【耳垢】 あった方がいい? 【イヤホン・トラブル】


イヤホンの使い方を間違えると、耳を傷めてしまう。

カビが生えることだってある。

耳掃除は、した方がいいのか? しない方がいいのか?

耳アカに対するイメージが、大きく変わるかもしれません。




ゲンキの時間 耳垢掃除とイヤホン




耳垢に関する疑問


エノキ
さあ、今回のテーマは何でしょうか?

ササミ
鼻水に続いては、「耳垢(みみあか)」です。

(子どもの頃は、「耳クソ」って呼んでましたが)

中でも、イヤホンを使う時の注意点について、見ていきましょう。

後半では、乾いたタイプと、湿ったタイプについても。




Q01 : イヤホンで病気になることがあるの?

 → ある。

サイズの合ってないイヤホンを 無理やり押し込むと、耳の周囲の皮膚がこすれて、荒れてしまう。

これを、「外耳道炎・外耳炎」という。

外耳部分が炎症を起こした状態ですね。


イヤホンで外耳道炎


無理やり押し込んで使っていると、皮膚が荒れてしまいます。

耳だけでなく、皮膚には やさしく、やさしく。


後で出てきますが、耳かきでも外耳道を傷つけることがあるので、注意してください。





Q02 : 耳の中にカビが生えるって、本当?

 → 本当。

耳の中は、けっこう湿度が高い。

イヤホンを長時間使用すると、それだけ密閉状態が続くことになる(湿気がこもる)ので、カビが生えやすい状況になる。

耳の中にカビが生えた状態を、「外耳道真菌症」という。(これも、外耳炎の一種)


鼓膜にカビ 外耳道真菌症


痛みがあったり、強いかゆみがあったり、耳垂れがあると、その可能性が。


耳の調子が良くない時は、イヤホンの使用を控えた方がいいかも。





Q03 : イヤホンも掃除した方がいい?

 → 掃除した方がいい。

汚れたままだと、細菌が繁殖する原因になる。


イヤーパッドの奥を見てみると………





Q04 : 鼓膜に穴が開くことがあるって、ホント?

 → 本当。

外耳の炎症が、鼓膜にまで及ぶこともある。

これを、「鼓膜炎」という。

(インフルエンザに罹患した時に、なることもある)

さらに中まで及ぶと、「中耳炎」に。

それがひどくなると、鼓膜に穴が開くことだってあるのだ。(穿孔 せんこう)

鼓膜の穿孔が続くのが、慢性中耳炎。



このように、イヤホンで 耳を傷めることもあります。

サイズが合うものを選び、たまには掃除しましょうね。

中を見たら、けっこう汚れているかも。

除菌シートで拭いたり、予備のイヤーパッドと取り替えたりしましょう。





Q05 : 耳垢って、必要なんですか?

 → 必要。大いに、必要。

耳垢は、古くなった鼓膜が剥がれ落ちたものですが、これに 耳垢腺(じこうせん)から出る分泌物が含まれるのだ。

耳垢が 若干 湿っているのはこのためで、耳の防御にも使われる。

外からゴミが入ろうとしても、(湿った)耳垢にこびりつくので、阻止されるってわけ。

さらに、耳垢腺の分泌液には「IgA」という免疫物質が含まれていて、これが細菌などの感染から、外耳を守ってくれている。

また、耳垢のニオイを虫が嫌うため、防虫効果もある。

逆にいえば、耳垢のない耳は、虫が入りやすいとも言える。





Q06 : 掃除は、した方がいいの? しない方がいいの?

 → 掃除のしすぎには注意。

耳垢がまったくなくなってしまうと、上に書いたような防御機能まで失うことになる。





Q07 : じゃあ、どうしたらいいのさ?

 → 

一生懸命 耳掃除をし過ぎると、外耳道を傷つけてしまい、炎症を起こすことがあります。

だから、やりすぎはダメ!

血が出るまでやるなんて、もってのほか。

耳垢は基本、自然に 外に出てくるので、耳掃除は 1ヵ月に 1回 程度でいい。

それも、入り口近くを、やさしく。

あと、奥に押し込むような行為は、ダメ。

気をつけて。


 健康な耳垢は、雑菌の繁殖を抑制してくれる。


見える部分を掃除するのはエチケットだけど、中まで過剰に掃除しちゃダメ。

特に、傷つくまでやっちゃ、ダメ。


気になる時は、専門家によく見てもらった方がいいので、耳鼻科を受診してください。




耳垢の違い


エノキさん
かなり昔に、ラジオで聞いた話なんですが。

そのアナウンサーは、いつも耳掃除をしているとのことでした。

そして、気づいた。

右と左で、耳垢に違いがあることを。

一方は乾燥していて、もう一方は湿っている。




上で書いたように、耳垢には 耳垢腺の分泌液が含まれます。

ただ、分泌液の量には個人差があるので、乾燥した耳垢の人もいれば、湿った耳垢の人もいることになる。


なお、欧米人は 湿ったタイプが多く、日本人は乾燥した人の方が多い。

(あくまで多いのであって、もちろん、湿ったタイプの人もいる)

また、縄文人には湿ったタイプが多く、弥生人には乾燥したタイプが多かったらしい。






[関係する記事]

 → 【カテゴリ】耳トラブル




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【聴力と認知症】 耳の毛と補聴器/ガッテン


音を聴くのに欠かせない、耳の中の毛「有毛細胞」。


なんと、難聴で音の入力が少なくなると、脳の一部が委縮。

認知症の発症率が高くなるという、研究報告が!


聞き間違いが増えてきたら、病院で検査を。

早期発見チェックで確認!


補聴器についての注意点。


世界では、数々の対策キャンペーンが。

 ・60:60セオリー。

 ・Make Listening Safe(耳を守るために)。



解説:国際医療福祉大学 三田病院 聴覚・人工内耳センター長 岩崎聡。



2017年12月6日放送の「ガッテン」より、「認知症を防ぐカギ! あなたの“聴力”総チェック!」からのメモ書きです。




ためしてガッテン 聴力と認知症の関係




耳の中の毛


エノキ
さあ、今回のテーマは何でしょうか?

ササミ
「認知症」「聴力」の関係について、紹介します。




世界五大医学雑誌の一つ「ランセット(The Lancet)」に、2017年7月、次のような報告が掲載されました。


「Dementia prevention,intervention,and care」

「認知症の 35%は、生活習慣次第で予防可能」だと書かれているそうな。


認知症の原因としては、喫煙、肥満、高血圧など、様々ありますが、中でも「最も認知症につながりやすい原因」が見つかったらしい。

いったい、それは何なのでしょうか?




番組冒頭、スタジオに運ばれてきたのは、2本の体温計。

1つは 10年前に購入したもので、もう1つは 最近購入したものです。

実はこの2つ、ある違いがあるんです。



それは、「音」

古い体温計は、「ピピッ、ピピッ」って感じ。

最近のは、「ピコピコ、ピコピコピコ」みたいな感じです。


実は、この違いが、今回の大切なテーマなのだ。


体温計の他にも、いろんな家電製品の音が、変化しています。

その原因は、毛が減ったから。


ん?

どういうこと?



問題とする毛は、耳の中に生えています。

といっても、耳毛のことではありませんよ。

これは、鼓膜の内側にある毛の話。


内耳にある、「蝸牛(かぎゅう)」。

この蝸牛に、毛があるんですね。


蝸牛の毛



実は、この毛、「外側から内側へ、高い音から順に反応する」んです。

毛が生えている細胞の数は、片方の耳だけで、1万5千から2万個とのこと。



この毛は、「有毛細胞(ゆうもうさいぼう)」という細胞に、生えています。


有望細胞を1つ取り出し、音楽で刺激を与えると、どうなると思います?

