【インフルエンザ対策のまとめ】 2018
これまでのインフルエンザに関する記事をまとめました。
お医者さんがマスクをする、意外な理由とは?
手洗いのタイミングや回数、うがいの効果は?
最終更新日:2019年1月23日。(今後も追加予定)

□ 対策 予防編

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

ズバリ、「インフルエンザ」について。
2017年から2018年に インフルエンザに感染した人の数は、2230万人超。
日本の人口を 1億2680万人とすると、約18%。
6人に1人以上の割合になります。

そう考えると、怖いですよね。
他人事じゃない。
小さい子やお年寄りがいると、なおさらだ。

そこで今回は、おさらいを兼ねて、予防法や看病する時の注意点、効くと言われる食材などについて、まとめたいと思います。
まずは、「対策・予防編」から。
<マスク>
この季節、多くの人がしているマスクですが、鼻を出していたり、隙間があいているなど、付け方がまずいと、効果が得られないので、要注意。
<マスクを着ける理由>
・ 感染者の咳やクシャミに含まれるウイルスを吸わないようにする(飛沫感染予防)。
・ 自身が感染している場合、ウイルスをできるだけ まき散らさないようにする配慮。
<マスクのつけ方のポイント>
・ マスクをつける前に、鼻の形に合わせて、しっかりと 山折り 谷折りに。
・ アゴも、しっかり覆いましょう。
・ 頬の部分もしっかり押さえて、すき間をなくす。
・ マスクが大き過ぎたら、ヒモをしばって、調節するとよい。


また、マスクには、こんな効果も。
・マスクで保湿することで、線毛の動きを保てる。(乾燥防止)
・マスクをつけることで、直接 鼻や口を触らないですむ(接触感染防止)。
普段、無意識に、顔や口を触ってることに、気づいてますか?
意外と、鼻を触ったり、アゴに手をやったり、唇をつまんだり、してるようですよ。
これが、「接触感染」につながってしまうんです。
鼻や口は、感染ルート。これは危ないですよね。
ドアノブ、エレベーターのスイッチ、照明のスイッチなど、不特定多数が触るものは、けっこうある。
感染者がそこを触り、ウイルスが付着すると、いつ自分の手に付いているか、分かりません。
その手で、鼻や口を触っているとすれば…。
(ちなみに、金属やプラスチックに付着したウイルスは、「24~48時間」も感染力を維持し続けるという)
ということで、お医者さんは、接触感染を予防する意味でも、マスクを着けているのです。
知ってましたか?
<手洗い>
「家に帰ったら、まず、手を洗いましょう」、よくそう言いますよね。
でも、それでは不十分なんです。
お医者さんの場合、患者さん一人ひとりに対し、診察する前に、手を洗うそう。
また、何か触ったら、その時にも、手を洗う。
こまめな手洗いを、実践しています。
でも、一般の人間は、どうしたらよいのでしょう?
・ 通勤や通学で、会社や学校に着いた後、洗う。
・ 外出後に、洗う。
・ 食事前に、洗う。
ポイントを決めて、こまめに洗うとよい。
・ できれば、石鹸をつける。
・ 難しい場合は、流水で。
(流水による手洗いを「15秒」すると、ウイルスが「1/100」に減少するというデータもある)

