「糖尿病と歯周病菌/ためしてガッテン」
生活習慣と関係するといわれる糖尿病。
ある身近な病気と関係するといいます。
何と、その病気は、日本人の7割が罹っているらしい。
心臓病や脳梗塞のリスクも高めるというその病気は、いったい何なんでしょう?
6月22日放送の「ためしてガッテン」より、「免疫力を低下・突然死を招く感染症」からのメモ書きです。

□ 糖尿病が改善?
・食事の偏りや肥満などによって血液中の糖分が増えてしまう、糖尿病。
・ひどくなると、全身の血管がボロボロになってしまいます。
・ある男性は、血糖値の状態を示すヘモグロビンA1c の値が10%以上になるほど、病状が悪化していました。
・ヘモグロビンA1c は、過去数か月間の 血液中の糖分量を示す値。
・正常値は、5.8%以下です。
・さまざまな治療を試しますが、ヘモグロビンA1c の値は下がりませんでした。
・そんなある日、男性はまったく違う病院に行くように、医師から勧められます。
・そこで検査したところ、ある病状が発覚した。
・実は、ある細菌が大量に増殖し、男性の体を蝕んでいたのです。
・さっそく治療を受けた、男性。
・すると、治療前は9.8%だったヘモグロビンA1c の値が、治療後は 8.8%にまで下がった。
・別の男性も、この治療を受けた結果、ヘモグロビンA1c の値が、7.7% から 6.1%にまで下がりました。
・10年間、なかなか改善されなかったのに、です。
・糖尿病とは直接関係ないはずの治療で、どうして下がったんだろう?
・減らした細菌って、何?
□ 鍵は、歯周病菌
・男性が受けた治療とは、歯科治療。
・減らした細菌とは、歯周病菌でした。
・あれ?
・でも、歯周病菌と糖尿病って、関係あるの?
・歯周病とは、細菌が口の中で繁殖して、歯ぐきが炎症を起こす病気。
・歯を支える骨にまで影響が及ぶと、いつの間にか歯が抜けてしまいます。
・中高年が歯を失う最大の原因が、この歯周病。
・痛みがないため、気づかない内に症状が悪化してしまいます。
・糖尿病は、2型の場合、運動不足や食事の偏りなどによって、血液中の糖分が高くなってしまう病気。
・健康な体の場合、食事をして血液中に糖分が増えても、インスリンがやって来て、細胞の中に糖分をしまってくれます。
・しかし、糖尿病の人の場合、細胞が糖分を取り込めなくなって、血液中に糖分が増えてしまう。
・その原因となるのが、インスリンの働きを悪くする通称“阻害君”。
・脂肪細胞から阻害君がどっと出て、インスリンの働きを邪魔する。
・歯周病には、たくさんの細菌が関係しています。
・粒状に見える菌、通称“つぶ太”。
・また、スピロヘータも。これはヘビのような姿をしているので、“へびぞう”と名付けられた。
・さらに、ジンジバリスという細菌も。
・実は、ジンジバリスが増えると、歯周病特有のあの臭いが発生します。
・番組はこれを、“ジンの輔”と名付けた。
・つぶ太は、歯周病菌軍団の切り込み隊長。
・健康な歯に取りついて、歯垢を作ります。
・すると、歯ぐきが腫れて、歯周ポケットが広がる。
・その次に現れるのが、へびぞう と ジンの輔。
・歯周ポケットに入り込み、毒を吐きます。
・歯ぐきをボロボロにしながら突き進み、仲間を増やす。
・そしてついには、歯の土台となる骨まで溶かしてしまう。
・これでは、歯がグラグラです。
・それを阻止しようと頑張ってくれるのが、“免疫細胞”。
・へびぞう と ジンの輔 を、食べてくれます。
・しかし、歯周病菌は増え続けるので、キリがありません。
・そこで、免疫細胞は、仲間を呼びました。
・免疫細胞と歯周病菌の戦いは続き、激しい戦場となった歯ぐきは、炎症が広がってボロボロに。
・ここでポイントとなるのが、「助けを呼ぶ免疫細胞」のシーン。
・免疫細胞マクロファージ。体内に侵入した細菌やウイルスと戦う免疫細胞です。
・マクロファージは敵が多すぎると、仲間を呼びました。
・この時、マクロファージは、援軍要請の合図に、ある物質を放出します。
・それが、あの、阻害君だったのです。
・阻害君は、インスリンの働きを阻害するほかに、他の免疫細胞を集める作用があったんですね。
・マクロファージはそもそも、歯周病菌と戦うために、やって来た。