だいたい想像はつきますよね。

そう、まるで踊りだしたかのように、動くんです。


動く有毛細胞


でも、これ、ただ踊っているのでは、ないのだ。

耳から入った音の情報を、電気信号に変えて脳へ送るという、大切な役割を果たしてるんです。

私たちは、耳の毛のおかげで、音を聴いたり楽しんだり、できてるんですね。



こんなに大事な耳の中の毛ですが、困ったことが1つあるのだという。


「耳の毛は、一度抜けると、二度と生えない」

しかも、「入り口に近い、高音を担当する毛ほど、ダメージを受けやすい性質がある」


耳の中の毛が抜ける




家電製品などの規格を定めた、JIS 日本工業規格の「高齢者・障害者配慮設計指針 消費生活製品の報知音」

お知らせ音に関するガイドラインですね。

高齢者や聞こえが悪くなった人などに配慮して、家電などの「お知らせ音」の音質の指針を定めています。


 ・報知音の基本周波数は、25kHz を超えないことが望ましい。

 ・加齢性の聴力低下のある高齢使用者の多くは、高い周波数の音の聞き取りに困難がある。



つまり、「ある程度、低い音を入れてください」「でないと、聞き取りにくい人たちがいます」ということ。



最初に出てきた体温計も、新しい製品は、ガイドラインで定められた周波数になってるんですね。

新しいお知らせ音は、高音から低音まで複数の音を含み、誰でも聞こえやすい音になっているのだ。




耳の毛チェック


ササミ
耳の中の毛ですが、抜ける大きな理由の一つは、体質だという。

髪の毛が薄くなる人がいるように、年齢と共に、抜けてしまう人がいます。


また、騒音も大きな原因。

ヘッドホンで大音量の音楽を聴いたり、車などの騒音を何年も聞き続けると、毛は抜けやすくなってしまうのだ。


<耳の毛が抜ける原因>

 (1) 髪の毛が抜けるように、年齢と共に、徐々に抜ける。

 (2) ヘッドホンの大きな音や、車の騒音など。




実際、どのくらいの人の毛が抜けているのか、様々な調査を見てみると、耳の毛が抜けて医学的には「難聴」と診断されてしまう人は、60代でも 2割から3割



聴力には欠かせない、耳の中の毛。

この毛を守るには、どうしたらよいのでしょうか?




<大実験>


ガッテン名物の実験です。

参加してくれたのは、60代以上の50名。

みなさん、普段の会話は問題ありません。


言葉を読み上げてくれたのは、劇団員の早川春香さんだ。

美しい発音です。


課題は、「読み上がられた単語を聞き取って、絵に描く」というもの。


1問目、「ペンチ」と答えた人もいれば、「天地」の人もいる。

他にも、「エンチ」「電気」「ベンチ」など。


答えは「ペンチ」で、正解した人は 50人中 18人でした。


このペンチと答えられなかった 32名に、正式な聴力検査を受けてもらいました。

低音から高音まで、7種類の音で検査します。


すると、医師の判定の結果、32人中 15人が、聞こえに問題があることが判明したんです。




岩崎聡先生の解説


ここでスタジオに、専門家の先生が登場。

国際医療福祉大学 三田病院 聴覚・人工内耳センター長の 岩崎聡 先生です。



先ほどの実験で、聞こえに問題があることが判明した人たち。

みなさん、高い音から、聞こえが落ちているようです。


岩崎先生の解説。

「高い音っていうのは、先ほどの渦巻き管の手前側になります」

「手前から、毛の生えた細胞が、だんだん死んでいくんです」

「みなさん共通してることは、高い音を感じるところから、だんだん低い音の方へ、細胞が順繰りに壊れているということを示してます」


「普通、言葉というのは、『あいうえお』を母音といいます」

「母音以外を、子音というんですけど」

(母音は低めの音、子音は高めの傾向にある)

「母音はみなさん正常に聞こえてますが、子音のところが、ちょっと聞きにくくなる」


例えば、先ほどの実験では、「ペンチ」を、「天地」や「ベンチ」などと聞き間違えました。


 ペンチの「ぺ」=PE

 天地の「て」=TE

 ベンチの「べ」=BE



母音である「あいうえお」の「E(え)」は、ちゃんと聞こえてます。

けれど、子音である「P」「T」「B」の部分は、聞こえにくくなっていると。


岩崎先生によると、「子音だけ間違えるのは、難聴になるとよくある話」とのこと。

「やはり、ちょっと聞き間違いが増えてきたら、しっかりと専門の病院で調べてもらう必要があるかと思います」


「聞き間違いが増えて生活に不自由を感じ始めたら、耳鼻科へ」





ササミ
耳の中の毛は、重要な役割を担っています。

しかし、様々な原因により減ってしまい、残念ながら、再生はしません。

エノキ
ガッテン! ガッテン!





脳と耳の関係


ササミ
先ほどの実験ですが、聴力検査で問題ありとなった人たちも、普段の会話には問題ないようでした。

実際、検査を受けるまで、聞こえが悪くなっていることに、気づいてなかったんです。


 普段の生活では問題なし → 聴力検査では問題あり


でも、なぜ、気づけないのでしょうか?


その理由の一つは、「脳」にありました。



神奈川県は厚木市。

NTTコミュニケーション科学基礎研究所の 柏野牧夫さんを訪ねました。

柏野さんは、音が聞こえる仕組みを研究しているのだ。

人による聞こえ方の違いなど、独自の視点から、様々な聞こえのメカニズムを解き明かしているとのこと。


柏野さんの解説。

「耳に入ってくる情報が欠けていても、私たちの脳が、その欠けた情報を、補うことができるからですね」



例えば、ぶつ切りの音声も、あることをするだけで、聞き取れるようになったりします。

消えた部分にノイズを入れると、つながって聞こえる。


そして、これと同じことを、私たちは普段から、体感してたりするんですよ。


例えば、とってもうるさい街中でも、相手の言葉を聞き取れますよね。

実はこれも、脳の働きのおかげなのだ。


ノイズは、日常生活の中の雑音と同じ役割。

雑音があると、脳は「雑音で聞こえないだけで、本当は音があるはずだ」と判断するんですね。

そして、前後の文脈や音のつながりから、欠けた音を推測して、穴埋めしてくれるんです。


多少、耳の毛が抜けちゃってても、その部分は、脳がカバーしてくれます。

なので、会話には、ほとんど問題は出ない。

これはうれしいことなのですが、同時に、聞こえの悪化に気づけないという面も。



聞こえの悪い状態が長く続くと、やっかいなことにつながる可能性が…。


アメリカにある、ジョンズ・ホプキンス大学。

難聴と脳の関係を研究している、フランク・リン博士に、お話を伺いました。


リン博士は、様々な研究報告を次々と発表する、耳鼻科医の世界的権威なのだ。

実は、このほど、難聴があると 大きなリスクにつながる可能性があることを、突き止めたらしいですよ。


フランク・リン博士のお話。

「長年の研究から、難聴は脳に重大な影響を与えることが分かりました」

「難聴で音の入力が少なくなると、(脳の)音をつかさどる部分の萎縮が進んでしまうことが分かってきたんです」

「その部分は、思考や記憶にも重要な役割を果たす場所なので、それらの能力にも 影響してしまうんです」



このメカニズムについて、岩崎聡先生に教えていただきましょう。

「最近ですね、驚くべき報告があったんですけど、難聴を放置しておくとですね、認知症の発症率が高くなるという研究報告が出ててですね、注目を集めています」


 難聴を放置すると、認知症の発症率が高くなる。


「どうして、難聴と認知症と関係するかということですが、あくまでも難聴はその原因の一つなんですけど」

「言葉は、聞くということは、人のコミュニケーションと関係してて、何を話すんだろう? と推測したり、次に何を答えようと考えて、コミュニケーションしてますよね」

「そういう、いわゆる聞こえに関する脳のネットワークというのがありまして」

「難聴が原因で、そういうネットワークが崩れると、認知症が始まると言われてるんです」


 会話など、脳を働かせるコミュニケーションが不足すると、認知症を発症してしまうことがある。



リン博士が、639名を対象に、11年間調査した結果があります。


認知症の危険度は、

 軽い難聴で、1.89倍。

 中くらいの難聴で、3倍。

 重い難聴で、4.94倍。



難聴の認知症危険度


難聴が重くなるほど、認知症のリスクは上がってしまうようです。




補聴器


[体験談]


