【命を守るドリル】 鎖骨上窩のリンパマッサージ/ゲンキの時間


<後編>

心筋梗塞の予兆である、放散痛。

歯や肩、みぞおちに等に痛みが出る。


家族が倒れているのを発見した時、してはいけない対処は?


注意したい、血圧が上がる瞬間。

意外と要注意なのが、洗濯物の取り込みなのだ。

上着なしで外に出ると、寒暖差により、急激に上がってしまう。



血圧の急上昇を防ぐ 簡単マッサージも、紹介する。



解説:東京女子医科大学 東医療センター 内科 渡辺尚彦 教授。



2018年1月21日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ 命を守るドリル ~ 脳梗塞・心筋梗塞編」からのメモ書き。

その後編です。




ゲンキの時間 命を守るドリル 心筋梗塞編




心筋梗塞の予兆


ササミ
命を守るドリル、続いては、心筋梗塞の予兆について。



[体験談(4)]


84歳の女性、Dさん。

7年前、77歳の時に、心筋梗塞を発症しました。


当時の健康状態はというと、血圧が高かったらしい。

というのも、塩辛いものが好きで、よく食べていたのだ。

上の血圧が「145」を超えることもあったという。


Dさんにも、心筋梗塞を発症する数日前に、ある予兆が…。

3~4日前から、胸のあたりを打たれるような、激しい痛みがあったのです。

ただ、時間はそんなに続かなかったので、心配していなかったらしい。


しかし、その数日後、胸の痛みと共に、ひどい冷や汗をかき、顔面蒼白に。

救急車を呼び、病院へ搬送されました。

診断は、「急性心筋梗塞」


急性心筋梗塞とは、心臓に栄養を与えている冠動脈に、血栓が詰まってしまう状態のこと。

これが30分以上続くと、酸素や栄養分が補給されなくなり、心臓壁の一部が壊死してしまうんです。

脳梗塞に比べ 予兆は少ないものの、一時的に血流が悪くなり、激しい痛みを感じることがある。

しかもそれは、胸の痛みに限らないのだ。


市原先生の解説。

「例えば、左肩であるとか、歯であるとか、みぞおちであるとか、時に、右肩にも起きることがあるんですね」

「このように、病変となる部位とは かけ離れたところで、痛む」

「このことを、放散痛(ほうさんつう)と言うんですね」


放散痛とは、心筋梗塞の予兆が、歯や肩、みぞおちなど、心臓以外の部位に現れる症状のこと。

心臓には痛覚神経が少ないため、その周辺の部位に痛みとして表れるのだと考えられています。



<注意点>

胸以外であっても、異常な痛みを感じたら、心筋梗塞を疑うことが大切。





家族が倒れた時の対処


ササミ
万が一、家族が倒れてしまったら、どうしたらよいのでしょう?



ここで問題です。


Q4)家族が倒れているのを発見した時、してはいけない間違った行動は、次のうち どれでしょう?

 A:声をかける。

 B:つねって、反応を確認する。

 C:仰向けに寝かせる。

 D:ベルトを緩める。

 E:布団をかける。

 F:口にハンカチをあてがう。











答えは、こうなります。


 A:声をかける →

 B:つねって、反応を確認する →

 C:仰向けに寝かせる → ×

 D:ベルトを緩める →

 E:布団をかける → ×

 F:口にハンカチをあてがう → ×


返事がない時に真っ先にすべきことは、横向きに寝かせること。

特に、脳血管のトラブルでは、嘔吐する場合があります。

また、布団で身体を温めるのは、血流の刺激になることもあるので、要注意。

口にハンカチをあてがうのも、窒息の原因になります。


声をかけることは、大切です。

呼びかけて、返事があるかどうか、確認しましょう。

もし、返事がなかったり、意識がなかったりしたら、つねって 「痛み刺激」に反応するかどうかを確認する。

体を揺するよりは、つねる方が安全です。
 



血圧が急上昇する時


ササミ
心筋梗塞と脳梗塞、ともに気をつけたいのが、「血圧の急上昇」



<血圧の分類>


 正常値:上が130未満。

 注意を要する正常高値:上が130以上~140未満。

 高血圧:上が140以上。


血圧の分類

 

冬場は急激な温度変化が多く、正常な人でも、血圧の急上昇が起こりやすい季節。

血圧が高めの人には、大きなリスクがあるといいます。

時には、命に関わることも。


では普段、どのような時に、血圧は急上昇するのでしょうか?


血圧が少し高めだという 59歳女性に、協力していただきました。

日頃から、減塩醤油を使うなどして、気をつけているとのこと。

24時間の血圧測定器で、実験だ。

協力しくださったのは、東京女子医科大学 東医療センター 内科の 渡辺尚彦 教授です。


ちなみに、平常時の血圧は、上が「137」で、下が「84」でした。


上の血圧が「180」を超えると、危険ゾーンになります。

実は、それが、3日間で 9回も起きていました。



<血圧が急上昇する瞬間>


(1) 暗い夜道を歩く


大通りから暗い道に入った時で、緊張しながら早足で歩いたとのこと。


(2) 外出の準備。

(3) トイレ。


慌ただしく外出の準備をしている時や、トイレに行った時にも、血圧の急上昇が見られました。


(4) くまモンのイベントで、興奮。

上が「180」で 下が「85」に。

大好きなゆるキャラに会えたので、大興奮したようです。


(5) 洗濯物の取り込み。

時間は、午後3時半。

血圧は、上が「225」で 下が「97」に。

最も上がった瞬間でした。

少しの間だからと、コートなど上着を着ることなく、外に出て取り込んだようです。


血圧の急上昇


渡辺先生の解説。

「暖かい部屋から、急に寒い部屋に行った時に、コートを着てないということがございますと、その時に、血圧が上がってしまいますので…」

「寒暖の差が激しいところに行く時は、気を付けなくてはいけません」



<注意点>

入浴時だけでなく、洗濯やゴミ捨て、新聞を取りに行くなどの際にも、防寒着を着ること。

 



血圧マッサージ


ササミ
最後は、血圧の急上昇を抑える、自宅で簡単にできる簡単マッサージを紹介します。



<鎖骨上窩のリンパマッサージ>


鎖骨上窩(さこつじょうか)とは、鎖骨の上のくぼみのこと。


(1) 鎖骨上窩を、2本の指で、少し痛くなるぐらいの強さでマッサージする。

(2) 1日、左右 10回ずつ。



鎖骨上窩のリンパマッサージ


鎖骨上窩にはリンパがあるため、マッサージをすることで、全身のリンパ流が改善。

すると、血管の周囲の老廃物が取り除かれ、血管にかかる圧力が減少するんです。

その結果、血管の柔軟性が改善され、血圧の急上昇が和らぐ効果が期待できるのだ。


このマッサージは、お風呂上りが効果的なのだとか。

何より、継続することが大切です。


血圧の急上昇に気をつけながら、健康を維持しましょう。




血液循環の専門医が見つけた 押すだけで体じゅうの血がめぐる長生きスイッチ






 前編 → 【脳梗塞の予兆】 一過性脳虚血発作




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【脳梗塞の予兆】 一過性脳虚血発作/ゲンキの時間 命を守るドリル 前編


命を守るドリルの第2弾。

体験談から、クイズ形式で紹介します。


Q1:脳卒中の発生率が高い時間帯は?

Q2:脳梗塞の予兆は?


