熱中症とドライボディ 筋肉を増やす楽々ストレッチ/ためしてガッテン

今週のテーマは、「熱中症」


ドライボディとは?

常に水分が失われている人(水分をためられない体)。


解剖学的には、脳が縮小する?


「水分たっぷり=筋肉が多い」



<筋肉を増やすトレーニング>

 ・インターバル速歩。
 ・楽々スクワット。



神奈川県立保健福祉大学 谷口英喜 教授の解説。

危険な脱水のサイン。



2015年7月15日放送の「ためしてガッテン」より、「暑さに勝つカラダへ! 熱中症&血液ドロドロ 一挙解決SP」からのメモ書きです。




ためしてガッテン 熱中症とドライボディ 楽々ストレッチ




ドライボディ


ササミ
毎年、30万人以上が襲われるという、「熱中症」

命に関わるケースだってあります。


そんな中、衝撃の情報が!

今年の4月に行われた調査。

元気で健康なお年寄りの体を詳しく調べたところ、多くの人に、予想もしてなかった異変が見つかったのです。

「体の血液の濃さを表す数値が高かった」

つまり、「脱水傾向」だと。

一見、健康な人たちのうち、推定400万人以上が、体の水分が常に足りていなかった。

しかも、ただ、水を飲むだけでは、解消されないのだという。




スタジオに登場したのは、2013年に発表されたイギリスの論文。

「Water-loss dehydration and aging」

水分喪失による脱水症に関する論文です。


ポイントは、「ドライボディ」

熱中症になりやすい体質のこと。

「ドライボディの人」=「常に水分が失われている人」





【体験談】


今年の4月、神奈川県 逗子市(ずしし)でのこと。

神奈川県立保健福祉大学の谷口英喜さんが、注目の調査を行いました。

65歳以上の健康なお年寄り130人の、体の水分量を調べたのです。

すると、予想もしてなかった事実が明らかになった。


なんと、7人に1人の割合で、体の水分が常に足りていない状態だったのです。

谷口先生は、春先なのに こんなに多いことに、驚いたといいます。

このペースだと、夏を迎える頃には、脱水の人は、さらに2倍近くにまで膨れ上がる可能性が。


今回の調査で脱水と判定された、83歳の女性。

そんなことは夢にも思ってなかったので、ショックでした。

それもそのはず、女性は誰よりも、脱水に気を遣っていたのです。


きっかけになったのは、去年の8月。

ある日、体に違和感を感じた。

とにかく、暑い。体はだるいし、首から頭にかけて、モヤモヤしました。


医師に相談してみると、軽い熱中症だという診断。

その日から、二度と熱中症にならないよう、努めて水を飲むようになった。


なのに、なぜ、脱水判定だったのでしょう?



この女性は、水分も塩分も、ちょうどいいぐらいの量を摂っていました。

冷房も、適度に使っています。

なのに、ドライボディだとの診断。

体重の1%、約500mlが、常に体から失われていました。


では、500ml、さらに追加で飲めばいい?

かと思ったら、違うそう。

女性は、「水分をためられない体」だったのです。


ドライボディの人は、日本に、推定で400~800万人もいるそう。





日本医科大学付属病院、高度救命救急センター。

夏になると、かなり重度の熱中症患者が運び込まれる、治療の最前線です。

患者さんには、どんなタイプの人が多いのでしょうか?


救急指導医の布施明 准教授が、教えてくれました。

「特に気を付けていただきたいのは、『ちょめいなるいそう』を認める方」

ちょめいなるいそう?

あるものが少ない人なのだという。


布施先生は、今日のゲスト3人の写真を見ただけで、見抜いちゃいました。

竜雷太さんと和田アキ子さんは、大丈夫みたいです。

ただ、山瀬まみさんは、それっぽい。『ちょめいなるいそう』を認める方に、当てはまるみたい。


竜さんと和田さんにはあって、山瀬さんにはないもの。

考えた末、山瀬さんは言った。「男らしさ?」




次に訪ねたのは、群馬大学医学部付属病院の 荻野祐一さん。

脱水のメカニズムに詳しい先生です。

水分を体にためられないと、どんな影響が出るのでしょうか?


荻野先生は、こう教えてくれた。

「解剖学的には、脳自体が縮小する」

脳の機能に、大きな影響が出るらしい。


脳のMRI画像。

「通常の脳」と「1%の脱水の脳」。


脳のMRI画像 脱水の時


活発に働いているように見えるのは、「痛みを感じる部分」。

この部位が、非常に強く反応している。

1%の脱水状態では、同じ軽い刺激を加えただけでも、痛みが強く感じられます。

痛みに対して過敏になる、神経過敏のような状態。


痛みの過敏の他、イライラ、だるさ、集中力低下など。

様々な異変を引き起こしてしまう。



ところで、ドライボディの人には、何が足りないのでしょう?




脱水実験


ササミ
ここで、実験です。

体型と水分のためやすさには、関係があるのでしょうか?

脱水の研究をしている施設で、実験だ!