名古屋市にお住いの男性、Aさん(78歳)。

長年、耳の聞こえの悪さに、悩んできたといいます。

ある程度の音は分かるんですが、言葉が聞き取れません。

今は補聴器をつけて暮らしていますが、外すと、聞こえない。


聞こえが悪くなり始めたのは、10年前だという。

会話に不自由を感じるようになった。

「人と話すのが、ほんと不便だったね」と、当時を振り返ります。


やがて、気持ちの面にも、変化が表れ始めました。

友達からの電話にも、出ることをためらうようになった。


そんなAさんの変化を、奥さんも強く心配しました。

今は穏やかですが、聞こえない時は、イライラしていたらしい。


次第に、ひとりでふさぎ込むことが増えた、Aさん。

何事にも やる気が起きないような日々が、3年間も続いたといいます。


しかし、奥さんから病院に行くことを勧められたのが、転機になりました。

Aさんは、医師と相談して、補聴器をつけて耳の聞こえを改善することを、目指すことにした。


すると、やがて、ふさぎ込んでいた気持ちにも、大きな変化が。

会話を避けることもなくなり、毎日を楽しむ前向きな気持ちが、よみがえってきました。

補聴器のおかげで聞こえるようになり、Aさんは すっかり元気を取り戻したのです。





では、補聴器について、岩崎先生に聞いてみましょう。


補聴器には、箱型のものと、耳かけ型のもの、耳の中に入ってしまうタイプがあります。

形は違うのですが、基本的な性能は、どれも同じとのこと。


補聴器


聴力検査で高い音が落ちていた場合、落ちているところだけ、音を大きくします。

増幅するのは、「機能の落ちているところ」だけなんですね。


<補聴器の機能>

聞こえが悪くなっている部分の音だけを、強くして聞こえやすくする。



なので、耳鼻科でちゃんと検査を受けないと、正確な調整はできません。


耳鼻科で検査をして、聞こえの症状を確認してから、補聴器の必要な部分を調整する。



補聴器は、単なる音の増幅装置ではないんですね。

聞こえづらくなっている部分だけを、増幅する。

そうでないと、聞こえてる部分まで大きくなったら、うるさくて仕方ありません。

聞こえない部分だけを補う、それが補聴器。

だから、こまめに検査して、調整する必要があると。

その人自身に、フィットさせる必要があるのです。




先生によると、声が大きくて話が上手な人は、軽い難聴でもちゃんとコミュニケーションが取れるので、補聴器を必要としないケースもあるそう。

けれど、聞き間違いが増えてきて、だんだんと人との交わりを避けるようになってくると、問題が。

また、周りがボソボソしゃべる人が多いとか。

あるいは、会議に出てしっかり聞かなくてはならない人とか。

そういう人の場合は、軽い難聴でも、補聴器が必要になってくるとのこと。


補聴器は、難聴の程度ではなく、自分のライフスタイルに合わせて判断すること。




補聴器は、使う人の聞こえ方に合わせて、様々な調整をする必要があります。

初めて補聴器をつける時は、今まで聞こえていなかった音が入るようになるので、少しうるさく感じます。

でも、きちんと調整を繰り返せば、およそ 3か月から半年ほどで、耳が慣れてくるとのこと。

その後も、定期的に点検をしてもらいましょう。


価格は、5万円ほどから。

まずは、耳鼻科で検査を受けて、聞こえの状態をしっかり確認してもらいましょうね。

最近は、「補聴器外来」や「補聴器相談医」という専門家も増えているので、事前に調べておくのも、おススメです。


<補聴器のポイント>

 (1) 調整できていな補聴器をつけると、うるさく感じることもある。

 (2) 聞こえの症状の検査や、補聴器の調整をすると、3か月ほどで慣れてくる。

 (3) 購入する時は、まず耳鼻科に相談。「補聴器外来」や「補聴器相談医」もおすすめ。





耳の毛の代わりを果たしてくれる「人工内耳」という機械もあります。


人工内耳


手術が必要になりますが、重い難聴でも改善が期待できて、保険適用あり。




難聴の早期発見チェック


ササミ
最後は、難聴に気がつかないまま放置しないための、早期発見法を紹介します。



<難聴の入り口 早期発見チェック>


 ・ふいに声をかけられると、聞き取りづらい。

 ・人の名前(例:加藤と佐藤)を聞き間違える。

 ・車の音がしても、どこから来るか分からない。

 ・小声は聞き取りづらいが、大声は異常に響く。




若い時は、一度に数人から話しかけられても、だいたい分かります。

しかし、年齢を増すと、一人ひとり真剣に聞かないと、話が分からなくなる。

これは、聞き取りの脳の機能が、落ちているのだそうな。


名前を聞き間違えるのは、上で紹介した、母音と子音の関係。

 加藤の「か」=KA

 佐藤の「さ」=SA

母音の「A」は分かるのですが、子音の「K」や「S」が聞きづらい状態です。


3つ目は、方向感といって、車が後ろか右か左か、どこから来るか分からない。

これは、脳の聞き取り機能が落ちてくると、音の方向感が分かりにくくなるから。


4つ目は、聞こえる幅が狭いということです。

聞こえだして、ちょっといくと、もう響いてしまう。

耳の細胞が減ってくると、こういう現象になるのだそうです。





耳の中の毛が落ちるのは、血流が悪くなるから。

血流が悪くなると、細胞が死んでしまうのだそうな。


耳の毛は、年齢や騒音で抜けやすくなるのですが、実はこれ、血流が悪くなることが関係しているんです。

「蝸牛」は、耳の毛が中に並んでいる小さな器官で、血管がものすごく細い。

血流が不足すると、耳の毛は死んでしまいます。


十分な血流を保つことが、耳の毛を守ることに、つながるんですね。

具体的には、「有酸素運動」が良いとのこと。




岩崎先生によると、アメリカで若い人の難聴が増えているそうです。

「60:60セオリー」というものがある。


 ヘッドホンなどで、60分以上聞かない。

 ボリュームは、最大の60%より大きくしない。


耳の酷使をやめて、休ませてあげましょうというわけ。





ササミ
聞こえの悪さは、音量だけの問題ではありません。

血流を守って、耳の毛を大事にしましょうね!

エノキ
ガッテン! ガッテン!




難聴対策キャンペーン


ササミ
今、世界では、難聴への関心が、少しずつ高まっているのだそうな。


世界の難聴者は、推定で5億人。

若者や子どもの難聴者も、少なくないのだという。


「SUPPORT FROM MORE THAN 100 FAMOUS AMBASSADORS」


そこで今始まっているのは、難聴対策の啓蒙(けいもう)キャンペーンです。

スティング、シンディ・クロフォードなど、世界的な歌手やアーティスト、著名人たちが、その重要性を呼びかけている。



「Make Listening Safe(耳を守るために)」


2015年、WHOも、難聴対策キャンペーンを実施しました。

若い世代を対象に、大音量で音を聴くことの危険性を、訴えています。




私たちの生活に欠かせない、健康な耳。

耳を守ることは、若々しい脳を保つことに、つながります。


耳の毛を、大事にしましょうね!


難聴対策キャンペーン






NHKガッテン!充実時間 vol.1 (NHKガッテン臨時増刊)



空耳の科学~だまされる耳、聞き分ける脳~


 



次回は、これ。

90分サイクルで起きればいいというのは、都市伝説?

気持ちよく目覚めるには、どうしたらいいの?

「あなたの朝が変わる! “目覚め”解明SP」。




[関係する記事]

 → 「耳鳴りは補聴器で治る+正しい耳掃除」

 → 「隠れ難聴は滲出性中耳炎」

 → 【難聴&耳鳴り】治す方法は、聴覚ネットワークと補聴器




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【難聴&耳鳴り】治す方法は、聴覚ネットワークと補聴器/ゲンキの時間


今回のテーマは、「難聴」「耳鳴り」


認知症とも関係が?