放置しては危険な、一過性脳虚血発作。

発症前に、日本語が話せなくなったり、性格が変わってしまうこともある。

予兆に気づいたら、放っておかずに、病院へ。



ドクネット:東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科 市原淳弘 教授。

ゲンキスチューデント:春香クリスティーン。

ゲンキリサーチャー:深沢邦之。



2018年1月21日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ 命を守るドリル ~ 脳梗塞・心筋梗塞編」からのメモ書き。

その前編です。




ゲンキの時間 命を守るドリル 脳梗塞編




脳梗塞の予兆


エノキ
さあ、今回のテーマは何でしょうか?

ササミ
「命を守るドリル」から、「脳梗塞」「心筋梗塞」について学んでいきます。




寒さの本格化と共に 増えてくるのが、脳梗塞や心筋梗塞などの血管系疾患。

その要因は、血圧の急上昇だといいます。


さて、どのような瞬間に、血圧は上がってしまうのでしょうか?



数か月前から表れることもある、脳梗塞の予兆。

体験者から、当時の様子を聞いてみることになりました。




[体験談(1)]


都内にお住いの、67歳男性 Aさん。

18年前、49歳の時に、脳梗塞を発症したといいます。

当時は、血圧も高く、暴飲暴食だったのだそう。

発症したのは、寒い時期、1月20日でした。



ここで問題です。


Q1)脳卒中の発症率が最も高い時間帯は、いつでしょう?

 A:早朝~昼 午前4時から正午まで。

 B:昼~夜 正午から夜の8時まで。

 C:夜~早朝 午後8時から午前4時まで。











答えは、「A:午前4時から正午まで」


Aさんが脳梗塞を発症したのも、明け方 午前5時頃でした。

目が覚めて トイレに行こうとすると、右半身に力が入らず、立ち上がれなかったそうです。

片方の手と足で立とうとしましたが、バランスを崩してしまう。

なので、布団の上で、グルグル回ってしまったといいます。

その様子を見て、横で寝ていた奥さんは驚きました。


奥さんに介護してもらって、なんとか洗面所へ。

トイレで倒れて、救急車で運ばれました。


Aさんは今思えば、発症する1か月前ほどから、ある予兆があったらしい。

車を運転中に、右手右足の感覚がなくなってきたということがあったのだ。

その時は、路肩に車を停めて休憩したら、平常に戻ったという。

そのため、一時的な麻痺症状だと思い、あまり気に留めませんでした。


しかし、それから1週間ぐらい後に、もう一度麻痺した。

前は10分くらいで回復したのですが、2回目は 15分くらいかかったのだという。

その次、3回目は、20分くらいかかりました。

そして、4回目か5回目くらいで、発病したのです。

病院に行こう行こうと思っていたらしいのですが、そのままにしてしまったとのこと。




脳梗塞の危険を知らせる、予兆。

それを見極めるポイントは、どういった点にあるのでしょうか?


高血圧による疾患に詳しい専門家に、教えていただきます。

東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科の 市原淳弘 教授です。


身体の半分が動かなくなるのは、脳梗塞の典型的な予兆だという。

「車の運転中に、そういった症状が出ていたということは、車の運転というのは過度な緊張状態にありますから、血圧が上昇しており、その時に、脳への血流が悪くなって、脳梗塞の予備段階の兆しが、起きてきたのではないかと思います」

「そのような状態を、一過性脳虚血発作と呼びますね」


一過性脳虚血発作とは、一時的に脳の血管が詰まってしまう状態のこと。

それには、主に2つのパターンがあるといいます。

1つは、心臓などで できた小さな血栓が 脳に流れ、一時的に血管を詰まらせてしまうもの。

もう1つは、悪玉コレステロールや高血圧などが原因で、脳の動脈硬化が起こり、血流が滞ってしまうもの。

いずれも、脳の機能に、一時的な障害を起こします。


Aさんの場合、左の脳の血管が詰まったため、右半身に異常が出たのだと考えられる。

ただし、血栓が溶け、血流が元に戻ると、症状はすぐに治まるため、多くの人が油断しがち。

そこが盲点に。


市原先生のお話。

「これを放っておきますと、15%から20%の患者さんが、脳梗塞、つまり、元に戻らない状態になっていくと言われています」


一過性脳虚血発作、この予兆を放置しておくと、15~20%の人が 脳梗塞になるとのデータがあるのです。



では、予兆の症状が出て、すぐに病院に行けば、脳梗塞は防げるのでしょうか?


市原先生の解説。

「はい、防げます」

「ですので、予兆の段階で、きっちりと診断をして治療をしておくということが、大切なんです」



<注意点>

一時的に片方の手足が痺れたり、麻痺するのは、脳梗塞の典型的な予兆。

肩や腰のコリと感じることもある。





脳梗塞の予兆には、さらに見落としがちなケースもあるという。



[体験談(2)]


56歳の男性、Bさん。

脳梗塞を発症したのは、8年前、48歳の時だという。

思いもよらぬ予兆を体験しました。


Bさんの場合、お医者さんから、元の身体の機能に戻る可能性は 0% だと言われた。


九州大学の最新の研究結果では、脳卒中発症後 後遺症が全くなく回復する人は 約27%


しかし、Bさんは人一倍リハビリに取り組み、奇跡的に後遺症を克服。

今では、大学の講師を務めるまでに回復しました。


そんなBさんには、脳梗塞になる3年前から、ある予兆があったらしい。

起こったのは、海外(インドネシア)に赴任していた時のこと。




ここで問題です。


Q2)Bさんも体験した脳梗塞の予兆は、次のうち どれでしょう?

 A:下痢と便秘を繰り返す。

 B:日本語だけ話せなくなる。

 C:幻覚や幻聴がでる。











答えは、「B:日本語だけ話せなくなる」


Bさんは外国語がいくつか話せるのですが、不思議なことに、日本語だけ話せなくなったんです。

そういうことが、時間をおいて、3回ぐらいあったのだそう。

この症状は、3日から1週間ほどで改善しました。

しかし、脳梗塞 発症前の3年間で、合計3回 経験したそうです。



市原先生の解説。

「日本語をつかさどる言語中枢の部分が、一過性脳虚血発作を起こしてしまい、そのような症状が出たんだろうと思われます」


日本語だけ話せなくなる。

これは、母国語と後から学んだ言語をつかさどる中枢が異なるために、起こる症状。


「人によってはですね、例えば、パピプペポだけ言えないとか、ラリルレロだけ言えないとか、そういう予兆が起きることもありますので」



<注意点>

脳梗塞の予兆には、様々な言語障害がある。






脳梗塞には、さらに見逃しがちな予兆があるのだという。



[体験談(3)]


70歳男性、Cさん。

脳梗塞を発症したのは10年前、60歳の時です。


娘さんが、当時の話を聞かせてくれました。

現在、お父さんには、後遺症があるとのこと。

片目が見えない状態で、右足が動かないらしい。


お父さんには、脳梗塞になる約3か月前から、ある変化が。

でも、当時、家族は、それが予兆だとは思いもしませんでした。




ここで問題です。


Q3)脳梗塞の意外な予兆は、次のうち どれでしょう?

