【認知症】 接する時のポイント/きょうの健康


<本人視点のケア>が必要。

認知症の人にも、喜怒哀楽やプライドはある。

また、ご本人が、一番つらい思いをしている。

気持ちをよく聞き、病気や症状だけでなく、「人」に着目すること。



<接する時のポイント>

・頭ごなしに否定しない。

・失敗を責めない。

・指導をしない。

・プライドを傷つけない。

・正面から話しかける。



<こんな時、どうする?>

・ごはんまだ?

・あなた盗ったでしょう!




解説:日本認知症予防学会 浦上克哉 理事長。

司会:黒沢保裕、岩田まこ都。



2017年8月3日放送の「きょうの健康」より、「防げ! 認知症 最新情報 悪化をくいとめる対策」からのメモ書きです。




きょうの健康 認知症 本人視点のケア




本人視点のケア


エノキ
さあ、今回のテーマは何でしょうか?

ササミ
「認知症」です。


認知症を発症した場合でも、症状の悪化を防ぐことは、可能だという。

その際、適切な治療を受けることは もちろんですが、周囲のケアが、大きなカギを握るんです。



認知症のケアで、近年、重視されるようになった考え方が、こちらになります。



<認知症 本人視点のケア>


×:認知症の人は、何も分からない。


〇:認知症の人にも、喜怒哀楽やプライドはある。

〇:認知症の人こそ、つらい思いをしている。



これまで、認知症の人は、自分のことも、周囲のことも、ほとんど何も分からないのではないかと思われがちでした。

しかし、認知症の人にも、喜怒哀楽やプライドは残っていますし、認知症の人こそ、つらい思いをしているんです。


認知症 本人視点のケア


こういうことを踏まえて、ケアする必要があるんですね。




このような視点は、実際のケアには、どのように活かせばいいのでしょう?


専門家の先生に、教えていただきましょう。

日本認知症予防学会の 浦上克哉 理事長です。



<本人視点のケアが大切>


これまでのケアでは、周りで勝手に物事を決めていました。

でも、実際には、認知症の人には、感情や心身の力など、いろんな機能が残っています。

なので、そのような機能を重視して、ご本人の気持ちを中心に聞くことが大切になる。

また、ついつい病気や症状だけに注目が行ってしまいがちですが、人に着目することも大事。

その人のプライドを守った接し方をする。

これが、本人視点のケアになります。


本人視点のケア


医療や介護の現場も、現在は、本人視点のケアに変わってきているとのこと。




中核症状と周辺症状


ササミ
認知症の人のケアをする場合、その症状について、よく知っておく必要があります。



<認知症の症状>


 中核症状

・もの忘れ(記憶障害)。

・料理や買い物ができなくなる。

・日時や場所が分からなくなる。

・服が着替えられない。

・道具が使えない。

・言語障害。

・判断力障害。

・失認など。



【失認】

種々の感覚に異常がみられないのに、人や物を認識することができない状態。大脳皮質の障害によって起こる。

(大辞泉)




上記のようなものを、認知症の中核症状と呼びます。

脳の障害が直接の原因となり、認知症が軽い段階から現れる。



中核症状とは別に、周辺症状があります。


<認知症の症状>


 周辺症状

・暴言、暴力。

・徘徊(はいかい)。

・幻覚。

・妄想。

・睡眠障害。

・不安、焦燥。

・うつ状態。

・過食。

・不潔行為。

・多弁、多動など。




このような周辺状況があるので、家族や周囲の方々が、たいへん困るようなことが生じてしまいます。


ただ、浦上先生によると、この周辺症状というのは、中核症状とは違って、脳の障害が原因で起こっているわけではないのだという。

多くは、中核症状への心理的な反応で起こるのだとか。



では、周辺症状は、なぜ起こるのでしょう?