耳が遠くなる理由。

蝸牛と有毛細胞。


耳元で大きな声を出すのは、NG。


聴覚ネットワークを鍛える<聴覚筋トレ>。


耳鳴りの正体は、脳が作り出した音だった。

改善する方法は、補聴器。



ドクネット:東京大学医学部 耳鼻咽喉科学室 山岨達也 教授。

ゲンキリサーチャー:ずん(飯尾和樹&やす)。



2016年7月24日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「~ 年を取っても良く聞こえる! ~ 解明! 聴力アップの秘訣」「難聴で認知症防ぐ簡単訓練」からのメモ書きです。




ゲンキの時間 難聴 耳鳴り 聴覚ネットワーク




聴覚ネットワーク


ササミ
今週のテーマは、「難聴」と「耳鳴り」。


年を取ると、耳が聞こえにくくなるのは、仕方ない。

そう思ってないでしょうか?


専門家の先生は、こうおっしゃってますよ。

東京大学医学部 耳鼻咽喉科学室の、山岨(やまそば)達也 教授。

「難聴を、あきらめてはいけません!」

「年を取っても、高い聴力を維持することは、できるんですよ」




その難聴ですが、「聞き間違い」が、難聴が始まっているサインだという。


と、ここで披露されたのが、三宅裕司さんの奥さんのエピソード。

日曜のラジオでも、おなじみですよね。

「キッチンで仕事しながら、テレビの音だけ聞こえてくるわけ」

「『手の荒れに効く』って聞くと、『アレじゃ分かんないでしょ』って言ってね」




それはともかく、街の声から。


「聞こえるんですけれども、言ってる言葉が、はっきり分からない」

「高い音がね、聞こえにくくなるのと同時に、高い音が煩わしい」

「飲み込めなかったり、聞き取りにくかったりするの」


やっぱり、ある程度の年齢になると、体験する人は多いようです。


なのに、対策はというと、してないみたい。

病院には行かないらしい。

1つは、半ば、あきらめているから。

もう1つは、それほど生活に支障がないから。



こうした老人性難聴ですが、高齢者の孤立を招くことも。


 耳が聞こえにくい → テレビの音を大きくする → ケンカになる

 耳が聞こえにくい → 聞き間違いをする → トラブルに


耳が遠くなると、コミュニケーションでトラブルが生じ、孤立や引きこもりにつながるケースが、増えているのだとか。

そして、孤立から、さらなる問題が。


アメリカでの調査では、耳がいい人と悪い人で、認知症へのリスクを調べたところ、こんな結果に。

 軽度の難聴の人:リスクが 2倍に。

 中度の難聴の人:リスクが 3倍に。

 重度の難聴の人:リスクが 5倍に。





でも、なぜ、年を取ると耳が遠くなるのでしょう?


<メカニズム>


音は耳に入ると、鼓膜で増幅され、「蝸牛(かぎゅう)」で電気信号に変換されて、脳に伝わります。

その蝸牛の中には、まるで毛のような「有毛細胞」があり、それらが伸縮することで、電気信号に変換しているんですね。


蝸牛と有毛細胞


ところが、年を取ると、この有毛細胞が壊れてしまう。

その際、外側にある高い音を感知する細胞から壊れていくため、高齢者は、高い音が聞こえづらくなるのです。



じゃあ、有毛細胞を再生させる方法は、無いのでしょうか?


山岨先生の答えは、こうでした。

「残念ながら、有毛細胞は再生しません」


ということは、年を取って難聴になるのは、仕方ない?

いやいや、答えを出すのは、まだ早い。



次に向かったのは、千葉県は船橋市。

目指すは、「ニチオン」という会社です。

そこである製品を作っているらしい。


その製品とは、「音叉(おんさ)」


音叉とは、楽器の調律などで、音の高さを確認する道具。

ピアノやギターの調律などで使われているのを、よく見ますよね。

医療現場では、聴覚検査などに使われているそうです。


音叉


音の高さは世界基準で定められており、音楽用の場合、「ラ」=440ヘルツ


この会社に、すごい耳を持つ ご長寿さんがいるといいます。

音叉一筋 59年、本田泰(ほんだ ゆたか)さん 83歳だ。

本田さんの仕事は、音叉を 440ヘルツの響きに最終調整すること。

事前に調整されている音叉ですが、どうしても、1ヘルツほどの誤差が生じてしまいます。

そこで、本田さんが調節するのです。

見本となる音叉と、検査する音叉を、同時に鳴らし、音を聴き比べて、わずかな響きの違いを感じ取る。

まさに、職人芸ですね。


440ヘルツの音叉と、441ヘルツの音叉を、共鳴箱の上で、同時に鳴らします。

すると、「うわ~ん」という音のうなりが聴き取れる。


しかし、本田さんが挑む響きの違いは、こんなに分かりやすいものではありません。

その誤差は、「0.05ヘルツ以内」。

ここまでくると、常人には判別が難しいのだ。


本田さんは、わずかな「うなり」を頼りに、音叉を やすりで少しずつ削って、限りなく 440ヘルツに近づけます。

このように、わずかな音の違いを聞き取る 驚きの耳を持つ、本田さん。

聴力検査をしたところ、意外にも、平均的な80歳代の聴力でした。

これは、どういうわけなんでしょう?


山岨先生の見解は、こう。

「年を取ると、一般的に、誰でも聞こえは悪くなります」

「本田さんの検査結果を見ても、年齢の影響があると考えられます」

「ただ、本田さんの場合、長い間 音の高さを聞き分けていますので、聴覚のネットワークを鍛えることで、ある程度の年齢までいっても、音の聞き分けができていると考えられます」



難聴改善のカギを握るのは、「聴覚ネットワーク」

これは、音にまつわる全てに関係している 脳内の神経ネットワークのこと。


その働きを知るために、まずは「ずん」の二人が、老人性難聴を体験。

スピーカーから男性の声が聞こえますが、雑音が多くて、何て言っているのか分かりません。

これは機器を使い、老人の聞き取り方をマネしたもの。

騒がしい日常を想定して、あえて雑音を加えているのです。


私たちは本来、耳からの情報を脳に伝達する際、邪魔な雑音をシャットアウトし、自分の聞きたい音を選択して、聞いています。

しかし、年を取ると、それが選択できなくなるのだ。


次は、雑音を外し、男性の声のみに。

でも、こもった感じで、うまく聞き取れません。

これも、老人性難聴の特徴だという。


年を取ると、高い音から次第に聞き取りづらくなります。

人の声の場合、「あいうえお」といった母音は低音なので、比較的、聞き取れる。

でも、子音は高い音が多く、中でも、「か行・さ行・た行・は行・ぱ行」は、聞き取りづらい。


最後に、全く加工してない音を聞いてみます。

これだと、はっきり分かりますね。

若い時には はっきりと聞き取れていたものが、年を取ると、雑音の聞き分けや、子音の聞き取り低下で、何を言われているのか、分からなくなってしまうようです。



そんな老人性難聴の予防・改善に役立つのが、「聴覚ネットワーク」。

会話を理解する上で、キーワードとなる言葉を予想できるか できないか、それが実は、とっても大切なんです。


人間が会話している時、100%全ての音声を聞き取っているわけではありません。

会話の際に、重要なキーワードを取り出しているんです。

この「キーワードを取り出す」ということが、類推(るいすい)ということで、聴覚ネットワークの大切な働きの1つ。


例えば、「#ぁようびですよ」と聞こえたとします。

最初の方が、聞きづらい。

こんな時でも、音に関する神経がカバーし合って類推し、「火曜日ですよ」と正しい答えを出してくれる。

それが、脳内の聴覚ネットワーク。

脳が頑張ってくれているのだ。


他にも、例えば、病院の受付で、「#ぉえんしょう」と聞こえたとします。

この時、「ああ、保険証のことだな」と脳が類推する。



では、この聴覚ネットワークを強化するには、どうしたらいいのでしょうか?