 A:アルコールの量が増える。

 B:性格が変わる。

 C:白髪が増える。











答えは、「B:性格が変わる」


娘さんによると、2~3か月前から急に、ガラリと性格が変わったのだそう。

もともとは頑固で、歩く活火山のようでした。

それが急に、いろんな人にニコニコし始めた。



市原先生の解説。

「大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)という場所があるんですが、そこが人の性格を決めている場所なんですね」

「そこの部分が一過性の脳虚血発作に陥れば、当然、性格が変わる。十分、考えられる予兆だと思います」





<脳梗塞の予兆 まとめ>

 ・半身の痺れや麻痺。

 ・性格の変化。

 ・様々な言語障害。

 ・あくびを連発。

 ・片方だけの強いコリ等。



脳梗塞の予兆は、多岐にわたります。

不安がある場合は、病院へ。




脳梗塞・心筋梗塞は予知できる






後編は、心筋梗塞の予兆について。

また、血圧の急上昇を和らげる簡単なマッサージも紹介!




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【血圧サージ 対策編】 タオルグリップ法/NHKスペシャル


「交感神経が過敏になる要因」と「引き金」が重なって、血圧が急上昇。

これを避けることが、カギになる。


<対策(1)> 測る → 意識するようになる → 引き金や要因の解消につながる。(南三陸町の取り組み)

<対策(2)> 握る → カナダのハンドグリップ法 → 日本用のタオルグリップ法。



解説:

 自治医科大学 苅尾七臣 教授

 久留米大学 甲斐久史 教授

 京都府立医科大学 牛込恵美 講師

 南三陸病院 西澤匡史 副院長



2017年10月29日放送の「NHKスペシャル」より、「“血圧サージ”が危ない ~ 命を縮める血圧の高波 ~」からのメモ書き。

その後編です。




血圧サージ タオルグリップ法




交感神経との関係


ササミ
血圧サージの怖さは、分かりました。

では、対策は、どうしたらよいのでしょう?



まず大事なのは、なぜ血圧サージが起きるのか?

それを知ることだという。



異常な血圧の変動、それが「血圧サージ」。

カギを握るのは、身体の活動を高める、「交感神経」です。

手や足にある「末梢血管」

その周りを取り囲むようにあるのが、交感神経なんですね。


交感神経が興奮すると、「ノルアドレナリン」という物質が出されます。

すると、末梢血管が収縮し、血圧が上昇。

これによって、身体の活動性が上がるのです。


例えば、朝起きた時。

活動に備え、交感神経が働き、血圧が上がります。

一方、夜になると、眠りに備えて 交感神経は働きを鎮め、血圧は下がる。


健康な人の血圧



ところが、血圧サージの可能性がある人では、以下のようなことが起きているかもしれません。


朝起きた時、交感神経が働き過ぎて、血圧が急上昇。

夜に、交感神経の働きが収まらずに、かえって血圧が上昇。

こうして、血圧サージが起こる危険性があるのだ。


血圧サージの人の場合




<交感神経は、なぜ、敏感になるの?>


甲斐先生の解説。

「実は、いくつかの要因が知られています」


<交感神経が過敏になる要因>

 ・加齢。

 ・肥満。

 ・塩分。

 ・飲酒。

 ・喫煙。

 ・ストレスなど。



「実は先ほど(前編)のチェックは、こういった点を見てるんですね」




苅尾先生のお話。

「こういった交感神経が高進する(高ぶる)ような要因があると、すると体質が変わるわけですね」

「血圧がちょっとしたことで、上がりやすい体質っていうのになるんです」

「そういう体質のところにですね、誘因となるようなトリガー、すなわち引き金が引かれて、初めて血圧が、どわ~っと、上がってしまうんですね」

「両方必要なんです」


加齢や生活習慣などの「要因」があると、交感神経がいわば、過敏な状態に。

そこに「引き金」が加わると、血圧サージになってしまうんです。



<引き金の例>

 ・力仕事。

 ・会議。

 ・医師の診察。

 ・怒り。


 ・コーヒー(カフェイン 300mg)。

 ・月曜日。

 ・飛び起きる。

 ・冷たい床。



 ・トイレ(大)。

 ・ダッシュ、筋トレ。

 ・くしゃみ、せき。

 ・気温が低い。


 ・冷水で洗顔。

 ・タバコを吸う。

 ・睡眠時無呼吸症候群。

 ・降圧剤の切れ目。






<降圧剤の切れ目>


牛込先生の解説。

「(例えば)朝に飲んだお薬の効き目が、次の日の朝まで効かなくって、翌日の朝、(血圧が)ぐ~っと上がってしまうことがあったり」

「もしくは、お薬の飲み忘れ等もあると、そういう場合は、お薬の効果が切れてきますと、そこから、ぐっと上がることがあるので、気をつけないといけないと思います」
 



対策(1) はかる


ササミ
対策としては、要因を解消し、引き金を避けることになりそう。

では、具体的に、どのようにすれば、よいのでしょう?



対策は、2つあるといいます。



まずは、1つ目から。


南三陸病院 副院長の 西澤匡史 先生。

西澤先生は、東日本大震災で被害を受けた南三陸町で、血圧サージを予防する取り組みを進めています。

町の住民300人に血圧計を配り、毎日、測定してもらっているのだとか。



<血圧サージ対策(1)>

 はかる(測る)。




西澤先生が取り組みを始めたきっかけは、6年前。

災害の後には、脳卒中や心臓病の患者が増えることが、知られていました。

その背景に、「ストレスによる血圧サージの増加」があることを、西澤先生は疑ったのです。


調べてみると、大勢の人に、血圧サージが見つかりました。


ところがその後、不思議なことが起こったのだそうな。

測り続けていくと、血圧サージを起こす人が、減っていったのです。


その結果は、南三陸の救急車の出動記録にも、現れています。

取り組みの前、脳卒中や心臓病での出動は、48回でした。

それが 2014年には、23回に。


測るだけで下がる?


半分以下にまで、減ったのだ。



なぜ、測ることで、血圧サージが減ったのでしょうか?




[体験談]


この取り組みに参加した、男性。

毎日血圧を測ってみると、朝に度々、血圧サージが起きていることに、気づきました。

時には、180を超えることもあったという。


さらに、何をすると起きやすいのかも、分かりました。


仕事をすると、血圧が上がる。

以前は、朝起きてすぐに、農作業をしていたそうです。


寝起きは、活動に備えて、交感神経が敏感な状態になっています。

そんな時にしていた力仕事が引き金になり、交感神経が過剰に興奮。

血圧サージを引き起こしていたと、考えられます。


そこでこの男性は、朝起きたら、朝食を摂り、ゆっくりしてから、畑に出るようになりました。

こうして「引き金」を、解消したんですね。


さらに、タバコを控え、味の濃い食事を避けるなど、「要因」の解消にも努めるようになりました。


以前は「180」を超えることもあった上の血圧は、「100前後」に安定したといいます。

測ることで自分の血圧を意識するようになり、血圧サージの改善につながったんですね。



西澤先生のお話。

「朝晩、血圧を測定することで、どのようなことをすると血圧が上がって、どのようなことをすると血圧が下がるかということを、知ることができるんですね」

「そうすると、自然に、血圧が上がるような行為をですね、避けるようになります」

「こうして、血圧サージを防ぐことができるようになるんですね」



苅尾先生のお話。

「測らないと分からないんですね、血圧は」

「症状がなかなか出ることは、少ないんでね」

「予防においても、治療においても、測ると」

「その血圧をガイドにしながら、生活を組み立てていくと」

「生活習慣を改善していくということが、大事になってきます」


「この11月、12月、1月、2月ぐらいまでが、循環器の疾患って、増えていくんですね」

「血圧も上がっていくんです。変動しやすくなりますから」

「この番組を契機として、朝を測っていただいて、リスクを知って、脳卒中や心不全というものが減らせたらなと、思いますね」
 



対策(2) にぎる


ササミ
さあ、対策の2つ目は、何なのでしょう?


