「活性酸素は万病のもと?/カラダのキモチ」
人間ドックの受診者で異常なしと診断される人は減り続けて、近年では、10% 以下なのだそう。
それだけ健康に問題のある人が、増えている。
健康悪化の原因は、何なんでしょう?
健康を脅かす原因の1つは、“活性酸素”だと考えられているそうです。
でも、活性酸素って、何?
“がん”“動脈硬化”“心筋梗塞”などの病気の原因(の一部)を作り出すのも、活性酸素だといいます。
5月23日放送の「カダラのキモチ」では、「あなたに忍び寄る恐怖! 活性酸素対策マニュアル」と題して、活性酸素の発生から影響までを、紹介してくれました。

□ 活性酸素と病気の関係
そもそも、なぜ活性酸素が病気を引き起こすのでしょう?
活性酸素は、細胞に傷をつけたり、細胞の機能を低下させたりするらしい。
また、場合によっては、細胞の数を減らすことも。
番組によれば、炎症、発ガン、花粉症、動脈硬化、メタボリック症候群、ありとあらゆる病気に、活性酸素が何らかの形で関わっているのだそう。
活性酸素が増える → 細胞が破壊される → 機能低下が生じる
こんな連鎖が。
□ 活性酸素と老化
年齢を重ねるにつれ、人の細胞の数は減っていきます。
肝臓を例にとると、30歳と80歳では、細胞の数は約6割減るのだそう。
(30歳で、重さ:1.5kg、細胞の数:2500億個。80歳で、重さ:1.0kg、細胞の数:1500億個)
老化の原因は、細胞数が減ること。
通常、その減少のスピードはゆるやかですが、活性酸素が増えると、細胞の総数が一気に減ってしまう。老化を早めることに。
□ 活性酸素のメカニズム
活性酸素とは何か?
我々は呼吸する時に酸素をとって、それを身体のエネルギーにかえている。
その身体の中で、酸素が変化したものが、活性酸素だといいます。
では、なぜ、変化するんでしょう?
活性酸素は、エネルギーを作っている“ミトコンドリア”という場所で、作られるらしい。
身体を構成する細胞の中にある、ミトコンドリア。身体のエネルギーを作り出すこの小さな器官で、活性酸素は生まれます。
呼吸で取り込んだ酸素は、細胞内のミトコンドリアで、エネルギーを生み出します。
この活動エネルギーは電気なんですが、放電してしまう場合がある。
電気エネルギーが、電子となって放出されてしまう。
その時、酸素と1つの電子が結びついたものが、活性酸素。
そして、この1つの電子というところが、問題になる。
電子は、ペア(2個)で安定します。
逆に、1個だと不安定になる。
不安定だから、よその電子をとったりする。
健全な細胞から活性酸素が電子を奪う状態のことを、“酸化”といいます。
さらに、電子を奪われた細胞は、電子が1つになり不安定化するので、別の細胞から電子を奪おうとする。
このような連鎖が続き、細胞は次々に酸化することになります。
そして、最後には細胞が死滅してしまう。
(まるで、1人のゾンビが次のゾンビをつくり、どんどん増えていくみたい)
細胞内に発生した活性酸素は、その細胞を死滅させる。
そして、細胞が死滅する部位により、いろんな病気につながってしまう。
□ 活性酸素は、必要でもある
おそろしい活性酸素ですが、なくてはならないものでもあるらしい。
人間は、活性酸素なしでは、生きていけないそうです。
活性酸素は、細胞の働きを調整したり、外部から侵入したウイルスや異物を攻撃し身体を守る働きがある。
活性酸素は必要なもの。しかし、増えすぎると危険で、いろんな病気の原因になる。
そんな二面性があるようです。
(外敵から守ってくれる頼もしい存在なのですが、必要以上に増えすぎると、普通の者まで攻撃してしまう)
活性酸素が細胞のDNAを攻撃し続けると、突然変異で、がん細胞になるのだそう。
また、活性酸素が悪玉コレステロール(LDL)を酸化させてできた酸化LDL が血栓を作り、動脈硬化になることも。
シミも、関係しているのだとか。
紫外線が細胞の中で活性酸素を作り、それがたんぱく質や脂質を酸化させ、シミを作る。
また、喫煙によって活性酸素が増加し、ビタミンCを壊して、シミの原因になることも。
何より、活性酸素は細胞数を減少させ、身体全体の機能低下を引き起こします。つまり、老化が促進される。
このように、活性酸素は、猛毒でもある。なので、身体には、細胞の中に活性酸素を消去するシステムが備わっています。
活性酸素による酸化を防ぐ能力のことを、“抗酸化能力”と言います。
この能力の差によって、活性酸素が増えやすくなったり、ならなかったりするそう。
□ 活性酸素はどんな時に増える
活性酸素は、どのようにしたら増えるのでしょう?