<お風呂>
年代にもよるかと思いますが、私が子どもの頃は、「風邪をひいたら入浴を控える」よう言われたものです。
しかし、ここ最近は、違う。
もちろん、疲れているのに無理して入ることはありません。
けれど、禁忌というわけでは、なくなってきた。
・ お風呂に入ってもいい。
・ ウイルスを洗い流すことで、家族への感染予防にもなる。
・ ただし、長風呂や湯冷めには注意すること。
さらに、「温熱作用」も、注目されています。
身体が温まることによって、免疫力が上がるのだ。
(ただし、無理やり汗をかいたからといって、治るわけではありません)
<うがい>
意外で、残念な情報です。
インフルエンザ対策としての「うがい」は、科学的な根拠がない。
ただし、これ、国語の問題でもあります。
「インフルエンザ対策として」なんですね。
別に、ダメだとは言ってない。
インフルエンザウイルスは、鼻やノドの粘膜から細胞に侵入するのに、「数分~20分程度」かかる。
細胞に入ってしまうと、もう手遅れなので、後から うがいしても意味がないと。
(帰宅してからの うがいだと、遅い)
ただし、お医者さんのように、診察の度にうがいをするのは、効果がある。
なにせ、「すぐ」だから。(ウイルスが侵入するかもしれない瞬間から、数分以内)
そして、インフルエンザ以外にも、期待される効果があります。
・ 口腔内を、清潔に保てる。
・ 通常の風邪予防には、効果あり。
つまり、うがいをして損はない、と。
・ うがいがインフルエンザ予防に効果があるとは、証明されていない。
・ ただし、うがいを否定するものでもない。
・ 風邪予防にはなる。
・ うがいは、こまめに行うほど、よい。
<ビタミンC>
ビタミンC が風邪に効くという根拠(エビデンス)も、ない。
ただし、身体には必要なものだし、摂って損はない。
<汗>
汗をかいたから治るというのは、間違い。
治ろうとする時、回復の兆しとして、汗をかくだけ。
自然に汗をかくのはいいけど、無理やりかくのは逆効果。
安静にしているのがよい。
<湿度>
湿度を 50%~60% に保つことも、インフルエンザ予防になる。
インフルエンザウイルスは、湿度50%以上で、生存率が劇的に下がる。
<歯磨き>
歯磨きを意識的に行うことで、インフルエンザの発症率が減ったという論文がある。
口腔内が清潔になり、細菌が減少。
口に刺激を与えることでノドまわりの筋肉が鍛えられ誤嚥予防にも。
<水分補給>
線毛が弱ると、インフルエンザウイルスが入り込みやすくなる。
線毛細胞を元気にするには、水を1日1.5リットル飲むこと。
<予防接種>
高齢者は、重症化する可能性も。
リスクをできるだけ低減させるため、予防接種を受けることも、一つの手です。
<休養>
治療の基本は、休養。
医師の指示に、従うこと。
免疫力を高めるためにも、しっかりと休む。
(人に感染させないのも、マナー)
<予防のまとめ>
・ 顔を触らない意味でも、マスクを着用する。
・ 帰宅後、マスクを外したら、すぐに手洗いする。
・ お風呂に入って免疫力を高め、ウイルスを洗い流すのもいい。
・ 水は1日 1.5リットル。
・ 歯磨きは、しっかりと。
・ かかったら、無理せず、休養すること。
<2019年1月23日 追加>
今年に入ってから、ネットでよく目にするのが、この予防法。
・ こまめに、水を飲む。
・ こまめに、お茶を飲む。
ウイルスは粘膜から侵入するので、その前に、胃に流そうという方法です。
胃まで流せば、ウイルスは胃液で殺されてしまうというわけ。
水分補給自体、身体に大切なことですから、試す価値はあると思います。
無駄にならないし。
(トイレは近くなるかもしれないけど)
□ 看病編
携帯やスマホを介して 感染することがあるので、要注意。
マスクは、感染している人が自分で捨てること。看病する人は触れない。
看病したら、こまめに手洗いと うがいをする。
同じ部屋で寝ないこと。飛沫感染を侮ってはならない。どうしても仕方ない時は、頭の位置を逆にする(一方の顔の位置に、もう一方の足がくるように)。
インフルエンザ患者の服を、洗濯機で一緒に洗っても問題ない。ただし、服に触ったら、しっかり手を洗うこと。
□ 食材編
「めかぶ」
めかぶのヌルヌル成分「メカブフコイダン」に、抗ウイルス効果がある。
市販のパックを 1日1パックで、インフルエンザ予防の効果が期待できる。
「ネギ」
ネギの青い部分に含まれる「ヌル」に、免疫力アップの効果が期待できる。
「ヨーグルト」
ヨーグルトを食べる人は、食べない人に比べ、風邪やインフルエンザにかかりにくい。
<番外編>
ウイルスセンサーが付いていて、咳やクシャミから、インフルエンザウイルスを感知してくれる「未来の家」が研究されている。
□ かかりやすい人がいる?