山岨先生がおススメしてくれたのが、これ。


<聴覚筋トレ>


大事なのは、類推する聞き取りを、鍛えることです。


(1) 音の響きが似た言葉を書きます。

例) 「一(いち)」「七(しち)」「吉(きち)」「父(ちち)」とか。

「知る」「散る」「着る」「居る」「昼」など。

これをランダムに、一人が読み上げ、もう一人が復唱する。

(2) 口の動きで類推できないように、背後から出題しましょう。



聴覚筋トレ


聴覚ネットワークのトレーニングで大切なのは、音に集中すること。

また、耳が元気なうちから 聴覚ネットワークを鍛えることで、難聴予防に役立つと考えられている。




ドクネット


引き続き、東京大学医学部 耳鼻咽喉科学教室 教授の 山岨達也 先生に、教えていただきます。


実は、会話する時に、耳元で大きな声を出すのは、よくないのだそう。

また、お年寄りは、情報を処理する能力も遅くなるので、ゆっくりと分かりやすく話すことも、大切です。


<お年寄りに話しかける時の注意点>

・音が聞こえていないわけではない。

・耳元で大声で話しかけると、耳を痛めてしまう。

・自分の口元が見えるように、ゆっくりと丁寧に、正面から話す。




言葉を工夫するのも、よい。

時間を伝える時、「しちじ」だと分かりにくいので、「ななじ」にするなど。




耳鳴り改善アイテム


ササミ
続いては、「耳鳴り」です。

現在、耳鳴りに悩む人は、全国で 約1000万人だという。


街の人たちも、経験しているようです。


「ガンガンガンガン鳴ったり、ジーって鳴ったり」

「キーンって声が高くなる感じで」

「心臓の音と同じ速さで、ふわっ、ふわっ、ふわって、いうんですね」



この耳鳴りの音は、どこで鳴っているのでしょうか?

なぜ、こんな音が聞こえるのでしょう?


山岨先生が教えてくれました。

「耳鳴りはですね、実際に鳴っている音が聞こえるのではなくて、頭の中でですね、何か音が聞こえるというのが、耳鳴りなんですね」


実際の音じゃなくて、頭の中で聞こえる?


そして、こんなことも。

「キーンという耳鳴りは、時々、普通の人でも、感じることがあります」

「ただ、難聴のある人がですね、耳鳴りを感じやすいといわれています」


耳鳴りに悩む人は、実は、老人性難聴が原因であることが多い。


音が聞きづらくなると、脳は聞こえなくなった音を必死に聞こうと、興奮状態に。

その結果、脳内の様々な電気信号を、音として感知してしまい、耳鳴りがしてしまうのです。


耳鳴りの正体は、脳が作り出した音だった

神経が異常に興奮し、感じ取っていたのだ。


耳鳴りは、ひどくなると「睡眠障害」になったり、精神的に追い詰められて「うつ」になったりと、実は、大きなリスクがあるんです。

ずっと耳元で音がしていると思えば、それもうなずけますよね。


かつては治療法がなく、気にしないようにするしか方法がなかったといいます。

けれど、現在、光明が。


難聴がある場合には、よい治療法がある。

それは、「補聴器を使う」こと。


補聴器は、音を大きくする装置。

耳鳴りに悩んでいる人には向いてないように思えますが、実は、そうじゃないんです。

なぜなら、実際の音ではないから。


老人性難聴で聞こえが悪い人などに、補聴器を使うと、聞こえがよくなる。

そして、聞こえがよくなることによって、周囲のいろんな音が入ってくることで、耳鳴りを抑えることができると考えられている。


聞こえない音を聞こうとして、脳が興奮し、耳鳴りに。

なので、その音を聞かせてあげることで、興奮した脳を落ち着かせるってわけ。


そんなことができるのも、デジタル化による補聴器の進歩のおかげなのだ。

使う人の難聴のレベルに合わせ、聞こえない音域だけを増幅することが、可能になりました。


補聴器と耳鳴り




[体験談]


68歳の女性。

補聴器を使うことで、耳鳴りが改善しました。


症状が出たのは、4~5年前。

最初は、耳鳴りだと分かりませんでした。

読書が好きなのですが、耳鳴りに集中してしまい、内容が頭に入らなくなったという。


そして、1年前、補聴器を付け始めたところ、症状が改善。

読書に集中できるようになった。




補聴器を購入する際は、全国に約4000人いるという「補聴器相談医」がいる病院を受診し、「認定補聴器専門店を紹介してもらう」とよいそうです。


今では、周りの雑音を下げる効果を持つ補聴器もあるらしい。

けれど、何でも音を大きくすればいいというものでも、ありません。

その人その人の「聞き取り・難聴の度合い」を検査した上で、各人に合った補聴器を作ることが大切。




ある日、突然、片方の耳だけ聞こえなくなるといったケースも。


これは、「突発性難聴」

耳の脳梗塞のようなものだという。

耳の細胞が死んでしまう前に治療することが、重要になります。

遅くても1週間以内に受診しないと、症状が治りづらくなる。


「あれ?」と思ったら、病院へ。












[関係する記事]

 → 「耳鳴りは補聴器で治る+正しい耳掃除」
 → 「隠れ難聴は滲出性中耳炎」

 → 「めまいを家で治す! 寝返り運動と枕で 耳石を砕け」
 → 「耳管開放症と耳キーンの原因」




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耳鳴りは補聴器で治る+正しい耳掃除/ためしてガッテン

今週のテーマは、「耳鳴り」


原因は、無音。

無響室でも、体験できる。


蝸牛(かぎゅう)の老化で、電気信号が送れない。

視床が感度を上げて、脳の信号を拾ってしまう。


国際医療福祉大学熱海病院、神崎仁 教授の解説。

補聴器を使った治療。

相談は、補聴器相談医のいる病院へ。


「耳垢栓塞(じこうせんそく)」。

大きな耳あかが、耳をふさいでしまう。

掃除は、1ヵ月に1回。



2015年3月4日放送の「ためしてガッテン」より、「ついに! 耳鳴りが治る 原因解明&治療最前線」からのメモ書きです。




ためしてガッテン 耳鳴りと補聴器




ひどい耳鳴り


ササミ
ベドルジハ・スメタナの「弦楽四重奏曲第1番 ホ短調 わが生涯より」。

この曲では、スメタナ自身が経験した耳鳴りが表現されているらしい。


というわけで、今回のテーマは、「耳鳴り」です。


「キーン」「ジーン」

「ツーン」「ピー」

街のみなさんも、耳鳴りの経験があるようです。


現在、ひどい耳鳴りに悩む人の数は、全国で、推定300万人。

しかも、治したくても治せないのだという。

「もし耳鳴りなんか治せたら、ノーベル賞 取れるよ」、そう言う医師がいるくらい。

それぐらい難しいのだとか。


志の輔さんも、小野アナも、悩むような耳鳴りは、ないそう。

ゲストの藤田朋子さんは、「ぼわ~」という耳鳴りの経験があって、お医者さんに行ったそうです。

内藤剛志さんはストレス性のもので、軽い安定剤を飲んだら治ったらしい。




[体験談(1)]


埼玉県にお住いの男性。

それまで、耳鳴りを経験したことは、一度もありませんでした。

始まりは、昨年の5月。

朝起きると、腰やヒザに痛みが走り、耳鳴りがした。

聞こえたのは、金属のこすれるような高音。

しかも、24時間、鳴りっぱなしです。


体の痛みの影響が、耳にも出たのだろうか?