酸素をたくさんとると、増えるのだそうです。
実験で高濃度の酸素を吸ってみると、尿の中の活性酸素は、倍以上に増えていました。
活性酸素が増えるには、他の要因もあって、生活習慣によっても増加する。
・喫煙
・大食い
・ストレス
[喫煙]
タバコに含まれる有害物質が、活性酸素を作る原因に。
タバコを吸うと、煙に含まれている有害物質が肺の細胞に付着します。それを除去しようと白血球が多くの活性酸素を作り出すのです。
[大食い]
多くの食べ物を消化・吸収するためには、たくさんのエネルギーが必要とされる。そのため、より多くの電子が放出され、活性酸素が増えるのだそう。
また、過度の飲酒も、活性酸素を増やします。
[ストレス]
ストレスを感じると、これに対抗するために副腎皮質ホルモンが分泌されます。この分泌と分解の過程で、活性酸素が発生するそうです。
上で書いたように、人間には、抗酸化能力が備わっています。
だから、ある程度は、処理される。
しかし、慢性的に活性酸素が増えるようなことをしていると、それに抗酸化能力が追いつきません。
喫煙、大食い、ストレス、これらが慢性的に続くと、どうしても処理が追いつかないようです。
□ 抗酸化能力を上げる
栄養で、抗酸化能力を上げることができるそうです。
活性酸素を減らすものとして、ビタミンA 、C 、E 、植物に含まれるポリフェノールが、注目を集めているらしい。
また、睡眠不足も活性酸素を増やす要因になるそうですから、十分な睡眠もお忘れなく。
十分な栄養と睡眠、適度な運動。規則正しい生活が大切なようです…
→ 「カラダのキモチ 最終回と目次」
□
名前はよく聞く活性酸素ですが、こういうものだったんですね。
ないと困るけど、ありすぎても困る。
そして最近のライフスタイルは、どうも、活性酸素を増やすような傾向があるようです。
それが様々な病気につながっている面も、あるのかもしれません。
それはともかく、すべてに通じるのは、やはり、規則正しい生活のようですね。
栄養、睡眠、適度な運動。
喫煙は控え、紫外線に気をつける。
暴飲暴食に注意。
活性酸素だけでなく、いろんなことに関係するなぁ…
それだけ健康に問題のある人が、増えている。
健康悪化の原因は、何なんでしょう?
健康を脅かす原因の1つは、“活性酸素”だと考えられているそうです。
でも、活性酸素って、何?
“がん”“動脈硬化”“心筋梗塞”などの病気の原因(の一部)を作り出すのも、活性酸素だといいます。
5月23日放送の「カダラのキモチ」では、「あなたに忍び寄る恐怖! 活性酸素対策マニュアル」と題して、活性酸素の発生から影響までを、紹介してくれました。

□ 活性酸素と病気の関係
そもそも、なぜ活性酸素が病気を引き起こすのでしょう?
活性酸素は、細胞に傷をつけたり、細胞の機能を低下させたりするらしい。
また、場合によっては、細胞の数を減らすことも。
番組によれば、炎症、発ガン、花粉症、動脈硬化、メタボリック症候群、ありとあらゆる病気に、活性酸素が何らかの形で関わっているのだそう。
活性酸素が増える → 細胞が破壊される → 機能低下が生じる
こんな連鎖が。
□ 活性酸素と老化
年齢を重ねるにつれ、人の細胞の数は減っていきます。
肝臓を例にとると、30歳と80歳では、細胞の数は約6割減るのだそう。
(30歳で、重さ:1.5kg、細胞の数:2500億個。80歳で、重さ:1.0kg、細胞の数:1500億個)
老化の原因は、細胞数が減ること。
通常、その減少のスピードはゆるやかですが、活性酸素が増えると、細胞の総数が一気に減ってしまう。老化を早めることに。
□ 活性酸素のメカニズム
活性酸素とは何か?
我々は呼吸する時に酸素をとって、それを身体のエネルギーにかえている。
その身体の中で、酸素が変化したものが、活性酸素だといいます。
では、なぜ、変化するんでしょう?