もの忘れであったり、いろんな症状のために、自分の思っているように、物事ができなくなってしまう。

そういったことの不安や混乱から、出てくる場合も多いようです。


また、そのようなことを、家族が分かってくれない、理解してくれないということから、周辺症状が出てくることも。


それから、環境だったり、人間関係だったり、本人の性格が、影響することもあります。




<周辺症状への対処>


一番大事なことは、本人の気持ちになって考えてあげること。

「なんで、こんな症状を起こすんだろう?」と思うようなことも、本人の立場になって考えると、「あっ、そういうことか」「あっ、そういう理由なんだ」と、気づけることもあります。


理由がしっかり分かれば、原因となっている環境を調整してあげる、改善をしてあげる。


それによって、本人が安心されるわけです。

また、安心できれば、症状も改善してくるということが、起こるのだという。


周辺症状への対処






接するポイント


ササミ
続いては、本人視点のケアという観点から、認知症の人と接する際の、ポイントについて。



<認知症の人に接する時のポイント>

 ・頭ごなしに否定しない。

 ・失敗を責めない。

 ・指導をしない。

 ・プライドを傷つけない。

 ・正面から話しかける。





 [頭ごなしに否定しない]

分かりやすい例だと、幻覚があります。

正常な人から見れば、何も見えないわけですから、「そんなものは、どこにもないよ」と言って、頭ごなしに否定しがち。

でも、本人には見えているわけですから、納得できず、人間関係が壊れてしまうことも。


そんな時は、見えないものであっても、「どんなものが見えるの?」と、丁寧に包容するように接してあげることが、大事になるそうです。



 [失敗を責めない]

正常な人でもあり得ることですが、失敗を繰り返すと、どんどん自信をなくしてしまいます。

人間、自信がないと、余計に、しなくていい失敗をしがち。

なので、失敗を責めるのではなく、できていることを褒めてあげましょう。

自信を持たせてあげることが、大事なんです。



 [指導をしない]

どうしても、家族や周囲の方は、「指導しないと、どんどん忘れていって、ひどくなってしまうんじゃないか」と思いがちです。

なので、注意して、指導して、少しでも認知機能が低下するのを防ごうとしてしまいます。


ところが、一度 認知症になってしまうと、指導されても、なかなかうまくできません。

家族も、そういうきちんとした理由で怒っているわけですが、患者さん本人から見ると、「理屈」というのは忘れてしまって、「怒られた」という感情だけが残りやすいんです。


というわけで、指導するというのは、よくない場合が多いのだとか。



 [プライドを傷つけない]

確かに、認知機能は低下しているかもしれませんが、プライドは、その年代の人々と同じものを持っています。

そういう人に、子ども扱いするような接し方や、子ども(赤ちゃん)に話すような言い方をすると、プライドを傷つけてしまうことがあります。



 [正面から話しかける]

認知症の人は、注意が及ぶ範囲が とても狭くなるのだそう。

なので、後ろから話しかけられると、気がつかないことがあるのだとか。


こういうことを知らないと、自分が声をかけているのに返事がない、と思ってしまいます。

ご本人の注意が行くように、ちゃんと正面を向いて、分かりやすく話しかけることが、大切なんですね。



認知症の人に接する時のポイント

 



具体的な対応


ササミ
続いては、実際の場面に応じて、具体的な対応を考えていきます。




<例(1) ごはんまだ?>


食事を摂ったばかりなのに、それをすっかり忘れ、「ごはんまだ?」と聞いてきた場合。


「いついつに食べたでしょ」と説明しても、理解してもらえないケースも多いようです。

なので、このような場合、「ちょっと待ってね」とか「ちょっと、アメでも食べといて」と言うとか。

また気を紛らわせるような、「テレビを見ていて」とかいう風に、上手に接していくのがよいそうです。

あるいは、そうはいっても食べたがるような場合、量を減らして食べさせてあげるのも、一つの方法だという。

(糖尿病などがあって、いっぱい食べては困るという方の場合は、別の方法を)


浦上先生の経験上、「この患者さんにとって、何が今の人生で幸せなんだろうか?」と考えた場合、食べることがそれに当たると思うことが多いのだそう。

そうであれば、少しでも幸せな気分になってもらうのも、いいのではないかと。




<(2) あなたが盗んだでしょう!>


認知症の人が、自分の持ち物をどこかに置き忘れてしまい、周囲の人に「あなたが盗んだんでしょ」と、しつこく迫ってくるような場合。


このようなケースを、「ものとられ妄想」というそう。

一番熱心に身近で介護しておられる方が 犯人扱いされてしまうというのが、一つの特徴です。


介護しておられる方は、もし、「あなたが盗んだんでしょ」とか言われたら、それに対して気を悪くするのではなくて、「これは一番身近で熱心に接しているから、こういうことが起こるんだ」という風に理解して、接していただけたらと。


