【しっとり系】 伝説のサツマイモ スイーツ
ホクホク、ネットリに続く、第3の焼き芋が登場!
その名も、しっとり系だ。
それぞれのタイプには良さがあって、スイーツでも輝きを放つぞ!
2018年10月23日放送の「マツコの知らない世界」より、「最強の秋の味覚! サツマイモの世界」。
教えてくれるのは、全国の農家を巡り 食べつくしたという、新谷梨恵子(あらや りえこ)さん。
□ ネットリ vs ホクホク
ちょうど、「マツコの知らない世界」でも、サツマイモ特集を放送していました。
まず紹介されたのは、ネットリ系の「べにはるか」。
1kg あたり、500円から600円だという。
割ると、ねっとり。
食べると、そのままでも、スイーツ感覚だ。
糖度は、あんこと同じ「約50度」もある。
一方、昔ながらの「ベニアズマ」は、ポコンと割れます。
1kg あたり、270円ほど。
水分量が少なく、適度な甘さが特徴。
懐かしい感じがします。
歯ごたえがあって、溶けない。
ちなみに、マツコさんは、ベニアズマにマヨネーズをつけてました。
味の素のマヨネーズは、酸味が少なく、焼き芋と相性が良いそうです。
<それぞれの特徴>
ホクホク系 : ベニアズマ : 上品な甘さで、サラサラな舌触り。
ネットリ系 : べにはるか : 超濃厚な甘さで、水分が多くクリーミー。
この辺は、好みが分かれるかもしれませんね。
□ 希少品種
ネットリ系がブームになったのは、「安納芋」の影響ではないかと、新谷さんは言います。
安納芋は 種子島の特産で、強い甘さと豊富な蜜が特徴。
2000年頃までは ホクホク系の一強時代でしたが、やがて スーパーなどでも、ネットリ芋にシフトしていった。
おかげで今は、ホクホク芋が激減しているといいます。
ドン・キホーテでも、(時期にもよりますが)都内店舗の9割が ネットリ芋を使っている。
ところで、エノキさん、サツマイモの品種がいくつあるか、知ってますか?
う~ん、どうだろう。
たくさんありそうだけど…。
実は、一般的に売られているものは、23品種。
そのうち、ホクホク系は 13品種で、ネットリ系は 10品種なんですって。
ホクホク系だと、高系14号、土佐紅、紅薩摩、宮崎紅、鳴門金時、五郎島金時、農林1号、コガネセンガン、ベニアズマ、泉13号、タマユタカ(玉豊)、紅赤、パープルスイートロード。
ネットリ系だと、安納芋、べにはるか、べにまさり、ひめあやか、あいこまち、からゆたか、ハロウィンスイート、シルクスイート、隼人いも、七福。
農林1号とか、懐かしいな~。
久しぶりに聞きましたよ。
傾向を見ると、昔はなかった ネットリ系が増えているのが分かります。
お店で扱う品種も、ネットリ系が多くなっている。
お芋大好き新谷さんが、「最上級の甘さを持つ レア品種」を紹介してくれました。
ホクホク系からは、千葉県の「ベニコマチ」。ホクホク系の中でも、抜群に甘いという。
ネットリ系からは、鹿児島県の「安納こがね」。豊富な蜜量が特徴です。
そんな焼き芋を運んでくれたのは、やきいも工房の斎藤志郎さん。
リヤカーを引いての登場だ。
石焼き芋歴38年、全国で移動販売しています。
ホクホク芋の「ベニコマチ」。焼き芋にした糖度は、イチゴとほぼ同じ「約22度」。(1kg あたり 468円)
栗のような甘さがして、牛乳と合う。
栽培が難しく、10人ほどの農家さんしか作ってないそう。
懐かしい感じがする、なんだか ホッとする お芋さんです。
ネットリ芋の「安納こがね」。種子島特産で、皮が白く、安納芋よりクリーミー。(1kg あたり 721円)
あまり市場に出回らない、希少種です。
熟成させると、多量の芋蜜が出るという。
ちなみに、芋を焼く機械の値段は、こちら。
「ガス式石焼き芋機 いもランド AY-100」は、15万8760円。
「エイシン電気(株) 電気焼き芋機 YG-30R」だと、35~70万円ほど。
(もちろん、店舗によって価格は異なります)
□ サツマイモのスイーツ
スイーツに関して、それぞれには、次のような特徴があります。
ホクホク系 : 固形のお菓子に最適。
ネットリ系 : クリーム状のお菓子に最適。
舟和の「芋ようかん」 は、ホクホク芋の「ベニアズマ」を使用。(8本詰め 1036円)
創業116年の老舗和菓子屋さんです。
クリーム状だと、「スイートポテト」や「モンブラン」とか。
ペースト状に加工する商品に使います。
ホクホク系の「パープルスイートロード」を使ったおススメスイーツは、「タルト」。
ネットリ系の「するきーも」を使ったスイーツは、「たい焼き」です。
パープルスイートロードは、紫芋の中で、1番甘い品種といわれている。(1kg あたり 500~600円)
ブドウと同じアントシアニンが含まれるため、紫色をしています。
パープルスイートロードのタルトは、お芋そのままっぽい味。
というのも、そのものの甘味を最大限に活かすため、蒸した芋に、少量のバターと砂糖のみ加えているのだそう。
きめ細やかで、後味はスッキリした甘さだ。
ネットリ芋の、「しるきーも」あるいは「シルクスイート」。
新潟産で、絹のような食感と濃厚な味わいが特徴(1kg あたり 350~400円)。
それを使った、「越後もちもちたい焼き」。
名前の通り、もちもちしてる。中は、黄金色。
多い日で 1日に200個売れる、人気者。
「しるきーも」と「白あん」を、1対1で配合しています。
□ 伝説のサツマイモを使ったスイーツ
お芋好きの新谷さんが最も愛するお芋さん、いわば ベスト・オブ・サツマイモが、新潟産の「紅きらら」。
ホクホク系でもなく、ネットリ系でもなく、「しっとり系」です。
サツマイモというと紫の皮を思い浮かべますが、これは違う。
オレンジ色の肉質が特徴の、珍品種だ。
紅きららは、甘味が強めで、後味さっぱり。
おススメの食べ方は、アイスクリームのせ。
溶かしながら、食べる。
アイスクリームと芋を合わせて、口の中へ。
アイスクリーム自体も、おいしい。
「ガンジー牛」といって、日本では数百頭しか飼育されていない、レア牛の乳を使ってるんだって。
たんぱく質など、成分が豊富だという。
ホクホクにはホクホクの、ネットリにはネットリの、しっとりにはしっとりの、それぞれの良さがあります。
自身のベストを見つけて、楽しんじゃいましょう!
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