やせた人と、太めの人。

実験用のスペシャルサウナに、入ってもらいます。

水分をたくさん持っている人の方が、長く耐えられるはず。


協力していただいたのは、脱水の専門家である谷口英喜 先生。

危険があると判断したら、即ストップします。

サウナ内の温度は、48℃。


37分後、やせた人の体温が、39℃を突破。

ここで、ストップ。実験終了です。


太めの人は、どうでしょう。

体温が39℃を超え、40分で実験終了。


ということで、ほぼ同じでした。


今回実験に参加していただいた、やせた人、太めな人、両方が、ドライボディだったのです。

血液のドロドロさなどを調べた結果、体の水分が足りなくなっていました。



実は、実験参加者には、3人目がいた。

体重112kg と、かなり太めです。


同じ実験をしたのですが、汗の反応が早い。

体温の上昇も、ほとんどありません。

谷口先生 曰く、「熱を出すという働きが、すごく優れた方」。


30分を超えても、涼しい顔をしています。

汗はかいていますが、苦しくはないという。

結局、40分を経過しても、余裕だった。


3人目は、どんな人だったのでしょうか?


実はこの方、大学の相撲部に所属。

他の人との違いは、筋肉の量でした。

3人目の方は、他の2人に比べ、筋肉の割合が 1.2倍だった。


「水分たっぷり=筋肉が多い」


というわけで、山瀬まみさんが選ばれたのは、「筋肉が少なそうだから」という理由から。




筑波大学 数理物質科学研究科、巨瀬・寺田研究室。

特殊なMRIで、2種類の牛肉を見せてもらいました。

1つは、赤身。これは、筋肉にあたります。

もう1つは、脂身。こちらは、脂肪にあたる。


筋肉(赤身)は、水と同じように、水分がしっかりと写っています。

でも、脂身が多い方では、ほとんど写っていません。


筋肉と水分


実は、「筋肉には水分が80%も含まれている」

それに対し、「脂肪の水分は20%」


「筋肉は、水分をためこむタンクなのです」


体重60kgの、筋肉のある男性の場合。

20リットルの水分が、筋肉に蓄えられている。


ですが、筋肉の落ちた体重60kg のお年寄りの場合。

筋肉に蓄えられる水分は、半分の10リットルに。



ドライボディ → 水分をためられない人 → 筋肉の少ない人




谷口英喜先生の解説


ここでスタジオに、専門家の先生が登場。

神奈川県立保健福祉大学の、谷口英喜 教授です。


一見、健康に見える人の中にも、脱水状態の人(暑い時に熱中症になりやすい人)が数多くいることが、分かってきました。

高齢者や、やせている人、特に筋肉量が少ない人が、それにあたります。


先述の「ちょめいなるいそう」ですが、漢字で書くと、「著明な羸痩」。

「著明」は、明白なという意味。

「羸痩(るいそう)」とは、やせて筋肉などが落ちている状態のこと。



今週、トーク部分で度々出てきた「二日酔い」という言葉。

先生によれば、二日酔いの症状の一部は、脱水によるものなのだそう。

筋肉が多く、体内の水分が多い人は、二日酔いによる脱水状態になりにくいのだそうです。

(他の要因も考えられるので、必ずとは言えませんが)



<脱水のサイン>

・口の中がネバネバする。

・脇の下が乾いている。

・皮膚をつまむと、あとが残る。

・便秘ぎみ。

・体重の急な減少。



手の甲を指でつまんで、ポンと離す。

この時、潤いがある人は、すぐに戻ります。

けれど、水分が少ない状態だと、時間がかかる。

3秒あとが残ったら、脱水の疑いが。




対策と予防。


<この夏の鉄則>

(1) 水分と塩分をこまめに摂る。

暑い環境を避けて、涼しい場所にいること。

(2) 十分な食事量を摂る。

(1食抜いただけでも、コップ2~3杯の水分が足りなくなります)

食欲がない時は、その分、水分補給を。







ササミ
筋肉は、水分をためるタンク。

筋肉量が少ない人は、食事や水分補給に、注意してください。

エノキ
ガッテン! ガッテン!




熱中症対策のポイント


・筋肉が少ない人は、体の水タンクを常に一杯にするよう、心がける。

・ノドの渇きがなくても、こまめな水分補給を。


・食事から摂取する水分は、1日に1リットルあります。

・どうしても食べられない時は、意識して水分補給を。


・7月の後半は暑くなって、重度の熱中症が多発します。

・クーラーをつけるなどして、涼しい環境作りを。





夏の楽々トレーニング


ササミ
一番いいのは、筋肉をつけることですよね。


実は、下半身には、筋肉の6割が集中しています。

なので、ここを鍛えれば、効果的。


以前、ガッテンでお勧めしたのが、「インターバル速歩」

普通の散歩の途中に、ややきつめの早歩きを、3分加える。


 普通の歩き 3分 → ややきつめの早歩き 3分 → 普通の歩き 3分 → ややきつめの早歩き 3分

 この繰り返しを、1日 15分~30分。週に4回。



番組の検証では、5か月で、筋肉量が約50%アップしました。


(注意点:気温が25℃を超えている場合は、無理をしないこと。帽子をかぶり、朝夕の涼しい時間帯にトレーニングを)



でも、夏場に早歩きは、たいへんですよね。

家の中でもできる運動は、ないものか…。



信州大学大学院 医学系研究科、能勢博 先生に教えてもらいました。

「筋肉に負荷をかけてやれば、その分、筋肉は太くなるんですね」

「運動の形態は、実は問わないんです」



たかせクリニックの高瀬義昌 先生も、この運動を勧めています。

300人の患者さんにやってもらったところ、毎年10人近くいた熱中症患者が、激減したらしい。


<楽々スクワット>

(1) 机やイスなどに、つかまります。

(2) 少しきついと感じるまで、スクワット。

 (目安は、10回)