具体的には、財布がなくなったと言われたら、「困りましたね」と返す。

そして、「じゃあ、一緒に捜しましょうか」と、一緒になくしたものを捜す。

この時、注意が必要なのが、自分が見つけても、それを口に出さないこと。

先に見つけてしまうと、「やっぱり、あなたが犯人なのね」と思われてしまうかもしれません。

なので、ご本人が見つけられるよう、うまく誘導した方がよいそうです。
 



薬を飲む時の注意


ササミ
アルツハイマー型の認知症では、薬で中核症状を抑えます。



<アルツハイマー型認知症の薬>


 軽度~

・ドネペジル。

・ガランタミン。

・リバスチグミン。


 中等度~

・メマンチン。



薬の治療でも、周囲のケアが大切だという。


お薬を渡すだけではなくて、飲むところまで、確認してください。

認知症というのは、どうしても、もの忘れしてしまう病気です。

ですから、飲むつもりでも、忘れちゃうことが多々ある。

口の中に入れてあげるとか、飲み込むまで確認するとか、そういうことが必要になります。



薬なので、副作用にも注意が必要。


ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミンでは、食欲不振、吐き気、興奮など。

メマンチンでは、めまい、頭痛、眠気など。


ただ、副作用の中には、「実は効果が出ているために、これを副作用と誤解する」という場合も。

例えば、薬を服用しだして、興奮するようになったと。

こういう時、ご家族の方が厳しい声かけをしていて、それに反発したり、憤慨して、興奮しているようなケースもあるんです。

これは、厳しいことを言われたことに対し、ちゃんと反応しているということ。

そんな場合は、副作用ではありません。



副作用が気になることがあれば、かかりつけのお医者さんに相談しましょう。





NHKきょうの健康 2017年8月号 [雑誌] (NHKテキスト)



新版 認知症よい対応・わるい対応  正しい理解と効果的な予防






[関係する記事]

 → 【瞑想】 マインドフルネスで 認知症&うつ病改善
 → 【タッチケア】 認知症や痛みが改善 オキシトシンを出す方法

 → 「軽度認知障害でストップ! 認知症予防」
 → 「治るタイプの認知症と脳脊髄液」




tag : 認知症





web拍手 by FC2

にほんブログ村 健康ブログへ


健康と医療ランキング

【部屋を広く見せる方法】 ホームステージング/ウラマヨ


ホームステージングから学ぶ、インテリアの極意。

部屋を広く感じさせる、家具選びと配置。


ソファーは、どう置く?

ダイニングテーブルの位置は?

隣の目線が気になる時は?


解説:ステージングサービス社長 小寺秀樹 さん。



2017年5月27日放送の「ウラマヨ!」より、「その手があったか アイデア・ビジネスの裏側! 家具で魅力的な物件に変身」からのメモ書きです。




ウラマヨ! 部屋を広く見せる方法




広く見える家具のレイアウト術


ササミ
今回は、部屋を広く見せるための、家具選びのコツについて。



[1] 狭い部屋には、肘置きの無いソファーを。


狭い部屋には肘置き無しのソファ



[2] 隣の目線が気になる窓には、ブラインドカーテンを。

光を遮ることなく、目線だけを遮ることができる。


隣の目線が気になる場合




<部屋の印象アップ術>

[3] 全体的な色の統一感と、家具の種類、配置がポイント。


全体的な色の統一感




<比較>


家具配置の比較


ソファーとローテーブルの位置が、違います。

また、ダイニングテーブルの向きも、違う。


ソファーの位置


ソファーの前にテーブルを置くと目線を遮るので、横に置いて、サイドテーブルとして使用する。

その分、真ん中にスペースができて、広く見えます。

目線を遮ってしまうので、ソファーの前には、テーブルを置かないこと。



また、壁から離すことで、動線を複数確保することができます。


動線の確保



ダイニングテーブルは、イスの引きしろを作り、動線を確保する。

この場合は、和室へ出入りするスペース。


ダイニングテーブルの向き





ホームステージング


ササミ
さてさて、このホームステージングとは、いったい何なのでしょう?