キーワードは、「にぎる」。

世界最先端の対策らしいのですが、どういうこと?



カナダはトロント。

高血圧や心臓病など、病気を抱える人専用の施設があります。


そこに、何かの器具を握っている人がいるぞ。

インストラクターに指示されて、握る。


名前は、「ハンドグリップ法」

器具を、全力の30%で、2分間 握るだけです。


カナダのハンドグリップ法



やってみた男性のお話。

「ただ握るだけで血圧が下がるなんて、信じられないよ」


でも、スタッフの女性は言います。

「場所を取らず、どこでもできるし、お金もかかりません」

「普段の生活に取り入れるには、とてもよい方法です」



ハンドグリップ法を2か月半続けた結果があります。

血圧サージの頻度が、半分以下にまで下がってますね。


ハンドグリップの効果




<メカニズム>


物を握ると、腕の血圧が、一時的に高くなります。

その情報は、神経を通じて、脳に届けられる。

すると脳は、血圧が上がり過ぎていると判断し、交感神経の活動を抑えるんです。

これを繰り返すことで、交感神経の異常な興奮が抑えられ、血圧サージが減ったと、考えられる。


ゲルフ大学の フィリップ・ミラー博士。

「ハンドグリップ法は、脳に働きかけることで、血圧を左右する交感神経のバランスを、整えることができるのです」


ハンドグリップ法のポイントは、全力の30%で握ること。

カナダでは専用の器具を使っているのですが、日本では発売されていないそうです。


でも、でも、ご安心を。

実は、日本の医療機関で、身近なものを使った方法が、指導されてるんですよ。


東京都は港区にある、日野原記念クリニック。

ここでは、タオルを使っているのだ。

名付けて、「タオルグリップ法」


この方法を編み出した、日野原記念クリニック 所長 久代登志男さんのお話。

「タオルを先ほどのような方法で、少し強めに握ると、だいたい最大握力の 2~3割になるということが、確認できました」


タオルグリップ法





実験で 血圧サージありとされた人たちに、このタオルグリップ法を試してもらうことになりました。


ある女性は、夕食の下ごしらえの合間に、タオルをギュっ。

結婚を控えたある男性は、仕事をしながら、タオルをグリップ。

別の男性は、マイク代わりに、タオルを握る。


そして、1か月後、こんな結果になりました。


改善実験に参加してくれたのは、12名。

開始前の1週間と、開始してから4週目の1週間を、比較します。

その結果 ――


 12人中、10人が、改善しました!


感想を聞くと、ただタオルを握るだけなので、負担はないのだそう。




<タオルグリップ法>


使うのは、一般的な、細長いフェイスタオル。

これを縦に1回、横に2回、折って、丸めて、握ります。

ポイントは、親指と他の指が、くっつかないこと。

(もし、くっつく場合は、細すぎるので、もう一度 折りたたむなどして、太さを調整してください)

これで無理なく2分間 握っていられれば、だいたい全力の30%の力だそうです。


タオルを、親指と他の指がつかない太さにする。

これを、2分間握る。

左右2回ずつ、計4回。

1日おきに、4週間。



タオルグリップ法



甲斐先生のお話。

「これは本当に良い方法だと思うんですけど、あくまでもこれは治療じゃなくて、体質を改善するトレーニングなんですね」

「それをきちんと、理解していただきたいことと」

「お薬を飲んでらっしゃる方なら、このトレーニングをやっているからといって、お薬をご自分でやめるのは避けていただきたい」



お医者さんの治療が、まず第一。

それを忘れずに。






<運動すると血圧が上がる。これはサージだから、運動するなってこと?>


甲斐先生の解説。

「運動の種類によって、血圧に与える影響は、大きく違うんですね」

「例えば、ウォーキングやジョギングといった有酸素運動では、そんなに血圧は上がりません」

「むしろ、適度な血圧の上昇は、血圧サージを抑える物質を作ってくれるので、むしろ、良い影響が出るんですね」

「ですから、運動習慣のない方が、突然、激しい運動をやったりとかすると血圧サージが起きますけれど、日頃から余裕がある、ニコニコペースの有酸素運動に取り組んでいただければ、いいと思います」




<これから冬。うち寒いんですけど、気をつけることは?>


西澤先生の解説。

「気温の大きな変化も、引き金になるんですね」

「例えば、朝、ベッドから起きる前にですね、室温を高めたり」

「あるいはですね、冷たい床に、素足で触れないようにする。そのために、スリッパを履いたりとか、靴下を履いたりすることも、対策になるんですね」




<朝のシャワーは? 冬でも寒いと感じながら、浴びています>


牛込先生の解説。

「やはり、寒いというのが、血管収縮して血圧を上げますので、寒いという状況はよくないです」

「ですので、着替える場所、もしくは浴室、そういったところは暖かくして、対応されたらいかがかなと思います」





まずは、朝の血圧をチェックしてみては?

気になったら、専門医を受診。

改善トレーニングとして、タオルグリップ法を。





高血圧がスーッと落ち着くタオルグリップ法



血圧・血糖・コレステロールを下げる!  野菜のパワーまるごと健康レシピ (別冊NHKきょうの健康)






[関係する記事]

前編 → 【血圧サージ 前編】 危険度チェック

 → 【高血圧サージ】 ベルト スリッパ 深呼吸で予防




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【高血圧サージ】 ベルト スリッパ 深呼吸で予防/ガッテン


正常なはずの血圧が、急上昇するケースがある!

どんな場面で、上がるのだろうか?

実験で分かった、9場面。

1つ1つは小さくても、侮ることなかれ、集まれば大きな波になります。


要注意なのが、朝起きた時。

起床して2時間は、変動しやすい。

深酒、ストレス、タバコなども、要因となる。



<対策>

 ・ベルトをゆるめる。

 ・スリッパを履く。

 ・深呼吸。



解説:自治医科大学 医学部 苅尾七臣 教授。



2017年10月4日放送の「ガッテン」より、「血圧急上昇の正体! “血圧サージ”にご用心!」からのメモ書きです。




ためしてガッテン 血圧サージの対策




血圧の急上昇


エノキ
さあ、今回のテーマは何でしょうか?

ササミ
「血圧」です。

普段、測定している値は、正常範囲内。

でも、あるきっかけで、急上昇するケースがあるんです。

これを、「血圧サージ」という。





血圧は、正常に保つことが、何よりも大事。

高いと、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす原因になってしまいます。

なので、食事の塩分を控えたり、時には薬を使ったり。

お医者さんの指導に従っている人も、多いのでは?


ところが、正常なはずの血圧が、ビックリするほど急上昇するケースが。

しかも、ほんの些細(ささい)なきっかけで、誰にでも起こり得ることが、分かってきたのだという。

なんと、若い人だと、30代から。




正常な血圧は、上が140未満、かつ、下が90未満。

I度(軽症)高血圧は、上が140~159、下が90~99。

II度(中等症)高血圧は、上が160~179、下が100~109。

III度(重症)高血圧は、上が180以上、下が110以上。



血圧レベルの分類



でも、こんな不思議な体験をした人がいるんです。



[体験談]


宮城県は南三陸町にお住いの男性、 Aさん75歳。

普段の血圧は、上が「121」で、下が「66」。

正常範囲内です。

減塩に取り組んでいるし、主治医もいる。


でも、4年前、突然、脳梗塞に襲われてしまいました。

普段と変わらない、ある朝のこと。

ゴミ出しに行って、朝ご飯を食べようとしたのですが、箸(はし)や茶碗を持てなくなった。

その時は、もうこれで終わりかな~と、思ったといいます。


Aさんは、すぐに緊急入院。

軽い後遺症が残ったものの、命は取り留めました。


しかし、Aさんは、今も疑問に思うことがあるのだという。

血圧はずっと正常だったのに、なぜ?