インフルエンザに「かかりやすい人」と「かかりにくい人」には、どのような違いがあるのでしょう?
実は、クセが、関係していました。
口が開く癖がある人(口呼吸の人)は、インフルエンザにかかりやすい。
口呼吸になる → 口の中が乾燥する → 唾液によるバリア機能が低下 → ウイルスがダイレクトに、ノドの粘膜に侵入する。
こうして、感染しやすくなるのだ。
鼻が詰まっていなくても、口呼吸になってしまうことがあります。
口周りの筋肉や、舌の筋肉が衰えて、舌が下がってしまうと、無意識に口を開けてしまうんですね。
通常、口を閉じている時、舌は上あごについています。
(今、ついていますか?)
しかし、舌の筋肉が衰えると、重みで下がってしまい、口が開いてしまうんです。
この舌の筋肉を、「舌筋(ぜっきん)」という。
舌筋の強さ、「舌圧(ぜつあつ)」が弱いと、口呼吸になりやすい。
夜、眠っている時は、筋肉が緩んでしまうので、口呼吸になりがち。
朝、口が乾燥していると感じたり、ノドに痛みを感じる人は、寝ている間、口が開いてしまっている可能性があります。
<口呼吸対策>
口の体操をすると、よい。
大きく口を開けて、「あ」。
歯を見せるように、「い」。
口をすぼめて、「う」。
ベロを出して、「べ」。
口を大きく動かすことで、口の周りや舌の筋肉が 鍛えられます。
お風呂で繰り返すなど、習慣化してみては?

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【ひざ痛】 まとめと改善体操
膝痛に関する、まとめ記事です。
(1) 基本のスクワット。
(2) 関節包ストレッチ。
(3) 予備群向け対策。
(4) О脚の影響。
(5) 簡単な運動。
階段を下りる時は、どっちの足から?
(6) ヒザ伸ばし体操。

□ 基本のスクワット

さあ、今回のテーマは何でしょうか?

「ヒザ痛」です。
今まで紹介してきた記事の中から、改善法を復習しましょう。
ヒザ痛の原因は一つではありませんが、特に中高年の場合、一番多いのが「変形性膝関節症」だといいます。
他にも、関節リウマチ、痛風、スポーツなどによるケガや障害などもある。
ヒザ痛になったら、まず基本になるのが、病院を受診すること。
検査してもらい、今の状態を知ることになります。
そこからお医者さんの話をよく聞き、指導(運動や生活改善)に従う。
さらに、それでも改善しない場合は、手術を検討することになるでしょうか。
ここでは、自分でできる運動について、振り返ってみましょう。
まずは、基本となる「スクワット」から。
<正しいスクワット>
(1) 肩幅ぐらいに、脚を開く。
ヒザとつま先は、同じ方向に。
ヒザが開いたり、内側に入ってないか、確認してください。
(2) この状態で、ヒザが前に出ないようにしながら、ゆっくりと腰を下ろします。
上から見て、常に自分のつま先が見えるようにするのがポイント。
(3) 完全に90度まで曲げることはありません。
痛みの程度に合わせて、痛みが出る少し手前まで、曲げる。

(転倒に注意し、つかまる物がある場所で、行ってくださいね)
スクワットで、ヒザの負担を軽くするコツもあります。
・イスなどを使って、ヒザが前に出ないようにする。
・イスにゆっくり座り、立ち上がる。
いきなりスクワットは厳しいという方は、イスに座って立ち上がるという運動から始めては、どうでしょう。
□ 関節包のストレッチ

ヒザ痛の原因は、軟骨だけではありません。
「関節包(かんせつほう)」など周囲の組織が、痛みの原因であることも。
関節包には痛覚神経がたくさん通っているので、これが硬くなってしまうと、ちょっとした刺激でも、痛みを感じてしまうことがあるのです。
関節包が硬くなる原因は、「加齢」と「軟骨のすり減り」。
<関節包チェック>

ここで、朗報!
簡単な方法で改善できるのだという。
それが、「1日3分間のヒザ伸ばし」。
正式名を、「大腿四頭筋のセッティング」という。
注意)以下の人は、まず かかりつけ医に相談してください。
・ケガをしている。
・痛風やリウマチなどの関節炎がある。
・ヒザに腫れや熱がある。
・安静にしていても痛い。
<ヒザ伸ばし>
(1) 両足を伸ばして、座る。
(2) その状態で、太ももの前側の筋肉に、5秒間力を入れ、その後、ゆるめましょう。
これを繰り返します。
(3) 5秒間太ももに力を入れ → ゆるめる。
これを 10回繰り返して、1セットとします。
1日に 2~3セットを目安に行うとよい。

うまくやれない場合は、ヒザの下に、丸めたタオルを置いてみてください。
タオルを押しつぶすような感じで、力を入れる。
逆に、余裕がある人は、足首の下に入れると、ヒザの裏もよく伸びるとのこと。