売り出し中の空き物件(マンション)に、家具を運ぶ人たちが。

引っ越し業者かと思ったら、違うようです。

テキパキと、家具をセッティングしてる。


最後は、写真撮影してるぞ。


実はこれ、「ホームステージング」という仕事なんです。

家具やインテリアを入れて、物件を売れやすくするお手伝いをしているのだ。


この会社は、大阪府は茨木市にある「ステージングサービス」。

不動産会社から依頼を受けた空き物件に、家具を月極でレンタルしています。

物件を空っぽのまま販売するのではなく、購入後の生活がイメージできるように家具を配置し、写真を撮影。

その写真を、不動産会社がホームページに載せて、物件を販売するんですね。

物件が売れると、家具を回収し、また次の物件に使います。


ホームステージング


レンタル料金は、テーブルやソファーなどを使って家1件を作るのに、1か月7万円。

(玄関・LDK・トイレ・浴室などの家具・装備品で、基本料金(初月)が4万円+レンタル料金(月々)が3万円)


空っぽのままだと、物件のいいところが出てきません。

実際に生活するのであれば、こういう生活ができますよと、見ていただくというわけ。

より、イメージしやすくしているんですね。


小寺秀樹 社長によると、ステージングすることで、物件は3倍早く売れるのだとか。

売却価格も、6~8%アップするとのこと。




小寺社長の前職は、大手家具メーカーの法人営業マン。

モデルルームを作りたい不動産会社に、家具を卸していました。


その頃、よく言われたのが、こんな要望だった。

「もうちょっと、安く家具を入れてもらえませんかね?」

「うちら中古物件ですから、ここにお金は あんまり かけられないんですよ」

また、「もっと目立たせたい」という意見も。


中古物件を扱う会社は、モデルルームを作る余裕がないのか。

どうやったら、オシャレなモデルルームを、安く作れるんだろう?


そんなことを考えていた時、アメリカの雑誌で、ホームステージングという言葉を発見。

会社を辞め、中古物件市場が大きい海外のホームステージングのノウハウを学び、日本で始めたのだそう。

日本でも、近年、技術が発達し、中古物件市場が拡大してきていることを背景に、業績は右肩上がりだそうです。


ホームステージングは、物件を買う人の暮らしを想像することが重要だそうで、マンションを見て、家族構成を想像し、物件を買う人の好みに合わせて、家具を配置するらしい。



ホームステージングの業界では、こんな言葉があるのだという。

「ネット3秒、見学6秒」


人は不動産を探す時、インターネットの写真は、3秒で判断。

見学(内見)では、6秒で判断するのだとか。


なので、一瞬でいい部屋だと思わせるための秘訣が。


 (1) 扉を開けてまず、緑が見えるように、ソファーはあえて、少し前に設置。

 (2) 初見の6秒で部屋の統一を感じさせるよう、小物などの色を統一。


ホームステージング



その他の極意は、上で紹介した通りです。


小寺社長は言います。

「ホームステージングは、暮らしを見せるものなんです」

「何にもないと、ただの箱になってしまうので」

「でも、実際は、こんなにいい暮らしができる、こんなに居心地のいい生活ができるんだよ、というのを見つけるのが、ホームステージングなんですね」




<裏話>


・家具集めに、苦労する。

・あまり目立つ家具は使わない。

・部屋の良さを引き出すため、万人受けするシンプルな物を使う。





実践「ホームステージング」が売買仲介を変える



不動産経営はデザイン力で変わる (QP books)







夏休みに部屋の模様替えをする人は、参考にしてみては?




[関係する記事]

 → 【快眠】 森田豊 抱き枕でイビキ防止

 → 【洗濯マイスターの裏技】 早く乾かす方法 杉山司さん

 → 【野菜の新常識】 キャベツの選び方 タマネギの保存法




tag : ウラマヨ! 掃除 インテリア





web拍手 by FC2

にほんブログ村 健康ブログへ


健康と医療ランキング

【不眠対策】 認知行動療法+筋弛緩法/きょうの健康


睡眠薬以外の方法。生活の改善を紹介します。


どのくらいの長さ、眠るのがいいの?

いつ寝るのがよいの?