Aさんは10年前から、毎日 血圧を測り続けるほど、血圧には気を遣ってきました。

主治医の勧めで、血圧を下げる薬(降圧剤)も欠かさなかった。

減塩にも、熱心に取り組んできました。


なのになぜ、脳梗塞が起こったのだろう?





実は、その謎を解く大きなカギが、残されていたんです。


Aさんの主治医で、血圧や循環器の専門医。

南三陸病院の 西澤匡史(にしざわ まさふみ)先生が、教えてくれましたよ。


なんと、Aさんが脳梗塞を発症する前の「24時間 血圧を測定した記録」が、残っていたのだ。


「24時間血圧」とは、特別な血圧計で知ることができる、1日の血圧の変化の記録のこと。

倒れる直前、Aさんは偶然にも、その記録を取っていたのです。


残されていたデータは、驚くべきものだったという。


血圧は、昼も夜も、140mmHg 未満。異常はありません。

異変が起きたのは、翌朝、午前4時半ごろでした。

短い間隔で急激に変化し、一気に上昇しています。

160、170、ついには、180mmHg まで上がったのでした。

血圧が高い危険な状態が、起床後、2時間にわたって続いていたんですね。


Aさんの24時間血圧


西澤先生のお話。

「この血圧の急激な上昇が、Aさんの脳梗塞の発症の、一つの原因になったのではないかと、考えております」



普段正常だったのが、急上昇。

これは、どういうことなんでしょう?




血圧が上がる瞬間


ササミ
ガッテンといえば、実験ですよね。


50代から60代の男女6名のみなさんに、協力していただきました。

全員、健康診断での血圧は、140mmHg 未満で、正常です。

24時間血圧計を装着してもらい、30分ごとに血圧を自動測定。

普段の生活の中で、血圧が急上昇する瞬間はあるのか、記録してみようというわけ。

実験期間は、10日間です。


6人×10日で、のべ60日分の血圧変化のデータが集まりました。

そして、これを詳しく分析してみたところ、本人たちもビックリするような結果が、出ていたのだ。


名付けて、「血圧が上がる瞬間が、これだ!」。



<血圧が上がる瞬間 9場面>


 ・通勤(電車が遅れて、ちょっと小走りになった時)。

 ・月曜日。

 ・階段(大急ぎで上った時)。

 ・寒さ。

 ・緊張(通院時)。

 ・トレイ(息んだ時)。

 ・コーヒー(カフェイン)。

 ・深酒。

 ・タバコ(ニコチン)。



では、それぞれの場面で、どのくらい上がるのでしょう?


あくまで今回の実験に限った値ですが、見ていきましょう。


 コーヒー:8mmHg

 通勤:9mmHg

 寒さ:9mmHg

 トイレ:12mmHg

 月曜日:19mmHg

 階段:19mmHg

 緊張:20mmHg

 深酒:20mmHg

 タバコ:21mmHg


タバコは、ニコチンが血管を収縮させて、血圧を上げる。

お酒は、いったん血圧を下げるんですが、明け方、血圧が上がるそうです。

トイレで息む時も、上がる。お通じが悪いほど血圧が上がるという研究も、あるそうな。


(あくまで、今回の実験で得たデータです)



さて、冒頭で紹介した Aさんですが、なぜ、血圧が急上昇したのでしょうか?


その前に、今回のテーマが、発表されました。

「サージ」



血圧の専門家に教えてもらいましょう。

自治医科大学 医学部の 苅尾七臣 教授です。

「血圧のスイングするような上昇、これをサージって言ってるんですね」


「サージ(Surge)」とは、英語で「波」(うねり、波動、高まり)という意味。

先ほどの血圧上昇の一つ一つが、小さな血圧の波に例えられます。

私たちは常に、血圧の変化の、波の中にいるってわけ。


そして、血圧の波が突然、巨大化。

激しい高血圧の波となって、押し寄せることがあるのだという。


前述のとおり、私たちの血圧は、常に変化しています。

ある程度の変化であれば、短時間で元に戻ります。

ところが、高い圧力の巨大な波が襲い掛かると、血圧が極めて高い状態が、長時間続いてしまうのです。


血圧のサージの影響が頭にいってしまうと、脳卒中の引き金になる。


苅尾先生は言いました。

「サージあるところに、リスクあり」

「循環器疾患のリスクあり」






サージのような状態になる人は何が怖いかという、データがあるそうな。


苅尾先生たち専門家の方々が、今、全国各地で、様々な調査を行っておられます。

血圧と脳卒中の関係を調べる、大規模調査。


 兵庫県などでは、519人を調査。

 栃木県などでは、7275人を調査。

 宮城県などでは、1430人を調査。


全国規模で、2万人を調査したといいます。


その結果、分かってきたことがあるんですね。

サージが起きる人と起きない人を比べると、脳卒中の発生率が、2.5倍も違ったんです。


さらに、その境目も判明した。

55mmHgを超える急上昇は、とても危険。


危険なサージ


「睡眠時の最低値を含む 1時間の収縮期血圧と、起床後2時間の収縮期血圧の平均との差」

これが 55mmHg 以上高くなっていると、危険だというわけ。


先ほどの、<血圧が上がる瞬間 9場面>を思い出してください。

例えば、深酒+タバコ+緊張=20+21+20=61mmHg 。

この状態が長く続くと、危険なサージに。



Aさんの場合、このように推測されます。


 ゴミ出し+睡眠不足+深酒+起床=

 20+15+20+20=75mmHg



ポイントとなるのは、「起床」

実は、私たちは起きるだけで、血圧が20ほど上がるらしいのです。


Aさんは、起床に、深酒と寝不足が重なってしまった。

さらに、ゴミ出しに行ったのですが、集積場がちょっと坂道を上った場所にあったんですね。

これらが重なって、直後に、脳卒中を起こしてしまったんです。


一つ一つは小さくても、それが重なると、大きな影響が出てしまうのだ。




苅尾七臣 先生の解説


ササミ
ここでスタジオに、長年 血圧サージの研究に尽力なさっている専門家が登場。

自治医科大学 医学部の 苅尾七臣 教授です。

日本を代表する血圧の専門医にして、現在、サージ研究のための全国ネットワークを推進している、第一人者なんですよ。


「モーニングサージ」という言葉があって、特に朝は注意が必要。


先生が臨床で診ていて、やはり、いくつかの組み合わせで起こっているのだとか。

サージのリスクは、1個だけではなくて、積み上がって、戻らない状況になった時、引き金になる。


苅尾先生は言いました。

「朝はね、これがやっぱり、1つ、キーワードになるんですね」

「というのは、同じだけ血圧の運動しても、上がりやすさもですね、朝は30まで上がるとかですね」

「朝は、血圧を抑制する力が、一番弱い時間帯なんですね」

「交感神経っていうのが、緊張していますから」


これからの季節、寒さによる影響も。

また、急に寒くなった日とか、日によっても違います。

例えば、冬場の寒いトイレで、便秘の人が、「う~ん」と息む。

その後、苦しくなって、心不全で入院した人が、ひと冬で3人も。


寒い時に、外へ新聞を取りに行って、そのままタバコを吸う。

これも危険。


また、怒っている最中に、脳卒中や心筋梗塞を起こす人も、実際にいるのだとか。




血圧サージを避ける方法は?