・そして、援軍が必要だから、阻害君を出します。
・そうすると、どんどん阻害君が増えていく。
・結果、阻害君により、インスリンの働きが悪くなります。
・これで、糖尿病は悪化する。
・また、糖尿病が悪化すると、抵抗力が落ちる。
・抵抗力が落ちると、歯周病が増えやすくなる。
・そして、歯周病菌が増えると、マクロファージは頑張ろうとする。
・すると、阻害君が増えて…
・このような悪循環が。
・そして、悪循環を解消するために、歯周病菌を治療で取り除くと。
・上述の男性は、歯周病治療で、この悪循環を断ち切ったんですね。
□ 他の病気も
・(進行した)歯周病がある人は、健康な人に比べて、以下のようにリスクが増大します。
・心臓病が、2.8倍。
・脳梗塞が、2.9倍。
・歯周病菌は、血管が詰まる病気や血管が膨らむ病気などの部位や静脈から、見つかっているそう。
・これが心臓の中で起これば、冠動脈を詰まらせて、心不全や心筋梗塞に。
・頭でも、脳の血栓が増えるのを助長する可能性が。
・歯周病菌が血管に入り込むメカニズムは、諸説あります。
・そのひとつが、これ。
・歯ぐきに炎症が起きると、そこに新しい血管を作ろうとする。
・そこから、歯周病菌が入り込んでしまう。
・ジンの輔ことジンジバリスですが、以下のような性質が。
・好きな物が、鉄分。
・嫌いな物が、酸素。
・だから、血管の中に入りたがります。
・血管の中には鉄分があるから。
・また、酸素を嫌うので、酸素の少ない歯周ポケットの奥に潜ろうとする。
・でも実は、血液中にも、酸素はあります。
・そこでジンジバリスは、血小板に入り込んで、酸素に触れないようにする。
・また、その血小板が、血栓の材料になるんですね。
・血小板の中に潜んできたジンジバリスは、血流が悪くなったところに溜まって、毒素を出します。
・すると、赤血球や血小板が固まって、血栓になる。
□ 歯のお手入れの、落とし穴
・厚生労働省の調べだと、98%の人が毎日歯を磨いているそう。
・でも、それならどうして、多くの人が歯周病になってしまうんだろう?
・歯周病予防の落とし穴は、3つあるといいます。
(1) 磨き方
歯ブラシを大きく動かしすぎている。
ゴシゴシ磨きだと、隙間に毛先が入らない。
おすすめは、クシュクシュ磨き。
細かい毛先の動きで、歯石を落とします。
毛先の動きは、1mm~3mmにおさめるのが理想。
鉛筆を持つように、2本から3本の指で軽く握る。
また、電動歯ブラシも、そのまま当てるだけだと、
歯と歯の間に毛先が入らない。
なので、毛先の角のところを使って、隙間を磨く。
(2) 生活習慣
喫煙は、歯周病を悪化させやすい。
ニコチンなどの成分が血管を収縮させ、
歯肉は酸素や栄養の不足になりやすい。
酸素の嫌いなジンの輔は、大喜び。
(3) 歯に自信のある人
虫歯の場合は自覚症状があって、早期発見が可能。
でも、歯周病は自覚症状がないため、悪化しやすい。
定期検診が鍵です。
専門家に診てもらって、プラークを取り除いてもらいましょう。
磨き方も、指導してくれるはずです。
・歯垢が固まりはじめるのが、4~8時間。
・歯石化すると、歯ブラシでは落とせなくなります。
・ぜひ、歯科医院へ。
・また、歯周病菌が一番増殖するのが、夜寝てから。
・夜寝る前には、丁寧に磨きましょう。
![NHK ためしてガッテン 2011年 08月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61%2BzUXbdiZL._SY250_.jpg)

□
半年に1回は、定期検診に行くようにしています。
そこでプラークを除去してもらうとともに、歯ぐきの状態をチェックしてもらう。
磨き残しが多い場所なんかを、指摘してくれますよ。
また、最初は、歯の磨き方も指導してくれます。
半年もたつと、ちゃんと磨いているつもりでも、どうしても歯垢がついたりするんですよね。
口の中は自分ではなかなか見えないので、専門家に診てもらうのが、いいようです。
その方が、結果的に、歯医者に行く回数が減る。

ある身近な病気と関係するといいます。
何と、その病気は、日本人の7割が罹っているらしい。
心臓病や脳梗塞のリスクも高めるというその病気は、いったい何なんでしょう?