体内時計のメカニズム。


<認知行動療法>

「睡眠日誌」をつける。

緊張を解く、筋しかん法。



解説:国立 精神・神経医療研究センター 三島和夫 部長(精神科)。

司会:黒沢保裕、岩田まこ都。



2017年3月16日放送の「NHK きょうの健康」より、「~ これで解消! あなたの睡眠不足 ~ 生活改善で不眠解消」からのメモ書きです。




きょうの健康 生活改善で不眠解消




睡眠時間は どのくらい必要?


ササミ
今回のテーマは、「不眠解消」です。



[症状]


60歳の会社員、Aさん(男性)。


最近、なかなか眠れません。

毎晩、布団に入っても、なかなか寝付けない。

ようやく眠っても、夜中に何回か、目覚めてしまいます。


逆に、朝は寝起きが悪い。

また、会社では日中に、急激な眠気に襲われることも。

なので、仕事の効率が、はかどりません。




Aさんと同じように、不眠で悩む人は多いようです。

日本人の睡眠に関する調査では、寝付けない、眠りが浅いなど、不眠症状がある人は、日本の成人の 3人に1人だと言われてるんです。


不眠症状が長く続き、生活に支障をきたす場合などには、「不眠症」と診断されます。


不眠症の治療では、睡眠薬が有効とされていますが、実際には、睡眠薬だけでは改善しないという人も、多いのだそう。

そこで今回は、「生活の改善」の部分に、スポットを当ててみましょう。



教えてくれる専門家は、国立 精神・神経医療研究センター 部長の 三島和夫 先生です。

三島先生は、精神科医で、睡眠の専門家として、診療と研究に、当たっておられる。


不眠解消のポイントは、2つあります。


 1つは、「どのくらいの長さ眠るのがよいか」

 もう1つは、「いつ寝るのがよいのか」


多くの人が気にするのが、睡眠の長さ。

けれど、三島先生によれば、一概に何時間くらい寝れば体調がよくなるというのは、ないのだそう。


とはいえ、一応の目安はあります。


<適切な睡眠時間の目安>

 6~8時間だが、個人差あり。

 日中、眠くて困らない程度。



目安は、おおむね、6時間から8時間とされています。

しかし、年齢や生活習慣で、かなり個人差が大きいようですね。

なので、睡眠時間の長さには こだわらないで、「日中に眠くて困らない程度」に、眠ればいいと。

それを目安にすればいいそうです。


つまり、仮に睡眠時間が 5時間であったとしても、日中眠くならず、日常生活で困ってないなら、あまり気にする必要はないと。

逆に、「8時間寝ないとダメなんじゃないか?」と強く意識しすぎると、それがプレッシャーになり、眠りの質が悪くなってしまうこともあるようです。


そもそも、中年くらいになると、実際に眠れる睡眠時間は、それほど長くないようですね。


実際に眠れる時間のグラフ


つまり、ある程度の年齢になると、それほど長く寝なくても、身体の方はもつようになってくると。

ただ、個人差があるので、その辺もお忘れなく。

日中、眠くないか? 疲れは取れているか?

自分の身体に、耳を傾けてください。



では、実際に、自宅で、どのくらい寝床で横になっているのか?

そういうデータがあります。

下のグラフの、水色の部分がそれ。


寝床にいる時間との差のグラフ


見ると、10代20代だと、眠っている時間と寝床にいる時間に、あまり差がありません。

それが、40代50代では増えてきて、特に、60代70代だと、差がすごく大きくなっている。

睡眠時間は短くなっているのに、寝床にいる時間が とても長くなっています。



寝床でリラックスして過ごせる人は、これでも構わないのだそう。

しかし、不眠で悩んでいる人の場合は、「実際に眠れる時間」と「寝床にいる時間」のギャップを減らすことが、大切になります。


寝床に入るのだけれど、なかなか眠れない → それを繰り返す 。

すると、寝床に入ると眠れないというパターンが、できあがってしまうんです。

「寝床=眠れない場所」という、よくない条件反射になってしまうと。


この悪循環を、何とかしたいわけですね。



そこで大切になるのが、「いつ寝るのがよいのか?」ということに。




いつ寝るのが よいのか?