(3) 1日 2セット。



楽々スクワットの例


(ヒザや腰が悪い人は、無理しないで下さい)

(持病がある方は、かかりつけのお医者さんに相談を)




また、パワーアップアイテムも、あります。

すでに、インターバル速歩の回で、紹介してますね。


それは、「牛乳」

運動が終わった後、30分以内に、コップ1杯を。

これが、筋肉増量の手助けになります。




これからの時期、怖いのが、「熱失神」

暑さによる失神です。

暑い日に立ち上がると、急に、めまいと共に意識がなくなって、倒れてしまう。


熱失神の原因は、足の筋肉と深い関係があるのだそう。


寝て安静にしている時の足の血流量は、16.0でした。

これが、立ち上がると、どんどん増えた。

牛乳ビンに換算して、2~3本分の血液が、下半身にたまるのだそう。

これは、脱水と同じような状態で、血液の量が減ったと同じになる。


特に、夏場は要注意。

夏は、体の血管が広がっているので、ただでさえ足の方へ行きやすい血液が、一気に足にたまって、脳に血が行かなくなってしまいます。

でも、足に筋肉があれば、大丈夫。

足の筋肉がポンプの役割をして、血液を上半身に送り返してくれる。


そういった意味でも、足の筋肉を鍛えてください。





NHKためしてガッテン 2015年 08 月号 [雑誌]



いくつになっても自分で歩ける!「筋トレ」ウォーキング (青春新書プレイブックス)


 





エノキ
水分をためにくいタイプがあるんですね。

筋肉と関係しているのか。

ササミ
暑い日は運動も億劫になりますが、適度に鍛えたいですね。

あとは、水分補給と食事。

エノキ
食欲がない時は、せめて水分を摂りましょう。





次回は、「今こそ! ダニ撲滅宣言」。

ダニを100%殺せるって、ホント?





ガッテン流!お肉料理のすごい鉄則 (NHKためしてガッテン)



経口補水療法ハンドブック―熱中症、脱水症に役立つ 脱水症状を改善する「飲む点滴」の活用法






 → 「熱中症対策 塩分補給と牛乳」

 → 「3分筋トレ インターバル速歩でリンパ球を増やす」

 → 「紫外線対策 日傘は黒で?」




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ニセ熱中症&ゲリラ豪雨/健康カプセル! ゲンキの時間

今回のテーマは、「ニセ熱中症」


熱中症かと思ったら、脳梗塞や心筋梗塞である場合も。

その見極めポイントとは?


ドクネット、昭和大学病院 救命救急センター長 三宅康史 医学博士。

麦茶の効能。


<夏の病気>

ゲリラ豪雨と低体温症。

冷たいものと、リンパ球の働き。



2014年7月27日放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「熱中症対策SP!~後編~」からのメモ書きです。




熱中症対策SP 後編




ニセ熱中症


ササミ
熱中症だと思い、水分を補給したり、身体を冷やしたり、でも、一向に症状がよくならない。

それは、ひょっとしたら、「ニセ熱中症」かもしれません。



まずは、クイズから。


<Q:熱中症にかかると起こりやすい、意外な症状は? 次の3つから選んでください>

 (a) 奥歯が痛む。
 (b) 両手がしびれる。
 (c) ろれつが回らない。




<答え>

 (b) 両手がしびれる。

水分不足により、筋肉局所の塩分が不足します。さらに、高熱や血流障害などによる 筋肉や神経の異常によって、起こるそう。






<ニセ熱中症>


岐阜県に住む、56歳の男性。

猛暑が続いた4年前に、ニセ熱中症にかかりました。


暑い日が続いたある日、だんだん気分が悪くなった。

めまい、頭痛、倦怠感などを、感じました。

でも、その時は、熱中症の軽い段階かなと、思ったといいます。


そのまま放置していたのですが、ある朝、異変に気づいた。

左側の手足に、しびれがありました。

しかも、そのしびれは、時間と共に、身体の中心へと広がりはじめたのだという。


不安を感じた男性は、病院を受診。

医師の診断を聞いて、驚きました。

なんと、「脳梗塞」だと言われたのです。



軽い熱中症かと思っていたら、実は、脳梗塞だった。

これは、どういうことなんでしょう。

脳に詳しいお医者さんに、話をうかがいます。


虎の門病院 脳神経外科 部長の原貴行 医学博士は、こうおっしゃった。

「ニセ熱中症の正体は、脳梗塞や心筋梗塞といった、血管が詰まる病気です」

「症状自体が、めまいですとか、吐き気、全身の倦怠感、手足のしびれといった、熱中症に非常に似た症状ですので、間違える方が多いですね」


脳梗塞といえば、血管が収縮する冬に起こると、思われがちです。

ところが、患者数を見てみると、6月から8月の夏の時期に、増加しているのが分かります。


その理由は、血液に異常が生じるから


では、血液は、どのようになってしまうのでしょう。

それを確かめるために、実験します。



<血液の実験>


まずは、気温約26℃、夏の快適な環境で、過ごしてもらいます。水分も、十分に補給してもらいました。

30分後、指先から採血し、血液の状態を、観察します。

この時の血液では、丸い赤血球がよく動いているのが見えます。つまり、血液の流れがよい、いわば、サラサラ状態。


次に、水分を補給せずに、30分間、汗をかいてもらいました。約30℃の気温の中、一人はテニスをプレイ。もう一人には、スーツ姿で、歩いてもらいましたよ。二人とも、30分後には、汗でびっしょりです。