6月22日放送の「ためしてガッテン」より、「免疫力を低下・突然死を招く感染症」からのメモ書きです。

□ 糖尿病が改善?
・食事の偏りや肥満などによって血液中の糖分が増えてしまう、糖尿病。
・ひどくなると、全身の血管がボロボロになってしまいます。
・ある男性は、血糖値の状態を示すヘモグロビンA1c の値が10%以上になるほど、病状が悪化していました。
・ヘモグロビンA1c は、過去数か月間の 血液中の糖分量を示す値。
・正常値は、5.8%以下です。
・さまざまな治療を試しますが、ヘモグロビンA1c の値は下がりませんでした。
・そんなある日、男性はまったく違う病院に行くように、医師から勧められます。
・そこで検査したところ、ある病状が発覚した。
・実は、ある細菌が大量に増殖し、男性の体を蝕んでいたのです。
・さっそく治療を受けた、男性。
・すると、治療前は9.8%だったヘモグロビンA1c の値が、治療後は 8.8%にまで下がった。
・別の男性も、この治療を受けた結果、ヘモグロビンA1c の値が、7.7% から 6.1%にまで下がりました。
・10年間、なかなか改善されなかったのに、です。
・糖尿病とは直接関係ないはずの治療で、どうして下がったんだろう?
・減らした細菌って、何?
□ 鍵は、歯周病菌
・男性が受けた治療とは、歯科治療。
・減らした細菌とは、歯周病菌でした。
・あれ?
・でも、歯周病菌と糖尿病って、関係あるの?
・歯周病とは、細菌が口の中で繁殖して、歯ぐきが炎症を起こす病気。
・歯を支える骨にまで影響が及ぶと、いつの間にか歯が抜けてしまいます。
・中高年が歯を失う最大の原因が、この歯周病。
・痛みがないため、気づかない内に症状が悪化してしまいます。
・糖尿病は、2型の場合、運動不足や食事の偏りなどによって、血液中の糖分が高くなってしまう病気。
・健康な体の場合、食事をして血液中に糖分が増えても、インスリンがやって来て、細胞の中に糖分をしまってくれます。
・しかし、糖尿病の人の場合、細胞が糖分を取り込めなくなって、血液中に糖分が増えてしまう。
・その原因となるのが、インスリンの働きを悪くする通称“阻害君”。
・脂肪細胞から阻害君がどっと出て、インスリンの働きを邪魔する。
・歯周病には、たくさんの細菌が関係しています。
・粒状に見える菌、通称“つぶ太”。
・また、スピロヘータも。これはヘビのような姿をしているので、“へびぞう”と名付けられた。
・さらに、ジンジバリスという細菌も。
・実は、ジンジバリスが増えると、歯周病特有のあの臭いが発生します。
・番組はこれを、“ジンの輔”と名付けた。
・つぶ太は、歯周病菌軍団の切り込み隊長。
・健康な歯に取りついて、歯垢を作ります。
・すると、歯ぐきが腫れて、歯周ポケットが広がる。
・その次に現れるのが、へびぞう と ジンの輔。
・歯周ポケットに入り込み、毒を吐きます。
・歯ぐきをボロボロにしながら突き進み、仲間を増やす。
・そしてついには、歯の土台となる骨まで溶かしてしまう。
・これでは、歯がグラグラです。
・それを阻止しようと頑張ってくれるのが、“免疫細胞”。
・へびぞう と ジンの輔 を、食べてくれます。
・しかし、歯周病菌は増え続けるので、キリがありません。
・そこで、免疫細胞は、仲間を呼びました。
・免疫細胞と歯周病菌の戦いは続き、激しい戦場となった歯ぐきは、炎症が広がってボロボロに。
・ここでポイントとなるのが、「助けを呼ぶ免疫細胞」のシーン。
・免疫細胞マクロファージ。体内に侵入した細菌やウイルスと戦う免疫細胞です。
・マクロファージは敵が多すぎると、仲間を呼びました。
・この時、マクロファージは、援軍要請の合図に、ある物質を放出します。
・それが、あの、阻害君だったのです。
・阻害君は、インスリンの働きを阻害するほかに、他の免疫細胞を集める作用があったんですね。
・マクロファージはそもそも、歯周病菌と戦うために、やって来た。
・そして、援軍が必要だから、阻害君を出します。