ササミ
三島先生によると、ポイントはこう。

「身体の眠る準備が整ってから、寝床に入る」


しかし、これが、思いのほか難しい。


例えば、疲労があって、まぶたが重たい。

だから、早い時間帯から寝床に入る、という人は多いでしょう。


ところが、身体の寝る準備がしっかり整う時間帯というのは、体内時計で決められているんです。

なので、その時刻になってから寝ないと、いい眠りにならないのだ。




<体内時計>


私たちの身体は、休養に欠かせない睡眠を維持するために、体内時計の働きによって、夜には眠くなり、朝 目覚めるように、コントロールされています。

これは、脳にある「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という部分が、担っている。

活動する日中には 体温を高く保ち、夜は 身体から熱を放散して、特に 脳を冷やします。

同じ頃、体内時計ホルモンであるメラトニンが分泌を始め、入眠を促すんですね。

そして、朝方になると、覚醒作用を持つ 副腎皮質ホルモンの分泌が始まります。

同時に、体温も高くなり、目が覚める。





不眠の原因の一つは、体内時計と実際の睡眠が合ってないこと。


では、体内時計と睡眠のズレを調節するには、どうしたらよいのでしょうか?




認知行動療法


ササミ
睡眠習慣が、身体の状態に合っていないことが、よくあるようです。

そのズレを直してあげる方法として注目されているのが、「認知行動療法」

これは簡単に言うと、不眠を悪化させてしまうような睡眠習慣を見直して、それで睡眠の質を高めるという、お薬を使わない治療法です。

これまでの研究では、認知行動療法は、睡眠薬などと同等の効果があることも分かっていますし、もうすでに睡眠薬を飲んでいる人も、例えば、睡眠薬を減らしたりだとか、やめやすくなる、などといったことが、分かっています。



<認知行動療法>

眠りの質を悪くさせている睡眠習慣を直す。

 ・睡眠薬と同等の効果が得られる。

 ・睡眠薬の量を減らせたり、やめやすくなる。




日本では、まだ不眠症の認知行動療法は、保険適用になっていないんですが、今後、検討されておりまして、一般的な治療として普及するのではないかと、三島先生は言います。



今回は、自宅でも できるように、簡単にアレンジした方法を、三島先生が紹介してくれます。



<睡眠日誌をつける>


項目は、以下の通り。


 ・寝床に入った時刻。

 ・眠りについた時刻。

 ・目が覚めた時刻。

 ・寝床から出た時刻。

 ・途中で起きていた時間。

 ・昼寝をした時間。


これを毎日、記録に取る。




この睡眠日誌を 1週間から2週間ぐらい つけていただいて、グラフにします。

すると、睡眠の問題点が、見えてくるんです。


睡眠日誌の例


この人の場合、20時から21時くらい、早い時間帯から、寝床に入っている。

にもかかわらず、なかなか寝付けていません。

(青い部分が、寝付けなかった時間)

(緑の部分が、眠っている時間)


ようやく寝付けるのが、23時頃からですね。

つまり、眠れるまでに、2時間から3時間かかっている。


また、寝付いてからも、途中で起きていることが分かります。

朝起きる時間も、バラバラ。



まず大事なのは、身体の眠る状態が、しっかりできてから、寝床に向かうことです。

体内時計が眠る準備ができるのは、60代の人でも、22~23時以降だという。

ですから、それよりも早い時間帯に寝床に入っても、眠りが非常に浅くて、質が悪くなってしまうんです。

(もちろん、個人差がありますが)


これを踏まえて、寝床に向かう時間を ―― 寝つきが悪いんだったら特に ―― ちょっと遅めにする。

例えば、睡眠薬を飲んでいるのであれば、遅い時間帯の 寝る直前に飲んでもらって、それから寝床に向かってもらうと。

そうすれば、寝付きにかかる時間も短くなるし、毎日、ほぼ同じ時間帯で寝付けるようになるので、緊張感がとても楽になるのだという。


治療の前後


上は、治療前。下は、治療後。

橙色の時間に、睡眠薬を飲んでいます。

寝床に入る時間を遅めにし、それに合わせて、処方された睡眠薬を飲んだ。


睡眠時間帯を調整することで、ギュッと、睡眠がコンパクトに押し込められて、青色の寝床で目覚めている時間帯が、とても少なくなりました。





寝酒は?