この状態で、指から採血。血液を観察しました。


結果は、こちら。

ドロドロ血液

右の画像を見ると、赤血球が鎖にように重なり合って、動いていません。血液の流れが、悪くなってるんですね。

たった30分で、血液はドロドロ状態になってしまった。


(ちなみに、実験後に、スポーツドリンク 500ml を飲んでもらったところ、すぐに血液は元の状態に戻ったそうです)




「水分不足、脱水になると、血液の粘度が上がり、血栓ができやすくなってしまう」

「これが、脳や心臓の血管を詰まらせ、脳梗塞や心筋梗塞の原因に」




仕事終りのビールを楽しむため、水分補給を我慢する人もいるようです。

でも、これは危険な行為。

「猛暑日の場合、約10分の発汗でも、血液に変化が現れ、1時間後には、かなり危険な状態になってしまいます」

「特に高齢者や、高血圧などの持病がある人は、要注意!」




<予防>

1時間にコップ1杯の水を、ノドが渇く前に、飲みましょう。


これは、熱中症とニセ熱中症、両方に効果がある。




<麦茶の効果>

水分補給には、「麦茶」がオススメ。

麦茶に入っている「ピラジン」という成分が、血液をサラサラにする効果があるといわれている。



脳梗塞や心筋梗塞は、発見が遅れると、後遺症が残ったり、死に至るケースも。

早めの対処が大切です。




ニセ熱中症を見極めるポイント


<脳梗塞の場合>

脳梗塞は、左右のどちらかの血管に起きやすく、症状は反対側の体に現れます。そのため、身体の片側に、異変が起こる。

 ・片側の腕がしびれる。
 ・片側の足の動きが悪い。
 (つまづきやすかったり、スリッパが脱げやすいことも、サイン)
 ・ろれつが回らない。


このような症状は、短時間で消えてしまうこともあるので、注意が必要。



<心筋梗塞の場合>

心臓がある身体の左側に、痛みを感じる。

 ・左胸が、圧迫されるように、痛む。
 ・左腕だけが、痛む。
 ・虫歯ではないのに、左奥歯が痛む。




熱中症の陰に、脳梗塞や心筋梗塞など、大きな病気が隠れている場合があります。

上のような症状があれば、熱中症だと決めつけずに、早めに、病院を受診してください。




ドクネット


昭和大学病院 救命救急センター長 三宅康史 医学博士に、お話を伺います。


「夏の暑さは、身体にいろんな影響を与える」

「水分補給しないと、脳梗塞や心筋梗塞を起こすもとになる」

「また、熱中症そのものが、いろんな病気を合併することも」


「倒れている人がいたら、涼しい場所に移し、楽な姿勢にし、ベルトや服をゆるめたりと、安静にさせる」

「意識が無い時は、水分は与えない。これは、誤嚥(ごえん)の危険があるため」
 



怖ろしい夏の病


2013年7月27日。都内で行われた野外コンサートで、75人もの観客が、次々に体調不良を訴えるという事態が。中には、救急搬送される人までいたといいます。

その原因は、「低体温症」だった。


でも、どうして、真夏の都心で、低体温症が起こってしまったのでしょう?


原因は、「ゲリラ豪雨」にありました。


低体温症とは、体温が35℃以下になり、身体の機能が低下して起きる、様々な症状のこと。

まずは、震えや歩行困難などが現れ、32℃を下回ると、錯乱状態に陥り、判断力が低下してしまいます。最悪の場合、死に至るケースも。



救急搬送される人まで出た 2013年7月27日の東京は、どんな天候だったのでしょう?

日本気象協会の気象予報士、藏田英之さんに、調べてもらいました。


東京には、非常に強い雨雲が、各地に出ていたのだという。

気温は急激に低下、最大で約50mm/h の激しい雨と、風速8m/s という激しい風が吹いたらしい。

さらに、1時間の間に、気温が急激に低下。6℃も下がった。



千葉県松戸市にある、国土交通省 関東技術事務所。

「降雨体験車」で、雨と風を体験させてもらいました。


まずは、40mm/h の雨から。

2分も経つと、手足の先から冷えはじめ、体が細かく震えはじめました。

3分後に、実験は終了。この時、体温は、0.2℃ 低下していた。

かなり寒かったとのこと。


次に、8m/s の風を受けます。

すると、腕に、しびれるような冷えを感じるようになった。

次第に、呼吸もしづらくなり、制御できない全身の震えに襲われました。

ここで、ドクターストップ。

この時、体温は、1.2℃も、下がってしまっていた。




雨に打たれ、クーラーの効いた場所に、逃げ込む。

そうすることで、低体温症になることも。

身体が濡れていると、冷えた室内で、体温を奪われてしまいます。


いつでも起こり得る、低体温症。

注意してください。
 



冷たい飲み物


東京有明医療大学の川嶋朗 教授は、こう教えてくれました。

「冷たいものを摂りますと、腸管の血管が収縮しまして、腸の血流が悪くなります」

「そうなると、腸は冷えた状態ですので、リンパ球の働きが落ち、免疫力が低下することになります」


リンパ球とは、免疫を司る細胞。その働きが悪くなると、外敵から身を守ることができなくなります。

腸には、全身のリンパ球の、60~70%が集まっている。

腸が冷えて働きが低下すると、夏風邪や食あたりの危険性が。


熱中症対策に不可欠な、水分補給。

しかし、冷たいものの飲み過ぎは、腸の働きを弱め、水分を吸収する能力を、低下させてしまう。

結果、熱中症になるリスクも、高めてしまいます。


腸が疲れてきたなと思ったら、あたたかい飲み物を選ぶなど、腸をいたわりましょう。
 



ゲリラ豪雨の回数


最後に、クイズです。


<Q:2013年7月末~9月末における 東京都でのゲリラ豪雨の回数は?>



<答え>

116回。



ゲリラ豪雨に遭遇したら、風と雨を避けられる場所に逃げ込むことが、第一。

できれば、身体を拭いて、乾いた衣服に着替える。


雨の予報が出ている際の外出には、チャック付きのポリ袋に、タオルやTシャツを入れて持ち歩くとよい。




医者が教える 弱ったカラダが蘇る41の方法





[感想]