そう思った男性は、整形外科へ。

おかげで、体の痛みは、すぐに治まりました。

でも、耳鳴りは、やむことがありません。


そこで今度は、耳鼻科を受診。

耳の炎症を抑える薬を処方されましたが、効果が出ない。

整体、漢方薬、薬用酒など、耳鳴りに効果があると言われるものを試しましたが、耳鳴りはひどくなるばかり。

やがて、通院していた耳鼻科の先生から、こんなことを言われてしまいました。

「耳鼻科としての治療は、これで終了です」「自然の雑音として、慣れてください」

でも、本人にしてみたら、雑音というレベルではありません。

どうしてよいか分からず、パニックに。


そして、耳鳴りが始ってから、1ヵ月後。

男性はとうとう、うつ状態になってしまった。

もう治らないのかと思うと、絶望感が。


ところが、去年の10月、画期的な報告書が発表されたんです。

「耳鳴患者の心理的苦痛・生活障害の grade に応じた治療戦略」

耳鳴りの根本的な原因が、突きとめられた。


男性はさっそく、新しい治療法を受けました。

すると、耳鳴りが劇的に改善。

地獄から生還したような気持ちだと、喜びを噛みしめます。





スタジオでは、男性の耳鳴りを、できるだけ忠実に再現してみました。

<ピー>とか<キーン>という高い音が、大音量で響いている。

これは、キツそうです。とても、耐えられない。

うつになるのも、無理ありません。




さて、耳鳴りの原因は、何なんでしょう?

耳鳴りの7割の原因を占めるものが、あるようですよ。




ひどくなる原因


ササミ
ひどい耳鳴りの原因を求めて向かったのは、慶応義塾大学病院 耳鼻咽喉科の大石直樹 先生。

先生は、こう教えてくれた。

「耳鳴りに悩む方の生活を見ると、分かることが多いんです」


そこで、8年以上前から耳鳴りに悩んでいる男性に、協力してもらいました。

この男性、6軒もの耳鼻科を受診しましたが、今も治っていません。

さて、生活を見せてもらうことで、耳鳴りの原因が分かるのでしょうか?


注目したのは、昼寝のシーン。

携帯が鳴っているのに、気づきませんでした。


男性の聴力を調べさせてもらったところ、左耳の聴力が落ちていることが分かった。

特に、高音の部分が、聞こえづらくなっているようです。

会話で必要なのは、500~2000Hz 程度だと言われている。

男性は、この部分は聞こえます。

なので、日常生活に困ることは、なかったようですね。

さらに、右の耳は、正常でした。



エノキ
ということは、聞こえづらいことと耳鳴りは、関係している?



ササミ
ここで、実験です。

耳鳴りで悩んでいない人に、耳鳴りを作ってみる。

エノキ
え? どういうこと?



ササミ
20代から60代の男女に、協力してもらいました。

全員、耳鳴りの経験はありません。

ところが、ある場所に連れて行くと、耳鳴りが聞こえだしたんです。

なんと、10人中 8人が、耳鳴りを体験。

これは、どういうことなんでしょうか?


みなさんを連れて行ったのは、「無響室」

壁が音を吸収し、周囲を無音にできる、特別な部屋です。


実は、これこそが、耳鳴りが起きる最大の理由だった。

無音、音がないと、耳鳴りがするんです。




<メカニズム>


人間の耳は、音を振動として捉えて、「蝸牛(かぎゅう)」という部分で、電気信号に変えて、脳に送ります。

蝸牛は、内耳の一部で、音の感覚を受け取る器官であると言われています。カタツムリの殻の形をしているので、この名がついている。


[音が聞こえる仕組み]

(1) 蝸牛が、振動を電気信号に変える。

(2) 脳の中で、音の高さごとに感知する。



高音が聞こえづらい男性の場合、蝸牛の老化により、高音域が電気信号に変えられなくなっていたんです。


高音の信号が脳に入ってこない時、ある部位が行動を起こします。

それが、「視床(ししょう)」

視床は、音の選別や調整などの役割を担っている。


高音の電気信号が来てないと、視床は感度を上げようとします。

小さな信号でも拾えるように、ボリュームを上げるんですね。


すると、どうなるか?


実は、脳の中には、いろんなものが電気信号として飛び交っている。

視床が感度を上げた状態なので、こういった他の電気信号まで、拾ってしまうんです。

これが、耳鳴りの正体。


通常だと、視床は一度 感度を上げても、信号が来てないと、また感度を下げます。

しかし、そうならないケースもあって、その時に、耳鳴りが起きてしまうというわけ。


「耳鳴り=脳が作りだした音」だった。




耳鳴り予備軍?


ササミ
今、耳鳴りがしないからといって、安心できません。

みんな、予備軍かもしれない。


スタジオでは、藤田朋子さん、内藤剛志さん、山瀬まみさん、ゲスト3人の、若き日の写真が映し出されました。

その違いは? ということでしたが、写真自体に違いはありません。

違っていたのは、音。

内藤さんの写真の時だけ、音が鳴っていたんですね。

でも、ゲストの誰も、それに気づけなかった。


なぜかというと、非常に高い音だったから。


例えば、30代なら聞こえると言われているのが、15000Hz の音。

40代だと、14000Hz 。

50代だと、12000Hz 。


というわけで、年をとると誰だって、高音が聞こえなくなってくるんです。

なので、耳鳴りが起きる可能性だって、あることになる。




ササミ
耳鳴りは、外の音が聞こえるのではありません。

脳の中の信号を拾って、音が聞こえているんですね。

そして、聴力の低下に伴って、誰にでも起きうることでもある。

エノキ
ガッテン! ガッテン!




神崎仁 先生の解説


ここでスタジオに、専門家の先生が登場。

国際医療福祉大学熱海病院の、神崎仁 教授です。


耳鳴りには、いろんな説があったそう。

脳の過剰興奮で耳鳴りが起こっていると認識されてきたのは、最近です。


治療法に使われるのは、意外なことに、「補聴器」




高音が聞こえづらかった男性ですが、耳鳴りの治療に、補聴器を勧められました。

聴力が落ちているという自覚はなかったので、最初、戸惑った様子。


まず始めたのは、補聴器の調整です。

男性は、高音と低音が、聞こえにくくなっていました。

そこで、耳に入る音の大きさを、音の高さごとに、細かく調整。

これが、ものすごく重要なんですね。


補聴器で、聞こえにくい高さの音だけを、増幅する。

すると、今まで届いていなかった信号が、復活。

視床は、信号の感度を上げる必要がなくなります。

結果、耳鳴りは改善するんですね。


聞こえてなかった音が聞こえるようになったので、最初は違和感があったようです。

でも、治療を始めて、2週間後。

耳鳴りは、かなり改善されたみたい。キーンという音は、聞こえない寸前だという。


補聴器の調整も、治療の大切なポイントです。

定期的に、カウンセリングや聴力検査を行い、耳に入る音を、徐々に増やします。

(目安は、3ヵ月)


男性の感想は、「入る音のレベルを上げることによって、耳鳴りが消えていくような感じ」とのこと。



補聴器を使うことで、耳が聞こえるようになる。

さらに、耳鳴りが小さくなったり、聞こえなくなったり。

一石二鳥の効果があるようです。



<補聴器による治療のポイント>

・補聴器相談医のいる病院へ。

・価格は1つ 10万円程度。
(貸し出しのあるところも)

・できるだけ、長い時間つける。



耳鼻咽喉科の中で、補聴器を専門とする医師がいます。

それが、「補聴器相談医」

補聴器屋さんに、紹介状を書いてくれる。


補聴器の値段ですが、治療で利用可能なものは、10万円程度からが目安。

(一定期間、貸し出してくれるお店もあるそう)


脳が新しい音に慣れるのには、時間がかかります。

なので、できるだけ長い時間、つけたほうがいい。




<耳鳴り改善のポイント>

(1) メカニズムの理解。

(2) 静寂を避ける。



耳鳴りを悪化させる原因に、「不安」があります。

「耳鳴りが、ひどくなるのではないか?」「(脳などに)病気が隠れているのではないか?」

そんな不安をなくすために、メカニズムを理解することが大切になる。

安心感を持つことにより、かなり耳鳴りは楽になるとのこと。


難聴が軽い人の場合、日中、仕事をしている時には、耳鳴りが気にならないことがある。

ただ、寝る前など、静かになると、耳鳴りを感じてしまいます。

元の耳鳴りが非常に小さい場合、音を豊富にすることで、軽減が可能に。


他にも、様々な治療法があります。

耳鳴りに悩んでいる人は、ぜひ一度、最寄りの耳鼻科へ。





耳掃除の耳より情報


ササミ
最後は、耳かき、耳掃除について。



[体験談(2)]


耳掃除でトラブルを経験した女性がいます。

なんと、難聴になってしまった。


この女性は、綿棒を使って耳掃除します。

頻度は、1日に1回程度。


最初の異変は、3年前でした。

仕事中、ふと左耳に、薄い膜が張っているような感覚が。

何か詰まっているんだろうか?