さらには、お風呂でのストレッチも。
<お風呂で正座>
(1) 湯船に入り、腰を伸ばして、ヒザをつく。
(2) 湯船の縁につかまりながら、ゆっくりと腰を下ろし、ヒザを曲げましょう。
(3) ヒザが突っ張りを感じるまで曲げ、5~10秒間、姿勢を維持してください。
目安は、1~2分の正座です。

お皿まわりの関節包が一番硬くなりやすいので、こんなストレッチも。
<お皿のストレッチ>
(1) 足をまっすぐ伸ばして座り、お皿の位置を確認します。
足の力を抜いて、お皿が動く状態にする。
(2) 両手の親指を使って、お皿を8方向に押しましょう。
この時、指をちゃんと、お皿に当てること。
少しずつ、慣らすようにして、続ける。
(3) 1回のストレッチは、3分程度。
目安は、1日に2回。

注意)無理をすると逆効果。痛みがない時に、少しずつ行ってください。
□ ヒザ痛予備群チェック

次の項目のうち、1つでも当てはまると、ヒザ痛予備軍の可能性があります。
<ヒザ痛予備軍チェック>
・長時間歩くと、痛む。
・イスから立ち上がる時に、痛い。
・階段を下りる時に、痛む。
自分は予備軍かな? そう思ったら、次のような予防法があります。
[ ヒザを普段動かさない人 ]
仕事などで座りっぱなしであることが多い人向け。
<ボールコロコロ>
イスに座った状態で、テニスボールを床に置いて、足の裏でボールを転がします。
目安は、左右交互に 30分に1回。

ヒザを適度に動かすことで、関節液の循環がよくなる。
[ がに股の人向け ]
がに股で歩くと、ヒザ関節の内側に負担がかかり、軟骨が削れてしまうのだ。
<ベルトでトレーニング>
足を少し開き、ベルトでヒザを縛ります。
足を左右に広げるように力を入れ、そのまま10秒間キープ。
目安は、10回 1セットで、1日に3セット。

[ 筋肉がアンバランスな人向け ]
外転筋、ハムストリングス、大腿四頭筋、内転筋、これらのうち 1つでも弱いと、ヒザを正しく支えられなくなって、ヒザ痛に。
ヒザ痛の進行を遅らせるには、バランスよく筋肉を鍛えることが大切なんです。
<ゴムバンドで予防>
フィットネス用のゴムバンドを、机の脚と自分の脚にくくりつけ、机の脚を引くように、引っ張ります。
ハムストリングスを意識しながら、行うこと。
目安は、10回を1セットし、1日に 3セット。

気になる人は、まず、脚の筋力をチェックしてみては?

□ О脚の人に

ヒザ痛というのは、姿勢の影響も受けるようです。
座っている時 猫背だと → 骨盤が後傾して → 股関節が開き → ヒザも開いて → О脚に。
正常な脚の場合、負荷は、ヒザのほぼ真ん中にかかります。
しかし、О脚だと、ヒザの内側に強い負荷がかかってしまうのだ。
ヒザの内側同士が 何度も ぶつかれば、軟骨がすり減り、炎症が生じて、痛みが発生。
つまり、変形性膝関節症になってしまう。
予防としては、このようなストレッチが。
<正座ストレッチ>
(1) 正座して、しっかり ヒザを曲げて、10秒間キープします。
(ヒザが痛くて正座できない場合は、折りたたんだバスタオルや座布団などを、ヒザの裏に挟むとよい)
(2) 曲げるだけでなく、10秒間 しっかり伸ばすことも大切です。
(3) 正座して、伸ばして。これを 1日に 朝晩 2回行う。

(決して無理はしないこと。通院している人は、かかりつけ医に相談の上、行ってください)
このストレッチの目的は、関節液を循環させること。
痛いと動かさないようにしがちですが、関節は 動かさないと固まってしまうんですね。
ヒザを曲げ伸ばしすることで、軟骨の栄養成分が含まれた関節液を、隅々まで行き渡らせようってわけ。
栄養が軟骨に届けば、痛みが緩和される。
仕事上、立ちっぱなしが多い人には、こんな方法も。
<裕次郎スタイル>
(1) 分厚い電話帳や雑誌などを、台にする。
床に置いて、片脚を乗せましょう。
(2) 30分を目安に、乗せる脚を交代すればいい。