エノキ
たった10分で血液に異変が生じるなんて、猛暑は怖いですね。

ササミ
水分補給って、ホントに大事なんだ。

エノキ
ビールのために水を飲むのをガマンって、昔やってたけど、よくなかったんだな~。

ササミ
麦茶の効能には、納得。

昔から残っているものには、意味があるんだ。




携帯型熱中指標計「見守りっち」付き熱中症対策ガイド (マイナビムック)






前編はこちら → 「熱中症対策SP 2つの危険な時期」



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熱中症対策SP 2つの危険な時期/健康カプセル! ゲンキの時間

今回のテーマは、「熱中症」


2つの危険な時期。
7月下旬と8月中旬。

梅雨明けに注意。
身体を暑さに慣らすこと。

風鈴職人に学ぶ、熱中症対策。
炭酸水の効能。

トマトやキュウリと、カリウムの効果。

夏野菜のクールダウン料理。
<地中海風そうめん>

どこを冷やせばいい?

エアコンの使い方のポイント。



2014年7月20日(日)放送の「健康カプセル! ゲンキの時間」より、「熱中症対策SP!」からのメモ書きです。




熱中症対策SP 2つの危険な時期




2つの危険な時期


ササミ
夏で怖いのが、「熱中症」


熱中症により救急搬送された人の数は、毎年4万人以上なんです。

 平成22年で、56,119人。
 平成23年で、46,469人。
 平成24年で、45,701人。
 平成25年で、58,729人。


昭和大学病院 救命救急センター長の 三宅康史 医学博士は、こうおっしゃいました。

「熱中症には2回、危険な時期があります」
「1回目は今まさに、この時期」


1つ目のピークは、「7月下旬」

2つ目のピークは、「8月中旬」


この危険な2つの波を、どうやって乗り越えればいいのでしょうか?

熱中症予防のプロに、学びましょう。




その前に、問題です。

<Q:7月下旬と8月中旬。この2つの時期に熱中症が増える理由は?>



<答え>

第一波の原因は、「梅雨明けに生じる気温の急上昇」

梅雨が明けると、グ~ンと気温が上がりますよね。

でも、それ以外にも、原因があります。


カギとなるのは、梅雨明け特有の天気。

そこで、東京都豊島区にある日本気象協会で、気象予報士の藏田英之さんに、お話を伺いました。


藏田さんによると、気温だけではなく、「湿度」も重要な要素となるそう。

本来体温は、汗が蒸発することで、下がります。ところが、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体温が上がったままになるんです。