・そうすると、どんどん阻害君が増えていく。
・結果、阻害君により、インスリンの働きが悪くなります。
・これで、糖尿病は悪化する。
・また、糖尿病が悪化すると、抵抗力が落ちる。
・抵抗力が落ちると、歯周病が増えやすくなる。
・そして、歯周病菌が増えると、マクロファージは頑張ろうとする。
・すると、阻害君が増えて…
・このような悪循環が。
・そして、悪循環を解消するために、歯周病菌を治療で取り除くと。
・上述の男性は、歯周病治療で、この悪循環を断ち切ったんですね。
□ 他の病気も
・(進行した)歯周病がある人は、健康な人に比べて、以下のようにリスクが増大します。
・心臓病が、2.8倍。
・脳梗塞が、2.9倍。
・歯周病菌は、血管が詰まる病気や血管が膨らむ病気などの部位や静脈から、見つかっているそう。
・これが心臓の中で起これば、冠動脈を詰まらせて、心不全や心筋梗塞に。
・頭でも、脳の血栓が増えるのを助長する可能性が。
・歯周病菌が血管に入り込むメカニズムは、諸説あります。
・そのひとつが、これ。
・歯ぐきに炎症が起きると、そこに新しい血管を作ろうとする。
・そこから、歯周病菌が入り込んでしまう。
・ジンの輔ことジンジバリスですが、以下のような性質が。
・好きな物が、鉄分。
・嫌いな物が、酸素。
・だから、血管の中に入りたがります。
・血管の中には鉄分があるから。
・また、酸素を嫌うので、酸素の少ない歯周ポケットの奥に潜ろうとする。
・でも実は、血液中にも、酸素はあります。
・そこでジンジバリスは、血小板に入り込んで、酸素に触れないようにする。
・また、その血小板が、血栓の材料になるんですね。
・血小板の中に潜んできたジンジバリスは、血流が悪くなったところに溜まって、毒素を出します。
・すると、赤血球や血小板が固まって、血栓になる。
□ 歯のお手入れの、落とし穴
・厚生労働省の調べだと、98%の人が毎日歯を磨いているそう。
・でも、それならどうして、多くの人が歯周病になってしまうんだろう?
・歯周病予防の落とし穴は、3つあるといいます。
(1) 磨き方
歯ブラシを大きく動かしすぎている。
ゴシゴシ磨きだと、隙間に毛先が入らない。
おすすめは、クシュクシュ磨き。
細かい毛先の動きで、歯石を落とします。
毛先の動きは、1mm~3mmにおさめるのが理想。
鉛筆を持つように、2本から3本の指で軽く握る。
また、電動歯ブラシも、そのまま当てるだけだと、
歯と歯の間に毛先が入らない。
なので、毛先の角のところを使って、隙間を磨く。
(2) 生活習慣
喫煙は、歯周病を悪化させやすい。
ニコチンなどの成分が血管を収縮させ、
歯肉は酸素や栄養の不足になりやすい。
酸素の嫌いなジンの輔は、大喜び。
(3) 歯に自信のある人
虫歯の場合は自覚症状があって、早期発見が可能。
でも、歯周病は自覚症状がないため、悪化しやすい。
定期検診が鍵です。
専門家に診てもらって、プラークを取り除いてもらいましょう。
磨き方も、指導してくれるはずです。
・歯垢が固まりはじめるのが、4~8時間。
・歯石化すると、歯ブラシでは落とせなくなります。
・ぜひ、歯科医院へ。
・また、歯周病菌が一番増殖するのが、夜寝てから。
・夜寝る前には、丁寧に磨きましょう。
![NHK ためしてガッテン 2011年 08月号 [雑誌]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61%2BzUXbdiZL._SY250_.jpg)

□
半年に1回は、定期検診に行くようにしています。
そこでプラークを除去してもらうとともに、歯ぐきの状態をチェックしてもらう。
磨き残しが多い場所なんかを、指摘してくれますよ。
また、最初は、歯の磨き方も指導してくれます。
半年もたつと、ちゃんと磨いているつもりでも、どうしても歯垢がついたりするんですよね。
口の中は自分ではなかなか見えないので、専門家に診てもらうのが、いいようです。
その方が、結果的に、歯医者に行く回数が減る。