「やはり、リスクの重なりを減らすことですね」と、苅尾先生。

つまり、「サージのピークを下げる」


大きいサージのピークは、個々のサージの積み上げなんですね。

個々のサージを少し減らすというのも大事なのですが、重ならないようにすることも大事。

両面からのアプローチが、必要になるのだ。



起き抜けの影響を脱するのは、起きてから2時間ぐらいだという。

起床してから 2時間以内は、変動しやすい。




年齢と血圧変動の関係は?


年齢を重ねると、血圧変動の幅が、だんだん大きくなるのだそう。

先生によると、30歳を越えたら、血圧を測っておくのが大事とのこと。


あと、肥満の人は、血圧が上がりやすい。


また、糖尿病を持っている人も、血管が硬い状況なので、上がりやすいとのこと。

血管の状態が、やっぱり大事。

同じ血圧が変動していても、やわらかい血管だと、血管がそのエネルギーを吸収してくれるのだそうな。


「血管をやわらかくして、血圧サージのリスクを回避」


血管をやわらかくする方法は、やはり、運動。

危険なサージを防ぐためには、有酸素運動が効果的です。


運動すると、血流が速くなり、血管の細胞を刺激。

一酸化窒素「NO」という物質が放出されて、血管がやわらかくなるのだ。




深酒の影響


ササミ
サージの原因の中で、特に注意したいのが、「深酒」


64歳男性、Bさんのケース。

午後7時、缶ビールを2本飲みました。

Bさんは、大のお酒好きなのだ。

この日はさらに、ウイスキーをボトル1/3 飲みました。


そのまま、9時に就寝。

でも、血圧変動を見ると、飲み始めてから数時間、血圧は意外にも、少し下がっています。

お酒は血管を広げるため、一時的に、血圧を下げてくれるんですね。


ところがやがて、血圧が何度も急上昇。

この異常な動きの原因は、何なのでしょうか?


1つは、「睡眠時無呼吸」

大量のお酒を飲むと、舌を支える筋肉が緩んで、気道が狭くなってしまうのだ。

そのため、呼吸が何度も止まって、その度に、血圧が跳ね上がるんです。


それだけではありません。

Bさんは、夜中なのに、目を覚ましてしまいました。

もう1つは、「眠りが浅くなること」

アルコールの影響で、神経が興奮状態になるんですね。


午前5時。

本来、血圧が低くなるはずの睡眠中も、変動が続いたまま、朝を迎えてしまいました。

その結果、血圧は「182」に。


「ビールなら大瓶2本半、または、日本酒2合以上は、注意!」

睡眠の質を悪化させ、危険なサージの大きな要因となります。

飲み過ぎには、ご注意を!





ササミ
様々な原因が重なって起こる、血圧サージ。

血圧上昇のタイミングをズラして、予防しましょうね。

エノキ
ガッテン! ガッテン!




血圧サージの対策


ササミ
サージの積み重ねを防ぐには、小さな工夫が、とっても効果的なんです。


今回、ガッテンでは、日本高血圧学会のみなさんに、一斉メールでアンケート調査を実施。

血圧を下げる知恵を、たくさん、いただきました。



まずは、沖縄県から。

琉球大学 医学部付属病院。

又吉哲太郎 助教が、アンケートに答えてくれました。


血圧を下げるために効果的な方法は、これだ。

「ベルトをゆるめる」


お腹周りが太めの人は、特にご注意を。

太めの人は、ベルトがキツすぎて、大動脈を圧迫。

血圧が高くなっていることが、あるんです。



又吉先生の解説。

「一般に、ベルトの締め過ぎで、血圧が無駄に上がっている方が、多くいらっしゃいますので、みなさんも、ベルトのキツさなど、注意してみてはいかがでしょうか」





次に教えてくれるのは、この方。

慶應義塾大学の 伊香賀俊治 教授です。


寒さによる血圧サージを防ぐ方法だという。

先生は長年、家の断熱によって血圧を下げる研究を、してきました。


先生の研究から生まれた、サージ予防の画期的なアイテムが、こちら。

なんと、「スリッパを履く」だけ。


実は、足元は、身体の他の部分よりも、温度に反応しやすいんです。

なので、冬の朝、起きて床に足を触れた時が、血圧が上昇する危険な瞬間なのだそう。


番組の実験でも、こんな結果が。


スリッパを履くだけで


裸足の時は血圧が上がっていたのに、スリッパを履くだけで、抑えることができた。




最後は、ガッテンが独自に取材した、とっておきの方法です。

それは、ストレスによる血圧上昇を予防する、誰にでもできる裏ワザ。


横浜相鉄ビル内科医院。

循環器が専門の 森壽生(もり ひさお)先生が、教えてくれました。


その方法とは、「深呼吸」

森先生によれば、上の血圧が「20~25mmHg」ぐらいは下がるとのこと。

さらに、血圧が高ければ高い人ほど、よく下がるという。


実は、森先生、深呼吸の効果を調べるために、2万人以上の大調査を敢行しているのだ。

その結果、ほとんどの人に効果があったらしい。



<深呼吸のコツ>


30秒で、6回。

つまり、5秒で1回の深呼吸を、6回行う。




効果は一時的ですが、緊張した時やイライラした時は、深呼吸がおススメ。




血圧サージの見つけ方


ササミ
血圧サージは、普段の血圧測定では気づきにくいという特徴があります。

そこで、こんな方は血圧サージかもしれないという目安を、紹介しますね。



<血圧サージかも? こんな人は ご注意を>


必要なのは、血圧計です。


(1) 朝起きて、1時間以内の血圧を計測する。

(2) 上の血圧の5日間の平均が、135mmHg 以上。

なおかつ、低い日と高い日の差が、20mmHg 以上。

こういう人は、サージが起こっているかもしれません。



例えば、朝起きて 1時間以内の血圧が、「120」「140」「140」「150」「130」だとします。

5日間の平均は、「136」。

一番低い日と、一番高い日の差は、150-120=「30」

サージの疑いがあることに。


血圧サージチェック


血圧サージが積み重ならないよう、注意しましょうね。





NHKガッテン!  2017年 秋号



高血圧を自分で下げる5つの習慣 (健康ライブラリーイラスト版)



NHK きょうの健康 2017年 9月号 [雑誌] (NHKテキスト)


 



次回は、これ。

何度掃除しても出てくる、ホコリ。

いったい、どこから、やって来るんだ?

発生源に魔法のぞうきんを使えば、大きな効果が!

「なぜか出るホコリ! 原因はソコだった!?」。


来週はお休みなので、放送は10月18日水曜日になります。

11日は、「世界プリンセス物語 愛される理由とは」が放送される。




[関係する記事]

 → 「血圧変動タイプの脳卒中 測り方は立って座って」

 → 【血圧異常で脳梗塞?】 立って座って変動を測定

 → 「左右で測れ 見逃し高血圧と末梢動脈疾患」




tag : ためしてガッテン 高血圧 脳卒中




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【脳動脈瘤手術】 坂井伸幸/健康カプセル! ゲンキの時間(2/2)


スーパードクター二人目は、神戸市立医療センター中央市民病院 脳神経外科部長 脳卒中センター長の坂井伸幸 先生。

人呼んで、巨漢のゴッドハンド。

未破裂脳動脈瘤の治療で、7500人以上の命を救ってきた。

先生の考える、医者の在り方とは?