「気温がさほど上がらなくても、湿度の方が高くて、熱中症の危険度が高まる」といった場合もあるようです。

実際、過去には、「気温23℃ 湿度86%」の日に、搬送者数が増えた例があります。


「第一波である梅雨明けの時期は、気温・湿度ともに高く、危険!」




取材中のペナルティー・ヒデさんの前に現れたのは、「熱中くん」

熱中症ゼロのために働く、日本気象協会のキャラクターなんですよ。


熱中くん


熱中くんがオススメするのは、熱中症計。

熱中症計とは、気温と湿度から、熱中症の危険度を表示してくれる、便利グッズ。

危険度が簡単に分かるので、高齢者や子どもに、オススメだとのこと。


さらに、天気予報の熱中症情報を、こまめに見ることも、大切です。

 <熱中症の危険レベル>

 危険:外出はなるべく避ける。
 厳重警戒:炎天下を避け室内でも注意。
 警戒:運動する時は注意。
 注意:激しい運動や重労働時は注意。





第一波の気候に対応するには、身体をケアすることも、大切です。


昭和大学の三宅先生に、どんな人が熱中症になりやすいのか、聞いてみました。

「暑熱順化、暑さ慣れできてない人が、もっともターゲットになると思いますね」


暑熱順化とは、身体が暑さに適応した状態のこと。

例えば、梅雨の時期に、冷房の効いた涼しい部屋で多く過ごしていると、身体が暑さに慣れず、気温の上昇についていけなくなります。

つまり、「第一波を乗り越えるには、身体を暑さに慣らす必要がある」




暑さのプロに学ぶ 熱中症対策


ヒデさんが訪れたのは、東京都は大東区の「篠原まるよし風鈴」。

暑さ対策のプロとは、風鈴職人さんでした。


さっそく、仕事場を拝見。

なんと、ガラスが溶けている温度は、1250℃。

こりゃ、暑いなんてもんじゃない。

暑さを癒してくれる風鈴ですが、その製作現場は、過酷そのものなんです。

窯(かま)の前は45℃ぐらいあるのですが、そこに10時間も立つのだそう。




<炭酸水>


職人さんが摂る水分は、1日に、2リットルから3リットル。

脱水症状になるのを防ぐため、こまめに水分を補給します。

しかも、飲んでいるのは、ただの水ではなく、「炭酸水」


実は炭酸水には、血行をよくし、胃の働きを活発にする効果があります。

すると、水分を吸収する小腸に、水が早く送られ、さらに、吸収機能もアップ。

脱水になるのを素早く防ぎ、熱中症の予防につながります。


たくさんの汗をかいた時には、水よりも、炭酸水がおすすめ




<お風呂>


職人さんは、毎朝、41℃の朝風呂に入っているそうです。

実はこれ、冷房の中で過ごすことの多い、暑熱順化できてない人には、特にオススメの方法。


暑熱順化のポイントは、汗をかくこと。

朝風呂で身体を暑い環境に慣らすことは、汗をかく訓練にもなり、その日1日、多くの汗が出るようになるんです。

お風呂以外にも、朝や夕方の気温が低い時に運動して、汗をかくのも、効果的。

(炎天下でウォーキングする場合など、帽子や水分補給を忘れずに)



<食事>


食卓に並んだのは、キュウリやトマトをたくさん使った料理。

なんでも、父親の代から、食べてきたそうです。


そこで、管理栄養士で食生活アドバイザーの、堀知佐子さんに、聞いてみました。


夏野菜は太陽をいっぱい浴びているにもかかわらず、みずみずしい。

これは、カリウムが入っているから。

キュウリやトマトなど、夏野菜には、身体の水分バランスを保つ、カリウムが豊富なんです。


汗と一緒にカリウムが失われてしまうと、脱水になりやす。

なので、カリウムは、夏に特に必要な栄養素。

(ただし、腎臓が悪いなどして、カリウムに制限がある人は、注意してください)


また、トマトに含まれるリコピンや、ナスに含まれるナスニンには、抗酸化作用があり、紫外線や暑さによるダメージから、身体を回復させてくれる効果がります。




<おすすめの夏野菜>

<クールダウン料理>



<地中海風そうめん>

材料:2人分

 トマトジュース:150cc
 出汁:70cc
 味噌:15g
 鷹の爪:1/2本
 オリーブオイル:大さじ1
 ニンニク:1/2個
 玉ネギ:1/4個
 キュウリ:1/2本
 ナス:1/2本


(1) 食感をよくするため、キュウリの種の部分を、スプーンなどで取り除く。

キュウリとナスは、斜めに薄く切り、3%の塩水に、10分間つける。

(2) フライパンにオリーブオイルを加え、みじん切りにしたニンニクとタマネギ、鷹の爪を、弱火で炒める。

(3) ボウルに味噌を入れ、出汁とトマトジュースを加えて、溶きます。

これに、塩水を絞ったキュウリとナス、炒めたニンニクとタマネギを加え、混ぜましょう。

これで、麺つゆの完成。

そうめんは、袋の表示通りに、ゆでてください。


地中海風そうめん


熱中症対策に、ピッタリ!

栄養満点の、地中海風そうめん。




どこを冷やす? 熱中症クイズ


<Q:熱中症で倒れた人がいた時、身体のどの部分を冷やせばいいでしょう?>



<答え>

首筋、脇の下、足の付け根

ここには、太い血管が通っているので、冷やすと効果的。


逆に、冷やすといけないのは、「おでこ」。

おでこを冷やすと、身体が冷えたと脳が判断し、熱を下げられなくなってしまう。
 



第二波の原因


8月中旬にやって来る、熱中症の第二波。

そこは、夏場もっとも高くなる気温と、もう1つの原因があります。


第二波の原因は、「夏の疲労」


では、涼しい部屋と暑い部屋では、どんな違いがあるのでしょう?


気温32℃、湿度70%という、真夏に設定した部屋で、1時間過ごしてもらいました。

すると、全員の疲労度がアップしてたんです。

3人中、2人は、疲労度が 5.26と11.28に上昇。

ちなみに、疲労度5以上は、徹夜した時と同じ疲労なんだとか。


しかも、本人たちに、疲れたという自覚はありませんでした。

実は、これが大問題。

本人が気づかない内に、疲労がどんどん蓄積。

徐々に身体が蝕まれ、暑さがピークを迎える8月中旬に、熱中症にかかりやすくなってしまいます。



では、熱中症の第二波を乗り切るには、どうしたらいいんでしょう?


そこで大切なのは、毎日の疲れをリセットする、「睡眠」

十分、クーラーが効いた部屋で、ぐっすり眠るのが、疲れを溜めないひとつの方法です。



<エアコンの使い方のポイント>


人は睡眠中、眠りに入ってから4時間後に、もっとも体温が下がります。

そのため、この時間に冷房がついていると、身体が冷え切ってしまう。

オススメは、タイマー機能で3時間後に切れるようにし、5時間後に再びスイッチが入るようにすること。

設定温度は、28℃に。

これで、快適な睡眠がとれます。

(あとは、各自にあわせて、調整してください)
 



その他


家の中で倒れる人は、救急搬送される患者さんの、約40%。

家の中も、かなり暑くなっているようです。


<家での熱中症予防>

こまめに水分をとる。

暑い時は無理せずに、クーラーをつける。




携帯型熱中症計 熱中くん





[感想]


エノキ
暑い部屋にいるだけで、知らず知らず、すごく疲れてるんだ。

クーラーはできるだけ使わない主義だけど、猛暑日とかは、考え直さないといけないな。

ササミ
しっかり睡眠をとることも、大切なようですね。

キュウリとトマトを使った料理にも、チャレンジしようっと。




毎日おいしい アンチエイジングクッキング 素材選びと調理法






[熱中症に関する記事]