寝付きをよくするため、寝酒を飲む人もいるかもしれません。

しかし、不眠症には、よくないようです。


寝る前の飲酒は、逆効果!


お酒を飲むと、若干、寝付きがっよくなったような感じに、なるかもしれません。

けれども、だんだんその効果は無くなって、酒量が増えてしまいがち。

そうなると、深い眠りが、減ってしまいます。





朝 起きる時は?


朝は、働いている人の場合、土日も含めて、ほぼ同じ時間に起きることが大切。


起きれば、目を開けますし、そうすると、太陽の光が目から入ってきます。

太陽の光は体内時計を強くリセット、調整してくれるんです。

同じ時間に起きることで、寝付きの方の時間も、とても安定してきて、寝付きにかかる時間も、とても短く安定してくる。
 



筋弛緩法


ササミ
不眠症の方の場合、寝る時に、とても緊張感が強いという傾向があるようです。

なので、緊張を解いて、リラックスするというのが、とても効果がある。



<筋弛緩法(きんしかんほう)>


寝る前に、寝室などで、どうぞ。


(1) 背もたれのあるイスに、浅く腰かけましょう。

足の裏は、床にピッタリくっつくぐらいの高さで。

ベッドに腰かけても、よい。

(2) 足は肩幅くらいに開いて、手・肩・足の筋肉に力を入れ、その後、力を一気に抜くというのを、繰り返します。

(3) まずは、手から。

手をグッと握って、5秒間。

その後、力を抜いて、ストンと落とす。

この時、手のひらに、血液が回っているような感じを、20秒ほど、ゆっくり感じてください。

(4) 次は、肩。

肩を上に、いからせましょう。

持ち上げる感じですね。

やれる方は、手をギュッと握って、これも 5秒間。

その後、力を抜いて、ストンと落としてください。

同じように、血液が循環しているのを、20秒ほど感じる。

(5) これらの動作を、3セット行う。



筋しかん法


不眠症の人は、寝る際、とても緊張が強いようです。

筋弛緩法で、筋肉に意識的に、力を入れたり抜いたりすることで、単にリラックスするだけじゃなく、寝やすいコンディションを作る効果が。

例えば、副交感神経の機能を高めたりできるんです。




不眠に悩む方は、生活の改善も、お試しください。





NHKきょうの健康 2017年3月号 [雑誌] (NHKテキスト)



朝型勤務がダメな理由 あなたの睡眠を改善する最新知識






[関係する記事]

 → 「熟睡感を得る方法 睡眠日誌&筋弛緩法」

 → 「40代女性の熟睡法 眠らずに本を読む?」




tag : 睡眠





web拍手 by FC2

にほんブログ村 健康ブログへ


健康と医療ランキング



FC2カウンター

 RSSリーダーで購読する

 メールで購読する



アーカイブ
 ためしてガッテンの
 アーカイブ 過去記事


 → 2011年 前半
 → 2011年 後半

 → 2012年 1月~3月
 → 2012年 4月~7月
 → 2012年 8月~12月

 → 2013年 1月~3月
 → 2013年 4月~6月

 → 食べ物・料理

 [全記事表示]

にほんブログ村 にほんブログ村へ

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

荒巻ケンコー

Author:荒巻ケンコー
カラダを労わるためのメモ帳。

栄養管理でメタボは脱出。
できるところから、他もメンテナンス。

最新記事一覧(サムネイル画像付き)
【体力作り だまトレ】 脳ポリスを騙せ/ゲンキの時間 Oct 15, 2017
【薬の使い過ぎによる頭痛】 チェックと予防、対策/きょうの健康 Oct 11, 2017
【疲れ目】 スマホで眼精疲労、うつに/ゲンキの時間 Oct 08, 2017
【高血圧サージ】 ベルト スリッパ 深呼吸で予防/ガッテン Oct 05, 2017
【咳】診断チャート&大人の喘息 治療法/ゲンキの時間 Oct 01, 2017
月別アーカイブ
カテゴリ
スポンサードリンク
忍者
検索フォーム Google

記事内検索フォーム。
Google
注目記事
注目記事
忍者

注目記事
広告
食べ物の記事
健康の新常識
ダイエット 痩身
検索フォーム FC2
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
Flashゲーム&占いおみくじ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

最新トラックバック
にほんブログ村