活性酸素は、エネルギーを作っている“ミトコンドリア”という場所で、作られるらしい。
身体を構成する細胞の中にある、ミトコンドリア。身体のエネルギーを作り出すこの小さな器官で、活性酸素は生まれます。
呼吸で取り込んだ酸素は、細胞内のミトコンドリアで、エネルギーを生み出します。
この活動エネルギーは電気なんですが、放電してしまう場合がある。
電気エネルギーが、電子となって放出されてしまう。
その時、酸素と1つの電子が結びついたものが、活性酸素。
そして、この1つの電子というところが、問題になる。
電子は、ペア(2個)で安定します。
逆に、1個だと不安定になる。
不安定だから、よその電子をとったりする。
健全な細胞から活性酸素が電子を奪う状態のことを、“酸化”といいます。
さらに、電子を奪われた細胞は、電子が1つになり不安定化するので、別の細胞から電子を奪おうとする。
このような連鎖が続き、細胞は次々に酸化することになります。
そして、最後には細胞が死滅してしまう。
(まるで、1人のゾンビが次のゾンビをつくり、どんどん増えていくみたい)
細胞内に発生した活性酸素は、その細胞を死滅させる。
そして、細胞が死滅する部位により、いろんな病気につながってしまう。
□ 活性酸素は、必要でもある
おそろしい活性酸素ですが、なくてはならないものでもあるらしい。
人間は、活性酸素なしでは、生きていけないそうです。
活性酸素は、細胞の働きを調整したり、外部から侵入したウイルスや異物を攻撃し身体を守る働きがある。
活性酸素は必要なもの。しかし、増えすぎると危険で、いろんな病気の原因になる。
そんな二面性があるようです。
(外敵から守ってくれる頼もしい存在なのですが、必要以上に増えすぎると、普通の者まで攻撃してしまう)
活性酸素が細胞のDNAを攻撃し続けると、突然変異で、がん細胞になるのだそう。
また、活性酸素が悪玉コレステロール(LDL)を酸化させてできた酸化LDL が血栓を作り、動脈硬化になることも。
シミも、関係しているのだとか。
紫外線が細胞の中で活性酸素を作り、それがたんぱく質や脂質を酸化させ、シミを作る。
また、喫煙によって活性酸素が増加し、ビタミンCを壊して、シミの原因になることも。
何より、活性酸素は細胞数を減少させ、身体全体の機能低下を引き起こします。つまり、老化が促進される。
このように、活性酸素は、猛毒でもある。なので、身体には、細胞の中に活性酸素を消去するシステムが備わっています。
活性酸素による酸化を防ぐ能力のことを、“抗酸化能力”と言います。
この能力の差によって、活性酸素が増えやすくなったり、ならなかったりするそう。
□ 活性酸素はどんな時に増える
活性酸素は、どのようにしたら増えるのでしょう?
酸素をたくさんとると、増えるのだそうです。
実験で高濃度の酸素を吸ってみると、尿の中の活性酸素は、倍以上に増えていました。
活性酸素が増えるには、他の要因もあって、生活習慣によっても増加する。
・喫煙
・大食い
・ストレス
[喫煙]
タバコに含まれる有害物質が、活性酸素を作る原因に。
タバコを吸うと、煙に含まれている有害物質が肺の細胞に付着します。それを除去しようと白血球が多くの活性酸素を作り出すのです。
[大食い]
多くの食べ物を消化・吸収するためには、たくさんのエネルギーが必要とされる。そのため、より多くの電子が放出され、活性酸素が増えるのだそう。
また、過度の飲酒も、活性酸素を増やします。
[ストレス]
ストレスを感じると、これに対抗するために副腎皮質ホルモンが分泌されます。この分泌と分解の過程で、活性酸素が発生するそうです。
上で書いたように、人間には、抗酸化能力が備わっています。
だから、ある程度は、処理される。
しかし、慢性的に活性酸素が増えるようなことをしていると、それに抗酸化能力が追いつきません。
喫煙、大食い、ストレス、これらが慢性的に続くと、どうしても処理が追いつかないようです。
□ 抗酸化能力を上げる
栄養で、抗酸化能力を上げることができるそうです。
活性酸素を減らすものとして、ビタミンA 、C 、E 、植物に含まれるポリフェノールが、注目を集めているらしい。
また、睡眠不足も活性酸素を増やす要因になるそうですから、十分な睡眠もお忘れなく。
十分な栄養と睡眠、適度な運動。規則正しい生活が大切なようです…
→ 「カラダのキモチ 最終回と目次」
□
名前はよく聞く活性酸素ですが、こういうものだったんですね。
ないと困るけど、ありすぎても困る。
そして最近のライフスタイルは、どうも、活性酸素を増やすような傾向があるようです。
それが様々な病気につながっている面も、あるのかもしれません。
それはともかく、すべてに通じるのは、やはり、規則正しい生活のようですね。
栄養、睡眠、適度な運動。
喫煙は控え、紫外線に気をつける。
暴飲暴食に注意。
活性酸素だけでなく、いろんなことに関係するなぁ…