同じ姿勢だと、同じ個所に負担がかかり続けることになります。
それを解消する試み。
ちなみに、台無しで 片脚にのみ重心をかけるのは、おススメできません。
重心のバランスが崩れてしまうし、片ヒザの負担が大きくなってしまう。
また、足の筋力が低下している人には、こんな方法も。
<四股ストレッチ>
(1) 椅子に浅く座り、脚を肩幅より大きく開きます。
(2) 手をヒザの上に置き、両腕に体重を乗せて、前傾姿勢に。
(3) 息を吐きながら、肩をグッと入れ、10秒間 太ももを外側に押し出す。
すると、太ももだけでなく、骨盤や背骨まわりも、ほぐれる。
(4) 左右交互に、10回ずつを1セット。
1日に、朝晩 2セットが目安です。

□ 簡単な運動

ヒザが痛いと、運動したり ヒザを動かすのが、どうしても億劫になりますよね。
そんな時は、このような方法は、いかがでしょうか。
[ 靴下を履いて、ゆっくり滑らせるだけ ]
<足のスライド運動>
(1) 木綿の靴下を履き、イスに浅く腰かける。
(2) 片足ずつ、ゆっくりと、5秒ほどで 1往復する程度で、足をスライドさせてください。
ヒザをゆっくり動かすのがポイント。寝た状態でも、かまいません。
(3) 両方の足を、10往復させる。
片足ずつ 10往復を、3セット。
これを、朝夕の二度 行うのが目安。

関節液を分泌させるのに、こんな方法も。
<テンプラ体操>
(1) イスに座り、両手で、痛む方のヒザを抱え、宙に浮かせます。
(2) ヒザの力を抜いて、振り子のように、軽く振るだけ。
(3) 目安は、10回。痛まない範囲で。
他にも、「貧乏ゆすり」がよいという話も。
継続的に関節を動かす → 関節液から栄養を補給 → 軟骨の組織ができる。
[階段を下りる時]
ヒザが痛い時に階段を下りるのなら、痛む足から出した方がいい。
なぜなら、軸足の方に体重がかかるから。
先に出した足より、残った後ろ足の方に、負担がかかるのだ。
痛む方の足から、1段ずつ下りる。
すると、ヒザに負担が少なく、痛みが軽減するとのこと。
ちなみに、上る時は、逆になります。
痛まない方の足から、1段ずつ上る。
□ ヒザ伸ばし(2)

イスに座るタイプの「ヒザ伸ばし」もあります。
62歳の男性。
ヒザが痛くて、杖が手放せません。
階段を上ったり下りたりする時に、手すりがないこともあるので、怖いという。
きっかけは、2年前。
ヒザが痛いので整形外科に行ったら、半月板が損傷していました。
すぐに手術して、半月板を取ったのですが、そこから痛みが全然引かない。
ヒザのクッションの役割をする半月板が割れたため、手術で摘出。
その後、軟骨の損傷も進み、骨と骨が擦れるようになり、痛みが出ているようです。

現在の病名は、「変形性膝関節症」。
痛みは、日によって違うのだそう。
痛みが少ない日もあれば、寝ているだけでジンジンするような日もある。
実際に、階段の上り下りを行ってもらいました。
やはり、下りる時に、かなり痛むようです。
全く痛くないのを「0」、耐えられない痛みを「10」とした時、下りる時の痛みは「5~6」とのことだった。
そこで、銅冶英雄 先生が教えてくれたのが、これ。
<ヒザ伸ばし(2)>
(1) イスに座って、片方の脚を伸ばします。
(2) その状態で、ヒザのお皿の上に、両手を当てる。
(3) 垂直に押し、ヒザの裏を伸ばしましょう。
痛みのない程度にしてください。
伸ばしている時間は、1~2秒。
(4) 10回を1セットとし、1日に5~6セットが目安。
3時間おきが理想ですが、無理のない範囲で行ってください。

(痛みがある場合は、無理せず、病院を受診してください)
この体操後、また階段を上り下りしてもらいました。
すると、変化が!
痛くない。
前は痛みの度合いが「5~6」あったのが、「1~2」になりました。
この男性の場合、普段、ヒザを曲げていることが多い。
この体操のように伸ばすことは、ありませんでした。
これまで曲げる刺激ばかり入っていたので、伸ばす刺激が足りなかったのだ。
そこで、この体操で、普段とは逆の動きをし、ヒザの動きが改善されたとのこと。

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