2017年2月19日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「密着名医!脳卒中&謎の病」からのメモ書きです。




ゲンキの時間 脳動脈瘤のスーパードクター 坂井伸幸




脳外科医 坂井伸幸 


ササミ
続いてのスーパードクターは、この方。

兵庫県は神戸市にある、神戸市立医療センター中央市民病院。

脳神経外科部長で 脳卒中センター長の、坂井伸幸 先生。


体重およそ 100kg という、巨漢です。

太い指で操るのは、およそ 1mm のカテーテル。

繊細な技術力が求められる 脳外科の権威なんです。


坂井先生が考える、医師の在り方とは?


先生は言います。

「僕らは、職人や」

「最新の技術、機器の上に成り立つ医療やから、あたかも すごいこと やってるみたいに見えるけど、ま、基本的にはさ、道具と経験を使いこなして、目的を達する」

「まあ、職人や」



そんな職人技が発揮されるのが、「未破裂脳動脈瘤の予防治療」


脳動脈瘤とは、血管の壁に強い圧力がかかり、膨れてできた、やわらかい瘤(こぶ)のようなもの。

一度破裂してしまうと、くも膜下出血を引き起こし、およそ半数の人は命を落とす危険性があるため、破裂する前に処置することが大切なんです。


脳は言うまでもなく、とてもデリケートな場所。

その治療には、細心の注意と、高い技術力が要求されるのだ。


先生は、この動脈瘤の破裂を防ぐ治療を、年間200例行い、これまで救った命は、7500人以上。

飛び抜けた治療件数にもかかわらず、驚異の成功率を誇っているのだとか。





[治療の現場]


61歳の女性、Bさん。

自覚症状は、まったくなかったという。


昨年の5月、5年ごとに受けていた脳ドックで、2つの動脈瘤が見つかりました。

検査入院の結果、その大きさが発覚。

旦那さんの強い勧めで、治療を決めました。


一般的に治療した方がよいとされている動脈瘤の大きさは、5mm 以上。

Bさんの場合、1つは 5.4mm ですが、もう1つは 2.8mm という小ささ。

小さい方は 一般的には治療しないでよいとされる大きさですが、2つが隣り合っているのが、悩ましいところです。


けた外れの経験を持つ坂井先生をも、悩ませる症例でした。




そして、手術の日を迎えた。


今回行うのは、「脳動脈瘤コイル塞栓術(そくせんじゅつ)」

太ももの付け根の大動脈から、脳までカテーテルを挿入。

丸くなるように形状記憶された プラチナ製のコイルを、動脈瘤の中に詰める方法です。

コイルが詰まった動脈瘤には、血液が流れ込まないため、破裂を防ぐことができるのです。

日本では、1997年3月から、保険適用になった。

血管内治療のため、X線で透視しながら、カテーテルを進めます。


まずは、全長およそ 150cm のカテーテルを、太ももの付け根から、動脈瘤の入り口まで進めていく。

ただ入れればいいというわけではなく、血流のわずかな抵抗を、指先で読み取り、血管のカーブに合わせて、微妙にスピードを調節していかねばならない。


坂井先生は、わずか1分で、動脈瘤の手前に到着させました。

これは、通常の倍以上の速さだという。


患者さんは、カテーテルが脳に入った状態で、先生と会話しています。

実は、局所麻酔なので、患者さんは起きたまま。

会話などで様子を見ながら、治療を進める。


患部に到達し、いよいよコイルを挿入します。

コイルを詰めすぎれば破裂し、隙間が残ると血流を止められない。

職人技がものを言うのだ。


コイルの放出を数回繰り返し、隙間なく詰めていく。

コイルを入れ始めてからおよそ20分で、大きい方の動脈瘤が終了しました。

続いて、小さい方に着手する。


小さい方が難しいはずですが、さずか10分で終了。


脳動脈瘤コイル塞栓術


治療は無事、終わりました。

通常3時間以上かかるという治療を、約60分という驚異的なスピードで完了。

治療時間を短くすることで、ストレスや薬の量を減らし、患者の負担を軽くできます。




坂井先生は言う。

「一番大事なことは、治療の目的を見失わないこと」

「予防治療だから、完全を目指して 危険なことをやってはいけません」



患者さんの不安を、全力で取り去る。

坂井先生は、これからの患者の人生をも考慮して、治療にあたっているんです。



「医者は、ひと言で患者さんを、ホントに毎日、暗くしてしまうことができる職業なので、『大丈夫だと思う』という ひと言をいう」

「大丈夫じゃなかった時の医者にとってのリスク。だから、予防線を、医者が張りすぎない」

「自分の身を守るために、患者さんを不愉快な思いにさせるくらいだったら、自分の身がちょっと危うくても、科学的な根拠とか、医者の勘で、これは大丈夫やと思ったら、あえて、あんまり予防線を張らない」

「滅多に起こりそうもないような危険を、誇大に説明しない」






今回密着した、二人のスーパードクター。

その素晴らしい技術の裏には、たゆまぬ努力と、燃えるような情熱が秘められていました。





脳動脈瘤がみつかったら (健康ライブラリーイラスト版)






前半の記事 → 【総合診療科】 スーパードクター 生坂政臣





[関係する記事]

 → 「総合診療医ドクターGスペシャル」

 → 【動脈硬化】 簡単チェック法 アキレス腱&食後の眠気




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【血管若返り】 NOを増やす運動と食事/ゲンキの時間


今回のテーマは、「血管」について。


<簡単に血管年齢を知る方法>

前屈するだけで、おおよそが分かる。


<老ける原因>

 ・運動不足。
 ・食生活の乱れ。
 ・ストレス。
 ・睡眠不足。


<若返らせる方法>

キーワードは、「NO(一酸化窒素)」。


[運動]

 ・かかとの上げ下げ。
 ・いばったポーズ。
 ・Oh! No! のポーズ。


[食事]

 ・野菜を先に食べる。
 ・ところてんと、タマネギの効果。



ドクネット:東京医科大学病院 高沢謙二 健診予防医学センター長。

ゲンキリサーチャー:深沢邦之。



2016年9月4日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ 血管老化は万病のもと! ~ 血管年齢若返り大作戦」「血管若返り物質“NO”の秘密」からのメモ書きです。




ゲンキの時間 血管若返りのカギはNO




血管年齢


ササミ
いきなりですが、この画像、何だか分かりますか?


血管の断面


実はこれ、血管の断面の画像なんです。

ずいぶん、詰まってますね~。

黄色っぽいのは、「プラーク」と呼ばれる血管内に溜まった脂肪。


プラークは、血液の流れを妨げます。

つまり、血管を詰まらせる。

放っておくと、脳梗塞や心筋梗塞など、取り返しのつかない病気を引き起こす可能性も。


それを防ぐには、血管を若返らせる必要がある。


でも、どうしたら、いいのだろう?


というわけで、今回は、「血管年齢、若返り大作戦」

そのカギは、「NO」だという。

それを増やす方法を、学んでいきましょう。



まずは、ゲンキリサーチャーの深沢さんが、血管年齢が若いというお嬢さん方を訪問。

向かったのは、千葉県は南房総市だ。

白浜地区というところ。

目の前には、海が広がっています。


訪ねたのは、海女(あま)さんたち。

ベテランの方が多いようで、リーダーさんの年齢は、81歳。

貫禄があります。もちろん、現役ですよ。

でも、血管推定年齢はというと、29歳!

