよね。
・こういった症状がひどい場合を除いては、
手術有りと無しでは、そんなに回復度が違わないのか。
□ 腰痛の原因は?
・腰痛の本当の原因というグラフが登場。
・1%は、腫瘍や感染症など。
・9%は、その他の画像で診断できるもの。
すべり症、圧迫骨折、脊柱管狭窄症など。
・5%は、椎間板ヘルニアです。
・え? ヘルニアは、5%?
・残りの85%は、原因不明なんだって。
・原因を、1つに特定できない。
・じゃあ、真犯人は、誰?
□ 50年に一度の大発見
・福島県立医科大学。
・ここでは整形外科医だけでなく、精神科医、
社会福祉士などが共同で、腰痛治療に当たっています。
・そこの紺野愼一 教授が、50年に一度の大発見をしたという。
・この病院に通っている、女性。
・長年、ひどい腰痛に悩まされてきました。
・家事もできないほどの腰痛で、寝たきりになるほどです。
・痛くて、痛くて、痛み止めも効かない。
・あまりに痛いので、湖への入水を考えたほどでした。
・すがるような気持ちで、
女性は福島県立医科大学を訪れました。
・さまざまな検査の結果、告げられた原因は、
なんと、“ストレス”。
・腰痛の原因は腰にあると、ずっと思われていたのですが、
でも、結局、犯人は見つからなかった。
・ところが、犯人は腰とは無関係な、脳にいたんです。
・OH、NO!
・健康な人の脳血流と、
慢性腰痛患者の脳血流を調べたところ、
強い腰痛を訴える患者の画像では、
脳の働きが低下していることが分かりました。
・この病院で調べたところ、
原因が特定できない腰痛患者の7割に、
脳活動の低下が発見された。
・さらに、アメリカのノースウェスタン大学の研究によると、
慢性腰痛患者は脳の特定部分の働きが低下していることが、
分かった。
・これが、腰痛の犯人か?
□ 側坐核とオピオイド
・メカニズムは、こうです。
・脳の中に、“側坐核”(そくざかく)という箇所がある。
・これは、痛みの制御に関連する部分。
・腰で組織の炎症など、
一番最初のきっかけになることが起こる。
・すると、その痛みが脳に伝わる。
・これに、側坐核が反応。
・鎮痛物質“オピオイド”が働き出す。
・すると、痛みを抑える信号が、送られる。
・このことで、痛み信号が薄まる。
・このように、
脳は必要以上の痛みを感じないような仕組みを、
もともと持っているのです。
・ところが慢性的なストレスが加わると、
側坐核自体が、働かなくなる。
・結果、オピオイドも、働かない。
・なので、痛みが脳を直撃。
・寝込むような痛みが続く。
・ストレスが腰痛を生むのではなく、
本来抑えられるはずの痛みが、ストレスにより抑えられなくなる。
・ストレスが、痛みを強めているのです。
・前述の女性も、腰には大きな問題が見つからず、
精神的なストレスが大きいことが分かった。
・でも、この女性は、あることがきっかけで、
腰痛が軽くなったといいます。
・きっかけは、旦那さまからのプレゼント。
・それが「太」?
・「太」って、何だ
□ さらば、ストレス
・痛みで苦しむ女性に旦那さんがプレゼントしたのは、
ワンちゃん。
・そう、「太」ではなく「犬」だったのです。
(わざと、メクリを落としたのか!)
・最初はこの状態で飼えるのかと心配した女性ですが、
犬の世話をしているうちに、寝たきり状態から、
回復した。
・腰痛の大部分は、原因が解明できない。
・ひどい腰痛があっても、MRIやレントゲンを撮ると、
まったく異常がない患者さんもいる。
・全体の85%を占める、原因不明の腰痛。
・その1/3ほどに、
ストレスが関係する患者さんがいるそう。
・そして、ストレスを和らげることで
腰痛が改善した人が、たくさんいる。
・ある人は、旦那さんが帰ってくるまで
起きていなければならず、
それが強いストレスになっていた。
・そして、旦那さんから、
先に寝ていいと言ってもらったところ、
ストレスが和らぎ、症状がよくなったそう。
・腰痛の原因となるストレスの危険因子には、
以下のようなものが。
・病気に対する不安。
(将来どうなるのだろう? という不安)
(原因が分からないことへの不安)
・仕事や家庭の問題。
(残業の多さや、子育て)
・医療不信。
・痛みの悪循環も、あるそう。
・痛い → 腰を動かいちゃいけない → 活動低下
→ 痛みを理解してもらえない
・これらがストレスになって、余計に痛む。
・運動もしないから、なお痛む。
・この悪循環をいったん断ち切ることが、
腰痛治療には大事だと。
・それが前述の女性の場合は、犬だった。
・ワンちゃんと接することで、痛みから気がそれる。
・また、世話をすることで、体を動かす。
・これらのことが、治療効果に結びついたと。
・自分の好きなことを見つけるのは、
すごく大切なのだそう。
・好きな食べ物、音楽、においなどは、
側坐核の働きを高め、鎮痛効果があると。
・側坐核はもともと、楽しみと関係があるというのが、
分かっていた。
・痛みを抑えると分かってきたのは、最近なのだそうです。
・オーストラリアのビクトリア州では、
メディアを使ってキャンペーンし、
腰痛の新常識を、住民に広めた。
・治療においても、
腰痛とストレスの関係を理解してもらい、
安静より積極的な活動を推奨。
・結果、患者数が減少したそうです。
・結果、医療費も、減った。
・腰痛の真犯人は、ストレス。
・ストレスが、痛みを強めていました。
・これに対する具体的な方法ですが、
ガッテンで取材中だとのこと。
・来年2月の放送をめざしています。
・これは、楽しみだ。
![NHK ためしてガッテン 2011年 11月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61FWX5tVxhL._SX200_.jpg)

□
度々書いていますが、腰痛持ちでして、椎間板ヘルニアの手術もしてます。
最近は手術する前に安静にして(半年ほど)様子を見るのだとは聞いていましたが、ストレスとこれほど関係があるとは知らなかった。
お医者さんの口からも聞きませんでしたから、これから広まるのかなあ。
経験者から言えることは、炎症が治まるまでは、安静にすること。鋭い痛みや激痛がある間は、あまり動かないようにします。(というか、動けなかったけど)
そして、鈍い痛みとか、慢性期には、痛みが出ない程度に動かす。ウォーキングしたり、ストレッチしたりする。
これで、ほどほどは、よくなりました。
ストレス、側坐核、オピオイドの件は、初耳でした。
万病の元といわれるストレスですが、これによって痛みが強まっていたのか。
ストレス軽減て、難しいけど、大切なんですね。
問題は、ストレス解消するのが必ずしも簡単じゃないということかな。
この辺も、次回の特集では、触れてくれるのかな。
ともかく、次回が楽しみだ。
[まとめ]
・椎間板が飛び出していても、痛みを感じないことがある。
・また、半年ほどで、
マクロファージが処理してくれることもある。
・逆に、手術自体は成功していても、
痛みが残る場合も。
・椎間板ヘルニアの回復度は、2~10年後では、
手術有りでも無しでも、そんなに変わらない。
・本来、腰痛の痛みは、
側坐核とオピオイドの働きで、
軽減されるようになっている。
・しかし、慢性的にストレスがあると、
側坐核やオピオイドが働かなくなり、
痛みが強くなる。
・なので、ストレスを解消することが、
痛みの軽減や治療効果に、
大いに関係してくる。


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