何度も掃除しましたが、何も出てきません。


原因が分からないまま、2週間が経過。

ある日、お風呂に入っていた時のこと、突然、左耳がまったく聞こえなくなってしまいました。


慌てて病院に向かった、女性。

先生に耳の奥を調べてもらうと、原因がはっきりしました。

それは、「耳垢(みみあか)」だった。


取り出されたのは、ヒマワリの種ほどの大きさの、巨大な耳垢。

1日1回掃除していたのに、なぜ?



こういうことは、耳鼻科では、よくあるそうです。

「耳垢栓塞(じこうせんそく)」と呼ばれる。




耳垢は、もとをただせば、耳の皮膚。

生まれる場所は、鼓膜のど真ん中だという。

鼓膜の中心にあった皮膚は、だんだんと、外へ外へと、広がっていきます。

耳垢のもとは、鼓膜から移動してきた皮膚が、骨と軟骨の境目で、はがれ落ちたもの。

それが、分泌された粘液などと一緒になって、耳垢になる。


女性は、耳掃除の際、耳垢を奥の方へ押し込んでしまっていたようです。

それが奥の方で、栓になってしまった。



<正しい耳掃除>

[やり方]

 触ると敏感に感じるところの手前まで。

[頻度]

 1ヵ月に1回程度。

[道具]

 カサカサタイプは、耳かき。

 しっとりタイプは、綿棒。




成人の場合、耳の入り口から 2センチくらいまでが、耳垢が溜まる場所です。

それ以上中へは、入れない方がいい。


耳垢が溜まるのには、3週間から4週間かかります。

なので、毎日やる必要はない。

入口付近を、やさしく拭くだけでいいみたい。

耳掃除をしすぎると、かえって皮膚を傷つける危険が増えます。


綿棒は、耳垢を押し込みやすいため、皮膚の周りを なでるように掃除すること。




聞こえが悪くなった時は、「耳垢栓塞(じこうせんそく)」の可能性が。

耳鼻科を受診してください。





今週の色紙


「私は師匠です」


視床じゃないよ。








 





エノキ
耳鳴りは、年をとると、誰でもなる可能性があるのか。

ササミ
聞こえなくしたい耳鳴りが、聞こえるようにする補聴器で治るなんて、意外ですね。

エノキ
耳掃除は、1ヵ月に1回で OK!

ササミ
奥に押し込まないように、やさしくね。





来週は、お休みです。

次回の放送は、3月18日。

花粉症に便秘、味付け卵、免疫力、スルメに金縛り。

一挙まとめて大放送SP。

「2014年度 みなさんが選ぶ ガッテン感動ワザ大賞」。












 → 「めまいを家で治す! 寝返り運動と枕で 耳石を砕け」

 → 「耳管開放症と耳キーンの原因」

 → 「隠れ難聴は滲出性中耳炎」




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隠れ難聴は滲出性中耳炎/ためしてガッテン

今週のテーマは、聞きもらしの原因「隠れ難聴」


雑音があると聞こえない?

中耳と耳管。たまる水。

滲出性中耳炎とは?


放置すると聴力がなくなってしまう、悪魔型。

喘息から、好酸球性中耳炎に。


慶應義塾大学病院 耳鼻咽喉科 小川郁 教授の解説。

気づくポイント。



2014年7月9日放送の「ためしてガッテン」より、「その物忘れ・集中力低下 隠れ難聴かも!?」「子供だけじゃない! 難聴まねく“大人の中耳炎”」からのメモ書きです。




ためしてガッテン 隠れ難聴は滲出性中耳炎




聞きもらし


ササミ
今回のテーマは、「聞きもらし」です。

街のみなさんも、いろんな体験をしているようですね。

 ・会議中、聞きもらす。
 ・電車を乗り越す。(アナウンスの聞きもらし)
 ・自転車のベルを聞きもらす。
 ・人との約束を聞きもらす。

ついつい、うっかり。

でも、単なる不注意じゃないケースも。

「隠れ難聴」である場合が、あるそうなのです。

気づかない内に、耳の病気になってる。



[体験談(1)]

東京都に住む、58歳の女性。

10年前、耳に異変が出ました。

仕事中に、期限を聞きもらしてしまった。

以来、聞きもらしが、頻繁に起こるようになります。

自転車のベルが聞こえず、衝突。足をケガしてしまうことも。


午前中は聞き取れたのに、午後からは聞き取れないとか。

さっきまで聞こえなかったのに、今はよく聞こえるとか。

ほとんどの音は聞こえるのですが、ある時だけ、聞きもらしてしまいます。

なので、なかなか異変に気づけなかった。



[体験談(2)]

84歳の女性。

聞きもらしで、家族関係が悪化してしまいました。


目立ち始めたのは、3年前。

食事に出かける時間を、聞きもらしてしまいます。

だんだんとエスカレートし、娘さんは ボケや認知症を心配しました。

やがて、家族との会話が少なくなり、引きこもりがちに。




このお二人、共通点がありました。

普段は聞こえているのに、ある時だけ、耳に異変が出る。

それは、どういう時か?


実は、雑音がある時だけ難聴になる。

電気ポットのお湯が沸く音だけでも、音が途切れ途切れになるのだという。




雑音との関係


ササミ
ガッテン名物、大実験。

参加者は、8人。

まずは、スピーカーの音を聞いてもらいます。

流す音は、2種類。

ザ~ッという雑音と当時に、動作の指示が流れてきます。


実験に協力してくれたのは、東北大学 電気通信研究所の鈴木陽一教授。


結果はというと、指示の声が雑音に埋もれてしまって、8人全員が聞き取れませんでした。


次に、雑音を2倍に増やして、実験。

すると、不思議なことが起こりました。

なんと、8人全員、聞き取ることができたんです。


カギは、雑音が倍になったこと。

実は、1回目は、右耳に近いスピーカーから、雑音と指示文が出ていました。

そして2回目は、それに加え、左側のスピーカーからも、雑音を出していた。


2回目の状況は、こう。

(1) 雑音は、両方のスピーカーから出ている。
(2) 指示は、右側だけから出ている。

この時、脳は、雑音が出ている場所と指示が出ている場所は違うと、認識できます。

すると、指示だけを浮かび上がらせて、聞き取ることができるようになるんです。



私たちの周りには、様々な音があふれています。

そんな中、誰かが話しかけてくる。

その時、たくさんの音の中で、どうやって聞き取るのか。


発せられた言葉は、まず近い方の耳に届き、それから遠い方の耳にも届きます。

この時間差によって、「あの人はこの辺にいる」と、場所が特定できるんです。

(人間の耳は、10万分の数秒差を、聞き分けることができる)

場所が特定できると、たくさんの音の中から、その人が発している音だけを浮かび上がらせ、聞き取ることができます。




水がたまる滲出性中耳炎


ササミ
今までのことを合わせて考えると、どうなるでしょうか?

雑音があると聞こえない原因は?


隠れ難聴の患者さんは、上の実験でいうと、1回目の条件におかれていると同じなんです。

ずっと、指示も雑音も、片側からだけ聞こえている状態。

「隠れ難聴」→「片耳が聞こえない」状態。

(病気が進行すると、両耳が聞こえにくくなるケースもある)


実は、片耳が聞こえなくなるのも、時々。

なので、気づきにくい。


では、片耳が時々聞こえないのは、なぜなんでしょうか?