 → 「夏の応急手当~誤飲に熱中症~/カラダのキモチ」
 → 「熱中症対策 塩分補給と牛乳/ためしてガッテン」
 → 「今夜からできる快眠術!/あさイチ」



tag : 健康カプセル!ゲンキの時間 暑さ対策 熱中症




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「熱中症対策 塩分補給と牛乳/ためしてガッテン」

暑い日が続きますねえ。

節電しつついかに暑さを乗り切るかが、課題です。

そんな中、やっぱり心配なのが、熱中症。

でも、繰り返し伝えられる熱中症対策の中に、間違いがあるのだそう。

しかも、それを続けると、危険な目に遭うかもしれない。

ちゃんと効果がある熱中症対策とは?

暑さに強いカラダになる飲み物とは?

体を冷やすには、どこを冷やせばいいんだろう?


7月13日放送の「ためしてガッテン」より、「血液からツヨくなる!熱中症で死ぬもんかSP」からのメモ書きです。





熱中症対策 塩分補給と牛乳





塩分補給


・去年から、塩の入ったアメ、塩飴が売れているのだそう。
・炎天下では、塩分の補給が必要だということだろうか?

・確かに、熱中症対策には水と共に塩分補給が大事だと、繰り返し報道されています。
・街のみなさんも、そうしている人がけっこういるみたい。

・塩分補給の重要性を発見したのは、信州大学の能勢博 教授。
・その大切さを訴えてきたのですが、ちょっと戸惑っている部分も。
・先生曰く、夏だからといって塩分を意識して摂るのは、実は間違っているというのです。

・能勢先生が研究してきたのは、暑い所でいかにして勝つか。
・それと、どうやって熱中症を予防するかということ。
・運動中は、大量の発汗で、たくさんの塩分が出てしまいます。
・その時に水だけを飲んでしまうと、体内の塩分濃度が低下し、熱中症になってしまう。

・大量の汗をかくと、体から、水分と一緒に、塩分も失われます。
・その状態で水分だけを補給すると、体内の塩分濃度が薄まってしまう。
・そうなると、塩分濃度を確保するために、体は尿などで水分を追い出そうとします。
・だから水分補給しても、水はすぐに排出され、脱水状態が回復しにくくなる。
・その結果、熱中症に。


・スポーツするなどして大量に汗をかくと、多くの塩分を失います。
・そこには、こんなメカニズムが。

・通常の場合、汗腺から汗と塩分が一緒に出て行こうとしても、塩分は再吸収される。
・でも、一気に大量の汗をかくと、塩分の再吸収が間に合わず、排出されてしまいます。
・塩分の濃い汗になってしまう。

・運動などで大量の塩分を失った場合は、脱水による熱中症の危険が。
・なので、こういう時は、塩分補給した方がいい。


・そういった意味で塩分補給は大切なのですが、一言足りないまま、塩分補給の重要性だけが広まってしまいました。
・先生の言いたかったのは、こういうこと。
“大量の汗をかく時は、塩分補給が大切”
・ちゃんと、場合分けや条件付けが、あったのです。

・大量の汗をかかない日常生活では、塩分の摂取は普段の食事だけで十分。
・こまめな水分補給だけで、足ります。
・1時間当たり、コップ半分ぐらいの水が、目安
です。


・日本人の 1日の平均食塩摂取量は、10.7g。
・健康な人の塩分の摂取の目安は、男性で1日に9g未満。
・女性で、7.5g未満。
・高血圧の人の場合は、6g未満を求められる場合も。

・そして人間は、1日 2~3g あれば 塩分は十分だという話も、あるようです。
・2~3gは極端かもしれませんが、摂りすぎには注意したいですね。


・でも、塩分補給の境目って、どのへんなのだろう?

・汗には“びっしょり型”というのがある。
・運動や屋外の作業などで、玉の汗を長時間かくような時は、塩分補給を。
・玉の汗が 30分~1時間 続くのが、ポイント。

・さらに、塩分と糖分を一緒に摂ると、水分の吸収が速くなるようです。
・スポーツドリンクに糖質が含まれるのは、そのため。

・もうひとつの目安は、舐めること。
・汗の塩分を、チェックします。
・ただし、汗の水分はすぐに蒸発するので、肌に残る塩分は濃くなっている。
・なので、一度水で拭いてから、舐める。
・その時、しょっぱかったら、塩分補給を。


・日本高血圧学会の減塩部会からは、こんな提言が。
・“夏の塩分摂取に関する提言”
・日本人の食塩摂取量は、必要量をはるかに超えています。夏でも、汗を多くかいた場合を除いては、塩分を過剰に摂らないことをお勧めします。


・高齢者の方は大汗をかきにくいので、過剰に塩分を摂ると、体を害してしまう場合が。
・ポイントは、汗を多くかいたかどうか。
・慢性的な塩分の摂りすぎには、注意しましょう。




暑さに強くなる飲み物


・適度な運動をすると、汗をかきやすい体になるといいます。
・そうすると温度調節できるので、熱中症になりにくくなる。

・でも、ただ運動するよりも、もっといい方法が見つかったのだそう。

・信州大学で、能勢先生が実験してくれました。

・室温30℃の部屋で、目一杯 体を動かしてもらう。
・すると、体温は38度以上まで急上昇。

・4人の学生さんには、毎日30分間の運動をしてもらいました。
・さらに、2人ずつ2チームに分け、一方には、スポーツドリンクを飲んでもらった。
・そしてもう一方には、謎のドリンクを飲んでもらう。