(測定した機器は、「加速度脈波 SDP-100」)


他のみなさんも、実年齢より血管年齢が若い人が続出。

平均すると、血管年齢は 10歳も若かったのだ。

驚きです。



そんな海女さんたちの血管年齢に注目し、調査を進めてきたのが、茨城県つくば市にある、産業技術総合研究所。

担当したという、人間情報研究部門の 菅原順 主任に、お話を伺いました。

「個人差は非常に大きかったんですが、中には、実年齢が65歳前後で、19歳という血管年齢という結果を出した方も、いらっしゃいました」


これは、すごいですね。




血管年齢について詳しく知るため、その分野の権威をを訪問。

東京医科大学病院 健診予防医学センター長の、高沢謙二 先生です。


血管はやはり、やわらかい方がいいようです。

硬いと、血圧が上がったり、破れやすくなる。


高沢先生は、血管の硬さの目安となるサンプルを、見せてくれました。

指でつまむと、ハッキリ分かります。

硬さが、全然違う。


血管の硬さサンプル


やわらかく柔軟性のある血管は、曲げたりしても、壊れません。

しかし、硬い血管だと、力に弱い。

血管が傷つき、外側に血液が漏れてしまうと、脳出血になる可能性が。

内側が傷つき、血小板が集まれば、脳梗塞や心筋梗塞になる可能性も。


「血管が硬い」=「老いている」ということなんです。


血管の内側には、知覚神経がありません。

なので、プラークができたり、血管が老けても、自覚症状は出ないんです。

ここが、厄介なところ。



では、自分で血管年齢を知る方法は、ないのでしょうか?


高沢先生が、いい方法を教えてくれましたよ。

なんと、「前屈するだけで分かる」のだという。

身体が硬い人ほど、血管年齢が高い


血管年齢を知る方法


理由を、高沢先生が説明してくれました。


身体が硬い人は、普段から、あまり身体を動かしていないことが多い。

すると、血流が滞って、血管が硬くなりがちなのです。



<血管年齢が老ける原因>

 ・運動不足。

 ・食生活の乱れ。

 ・ストレス。

 ・睡眠不足。



ストレスも、大きな原因の一つ。

ストレスで血管が縮む → 血圧が上がる → 内皮に傷がつく → 修復しようとして硬くなる。

これを繰り返すと、コレステロール値が高くなくても、血管が老化してしまうそうです。




ドクネット


引き続き、東京医科大学病院の 高沢謙二 先生に、教えていただきます。


なかなか避けることが難しいストレスですが、どう対処すればいいのでしょう?


先生の答えは、こう。

「大事なことは、ストレスを引っ張りすぎないこと」

「ストレスを受けた時は、早めに寝る」

「寝ると、副交感神経の働きで、血管が開きますから、リラックスできます」

「それから、大いに笑うといいんですね」

「笑うと、アセチルコリンが出て、血管を開いてくれます」



<ストレスの対処法>

 ・早めに寝る。

 ・大いに笑う。







実は、MCのお三人さんは、2年前に、血管年齢を測定しています。

さて、それが今、どうなっているか、再測定の機会が。


<血管年齢:2年前 → 今>


 渡辺満里奈さん:52歳 → 48歳。

 英玲奈さん:20歳以下 → 37歳。

 三宅裕司さん:68歳 → 51歳。


満里奈さんと英玲奈さんですが、実年齢より プラス5歳以下だったので、誤差の範囲内だとのこと。

年齢相応という判定です。


三宅裕司さんは実年齢65歳ですから、血管年齢がかなり若い。

この原因を、高沢先生はこう分析しています。

体重を落としたことで、血管周囲の負担が取れたのではないか?

悪玉コレステロールなどの沈着も減ったのだろう。

しなやかな血管になっているので、ぜひ、これを持続してほしい。




血管を若返らせる運動


ササミ
さて、ここからは、血管を若返らせる方法です。

できれば、簡単な方法がいいですね。



今、注目のキーワードが、「NO」

「一酸化窒素」のことですね。


車の排ガスなど、環境や身体に悪いイメージのある一酸化窒素ですが、身体の中で生成されるものは、血管にいい働きをするのだという。

血管を開いて、やわらかくする作用がある。


一酸化窒素「NO」は、血管の内側で作られる物質。

血流が増えると分泌され、血管を開いたり、やわらかくしたりするんです。


実は、海女さんたちも、「潜水によって、NOが増えたのではないか」と考えられている。

海女さんたちは、深いところで 20メートルも潜ります。

すると、当然、水圧がかかりますよね。

その水圧が、心臓を通常よりも大きく伸縮させるんです。

結果、1回で送り出される血液量が増える。

その分、NOが増加し、血管が広がって、やわらかくなり、血管年齢が若くなるのではないかと。



ここからが肝心です。

高沢先生が、NOを増やす方法を、教えてくれました。



<高沢式 血管若返り法>


[下半身]

 ・かかとを、上げ下げする。

(転倒に注意して行ってください)


[上半身]

 ・いばったポーズ。

腕を組んだ状態で、上下に動かす。


 ・Oh! No! のポーズ。

腕を開いて、肘をひき、肩を上げ下げする。

肩甲骨が動いているのを、意識しましょう。



この上半身と かかとの動きを、一緒に行います。

回数の目安は、「いばったポーズ」と「Oh! No! のポーズ」を、朝晩それぞれ、10回ずつ。



血管若返り運動


下半身では、かかとの上げ下げがポンプの役割をして、血液を上にあげてくれます。


この運動で、血流がよくなる。

血流がよくなると、内皮が刺激されて、NOが出てくる。

NOが血管を開いてくれるので、血管がさらに、しなやかに。
 



血管にいい食事


ササミ
続いては、血管年齢を若返らせる食事です。


ポイントは簡単、「食事の際、野菜を最初に食べる」


食物繊維が、先に腸の中に入ることになります。

これにより、脂肪や糖の吸収を、抑えてくれるのだ。

また、血糖値が急に上がるのも、防いでくれます。



実は、海女さんたちが食べている「ところてん」にも、同じ効果が。

水溶性の食物繊維が多いため、摂り過ぎた糖や脂肪を排出して、血管へのダメージを少なくしてくれるんです。



高沢先生のおススメは、「タマネギ」

ただし、食べ方に、コツがあります。

食べる30分前に、タマネギを切っておく

タマネギを切って、しばらくそのままにしておくと、成分が化学反応を起こして、セパエンなどの物質が作られる。

セパエン類は、血液の凝固を抑える働きなどがあるのだ。


切って30分も待てないという人は、「電子レンジで 15秒 温めるとよい」

これで、30分放置したと同様な効果が、あるそうです。





血管年齢の改善は、継続が大事

リバウンドすると、かえってコレステロール値が急に高くなって、たいへんなことに。

無理なく、自分に合った方法を、続けるようにしましょう。





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100歳まで切れない詰まらないタフな血管をつくる! (血管のアンチエイジングが寿命を決める)






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tag : 健康カプセル!ゲンキの時間 脳卒中 動脈硬化




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荒巻ケンコー

 

管理人 : 荒巻ケンコー

50歳代に突入し、健康の話題を口にすることが多くなりました。老眼が始まったり、白髪もチラホラ。筋肉痛は、2~3日遅れる。

老化は止められないけど、緩やかにしたい。できるだけ健康でいたい。できれば、生活を楽しみたい。そういう気持ちで、情報を集め、分かりやすく記録に残しています。

おいしい食材や簡単料理にも、興味あり。


過去の病気 : 腰痛(椎間板ヘルニア 手術暦あり)
現在の病気 : 花粉症。  

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