体験談(1)の女性は、何気ない動作で、そうなるのだという。

例えば、台所の引き出しを開けた時。

食器を洗う時。

他にも、靴を履く時。

テレビのリモコンを取ろうとした瞬間も、そう。

アイロンをかける時もです。

聞こえにくくなって、気持ち悪くなる。


その女性が、病院で治療を受けることになりました。

すると、たった30秒で、症状が改善。

スッキリして、笑顔に。


さて、異変が出る時の動作ですが、共通点がありました。

それは、「左右や斜め前への傾き」



体験談(1)の女性と同じ病気の患者さん。

耳の中を、内視鏡で見せてもらいました。

すると、鼓膜の向こう側に、何か見えましたよ。


実は、水がたまっていた。


鼓膜の内側は、空間になっています。

この空間を、「中耳(ちゅうじ)」という。

中耳は、音の振動をさらに奥に伝えるための、密室の空間。

少量の水が、ここにあります。

これは、老廃物の排出や、鼓膜の保湿のためにある。

中耳には、一定の水分が保たれているんです。


ですが、この水、あまり多くなっても、困る。

そのため、鼻へと抜ける管があります。

これを、「耳管(じかん)」という。

耳管が、老廃物と一緒に水を、鼻へと逃してくれるんですね。


中耳と耳管


耳管は、ふだんは閉じています。

開くのは、あくびをした時や、ものを飲み込む時。


実は、隠れ難聴の人たちは、耳管が開きにくくなっている。

中耳に水がたまるのは、耳管が閉じたままになっているから。

体を傾けると、鼓膜が水で覆われてしまう。

これでは鼓膜が振動しにくくなりますから、音が正確に伝わらなくなるんですね。


30秒で治ったというのは、耳鼻咽喉科で、この水を抜いてもらったから。

治療法としては、鼓膜切開や、鼻に空気を通すことで、中耳の水を抜きます。


病気の名前は、「滲出性中耳炎(しんしゅつせい ちゅうじえん)」

50歳以上から、急増するそうです。

これは子どもがなる中耳炎とは違って、いうなれば、「大人の中耳炎」

一般的な子どもの中耳炎は、鼻からウイルスや細菌が入って、中耳に炎症が起きる。痛みもあります。

ですが、大人の中耳炎では、痛みがありません。



ササミ
時々聞こえにくくなるのは、大人の中耳炎かもしれません。

気がついて病院を受診すると、症状は治せます。

エノキ
ガッテン! ガッテン!




悪魔型中耳炎?


ササミ
放っておくと聴力がゼロになってしまう、怖ろしい中耳炎があるそうです。

ただし、進行を止めることはできる。



[体験談(3)]

67歳の男性。

治療が遅れ、聴力を半分以上、失ってしまいました。


37歳の時、耳が聞こえにくくなったので、病院へ行った。

そこで診断されたのは、滲出性中耳炎。

治療で、聞こえは回復しました。


でも、2~3日すると、なぜかまた、聞こえが悪くなってしまう。

再び受診しますが、いつもと変わらない治療。

次第に症状は、悪化していきました。


いくつもの病院を訪ね歩き、ようやく適切な治療を受けられるようになったのは、7年後でした。

きっかけは、ある医師との出会いだったという。

男性の中耳炎の正体を突き止めたのは、飯野ゆき子 医師。

当時、中耳炎は原因もはっきりしており、ほとんど治すことができる病気とされていました。

ところが、1990年代になると、飯野先生のもとに、どうやっても治らない謎の中耳炎患者が続出した。

普通の抗菌薬でもすぐに再発するし、点耳薬もダメ。

もう、どうしたらいいのか、分かりませんでした。


原因は何か?

飯野先生は、他の医師らと共に、患者さんをリストアップ。

すると、全員に共通するあることを発見した。

みなさん、「喘息(ぜんそく)持ち」だったのです。


私たちの血液中には、「好酸球」という白血球の仲間がいます。

好酸球は、ウイルスなどが入ってくると、やっつけてくれる。頼もしい存在です。

ただ、喘息の患者さんの場合、この好酸球がものすごく増えてしまいます。

この増えてしまった好酸球は、敵がいないのに暴走。

あちこちに攻撃を仕掛け、炎症を引き起こしてしまうんです。


喘息を持っている人の耳でも、同じことが起きます。

敵がいないのに攻撃して、中耳炎を引き起こす。


放置すると、耳の中でポリープができて、変形してしまいます。

こうなると、外から入ってくる音の振動がうまく伝わらなかったり、耳の神経自体が破壊されてしまって、最悪の場合は、聴力がゼロになってしまう。


好酸球は通常だと、免疫機能を担う大事な細胞。

それが暴走し、こんなことになるとは…。




小川郁先生の解説


ここでスタジオに、専門家の先生が登場。

慶應義塾大学病院 耳鼻咽喉科教授の、小川郁 先生。


悪魔型の正式名称ですが、「好酸球性中耳炎」という。


もともと、喘息が起きるのは、気管支。

中耳、鼻、これは全部、気道の一部です。

なので、好酸球が活性化されやすい。


以前は喘息に対して、全身的なステロイド治療が行われていました。

でも、最近は、吸入ステロイドが主役になっている。

この薬では、耳の病変が止まりません。

なので、中耳炎が増えているそうです。


<好酸球性中耳炎の治療>

・喘息には、気管支だけに効くステロイドを使用。

・中耳には、専用の点耳薬を使用。



なるべく進行しないようにすることが大事です。

早期の治療開始で、聴力低下を防げる。



<好酸球性中耳炎に気づくには>

・大人の喘息。
   +
・耳が遠くなった。
・かゆい耳垂れ。



成人発症の喘息があって、耳が遠くなったり、あるいは、耳垂れが出てくる。

こういった症状が出ると、好酸球性中耳炎が疑われます。




<滲出性中耳炎に気づくには>

・あまたを傾けた時、聞きにくくなる。
・耳づまり感。
・耳ツーンが治らない。



病気の初期の場合、頭を傾けると、聞こえ方が変わってくる。

耳がつまるような感覚もあるそう。

飛行機に乗った時などに生じる、耳がツーンとなる感じ。これがなかなか、取れません。


実は滲出性中耳炎は、子どもにも、すごく多い。

これは耳管の働きがまだ未発達なので、うまく機能してないから。


大人の滲出性中耳炎は、耳管の老化でなりやすい。

子どもの方は、耳管が未発達だからなる。


大人の滲出性中耳炎の場合、年のせいで聞こえなくなったとか、耳が遠くなったということで、中耳炎だとは思ってないことが多い。そのまま補聴器を使っている場合も。

でも、実は、このような中耳炎が隠れていて、適切な治療により、聴力がよくなることもあります。補聴器を使わなくてすむ場合も。

50歳以上で、耳が遠くなったら、耳鼻咽喉科で、大人の中耳炎のチェックを。








 





エノキ
大人にも中耳炎があるんですね。

痛みがないし、聞こえないのは時々だから、聞こえにくいわけか。

ササミ
年をとると聞こえにくくなるという先入観があるので、気づきにくそうですね。

症状に気づいたら、ぜひ耳鼻咽喉科への受診を。

改善したり、進行が止まる可能性があります。



<動画>







次回は、「夏に! 心臓けいれんが あなたを襲う!」。












 → 「ためしてガッテン 2013年のアーカイブ 4月~6月」




tag : ためしてガッテン 耳の病気




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荒巻ケンコー

 

管理人 : 荒巻ケンコー

50歳代に突入し、健康の話題を口にすることが多くなりました。老眼が始まったり、白髪もチラホラ。筋肉痛は、2~3日遅れる。

老化は止められないけど、緩やかにしたい。できるだけ健康でいたい。できれば、生活を楽しみたい。そういう気持ちで、情報を集め、分かりやすく記録に残しています。

おいしい食材や簡単料理にも、興味あり。


過去の病気 : 腰痛(椎間板ヘルニア 手術暦あり)
現在の病気 : 花粉症。  

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