・1週間後、室温30℃の中で運動してもらって、暑さに対する強さをチェック。
・すると、変化が。
・スポーツドリンクを飲んだチームは、前と同じでした。
・でも、謎のドリンクを飲んだチームは、前よりも楽そうです。
・体温も、38度まで いきませんでした。

・その謎のドリンクとは、牛乳

・牛乳を飲むと、血液量が13% アップするのだそう。
・運動後に たんぱく質を摂取すると、アルブミンという物質が合成される。
・このアルブミンに水分を引きつける働きがあって、水を血液中に集めてくれる。
・結果、血液が増えます。

・暑い時は、体温が上がるのを防ぐために、皮膚の表面の血流を増やします。
・そうやって、熱を逃がしている。
・夏場、血管がくっきり見えるのは、そのため。
・そして、汗の材料も、血液。
・ということは、血液が増えると汗をかきやすくなるので、熱を逃がしやすくなる。


・暑さに強くなる方法は、
 速歩き30分程度 + 運動後30分以内に、牛乳300mlを飲む
・高齢の方の場合は、速歩きだけだと効果が出にくい場合も。
・でも、牛乳を飲めば、血液量が増えて、体温調節がしやすくなるそうです。

・ポイントは、運動後に たんぱく質を摂ること。
・だから、低脂肪乳やヨーグルトでも、いい。

・汗をたくさんかいた場合は、塩分補給が必要。
・でも、牛乳にはもともと、スポーツドリンクと同程度の塩分が含まれています。
・また、アルブミン合成に必要な、糖と たんぱく質も含んでいる。


・でも、ここで、注意点を。
・運動は、暑い時間帯を避けて、行ってください。




涼しく冷やすツボは?


・暑い時に冷やす場所といえば、おでこ。
・でも、なぜ、おでこを冷やすと気持ちいいのか、それには理由がある。
・冷たさを感じる“冷点”が、体のどこに多いか調べたところ、冷たさを一番 敏感に感じるのは、おでこでした。

・でも、冷たくは感じるものの、体が冷えるわけではないらしい。
・というか、おでこの保冷剤を外すと、余計に暑く感じます。

・海女さんの回でも、同じようなことがありました。
・顔は、とってもすぐれたセンサー。
・その顔を冷たい水につけると、体を冷やさないようにと判断。
・皮膚の表面の血流を減らして、体の中の熱を逃がさないようにする。

・おでこを冷やしながら、指先の皮膚の温度を調べると、温度は下がっていました。
・これは、指先などの温度をあえて下げて、体の中の熱を逃がさないようにしているため。
・というわけで、おでこは冷たいけど、体は涼しくなっていないことが分かります。


・では、どこを冷やせばいいのだろう?

・文献には、こう書かれています。
“頸部、腋窩部、鼠径部を冷やす”
・頸部は、首。
・腋窩部(えきかぶ)は、わきの下。
・鼠径部(そけいぶ)は、脚の付け根。

・首には大きな血管があるので、体を効率的に冷やすことができます。
・他の部位も、同じですね。

・熱中症にならないように体を冷やすには、首、わきの下、股の内側を、冷やす。
・この時、ひんやりして気持ちいい~、というくらいが、よいようです。




・高齢の方は、暑さを感じるセンサー自体が、弱くなっている場合も。
・室温が上がっていても、気が付かないケースもあります。
・なので、温度計を目につくところに置いて、チェックを。
・目安は、湿度にもよりますが、28℃。






NHK ためしてガッテン 2011年 08月号 [雑誌]




10歳若返る!「インターバル速歩」の秘密―これが、2000人が実証した超かんたん健康法だ!










熱中症予防に必要だといわれている、塩分補給。

でも、それには、条件がありました。

大量に汗をかいた場合だけ、塩分を補給する。

そうじゃないのに慢性的に塩分補給をしていると、食事の塩分と合わせて、摂取量の目安を超えてしまうかもしれません。

塩分を摂りすぎると、高血圧や腎臓の病気など、たいへんなことになるかもしれないので、注意を。


暑さに強い体を作るのに牛乳がいいとは、知りませんでした。

運動の後とかは、のどごしのいいものを求めるので、牛乳は飲んでなかったな。

その一方で、プロテインを飲んでいた時期があるので、それはよかったのかも。

最近は、タンパク質を含んだドリンクもあるし。


節電意識が高まる中、猛暑も相まって、熱中症で運ばれる人が増えているそう。

こまめな水分補給と、温度チェック。

気をつけたいと思います。





NHK きょうの健康 2011年 07月号 [雑誌]






 → 「遮光ネットの付け方」






tag : ためしてガッテン 暑さ対策 熱中症




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プロフィール (Who is)

荒巻ケンコー

 

管理人 : 荒巻ケンコー

50歳代に突入し、健康の話題を口にすることが多くなりました。老眼が始まったり、白髪もチラホラ。筋肉痛は、2~3日遅れる。

老化は止められないけど、緩やかにしたい。できるだけ健康でいたい。できれば、生活を楽しみたい。そういう気持ちで、情報を集め、分かりやすく記録に残しています。

おいしい食材や簡単料理にも、興味あり。


過去の病気 : 腰痛(椎間板ヘルニア 手術暦あり)
現在の病気 : 花粉症。  

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